俺は、再びあの空間にいた。
俺とメガヴィッチの繋がりは薄れてしまったとはいえ、夢の中に出ることは出来るらしい。
「愚かな愚かな、菊池宗介よ」
そこには、恐ろしい形相をしたメガヴィッチがいた。
何を怒っているのだろうか?
メガヴィッチが怒ることは、現状なら進んでやるが。
「なぜ、あなたは自由にやらないのですか?」
どう言う事だ?
「あなたなら、岩谷尚文を冤罪から救うことなど容易かったでしょう。天木錬の目を覚まさせることも容易かったはずです。なぜ、あなたはそれをしないのですか?」
なぜ、メガヴィッチがそれを推奨してくるのか、理由がわからなかった。
「なぜ、自由にしないのですか? その力があるのに、もっとより良い方向に行くように、なぜあなたは動かないのですか?」
俺には、メガヴィッチが夢に出てまでなぜそれを聞いてくるのかわからなかった。
「あなたの中にあるおかしな薬のせいで、語りかけることしかできませんが、問いただしたい。あなたはもっと自由に生きるべきです。原作? など考えもせず、自由に救って、自由に栄誉を得るべきです。そう、次元ノケルベロスを倒した時のように」
意味がわからない!
一体全体、メガヴィッチは何を俺に期待していると言うのだ?!
「……菊池宗介、あなたにはもっと試練が必要ですね。そうすれば、あなたが真の主人公であると言うことに気づけるでしょう」
何を言っているんだ、このメガヴィッチは?!
夢の中だからか考えがまとまらない。
「そうですね、そのためにも、あなたには一つ助言をする必要がありますね」
メガヴィッチは、口元を三日月にように歪める。
嫌な予感しかしない!
「ふふ、心配しなくても、あなたにも利益のあることです。レイファ、でしたっけ? 彼女を守るためにも、あなたはこの助言を聞き入れざるを得ないのです」
メガヴィッチは俺に囁いた。
俺は驚愕する以外には無かった。
なぜならば、それが尚文達と別れた後に取ろうと思っていた選択肢のうちの一つだったからである。
「ふふふ、あなたのその顔を見れただけでも、出てきた甲斐があったというものですね。安心なさい。ミリティナのような分霊をあなたにつけることはもうありません。つけたところで、あなたはそれを処分してしまうでしょうしね」
それを聞いて安心していいのか、俺には判断しようがなかった。
「今回の働きは、多少影響はあるかと思ったのですがね。期待通りにはいかないものです」
メガヴィッチはため息をつくと、俺の頭に手をかざした。
「それでは、菊池宗介さん、今後はレイファちゃんを守って、あなたの成したいことを自由に成してくださいね。それでは、では、宗介さんの異世界ライフが楽しいものである事を」
ことを──ことを──ことを──。
以前転移させられたように、再びスゥッと意識が遠のいた。
俺は、ガバッと起きた。
嫌な汗をかいているのがわかる。
メガヴィッチが再び、俺の夢に出現したのだ。
あの時塗り込まれた不死薬のせいであまり干渉できないと言っていたようではあるが、メガヴィッチである。
あいつは俺に一体何を期待しているんだろうか?
それに、【盾の勇者の成り上がり】の世界で、自由にしろだなんて自爆行為を制限したのは、メガヴィッチの方だろうに何を言っているのだろうか?
だが、この夢でわかったことは、俺をこの世界に送り込んだ理由は、他の波の尖兵とは違うところにあると言うことだろう。
何の目的だ?
もしかして、頭の中に爆弾が?!
ボルガ博士、お許しください?!
そんな事になったら嫌ではあるが、神様転生である事を話すと頭の中の何かが弾け飛ぶのはわかっている事なので、俺の今の状態はあんまり変わらない気がした。
とにかく、俺の方針は決まった。
メガヴィッチの助言通りなのは癪であるが、俺の中でも第一候補だったのだ。
俺は汗を拭いて、再度就寝する事にしたのであった。
あの薬は強力ですねー
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まあ、ここまで伏線を張っておいて、返信しないんじゃ回答を言っているのと変わりませんが笑
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