ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第4話~初のEVA搭乗~

―――???。

 

俺とカヲルはプラグスーツに着替えていた。

 

 

「そうだ、カヲル。やっぱりチョーカーは俺が付けておく」

「え?あ……」

 

 

俺はカヲルの返答を待たずにチョーカーを外し、自分の首に着ける。

 

 

「いいのかい?」

「あぁ……これは俺への戒めらしいからな」

 

 

ニカッっと笑って答える。

 

 

「そんじゃまぁ……張り切っていこうか」

「そうだね」

 

 

俺たちはエントリープラグにそれぞれ乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――エントリープラグ内。

 

 

「うげぇ……LCLきもぉ……」

 

 

なにこのLCLとかいうやつ。

気持ち悪いんですけど。

 

右隣の画面が虹色から色々変わり、今はカヲルの姿が見える。

これ、どういう仕組みなんだろ。

すごい科学技術だ。

 

さて、行きますか。

 

 

「「エヴァンゲリオン第13号機、機動」」

 

 

カヲルと声を合わせて言う。

 

起動後、ロープにぶら下がってどこかに降りているんだが……

薄気味悪いな……

 

それに……

 

 

「俺たちだけじゃないんだな」

「Mark.09のことかい?援護のためだよ。ヴィレの動きを警戒しているのさ」

「ふぅん……」

 

 

更に下に降りていく。

 

すると、更に暗くなる。

それに……壁が赤に染まっている……

うん、キモい。

 

 

「もうすぐリリスの結界だ。メインシャフトを完全にふさいでいて、この14年間……誰の侵入も許していない」

 

 

へぇ……なかなかの結界じゃん。

 

 

「んじゃ、行きますか。オラァァァァァ!!」

「ハアァァァァァ!!」

 

 

ピコーーーン

 

『EVA13号機』から音声が鳴り響いた。

『EVA13号機』の脚が、結界に触れようとした時だった。

結界が徐々に崩れだした。しかもキューブ状にだ。

 

 

「ついたよ」

 

 

カヲルが声を出す。

 

 

「セントラルドグマの最深部……サードインパクトの爆心地だ」

 

 

よく見ると、あたりには頭の骨らしきものがゴロゴロ転がっている。

さらに、白い大きな化け物がいた。

 

 

「これがリリス、ねぇ……」

「だったものだよ……その骸だよ」

 

 

キモい……

ものすごくキモい……

なんか、ねぇ?

 

 

「あれは……EVAか?」

「そう……『Mark.06』が自立型に改造され、リリンに利用された慣れの果てさ」

 

 

リリンに利用された、ね。

 

下まで着いたので、俺たちは地面……と言うよりも骨の上に着地した。

 

ゴリゴリ

 

骨が砕ける音がした。

 

 

「あそこに刺さってんのが目標物か?」

「そう、『ロンギヌス』と『カシウス』……二本の槍を持ち帰るには、魂が二つ必要なんだ」

 

 

魂が二つ……だからこの『EVA13号機』はダブルエントリーなんだな。

 

 

「さぁ、始めるよ」

 

 

カヲルが俺に言う。

うし、いっちょやってやりますか。

 

『EVA13号機』が一歩、また一歩と槍を抜くためにリリンに近づいていく。

 

 

「ちょっとまって」

 

 

その一歩をカヲルが止める。

なんだ?

 

 

「変だ……おかしい、二本とも形状が変化してそろっている」

「……まったくわからん……おっと!?」

 

 

突如、背後が爆破された。

 

 

「なんだ?」

 

 

上か……

 

そして、追撃が来る。

それを『EVA13号機』のATフィールド(?)が防ぐ。

 

襲撃者を確認する。

あれは……『EVA改2号機』……アスカか?

 

 

「なにするんだよアスカ」

「バカシンジ!?あんたまさか……EVAに乗ってんの!?」

「そうだけど?だって楽しみだったし……でももういいや」

「ハァ?なに言ってんのよバカシンジ」

 

 

俺は肉体を創造する。

そして、その肉体に俺の魂の一部を埋め込む。

これでいいだろ……カヲルにはバレてない。

なんか考え込んでいるからな。

 

 

「よし、あとは頼んだぞ、俺」

「あぁ、任せとけ、俺」

 

 

俺はエントリープラグから『EVA13号機』の肩に転移する。

 

 

「やっと自由に動けるな……」

 

 

さて、どうするか。

そんなことを考えていた時だった。

アスカが攻撃を仕掛けてきたのだ。

だがそれは無駄だった。

『Mark.09』が『EVA改2号機』を攻撃して吹き飛ばしたからだ。

 

なかなかいいタイミングじゃん。

でもさ……

 

 

「おい……俺の楽しみを奪ってんじゃねぇぞ、アヤナミ。テメェは『EVA13号機』にぴったりくっついて、当たりそうな攻撃だけ防げばいいんだよ」

「それは……命令?」

「あぁ……命令だ」

「そう……なr」

 

 

そっから先は言えなかった。

『Mark.09』が狙撃されたからだ。

ナイス!!

これで俺が楽しめる!!

 

そんじゃまぁ……この世界に『ロンギヌス』って名の付くものがあるんだ。

こっちの『神滅具(ロンギヌス)』でも見せてやろうか……

しかも、『極覇龍』をな!!

 

 

「我、目覚めるは」

 

「覇の理を体現せし、二天龍なり」

 

「無限を喰らい、夢幻を掌握す」

 

「我、天の龍の覇王と成りて」

 

「汝を天龍の極地へと誘おう」

 

『Juggernaut Ultimate Drive!!!!!!!!!!!』

 

 

俺は『極覇龍』の鎧を着けている。

 

 

「バカシンジ……なによその鎧は!!」

「神をも滅する道具の『覇』を同時に解放した姿だ。しかも天龍といわれたもののだ。さぁ、俺を楽しませろ!!」

 

 

 

俺は神速で『EVA改2号機』に近づく。

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBoost!!!!!』

 

瞬時に倍化して、『赤龍帝の龍刀』で『EVA改2号機』に斬りかかる。

だが……

 

キィィィィィィィィィィィィィン!!

 

ATフィールドに防がれて攻撃が届かない。

 

 

「厄介だな……そのATフィールド」

「ただの攻撃でATフィールドを破れると思わないでよね!!」

 

 

ただの攻撃、ね……

これでもかなり倍化した攻撃だったんだけどな……

ちょっとショックかも。

仕方ない……ATフィールドにはATフィールドだ。

 

 

「ATフィールド展開!!モード、ブレイカー!!」

「ATフィールド!?そんな!?人間が直接ATフィールドを展開するなんて……ありえない!!」

 

 

背中からは、ドラゴンの翼の他にもATフィールドが噴出されている。

 

よしよし……準備はOK。

さぁ、第二ラウンドだ!!

 

 

「オラァァァァァァ!!」

 

 

右手にあるATフィールドでできた槍を振るう。

『EVA改2号機』はそれをATフィールドで防ごうとする。

だがそれは無理だ!!

 

 

「そんな!?ATフィールドが!!」

 

 

そう、ATフィールドをすり抜けるように俺の持っていた槍は『EVA改2号機』に当たる。いや、刺さった。

そしてそのまま壁まで押しつけていく。

 

ガン!!

 

槍ごと『EVA改2号機』が壁に刺さる。

ふぅ……なかなか楽しめたな。

 

 

「そんじゃ、しばらくそこで大人しくしててね。アスカ」

「抜きなさい!!バカシンジ!!」

 

 

自分で抜けるだろ……

と思うだろ?

無理だよ。

刺さった槍は柄の部分が裂けて『EVA改2号機』に巻きついているんだもん。

 

……そろそろ戻るか。

俺は『EVA13号機』のエントリープラグに転移した。

 

 

「よし、もういいぞ。俺」

「わかったぞ、俺」

 

 

エントリープラグ内にいた創造した俺は霧散した。

 

 

「そんじゃ、さっさと槍を抜きますか」

 

 

俺はカヲルに声をかけた。

 

 

「やめておいたほうがいい……アレは……僕たちの槍じゃない」

 

 

はぁ?何言ってんだこいつ。

 

 

「何言ってんだよ……そんなの関係ないだろ?槍を抜いたら何かが起きる。それだけで槍を抜く価値はあるじゃねぇか。だから俺は槍を抜く」

 

 

『EVA13号機』を操作して、槍をつかませる。

なぜか腕が四本になっていたが今は気にしない。

 

 

「あらよっと」

「ダメだ!!シンジくん!!」

「やめろ!!バカガキ!!」

 

 

……二人とも覚えてろよ。

 

俺は二人を無視して槍を引き抜く。

 

その瞬間にリリスの骸が爆散する。

 

 

「あれは……『Mark.06』?それに……パターン青?おいおいなんだよなんだよ!!面白くなってきたじゃねぇか!!」

 

 

すると、突然『Mark.09』が飛び込んできたと思ったら、鎌で首を斬り落とした。

するとそこからなんか黒いキモいやつが飛び出してきた。

そしてそれは、『EVA13号機』に巻きついてきた。いや纏わりつく、が正しいか?包む。この表現が一番しっくりと来るな。

 

あれ……?DSSチョーカーが動き出したぞ?

 

 

「シンジくん!!今すぐそのチョーカーを外すんだ!!でないと君が……」

「死ぬ、ってか?おいおい、バカ言っちゃいけないぜカヲル。俺は死なない」

「でも!!」

 

 

ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

 

突如、『EVA13号機』が叫びだした。

そして、そのまま勢いよく飛びあがった。

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!

 

いてぇ……

何回も壁に頭を打ち付けたような感覚だ。

 

そして、空に出た。

これから何が起きるんだ?

 

そう思った瞬間だった。

 

キュワワァァァァァァァァァァン

 

『EVA13号機』の頭上に『サードインパクト』の時のような赤い渦が広がっていく。

 

おいおい……まさか、『フォースインパクト』か?

 


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