四葉の息子は劣等生   作:十六夜翔

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書き溜めって楽だね( 。∀ ゚)

それでは本編どうぞ!


入学編 ⅩⅡ

兄達が閲覧室に行ってから数分。誰かが階段を降りてきた

 

「誰……」

 

「1-Eの千葉エリカで~す」

 

「1-E司波零司」

 

 

彼女が後輩だと言う事は自分の事を先輩と呼ぶところから分かっていたのだが、紗耶香はそれ以上に目の前に立っている後輩達の事が気になっていた。

 

 

「(何この子達、全然隙が無い)何の用? 用がないなら退いてちょうだい!」

 

「あら物騒。まぁこれで正当防衛かな? そんな言い訳しないけどね」

 

「エリカ…」

 

「わかってるって、ちゃんと守るから」

 

 

 キャスト・ジャミングを使いエリカの魔法を封じた紗耶香は、一撃一撃に必勝の威力を込めて切りかかる。

 

 

「もう終わり? それじゃあ次はアタシの番ね」

 

 

 同じような動きで紗耶香の攻撃を捌いていたはずのエリカはまったくもって息が上がっていない。それどころか余裕さえ伺えるのだった。

 

 エリカの一撃で持っていた得物を折られた紗耶香は、大人しく負けを認めるつもりだった。だがエリカはそれを許さなかった。

 

 

「そこにある得物を拾って、貴女の本気を見せなさい」

 

「?」

 

「アンタを縛っているあの女の幻影をアタシが打ち砕いてあげる」

 

 

 言われた事を理解した紗耶香は、ブレザーを脱ぎ落ちている得物を拾い構えた。

 

 

「私には分かる、貴女の技、それは渡辺先輩と同じ」

 

「アタシのはあの女のとは一味違うわよ」

 

 

 勝負は一瞬で着いた。互いが交わったと思った次の瞬間には紗耶香の得物は真ん中から折れ、紗耶香はその場に膝をついた。

 

 

「ゴメン先輩、骨が折れてるかも」

 

「ヒビが入ってるわね……凄いのね貴女」

 

「先輩は誇って良いよ。先輩は『千葉』の娘に本気を出させたんだから」

 

「剣術の大家…そう、貴女あの千葉の……」

 

「ちなみに渡辺摩利はウチの門下生。剣術の腕だけならアタシの方が上なんだから」

 

「そうなの……」

 

 

 意識を手放してその場に倒れこんだ紗耶香。その後達也と深雪と合流し零司は壬生を担ぎ上げて保健室に連れていく

 

零司「全く、なんで俺が…」

 

零司はブツブツ文句を言いながら達也、深雪、レオ、エリカ、十文字、真由美、摩利の9人で壬生が目を覚ますのを待っていた。

 

 

 


 

 

 

壬生は零司以外が囲んだ状態で目を覚ます、零司は入口近くの壁に背もたれ腕を組んでいる。壬生は事の顛末を話し始める。敵の本体がブランシュである事を聞いた真由美と摩利は、予想通りの相手にため息を漏らした。

 

 

「入学式の後で見た渡辺先輩の剣技に魅了され、手合わせを申し出たのに素気無く断られた事に付け込まれてしまって……今思えば私が浮かれていたんですよね」

 

「なんだって!壬生、それは本当か?」

 

「傷つけた側が覚えて無いのは良くある事ですよ」

 

 

 エリカの辛辣なツッコミに、摩利の顔が歪む。

 

 

「エリカ」

 

「だって、零司君!」

 

「批判も批評も全て聞いてからだ」

 

 

 達也に叱られるように宥められたエリカは、不貞腐れたように黙った。

 

 

「それで渡辺先輩、先輩は何て言って壬生先輩の申し出を断ったんですか?」

 

「確か『私の腕ではお前の相手は務まらない、それよりお前の腕に見合う相手と稽古してくれ』違うか?」

 

「そんな!? それじゃあ私はずっと勘違いで逆恨みを……一年無駄にしちゃった……」

 

 

 泣き出しそうになった紗耶香に、達也が声をかける。

 

 

「無駄では無かったと思いますよ。確かに悲しい理由で一年間を過ごしてしまったかもしれません。ですがこの一年間で先輩は必死に努力して大きく成長したのです。エリカが言ってました、二年前とは比べ物にならないほど強くなってると。その努力を否定してしまったら、本当にその一年間は無駄になってしまいますよ」

 

「司波君、少し良いかな……」

 

 

 達也の胸に顔を押し当てて、泣き声を殺しながら紗耶香は思いっきり泣いた。さすがの深雪も今回だけは機嫌を悪くする事なくその光景を見ていたのだった。

思いっきり泣いてスッキリした壬生から離れ達也は会話を切り出す

 

 

「さて、問題はブランシュの奴らが今何処にいるのかということですが」

 

「達也君、まさか彼らと一戦交えるつもりなの?」

 

「その表現は妥当ではありませんね、叩き潰すんですよ」

 

「兄さん、じゃあ…」

 

「ああ、お前の出番だ」

 

 

その会話に摩利が言葉を挟む

 

 

「危険だ、学生の部を超えている」

 

「私も反対よ、学外のことは警察に任せるべきだわ」

 

 

その言葉に達也は反論する

 

 

「そして壬生先輩を強盗未遂で家裁送りにするんですか?」

 

「成程、警察の介入は好ましくない、だからといってこのまま放置することもできない。だがな司波、相手はテロリストだ…俺も七草も渡辺も当校の生徒に命をかけろとは言えん」

 

「当然だと思います。最初から委員会や部活連の力を借りるつもりはありません」

 

「二人で行くつもりか?」

 

「本来ならそうしたい所なのですが…」

 

「お供します」

 

「ダメだ!」

 

「ですが!」

 

 

達也が行くのなら深雪もついて行くのだろうと思ってた皆は零司の拒否に驚いた

 

 

「俺が行くということはどういうことか理解してるだろ?」

 

「分かっております、ですが…」

 

「俺も兄さんも深雪に危険な事はして欲しくないんだ、だから兄さんが帰って来るのを待ってるんだ、いいね?」

「分かりました。」

 

 

零司は深雪の頭を撫で深雪は渋々了承したのだった

 

 

「私は行くわよ、零司君」

 

「俺もだ」

 

「兄さん…」

 

「仕方ない」

 

 

達也は渋々エリカとレオの同行を承諾した、その会話を聞き壬生は達也に話しかける

 

 

「司波君、もしも私のためだったらお願いだからやめて頂戴。私は平気、罰を受けるだけの事をしたんだから…それより私のせいで司波君たちに何かあったら…」

 

「壬生先輩のためではありません」

 

 

壬生の言葉を跳ね返す

 

 

「自分の生活空間がテロの標的になったんです。俺と深雪、そして零司の日常を損なおうとした物は全て駆除します。これは俺にとって最優先事項です。」

 

 

達也のその言葉は周りの人たちを静まらせた

 

 

「しかしお兄様、どうやってブランシュのアジトを突き止めればいいのでしょうか?」

 

「分からないことは知っている人に聞けばいい。零司」

 

「分かってるよ」

 

 

そういい零司は扉に触れ開くとそこにはカウンセラーの小野遥がいた

 

 

「九重先生秘蔵の弟子であるお二人に隠れ仰せようなんて、やっぱり甘かったか…」

 

 

既にアジトの詳細を突き止めていた小野は端末を達也に渡し、壬生と話し始めた。ブランシュのアジトは放棄された工場だった。

 

 

「放棄された工場か…車の方がいいだろうな」

 

「正面突破ですか?」

 

 

深雪の出た疑問に答えたのは達也ではなく零司だった

 

 

「ブランシュのアジトだ、中の警備は厳重だろう、裏からコソコソ行くよりあえて正面突破で奇襲をかけた方が相手を翻弄できる…だろ?」

 

「成程…流石です、零司お兄様!」

 

「頭を使う仕事は俺より兄さんの方が秀でてる。俺なんてまだまださ…」

 

「車は俺が準備しよう」

 

 

十文字のその言葉に真由美は驚いた

 

 

「えっ、十文字君も行くの?」

 

「十師族に名を連ねる者として当然の務めだ。だがそれ以上に俺もまた一校の生徒としてこの事態に看過することは出来ん」

 

「じゃあ!」

 

「七草、お前はダメだ」

 

一緒に行くと言おうとした真由美を克人が止める

 

 

「この状況で生徒会長が不在になるのは不味い。」

 

「了解よ」

 

 

案外あっさり諦めた真由美を零司は驚いたが誰一人として気が付かなかった

 

 

「だったら摩利、貴女もダメよ。残党がまだ校内に隠れているかもしれないんだから風紀委員長に抜けられたら困るわ」

 

 

作戦会議は終了し克人は車の準備を始めた

 

 

 

〜to be continued〜




それではまた次回!
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