ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第8章 修学旅行はパンデモニウム
第1話~京都・・・ミツキでも連れて行くか~


―――俺の家、リビング。

 

 

「そう言えば、そろそろ俺たちは修学旅行だったな。場所は確か―――」

「京都よ!!」

 

 

イリナが俺のことばにつなげる。

リビングにはイリナ、ゼノヴィア、ロスヴァイセがいる。

 

ロスヴァイセは無事に駒王学園の教師になれた。

 

 

「そうだったそうだった。みんな必要な物とかないか?」

「大丈夫よ」「大丈夫だ」「大丈夫です」

 

 

みんな大丈夫か。

なら特に買い出しに行かなくても大丈夫だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――修学旅行当日、東京駅、新幹線のホーム。

 

 

「はい、これ人数分の認証よ」

 

 

リアスが旅に出るイッセー達にカードみたいなものを渡していた。

あぁ、悪魔だから神社とか入るときに必要なのか。

 

イッセーはリアスと話し込んでいるようだ。

そして、みんながリアスに返事をした。

 

みんながリアスから離れた後も、イッセーとリアスは何かを話していた。

 

 

「刃……そこの女の子は一体なんなの?」

 

 

リアスが聞いてきた。

 

 

「あぁ、こいつは俺の妹の―――」

「神浄ミツキです」

「こんな容姿だが、九尾の今の大将の先祖だ」

「え!?……その容姿は刃の趣味なの?」

「否定はできない」

「ロリコン……」

 

 

そう、今回の京都への修学旅行にはミツキも連れて行くことにしたのだ。

八坂とかに会ったときに早く話が進みそうだからな。

 

今のミツキの容姿は『箱庭』で会ったときの容姿だから……『箱庭』でのレティシアの容姿と同年代のものだ。

 

ミツキには京都で合流しようと思ったんだが、一緒に行きたいと上目遣いで迫られてしまったので断れなかった。

教師?そんなもん『写輪眼』で一発だ。

 

 

「んじゃ、楽しんでくるよ」

「えぇ……いってらっしゃい」

「いってきます」

 

 

俺は、ミツキ、イリナ、ゼノヴィアと一緒に新幹線に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――新幹線内。

 

 

「えへへ///」

 

 

今の声はミツキだ。

ミツキは俺の膝の上でご機嫌だ。

向かいの席にはイリナとゼノヴィアが座っている。

二人は何かを話し合っている様子だった。

 

 

「イリナ、ゼノヴィア」

「な~に~?」「なんだ?」

「向こうで戦闘が起きるかもしれない。十分警戒しておいてくれ」

「りょ~かい」「わかった」

 

 

さて、俺は向こうに着くまでミツキを愛でるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――京都駅、新幹線のホーム。

 

 

「あ゛ー……やっと着いた」

「着きましたね、刃お兄様」

 

 

ミツキが続けて言う。

ん~、かわいい。

 

確か集合場所はホテル一階のホールだったな。

 

 

「ミツキ、イリナ、ゼノヴィア。さっさとホテルに行くぞ。そうしないと午後から出かけられなくなっちまうからな」

「わかりました」「は~い」「……わかった」

 

 

俺たちはホテルに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――京都サーゼクスホテル。

 

 

……どうやら魔王様(笑)はとても京都が好きらしい。

なんせホテルの名前に自分の名前を入れるんだからな。

しかもサーゼクスだけならまだよかった。

セラもか……

 

とりあえず、入口にいるボーイに学生証を見せる。

すると、ホールまで案内してくれた。

きらびやかで豪華絢爛な造りのロビーをみてミツキは……

 

 

「無駄に豪華すぎですね。京都にはあまり合いません」

 

 

などと言っていた。

たしかにキラキラしてて目がチカチカする。

 

イッセーたちは喜んでいる。

周りにいる変態二人も騒いでいる。

 

ロビーを少し進むとホールの入口が見えてきた。

ホールに入るとすでにかなりの数の生徒が集まっていた。

 

 

「や、刃くん……その子って……」

 

 

同じクラスの女子が声をかけてきた。

 

 

「ん?あぁ、俺の妹だよ。事情があってね、連れてきたんだ」

「神浄ミツキです」

「よろしくね、ミツキちゃん」

 

 

クラスの女子がミツキの頭を撫でながら言う。

ミツキちゃんって……ミツキは100歳は軽く超えてるぞ……

クラスの女子は友達のもとに戻っていった。

 

全員ホールの床に座り、先生たちの注意事項に耳を傾けていた。

アザゼルとロスヴァイセは二人で話し込んでいた。

どうやら、今度はロスヴァイセが前で話す番のようだ。

ロスヴァイセは百円ショップの素晴らしさを一通り語って引っ込んだ。

 

 

「―――と、以上に気をつけてください。それでは部屋に荷物を置いたら、午後五時半まで自由行動をしていいですが、遠出は控えてください。範囲は京都駅周辺までとします。五時半までには部屋に戻るように」

 

 

前にたつ教師の最終確認を聞いた後、

 

 

「「「「「はーい」」」」」

 

 

二年生全員の返事でホールでの点呼及び、ホテル内での注意事項諸々、午後の行動についての説明が終了した。

 

各々荷物を持って、ホール出入り口でホテルの従業員から部屋のキーを受け取る。

だが、俺とイッセーは違った。

イッセーはアザゼルからだ。

俺はボーイの人からもらった。

 

 

「では、神浄様とそのお連れ様方。こちらです」

 

 

どうやら俺はVIPルームらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――VIPルーム。

 

 

俺の部屋は最上階のVIPルームだった。

サーゼクスが気をまわしてくれたのか。

ナイスだ。

 

この部屋には俺とミツキ、イリナとゼノヴィアがいる。

四人でもありあまるほど広い。

 

 

「おまえら、荷物を置いたら出かけるぞ」

「どこに行くんですか?」

「伏見稲荷だ」

「伏見稲荷ってあの鳥居がものすごく並んでるとこ?」

「そうだ」

 

 

三人が荷物の整理が終わったのを確認すると、俺たちは部屋からでた。

この部屋はカードキーだ。しかもオートロック。だから鍵をいちいちかける必要がなくて便利だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――伏見稲荷。

 

 

途中で、何故かイッセーたちと合流してしまった。

なんか変態がミツキをみてハァハァ言ってたから、思言い切り腹パンをしておいた。

 

一番鳥居を抜けると、大きな門が出てくる。

両脇には狛犬のような狐の像が立っている。

 

 

「……魔除けの像ですね。本来なら、そこの変態のような魔なる存在を寄せ付けない力があるのですが、例のパスのせいで騒ぎは起きないようですね」

 

 

ミツキが皮肉気に言う。

よっぽど嫌だったんだな見つめられるのが。

 

歩き始めて数十分。

 

 

「……ぜーはー……ま、待ってくれ……ど、どうしておまえたちはそんなに動けるんだ……?」

 

 

変態の片割れは息が上がっていた。

もうかたほうの変態が階段の上から言う。

 

 

「おいおい、元浜。情けないぞ。アーシアちゃんだって、神浄の妹だってまだ元気だってのに」

 

 

だって……悪魔と九尾ですから。

当たり前でしょ。

 

途中、休憩所のお店を見ながらも、伏見山への挑戦(笑)は続く。

 

 

「おー、絶景というやつかな」

「はい、すばらしいです!!」

「じゃあ、写真に収めておきましょうか。そういや、この山って地元の学校の走り込みコースでもあるそうよ?今日は走ってないみたいだけどさ」

 

 

へぇ……結構キツそうだな。

 

 

「わりぃ、俺、ちょっとお先にてっぺんまで行ってみるわ」

 

 

イッセーはみんなに断りを入れて、勢いよく駆け上がっていった。

俺もいってみよっかな~。

 

 

「ミツキ、イリナ、ゼノヴィア」

「わかりました」「わかってるわ」「了解した」

「俺たちも先に行く」

 

 

俺たちは一気に駆け上がった。

途中でイッセーに会ったような気もしたけど気にしない。

 

他の観光客にぶつからないようにしながら駆け上がる。

なかなか疲れるな。

そして、頂上らしき場所に出る。

 

そこにあったのは古ぼけたお社だ。

 

とりあえず、お参りをした。

その時だった。

 

 

「……京の者ではないな?」

 

 

突然声がかけられた。

囲まれているな……

 

どうしようか考えている俺の前に現れたのは金髪の女の子だった。どことなくミツキに似ている。

キラキラと光る金髪に、金色の双眸。小学生低学年ほどの容姿だ。

頭部には狐の耳らしきものが生えている。

 

か、かわいい

 

 

「ミツキ、お前も元に戻れ。そうしないと面倒がおきそうだ」

「はい、刃お兄様」

 

 

そう言って、ミツキは九尾の姿に戻る。

服も、洋服から巫女服に変わり容姿も大人のものになる。

 

 

「きゅ、九尾じゃと!?ま、まさか……ミツキ様?」

「うむ、いかにもわらわはミツキじゃ」

 

 

……ミツキってさ、大人の姿になるとしゃべり方が変わるんだよね。

 

 

「ミツキさまぁ!!」

 

 

女の子は泣きながらミツキに抱き着いた。

何かあったのか?

 

 

「何かあったのか?」

「母上が……さらわれてしまったんじゃ」

 

 

……『渦の団』だな。

そろそろ本格的に潰すか?

とりあえず……

 

 

「わかった、お前の母さんは俺たちが助け出してやる。今ここには堕天使の総督も来ているし、悪魔も来ている。だけど、攻撃はするな。全員俺の……仲間だ。とりあえずは堕天使の総督に言ってみろ。俺の名前をだせば一発で助けてくれる」

「お主の名前は……?」

「神浄刃だ、さぁ行け。これから普通の人間が来る。バレたら大変だからな」

「わかったのじゃ、ありがとう、刃」

 

 

それだけ言って、女の子は消えて行った。

 

それと同時にイッセーが来たようだった。

俺はイッセーに先に帰ることを伝え、ホテルの自室のみんなで転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――夜。

 

 

夕飯はものすごく美味しかった。

ミツキも喜んでくれた。

 

そして、今は何をしておるかと言うと……

 

 

「イッセー……そんなに死にたいなら早く言ってくれればよかったのにな」

「い、いや、そのだな……」

「問答無用だ」

「ぎゃーーー!!」

 

 

イッセーが女子風呂を覗こうとしていたのだ。

それを見つけた俺はイッセーにO☆SHI☆O☆KIをした。

 

その時だった。

 

 

「アザゼル……どうしてこんなところに?」

「あぁ、俺とおまえたちに呼び出しがかかった。近くの料亭に来ているそうだ」

「誰だ?」

「魔王少女様だ」

「うげぇ……」

「それにしても……おまえ、またなにかやらかしたんだろ。京都サイドからコンタクトを取られたときにおまえの名前が出てきたぞ」

「ほっとけ」

 

 

あぁ、やだなぁ……

セラはっちゃけそうだなぁ。

 

 


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