ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第7章 放課後のラグナロク
第1話~平和、ね~


―――駒王学園、教室、昼休み。

 

 

「そういえば、もうすぐで修学旅行だなぁ。班を決めないとな」

 

 

俺はイリナとゼノヴィアに弁当を溜めながら言う。

 

 

「確か、三、四名で組むんだっけ?」

 

 

イリナが俺に聞く。

俺はそれにうなずく。

 

 

「なら、この三人で組めばいいじゃないか」

 

 

ゼノヴィアが言う。

それは俺も考えていた。

 

 

「あぁ、俺はかまわないが……イリナもそれでいいか?」

「えぇ、もちろんよ!!」

 

 

もう修学旅行か……向こうでミツキと合流して八坂にでも会いに行くかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後、オカルト研究部、部室。

 

 

イッセーはリアスや朱乃たちと修学旅行について話している。

俺はソファで緑茶をすすってる。

頭にはヘッドホンを装備。

 

だがこんなリラックスタイムも長く続かなかった。

 

朱乃にヘッドホンを取られた。

 

 

「どうした?朱乃」

「学園祭の出し物についての話し合いをするので、刃くんにも参加してもらいたいんです」

 

 

なるほどね。

 

 

「あいよ、で?今は何処まで進んだんだ?」

「向こうでリアスが去年のことを説明しているのでまだまだですわ」

 

 

その時だった。

イッセーたちのケータイが一斉になりだした。

それは、合図だった。

何の合図かって?

それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――廃工場。

 

 

町にある廃工場。

そこにオカルト研究部のメンバーは来ていた。

あ、でも白音は帰ったよ。

なんかみたいアニメがあるらしい。

 

すでに日は落ちていて、空は暗くなりつつある。

薄暗い工場内に気配が多数。

しかも殺意と敵意に満ちている。

 

 

「グレモリー眷属か。嗅ぎ付けるのが早い」

 

 

暗がりから現れたのは、黒いコートを着た男だった。

男の周囲からは、人型の黒い異形の存在が複数姿をのぞかせていた。

十じゃきかない数だ。

てことはだ……工場内には百以上はいるだろう。

 

リアスが一歩前にでて冷たい声音で聞く。

 

 

「『渦の団』……英雄派ね?ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。三大勢力にこの町を任されている上級悪魔よ」

 

 

リアスのあいさつを聞いて、男は口の端を吊り上げる。

 

それにしても眠い……

俺は今、人間の体だから夜は眠い。

さっさと殺って帰りたいんだが……

 

 

「あぁ、存じ上げておりますとも。魔王の妹君。我々の目的は貴様たち悪魔を浄化し、町を救うことだからな」

「あ、結構です。どうぞ、お引き取りください」

「「「「「………………………」」」」」

 

 

なんだよ……思っていることをそのまま言っただけだろ。

だいたいさ、こいつらバカすぎだろ。

こんなやり取りしないでさ、さっさと殺せばいいのに。

 

男の顔が引きつっている。

なんだ?本当のことを言われて、反応できなくなったのか?

 

そんなことを考えていると、人影が増えた。

仲間か……?

 

 

「まぁ、いいや。とりあえずさ……俺が直々に惨殺してやるから、迅速に死亡しろ!!」

 

 

俺は思いっきり腕を振り抜いた。

すると、拳が空気の壁にぶつかる。

その空気の壁は、拳が当たった部分のみ前に吹き飛ばされる。

簡単に言うと、俺が拳で空気を殴った。

それが空気の弾丸となって、男の方に飛んでいく。

そして、地面が吹っ飛ぶ。

 

こんな感じだ。

 

 

「うっしゃ!!どんどん行くぞォ、三下ァ!!」

 

 

俺は『念』を使う。

『発』を使う。

 

 

「弦術・修羅修羅々」

 

 

『念』でできた弦がまわりにいる敵を巻き込みながら張られていく。

 

 

「どうだイッセー、スゲーだろ?」

「あ、あぁ……俺は絶対にくらいたくない」

「ハハハ」

 

 

イッセーの顔が引きつっていた。

イッセーだけじゃない。グレモリー眷属全員の顔が引きつっている。

 

 

「私たち、あれゲームのときにくらったわよね?」

「あぁ、くらわせた」

「よかったわ……あれがゲームで……」

 

 

そんなことはどうでもいい。

 

 

「俺さ、すんげぇ眠いんだ今。昨夜さ、オールしちゃったんだよ。でね、さっさと殺したいんだけど……いいよね?」

「え、えぇb「答えは聞いてないけど♪」…はぁ……」

 

 

俺の『発』は次のステージに進む。

 

 

「殺取・刻死狂(あやとり・こくしきょう)」

 

 

その瞬間だった。

弦に縛られていたすべての人間の首から上がなくなった。

 

 

「ふぃ~、終わった終わった。んじゃ、俺帰るわ~」

 

 

その時だった。

 

 

「……ぬおおおおおおっ!!」

 

 

縛られるのを逃れたのか?

一人だけ立っていた。

だがそれだけではない……

 

 

「禁手か?」ボソ

 

 

禁手に至りかけている。

俺が行動を起こそうと、体を向けた時だった。

その男は転移されていった。

 

俺はリアスの方を向く。

 

 

「リアス……もっとイッセーたちを鍛えないと、死ぬぞ」

「え、えぇ……そうね……」

 

 

俺の言葉が耳に入っていないのか、そっけない返事だった。

はぁ……まぁいいや。

 

 

「俺は先に帰る」

 

 

それだけ言い残して俺は家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、大浴場。

 

 

「あ゛~気持ちいい~」

 

 

俺は温泉につかっていた。

温泉最ぅ~。

温泉もいいが……

 

 

「刃様、お背中お流しします」

「頼むわ~」

 

 

グレイフィアが一緒に入っているのでね、もう大欲情だよ。

グレイフィアは俺の背中を優しく流してくれる。

黒歌と入るとな……理性が持たなくなる。

対してグレイフィアと入るとリラックスできていい。

 

 

「終わりました」

 

 

お?終わったか。

俺は一足さきに湯船に戻った。

あ、もちろん最初に入る前にも体は洗いましたよ。

 

 

「失礼します」

 

 

グレイフィアも湯船に入ってきた。

 

 

「刃様、最近忙しそうですね」

「まぁ、な。『渦の団』のやつらがこの町を襲ってきてるからな」

「こちらからもアプローチかけますか?」

 

 

どうしよっかな……

『神使』動かすとな~……ルシファーに目をつけられそうだ。

サーゼクスじゃねぇぞ。

一代前のやつだ。

 

 

「いや、いいよ。こうしてグレイフィアが癒してくれれば十分だ」

「あ、ありがとうございます///」

 

 

とりあえずなにか対策しないとな……

毎回夜に襲撃受けてたら眠れなくてしょうがない。

 

 


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