波の尖兵の意趣返し   作:ちびだいず

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この話は斧の勇者の末路です。
この男の醜い本性と、胸糞展開が描かれます。

結論だけ言うと、斧はタクトに簒奪されました。

本当にこの話は閲覧注意です!!
読み飛ばしも可。


哀れなものの哀れな末路①

 斧の勇者は、転移スキルで自分のホーム……ゼルトブルに存在する、とある館に戻ってきていた。

 

「はぁ、はぁ、……ちくしょう! 美しく強いこの僕が負けるなんて! そんな結末は美しくない!」

 

 満身創痍の斧の勇者は、館の扉をゴンっと叩く。

 斧の勇者の顔は晴れ上がり、自慢の鎧は冒険者の拳でボコボコに凹まされており、装飾も酷い有様となっていた。

 

「僕は! ぼかぁ5000人の警官を皆殺しにしたんだぞぉぉ!」

 

 斧の勇者は自分をこんなみっともない姿にした冒険者を思い出すと、怒り狂う。

 部屋にあるものに八つ当たりをし、部屋は散乱して散らかる。

 

 斧の勇者の前世は、犯罪者であった。

 とある地方で、女性を誘拐する事件があり、何人……いや、何百人もの美しい女性や一見すると女性に見える男性を含めてこの男に拉致されて行方不明になったのだ。

 彼は、美しいものに目がなかった。

 そして、彼の性癖は、歪んだものであった。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、彼は()()を迎えるのだ。

 そして、それを確認する時もまた、彼は絶頂するのだ。

 

 元々は彼は彫刻師であった。

 人間の美しさを残すと言う目的ではあったが、彼には確かにその才能があった。

 だが、彼はそれで満足しなかった。

 最初は、美しい幼子から始まった。

 彼は、美しいままに残すため、誘拐後に毒殺し、()()()()()()()()()()()()()()のだ!! 

 彼は、その時至福の時間と最大級の絶頂を迎えたのだ! 

 

 それから、彼は徐々に手を広げていった。

 時には有名グラビアアイドルまでも、彼の毒牙にかかって行方をくらませた。

 

 そう、彼自身もまた美しかったのだ。

 

 警官は彼の()()()に立ち入った時に悍ましいものを見て恐怖した。

 そして、彼の逆鱗に触れたのだ。

 

 果たして、彼がどのようにして5000人もの警官・自衛官を殺害したかは不明である。

 

 彼は最終的に狙撃により頭部を損傷し、死んだ。

 そして■■■■■■■■■■■■■■■■■により、この世界で斧の勇者となるべく転生したのだ。

 

 そして、そのような男が転生した結果、同じようなことをしないわけがないだろう。

 ゼルトブルにある斧の勇者の館の一室は、()()()となっていた。

 

「ふふふ、帰ってきたよ、僕の美しい美しい作品たち……!」

 

 彼は一体の蝋人形に頬ずりをする。

 美しい表情のまま裸体を晒す、彼の作品たち。

 これらは当然ながら、彼をしたった女達の亡骸でできた作品であった。

 

「はっ! 何が美しい作品たちだ! 女をこんなにしやがって、ヘドが出るな!」

「誰だ!」

 

 扉を蹴破って侵入してきたのは、鞭の勇者とその仲間の女たちのであった。

 

「タクト様、アレが斧の勇者です」

「あのボロっきれみたいなのが? はっ! 随分な趣味をしてやがるな!!」

「誰だ! 衛兵は? この屋敷に誰も入れるなと言っていたはずだ!」

 

 斧の勇者は激高する。

 鞭の勇者は嘲るように笑った。

 

「はっ! そんな連中、殺したに決まっているだろ?」

「ぐっ! 貴様!」

「ネリシェン、せめてもの情けだ。全て燃やし尽くしてやれ」

「わかったわ! レールディア」

「ああ、人間の屍であっても、タクトの女になるかもしれなかった者達だ。せめて燃やしてやるのが情けだろう」

 

 竜帝の言葉に、斧の勇者は守るように立ちふさがる。

 

「貴様ら! 何をする! やめろおおおおおおおお!!」

「「ツヴァイト・ファイアブレス」」

 

 蝋人形は熱で溶けて燃え上がる。

 

「あ、ああああああ! 僕の! 僕の美しい作品達があああああ!!」

「何が美しい作品だ! 女ってのはな! 生きて俺様に仕えることこそが美しいんだよ!」

「貴様ああああああ! 許さん!」

「は、かかってこいよドサンピン!」

 

 斧の勇者はラースアックスを構えて攻撃する。

 鞭の勇者はそれをひらりと回避すると、鞭で斧を撃った。

 バチンと音がすると、斧の勇者の斧が震えだした。

 

「なっ! 貴様! 何をした?!」

「はっ、犯罪者に教える義理はねぇな! だが、一つ言わせてもらうなら、その斧はこの世界で唯一の勇者であるタクト様のものだ。返してもらうぜ」

「うわあああああああああああ!!」

 

 斧は斧の勇者の手元から離れ、鞭の勇者の手元に宿った。

 

「じゃ、お前はもう用済みだ。死にな!」

 

 鞭の勇者は武器に爪を装備すると、唖然とする元斧の勇者にトドメをさす。

 

「ヴァーンズィンクロー!」

「ぐあっ!」

 

 鞭の勇者の爪の一撃は、元斧の勇者の心臓の位置に穴を穿つ。

 

「そ、んあ……」

 

 元斧の勇者は崩れ落ちるようにその場に倒れた。

 

「さ、行くぞ! みんな!」

 

 鞭の勇者はそう言うと、この館を去ったのだった。




思ったよりおぞましすぎて、タクトがむしろ正義の味方っぽくなってる!!

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