瑠弾のネモ   作:ホウカ

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「にゅやッ」

「どうしたルルーシュ!?」

すみません。本編どうぞ。


第25話 実はの時間

「ずばり、あの怪物が来るのを見越して送り込まれた殺し屋だろ?」

 

E組のみんなの前でカルマがそう言う。

言われた相手他でもない、俺だ。

実はこの質問、速水さんにも一度聞かれたことがある。あの時は殺せんせーが上手くはぐらかしてくれたが・・・

 

「ほらほら、無言は肯定って捉えちゃうよ?」

 

俺が黙っていると、カルマはさらに言葉を投げてきた。

 

「ぶっちゃけさ・・・クラスの大半が気づいて、おかしいと思ってるよ、君の力。あんな動きができる人間なんて普通いないから。他のやつらもそう思わないの?」

 

「ま、まあ」「確かに」「さっきの動きはやばかったよな」

 

先ほどの一連の流れを見たクラスメイトが共感してく。

もしかしたら普段手を抜いていることを知られ、不快に思ったのかもしれない。

渚や根本さんなど、秘密にしてくれている友達からも、実は気味悪がられていたのかもしれない。

だから

 

(・・・本当のことを言おう)

 

そう思った俺は全員に目を配り、頭を下げた。

 

「まずはみんな・・・ごめん!」

 

「・・・キンジ」

 

根本さんが心配そうな表情でこちらを見ている。

 

「普段、みんなが暗殺に対して積極的に参加し、頑張っている中・・・俺は手を抜いていた。まずはそのことを謝らせてくれ」

 

俺は精いっぱいの気持ちを込めて、頭を下げる。

 

「本当にすまなかった」

 

クラスに再び静寂が訪れ・・・根本さんがその様子を見て口をわぐわぐとさせている中、横にいた渚が前に出てきた。

 

「謝ることないよ、遠山君」

 

「渚・・・」

 

「僕だけじゃない。根本さんだって、カルマだって・・・君に救われている人は逆にみんな感謝してるんじゃないかな」

 

「そんなこと、感謝なんて・・・」

 

「いや、少なくとも僕はしている。それに普段の訓練でも、常に周りに目を配っているよね?何をするにしても物足りなさそうな顔をしながら、誰かが怪我をしそうになったらすぐに支えて、助けてくれるよね」

 

「・・・」

 

「僕は、そんな遠山君に感謝してるし、とても尊敬している。だから、謝ってほしいんじゃなくて、知りたいんだ」

 

渚がそう言うと、今度は杉野が前に出てきた。

 

「そうそう、だいたいいつも何するにしても自分よりも周りばっかり。心配になるくらいだ」

 

「ああ、俺も接近戦の訓練で倒れそうなときに、何度支えてもらったか」

 

磯貝まで・・・。

 

「私も修学旅行の時、助けてもらったことはとても感謝してるんだよ」

 

神崎さん・・・。

 

「そうだよ遠山、これで分かっただろ?俺らは君がやってきたことを否定するつもりはない。むしろ感謝してるくらいなんだ。だから、教えて欲しいわけ。君の正体を」

 

「カルマ・・・」

 

やっとカルマの意図が理解できた。やっぱりカルマは頭がいいな、俺なんかよりよっぽど。

 

「正体なんてそんな大げさなものではないけど、分かった。言うよ」

 

その言葉に歓喜するクラスメイトと、殺せんせー。

 

「やっとですか遠山君。ヌルフフフフ。待ちわびましたよ」

 

そういえば初めにこの話に誘導したのは殺せんせーだったな。

この状況まで見えてたってわけですかい。

観念したように俺は息を吐いた。

そしてーーー

 

「みんな、実は俺―――」

 

なんていい先生とクラスメイトを持ったのだろう。

その『偶然』に感謝しつつ、俺は語り始めたのであった。

 

 

 

 

 

放課後。

 

「烏間先生!」

 

E組の訓練のために、防衛省の人たちと外で建設作業中の烏間先生に向かってクラス委員長の磯貝が声をかける。

 

「君たちか、どうした大人数で」

 

磯貝以外にも、今日心打たれた人は多いだろう。

E組の大半がここに集まっていた。

 

「あの・・・もっと教えてくれませんか。暗殺の技術を!」

 

「・・・?今以上にか?」

 

「はい!」

 

そう元気よく返事をする俺らのリーダー。

 

「今まで真剣にやってきたつもりでしたが、心のどこかで『結局誰かが殺るんだ』とどこか他人事でした。ですが、今回のイトナの件を見てて思いました!」

 

磯貝、そして他のE組の生徒が真っすぐ烏間先生を見る。

 

「誰でもない、俺らの手で殺りたいって」

 

もしも今後、強力な殺し屋に先を越されたら、何のために頑張ってたか分からなくなってしまう。

 

「だから、限られた時間で殺れる限り殺りたいんです!」

 

そう言って前に出てきたのは女子学級委員長、片岡メグだ。

 

「私たちの担任を、殺して、自分たちの手で答えを見つけたい」

 

意識が変わったな。いい目だ。

烏間先生もそう思っただろう。他の防衛省の人も微笑ましくこちらを見ている。

 

「分かった。では希望者は放課後に追加で訓練を行う!より一層厳しくなるぞ!」

 

「「「はい!よろしくお願いします!」」」

 

「では早速・・・新設した垂直20mロープ昇降。始めッ!」

 

「「「厳しッ!!」」」」

 

 

 

 

 

椚ヶ丘中学校3年E組は暗殺教室。雨も止んで、始業のベルは明日も鳴る。

 




〇烏間先生への模擬暗殺演習

男子
1位 6点 磯貝悠馬
2位 5点 前原陽人
3位 4点 杉野友人
4位 3点 木村正義
4位 3点 岡島大河

女子
1位 12点 速水凛香
2位  3点 岡野ひなた
2位  3点 片岡メグ
4位  1点 矢田桃花
4位  1点 倉橋陽菜乃
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