ハイスクールロンドKxD~終わりなき日々の物語を刻む為に 作:カオスサイン
Side那鮪土
森奥に何時の間にか建設されていた謎の研究所、後で「機動機関」と知り其処に監獄の様な日々を強いられていた少女達を助け出して一週間後、所長おっさんが言っていた奴等の事と機動機関から奪取した資料を照らし合わせみていた。
人が創りし絶対なる天使か…だったら悪魔でもこの世に存在しているのだろうか?…
そうならばほんの少しだけでも心が躍るというものだ。
「新マスター!町のパトロールに出ていたカリンから中央区の神社境内にて不穏な気を感じ取ったとの連絡が!」
思案しているとウサ耳の少年、タキオンさんが派遣させてきた従者の一人である雨宮 アーミがそう報告してくる。
「そうか、ならば行くぞ!テシアついてきてくれ」
「イェスマイマスター」
今回は絶対天使の一人であるワルテイシアを同行させる事にしユニコーンを呼んで急いで中央区へと走らせた。
其処で起きていたのは…
「さあさっさとその薄汚れ穢れた血に塗れた姫島家の面汚しでしかない娘を我々に引き渡せ!」
「嫌です!この子は…朱乃は私と夫の大切な娘なんです!
相互理解もせずに邪で非道な考えしか持たない兄に付き従う様な貴方方の言い分に従う義理など無いわ!」
「怖いようお母様…」
数人の黒装束を纏った男達に囲まれ追い詰められた母娘の姿があった。
「そうか…ならば仕方無い!お前も娘も一緒に逝かせてやろう!せめてもの慈悲だ姫島朱璃ィー!楽しませてもらおうか」
「ヒッ!?…」
「させるかぁっ!」
「ヒヒーン!」
「何…!?……」
男達の魔の手が母娘に迫ろうとしていたので俺はユニを男達に向かって突っ込ませた。
母娘を襲おうとしていた一人の男の腹部をユニの鋭き角が見事に貫き上げて絶命させていた。
「人間のガキに天使の女?…それにユニコーンだと!?」
「我等の邪魔立てをするか!?」
「下らない身勝手な考えで人殺ししようとしている奴等に名乗る名はない!」
「何をお!?ならばガキ、貴様を殺して天使の女は犯し倒してそのユニコーンは剥製に変えてくれるわ!」
「口だけ達者の小者だな…」
「は?…な、コレは!?…」
男達は好き放題言っているが喋るのに夢中で未だに俺が告げるまで自分達の現状に気が付いていなかった。
男達の周囲に何処からともなく生えた蔦に体の自由が何時の間にか封じられていた事に…俺は既にブリックルビーンの力を行使していたのだ。
蔦は絡め獲った男達をギリギリと締め上げていく。
「ぐぎゃあああー!?」
「し、死ぬ…ゆ、許し…」
「母娘の仲を引き裂こうとする醜い筋書きしか語れぬ様な下衆に従うお前達の汚物でしかない物語は此処で終わりだ!…テシア!」
「イェス、マイマスター。
【権限セヨ我が真なる名は[絶対天使メギンギョルド]太陽と孤独のワルテイシア!】」
俺の言葉を受けてテシアがユニから飛び降りて絶対天使メギンギョルドを顕現させる。
そしてメギンギョルドの片腕をユニの角へと装着させる。
「テシア!ユニの動きに合わせろ!
うおおおおーー!!〈サンシャインライズホーン>!!」
「イェス!はあああー!」
「ヒヒヒーン!」
「「ぎゃああああー!?……」」
ユニの突撃とテシアの振り下ろした手刀に抵抗する事さえ出来ずに男達は断末魔を上げてその肉体は塵と化した。
Side朱乃
「す、凄くキレイ!…お母様!」
「そ、そうね…!」
私はお父様とお母様の仲を嫌い引き裂こうとする人達にお父様がお仕事でいない隙を狙われて襲われてしまい母様にしがみつきながら恐怖に震えるだけだった。
だけどそんな時、とってもキレイでカッコイイ白いお馬さんに乗ってやって来た私と同年代くらいの男の子とこれはまた物凄くキレイな年上で天使であろう女性が私達の窮地を救ってくれたのだ。
天使の女の人が銀色の大きなロボットみたいな物を呼び出してその一部がお馬さんの頭に合体した時はお母様とビックリしたけど。
「朱璃!朱乃!無事か?!」
襲撃の知らせを聞いてお父様が慌てて帰ってきた。
「ええ、なんとか私も朱乃も無事よ。
あの子達が助けてくれたの」
「そ、そうか!妻と娘を救ってくれて感謝する!
可能であれば名を教えて頂きたい!」
「名乗る程の者ではないよ私は…どうしてもだというのならばこう名乗れば良いかな。
【物語の語り手主<マスターテラー>】と…」
「マスターテラー…///」
「うむ、恩人の名しかと覚えておこう!」
「あらあら」
「では私はこれにて!」
私はマスターテラーと名乗った男の子に対して今迄感じた事のない思いが込み上げてきた。
お母様が私を凝視しながらからかってきたけど…こうなったらすぐに花嫁修業しなくちゃ!
Side那鮪土
「あそこか!」
俺はアーミからまたパトロール報告を聞きその場所へと急行した。
テシアには一足先に帰ってもらい一人でだ。
「ニャァァー…」
「待てコイツ!」
「あれか!…」
数人の男達が黒猫を追い詰めてよってたかって痛ぶっていた。
先程の神社の件といいあんな輩の物語に最早価値など無い。
まず俺は男達の背後からそっと接近しマスターキーを一人の背中にぶっ刺してやった。
「ギャッ!?…」
「なっ!?何者だ?!」
「お前達の様な汚醜な心しか持たぬ輩なんぞに語る事など無い!」
男達は漸く気が付くが俺は構わずマスターキーをぶっ刺した男をその辺に放り投げた。
「回復を!…既に死んでやがる!?…」
「糞がっ!こんなガキに!…」
男達は俺が放り投げた男が既に息絶えてしまっていると判断したようだが厳密には違う。
それはまた後々語るとしよう。
「糞なのはお前等の方だろ!」
「「ギャアァァー!?……」」
うざったいのでとっととアクアドラゴンを放ち男達を滅した。
「ニャァ…」
「よしよし今治療してやるからな」
俺は黒猫を治療する為に抱えて家に帰る。
その夜、何故か人化した黒猫であろう着物美女に襲われかけたが目撃していた空達によって阻止された。
「ひ、光の力はよしてにゃあ…」
「光が苦手?君は悪魔か何かなのか?」
「それについて話すにゃ」
黒猫、黒歌から自分が元は猫魅という妖怪の一族だったがある日現れた主の悪魔に転生させられたそうだ。
その際に最愛の妹に手を出さないという契約を結んでいたが主の悪魔は日も置かずに契約を破ろうとしたが為にキレた黒歌が殺したそうだ。
死んだ主がある事ない事を悪魔上層部に吹き込んでいたのかそのせいで彼女ははぐれ転生悪魔として悪魔側に指名手配されてしまうようになり、妹を置き去りにするしかなかった。
「フム…」
話を聞き俺は黒歌に自分の能力を用いれば転生悪魔から元の種族に戻れる可能性を示唆した。
黒歌は驚いた表情をしていたが「妹に再会を果たせる時迄は遠慮しとくにゃ」と断わってきたのだった。