書物の勇者?何だそれ   作:名無しし

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実験、課題、レポート……やることが多すぎる!しばらく落ち着くまでの間、更新は亀の歩みになります。


幼女メイド

 

魔力の糸化を終えて、俺はコハクをお姫様抱っこしながら歩いていた。

 

「ん……」

 

「どうしたコハク?」

 

コハクがぎゅっと俺の服を掴んできた。

 

「ご主人、暖かい……」

 

「HAHAHA!そうか、コハクは可愛いなぁ!」

 

「むー……」

 

アイラが不満そうな顔をして俺の服の裾を掴みながら歩いている。

 

「アイラはさっき抱っこしたから、今はコハクの番なのですぞ」

 

「コハクの方が長いのです……」

 

嫉妬するように俺とコハクを見つめるアイラ。嫉妬してるのもまた可愛いなぁ。

 

「まぁまぁ、あとでアイラも抱っこしてやるから」

 

「アイラちゃーん?こっち空いてるよー?」

 

「嫌なのです」

 

「ガーン!」

 

口で効果音を言うな。

リファナがこっちに来てと言わればかりに両腕を広げるも、アイラにはっきり断られてショックを受けたようだ。

 

「せつな様ぁ……」

 

「……よしよし」

 

「もう子供じゃありません!」

 

そんなやりとりをしながら洋裁屋へと向かって行った。

 

 

 

「わぁ……凄くかわいい子たちですね!」

 

「そうだろう!この子たちは天使ですからな!」

 

洋裁屋に着いて早々にメガネの店員は二人に詰め寄ってきた。

 

「これが素材ですぞ。デザインは……」

 

お任せしようと思ったが、アイラたちに希望とかはあるのだろうか。

 

「アイラ、コハク。何か希望はありますかな?」

 

「「んー?」」

 

全く同じタイミングで首をかしげる二人。流石は双子、行動が一致していますな!

 

「んー、あ!アレ可愛いのです!」

 

アイラが指差した方を見ると、そこにはメイド服がかかっていた。

 

なぜこんなところに、そんなことを考えているとコハクも物欲しそうな目でメイド服を見つめていた。

 

「こちらはですね!従者専用の服で、貴族の方に流行ってるんですよ」

 

まあ貴族ともなれば従者を何人も従えているのだから、こういうのもあっていいか。

 

「まさにご主人様のための服なんですよ〜」

 

「「ご主人(様)のための服!?」」

 

アイラとコハクが同じ反応をする。

 

「お、アレがいいのか?」

 

「はいなのです!アレを着てご主人様のお世話をしたいのです!」

 

「コハクも、ご主人の、お世話、したい」

 

幼女メイドさんかぁ、想像しただけで興奮してくる。

 

「それじゃあ、服のデザインはアレで頼む」

 

「わっかりましたー!明日までに仕立て上げます!!」

 

「よーし、みんな宿に戻るぞー」

 

「「「はーい」」」

 

随分と騒がしいパーティになったな。俺は満足なのですぞ。

 

 

 

「ふわーあ」

 

随分と遅くなってしまったな。

宿に戻って二人分の料金を追加で払った俺はベッドに倒れこんだ。

 

朝から色々とあった、最悪の目覚めから始まり遊びだの狩りだの、本当に疲れた。けどそれだけ苦労した分、先ほど最高の場面に立ち会えた。

 

「ご主人様ー」

 

「ご主人……」

 

「おぉ二人とも」

 

アイラとコハクが俺のベッドに入り込んできた。

 

「もうおやすみするのです?」

 

「お疲れ?」

 

「ああ、今日はもう疲れたからな……」

 

両脇に二人を抱えながら俺はそう答える。

ああ幼女の温もり……これは暖かい、いいぞ。

 

「寝る前に一つ、約束を決めておくぞ」

 

「「約束?」」

 

尚文の悩みの一つだったことについて対策しておこう。

 

「寝ている間、絶対に元の姿に戻らないこと。これを破ったら二度と一緒に寝ない」

 

「嫌なのですー!」

 

「それは、嫌……!」

 

「約束できるか?」

 

「「はい(なのです)!」」

 

「よしよし」

 

随分と素直でいい子だなぁ、これなら高位魔物紋を刻む必要はなさそうかな?二人分で銀貨400枚だっけか、出費しないで済んだ。

 

「それじゃ、おやすみ!」

 

「「おやすみなさーい」」

 

明かりを消して、俺は眠りについた。

そういえばリファナが静かだったような……まぁいっか!

 




刹那が愛の狩人化したら元康と被らないように愛のハンターと名乗るでしょうねw

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