レイファはラヴァイトに乗って、逃亡を図っていた。
ソースケは鞭の勇者との戦闘中で、手が出せなかった。
「逃すなあああ!」
「囲めええええ!」
ライシェルは盾を構えるとその大きな体とラージシールドで敵のウォーレン兵士の集団に突撃する。
ライシェルほどの巨大な肉塊が突進力を持って、ラージシールドを持って突撃してくるのだ。
構えが遅れた兵士はまるでダンプカーにでも弾かれるかのように吹き飛ばされる。
「ラヴァイト! 私の周囲に敵を近づけさせるな!」
「う、うん、わかった! オイラに任せておけ!」
ライシェルの指令が本能的に正しいと認識したラヴァイトは、ライシェルを囲もうとする敵兵士達を蹴り飛ばす。
ラヴァイトも、フィロリアルキングと言うだけあり、その攻撃力はフィーロにも劣らないほどあった。
ラヴァイトに蹴り飛ばされた兵士はもはや再起不能だろう。紙屑のように吹き飛ばされて、そのまま動かなくなる。
「死にたくなければ退きなさい!」
リノアはブーメランを投擲して周辺の兵士達を遠距離から斬り伏せていく。
ブーメランを手にすると、そのブーメランを兵士に叩きつけ、気絶させていた。
アーシャは相変わらず人混みに紛れて敵を暗殺していく。
ライシェルの妨害になるような兵士を的確に殺していく。
レイファはラヴァイトに捕まりながらも、魔法を唱えて兵士達を吹き飛ばしていた。
「ウインドストーム!」
レイファの放つ魔法は龍脈法の魔法だった。
風の突風が兵士達を巻き込んで吹き飛ばしていく。
もちろん、兵士たちもただやられているわけではない。
だがしかし、レベル80近くのライシェル達に対して彼らは30程度しかレベルが無かったのだ。
多勢に無勢とは言っても、一点突破を狙う彼らを止めるのは力不足だった。
結局はライシェルの突破力に負けてしまい、包囲網からの脱出を許してしまった。
「くっ……波の魔物か!」
囲いを抜けると待っていたのは波の魔物だった。
兵士達はライシェル達を追う余裕もなく個別に波の魔物と戦っていた。
「波の魔物を放置するなんてできやしないのにね!」
リノアはそう言いつつ、離脱するためにも波の魔物を切り捨てていく。人間相手には手加減をしていたと言うことがよくわかるほど、リノアは波の魔物を的確に倒していった。
「まったくだわ。ソースケ様がたとえ偽の勇者だったとしても、その行いは勇者そのものだというのに……!」
アーシャは普段のリノア達と一緒にいる時の口調で、文句を言いつつも魔物を倒していく。
暗殺術ではなく、普通に魔物を倒していく。
「勇者を騙ると言うことは、それほど重い罪なんだ! そら、そろそろ抜けるぞ!」
ライシェルさんはそう言うと、波の魔物の包囲網からも脱出することができた。
いや、脱出したと思ったのは、単に周辺に波に魔物がいなかっただけであるせいだ。
まるで、ライシェル達を待っていたかのように、幼い鳥系女性亜人と、妖艶な狐の亜人が佇んでいた。
「おんしら、逃すと思ったかえ?」
「フィロリアル……! 逃がさない!」
ライシェル達は立ち止まる。
明らかに、ライシェル達には手に負えない、魔人と言っても差し支えないような女性だった。
「くっ、強敵か……!」
「ええ、それも、かなりのね……!」
アーシャは無言で武器を構える。
「アイツ、グリフォンだぜ!」
「グリフォン……。たしか、シルトフリーデン方面に生息している魔物だったな。人間形態になることもできるのか!」
ライシェルさんは驚愕しつつも、シールドをしっかりと構えている。
「女は殺さない。フィロリアルと男だけ殺す……!」
「ふふ、おんしら、タクトのモノになるなら見逃してあげても良いわよ」
殺気を向けるグリフォン少女に狐女。
このまま戦えば、確実に負けるであるだろうことはリノア達もわかっていた。
あの、レールディアと言う化け物と比べたらまだ可愛い方ではあるが、どちらにしてもライシェル達には化け物には変わりなかった。
「……お断りよ! なんであんなイケスカない奴のハーレムにならなきゃならないのかしら?」
リノアはそう啖呵を切った。
「どちらにしても、ライシェルさんもラヴァイトも殺すと言うような人たちについて行く訳がないじゃないですか!」
レイファもリノアの意見に同意する。
「そう……なら、そうなるように幻術をかけてあげるわ」
「フィロリアル……! 殺す……!」
こうして、ライシェル達とタクトハーレムメンバーの二人との戦いが始まったのだった。
遅れました!
結局一周年記念どうしようかなぁ?
端折りすぎて読みにくい…。