Lately
I think I'm doing fine
Don't know what's going on
But I'm out of it
Maybe
Desperate long enough
To get bored of being mad
But still it's out there
Yeah still it's out there
対訳
うまくやれてるとは思う
世論なんて知ったこっちゃないけど
僕には関係ないことだから
多分
長い間自暴自棄になっていて
そんな自分に嫌気がさしたんだ
それでもまだ僕の周りから完全に消えた訳じゃない
まだそこにいるんだよ
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ガンダムビルドタイバーズエクストラ・デュアルウォリアー
機動戦士ガンダムから続くテレビアニメシリーズ最新作の名を冠しつつ、エクストラ……規格外の意味を込められたそのゲームは中高生のみならず大学生や社会人にも人気の作品である。
その前身、前作品であるアッセンブルバトラーに引き続き自作したプラモデルの画像データを取り込み、ゲーム内で3Dモデルデータとして出力するのは変わらずで、他社製品もデータ取り込みに限るが使用可能だ。
所謂“ガンダムゲー”が乱雑に産まれては消えると言う負の流れを断ち切る為に企画が上がったこのシリーズは、見事その流れを断ち切る事が出来たのであった。
アーケードゲームの二本柱であるVSシリーズと戦場の絆。
そして、家庭用及びスマートフォン向けのGBDEX-DW。
バンダイナムコゲームスとホビー事業部の尽力により、DWはアーケード二作品に並ぶ程のプレイヤー数を獲得したのだ。
自身で作成したキットを自由自在に動かす、そこにはロマンがあった。
スマホアプリverの操作性はVSシリーズに近いが、家庭用verは更に細かい挙動が可能で、従来の“モッサリ感”が消えた上で今までに無い“リアルさ”を追求している。
開発スタッフには他社からスカウトされた者も多数居り、某ロボットゲーを彷彿とさせる部分もあった。
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スマホアプリと言えど、その操作性は決して悪くはない。
寧ろスマホの普及率から見るに、DWのユーザー数は相当なモノだ。
現に輝の同級生が二人共にDWのプレイヤーであった。
「まさか蓮君もやってたなんてね、それも優斗君と二人共Sランクなんて凄いよ……」
燈真の声を皮切りに、輝は中学時代の同級生との会話を楽しんでいた。
勿論その会話の内容はDWであり、燈真がバーガーを食べ終わる頃にはタッグでのローカルマッチで遊ぶ事が決まっていた。
「んー、スマホでやるのも久々だから、七星君頼んだ」
おしぼりで手を拭き、燈真は輝にスマホを手渡す。
途中までの操作は何となく分かるのだが、タッグマッチの設定はからきしだった。
スマホを受け取った輝は手早くセッティングし、ものの数分で燈真へ返した。
画面は既にマッチング待機中となっており、じきに試合が始まるのだろう。
「そういや友達君、名前は?」
隣のテーブル、よく日に焼けた好青年が声を掛ける。
背も高く、細く見えるが引き締まった筋肉質な身体付きからは、ゲームをやるようなタイプにも見えない。
(まぁ、俺もそんなもんか)
そうは言えど、燈真自身も見かけだけならば不良で同じようなモノだ。
「燈真、トーマでいいよ」
蓮へと短い返事を投げ、燈真は頷く。
蓮はおそらく笑みを向けているのだろう、目を合わせようと視線を向けるが、それは叶わず。
手に持つスマホが音を立て、戦いの始まりを告げると同時に、雷鳴が轟いた。
「雨凄いな、通り雨ならいいけど」
「あ、バーガー食べるの忘れてた」
「輝相変わらずじゃん、一つの事に集中したら他が見えなくなる癖そのまんま」
「お、始まる。
スマホって上手くやれんのかな?」
稲光を受ける四人はそれぞれ、手中の電子の戦場へ瞳を向けた。
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“ロストフリーダム”デミ・ウィング
デミ・ウィングと呼ばれるその機体は、二対四枚の翼から構成される片翼を羽ばたかせ、湖上の空を飛んでいた。
飛行能力は持たないが、全身の推進機器を全開にして夜の帳を切り裂いていく。
胸部から伸びる二本の尖角が月光に煌めくと同時に、視線の先に鮮やかな光が瞬いた。
夜空に燃え上がる炎、その色は目に鮮やかな紅。
全身を鮮烈なる紅色に染め上げる機影が、炎翼をはためかせ、デミ・ウィングへと迫っていた。
ダブルオースカイ・朱凰。
ビルドダイバーズの主人公機であるダブルオースカイをベースに、ビルドファイターズ外伝主人公機のウイングゼロ炎を組み合わせた機体。
燃え上がる炎を模した翼と、特徴的なコーンスラスター……ゼロ炎とダブルオースカイ両方の特徴を有する高機動高性能万能機を操るのは、蓮だ。
同じ翼、そして同じ相貌を持つデミ・ウィングと朱凰のシルエットはどこか似通っており、兄弟機の様にも見える。
紅の翼に炎を宿し、夜空を飛翔し迫る朱凰へとデミ・ウィングが両手に抱える砲身を向ける。
竜の顎を模した砲口からは燐光が漏れ出し、臨界点を超えた光は死の吐息となって吐き出される。
最大出力、極太の光条が冷めた夜気を灼いて疾った。
しかし、紅に縁取られた黒金の光が紅炎を捉える事は叶わず。
光条を寸の所で避けつつも、最高速度を緩めない朱凰はデミ・ウィングとの相対距離を一気に詰め、勢いそのままに左手で握る大剣を突き出した。
迫る切っ先を、主兵装であるハウリングブラストを盾にデミ・ウィングが受け止める。
着撃の衝撃が機体を揺らしスラスターの炎が舞い散る。
続くのは更なる衝撃と閃光、朱凰の右手……バーストレールガンのマズルフラッシュが瞬き、一瞬だが燈真の視界を埋める。
しかしそれは一瞬と言えど……戦場ではその一瞬が命取りだ。
デミ・ウィングの紅瞳が敵影を探して揺らめくも、捉える事は出来ない。
揺れる瞳に更なる衝撃、デミウィングの左側へと回り込んだ朱凰の斬撃が肩口を切り裂いた。
「えっ速くね!?」
初手の斬撃から続く連撃を避ける事は叶わず。
デミ・ウィングが距離を取ろうとブースターを吹かすも、朱凰は同等以上の速度で追従してくる。
巨砲であるハウリングブラストの取り回しの悪さと、高機動接近戦を仕掛けてくる朱凰との相性は悪い。
「そっちも速いよ、Cクラスの動きじゃない」
昨日の対戦とは打って変わっての苦戦と、予想以上の速さに燈真は思わず声を挙げた。
その隣で蓮も続けるが、その声には真剣さがあった。
幾度目かの斬撃を巨砲で受け、衝撃で片翼が揺れる。
勢いの乗った一撃に機体が後方へ吹き飛んだのは……好機だ。
僅かだが確実に開いた相対距離を燈真は……デミ・ウィングは見逃さない。
瞬時に距離を詰める紅の機影より早く、デミ・ウィングがサブウェポンを展開。
リアスカートの両端に接続されたアームごと、ブレードバスターライフルが前方へとその砲口を向けると同時に光条が放たれた。
その色は主兵装と同じく紅に縁取られた黒金であり、至近距離で放たれた光を朱凰は避けきれないと踏んでGNフィールド、所謂バリアを展開。
二条の光が朱凰の展開する光膜に着弾、しかし一瞬の拮抗の後にバリアを貫通。
光条が朱凰の左脇腹と右上腕を削り、闇夜に抜けていく。
ブレードバスターライフルはウイングガンダムのバスターライフルをベースにしている為、サブウェポンと言えどもその威力は高く、直撃すれば大ダメージは必至。
蓮が至近距離での射撃に反応し、バリアを展開出来たのは、中学生の頃からずっと続けている水球で鍛えられた動体視力と反射神経の賜物だろう。
迷う暇は無い、後退を選択した朱凰は先程までの猛攻から一転し眼下の湖へと落ちて行く。
夜気を受けて自由落下していく紅の機影。
距離を取れた事により、デミ・ウィングがここぞとばかりに巨砲と二丁の長銃を撃ち放つ。
しかし、そのどれもが朱凰を捉える事は出来ずに空を切り、水面に着弾して次々と大爆発を……莫大な熱量が水蒸気爆発を起こしていった。
水蒸気爆発が起こす轟音と衝撃に湖が、夜の大気が揺れ動いた。
爆発により湖の水が気化し、巻き起こる気化冷却が周囲の気温を急激に下げていく。
その低下速度は瞬間的だが、下げ幅は摂取零度以下となり……結果、湖畔上に氷の華が咲き乱れた。
湖全面とは言わないものの、かなりの範囲を氷原と変えたデミ・ウィングの砲撃、その威力と熱量に、そしてとある点に蓮は眉を潜める。
しかし、眉を潜めつつもゲームを止める事は無かった。
水蒸気爆発から続く気化冷却と、雪華の舞う氷原を飛ぶのは燃える火炎鳥。
背負っていた盾を機首にし、大きく翼を広げる可変形態、バードモードへ姿を変えた朱凰が高速飛翔。
デミ・ウィングの砲撃を錐揉み回転しながら回避し、EX-Dアビリティの発動音声と共に身に纏う紅の炎が巨大な翼となって激しく燃え上がる。
纏う紅炎はウイングゼロ炎に搭載されている特殊システム、炎システムから生み出される力。
そして、組み合わされるはダブルオースカイの切り札とも言える、トランザムインフィニティ。
二種類の異なるエクストラアビリティを重ね合わせて発動させるのが、エクストラデュアル……EX-Dアビリティなのだ。
文字通りの火炎鳥となった朱凰が夜空へ羽ばたき、相対距離を灼き切った。
嘶きにも聞こえるのは紅炎が爆ぜる音。
迫る火炎鳥へとデミ・ウィングが巨砲を向ける。
一拍の間、フルチャージを終えた竜の顎から吐き出されるのは死の吐息。
しかし、朱凰は巨砲の一撃に真っ向からぶつかり、身に纏っていた炎がより一層激しく燃え上がると同時に大爆発が起きた。
夜の闇色を塗り潰す光は一瞬で、爆炎を突き抜け朱凰が姿を現す。
切り札であるEX-Dアビリティを発動せた今、朱凰のステータスは大幅に上昇していた。
デミ・ウィングの砲撃を受けきり、その眼前へと迫る紅の機体。
バードモードから通常形態へと姿を変える朱凰を前に、デミウィングは咄嗟にその巨砲を自身の前へ、盾として構えた。
砲撃する間、チャージの時間は無い。
交錯する双眸。
朱凰の握る大剣、炎を纏うバスターソードが夜の冷めた空気を灼き貫いて放たれた。
デミ・ウィングが盾とする巨砲は身を隠すには十分なサイズだが、あくまでも武装の一つ。
盾ではなく巨砲であるハウリングブラストの中央に炎刃の切っ先が入り、勢いを失う事なくその刀身が突き刺さっていく。
止まる素振りを見せない刺突、炎刃が巨砲を貫通するのは一瞬だった。
「通ったな!!」
デミ・ウィングの抱える巨砲の内側、燃え盛る炎の刃の切っ先がその姿を現す。
その様子に蓮は心の中で拳を握った。
しかし、その表情は瞬時に一転。
黒目がちなその眼が大きく見開かれ、驚愕の光景が瞳に写し出された。
朱凰が放った炎刃による渾身の一撃は、盾として構えられた巨砲を確かに貫いた筈だった。
しかし、その再び切っ先が姿を現し、デミ・ウィングの胸元へと伸びた瞬間。
貫かれた筈のハウリングブラストが音を立てて左右に分かれたのだ。
それは炎刃に貫通された事による破損ではなく、機能としての分割。
「思い出した……モードチェンジ出来んだよ、この武器」
巨砲はその砲身の中央から左右に分かれ、一振りの剣と一丁の銃へ姿を変える。
モードチェンジの電子音声を掻き消すのは、ハウリングライフルの銃声。
デミ・ウィングの左手が握るライフルは、機体と直結しているチューブからのエネルギー供給を失ってはいるものの、その取り回しはブラストモード時よりも遥かに上。
光条ではなく光弾を三点制射し、その全てが敵機を打ち据えた。
威力は数段落ちるが速射性も上昇しており、光弾が朱凰の胸部を、右の脇腹と肩口を抉る。
更に、右手に握ったままの巨砲の基部、分割された部位からは漆黒の雷光が噴出。
紅と金の極光に彩られた稲妻が刃の形を成して閃いた。
「それは、ズルくないか!?」
驚愕の事態から続く反撃、予想外の攻守反転に蓮は思わず声を上げる。
しかしその声色に憤りは無い。
砲撃以外の攻撃をして来なかったとは言え、デミ・ウィングが他の攻撃方法や武装を持たない可能性は決して高くは無かった筈だ。
不注意と言えば不注意、EX-Dアビリティの発動で押し切れると思ってしまった蓮自身の甘さが招いた事態なのだ。
銃撃を受けて朱凰の装甲が砕け散る。
EX-Dアビリティによる能力上昇によってダメージは抑えられているものの、無視出来ない程のアサルトポイント、機体のAPが数値が減った。
迸り、煌めく雷光。
デミ・ウィングの握るハウリングソードが軌道上の大気を灼き斬り、雷刃が朱凰の首を落とさんと迫る。
しかし、そう易々と首を落とされる朱凰と蓮ではない。
横薙の斬撃を大剣で受け止め、右手に握るバーストレールガンを敵機へと押し付け零距離射撃。
対するデミ・ウィングも同じくハウリングライフルを朱凰へと向け、その引き金を引き絞った。
重なり合う銃声と衝撃。
揺れる翼、紅炎と雷光が舞い散る。
「所謂本気モードの朱凰について来るなんて、やるじゃん……だけど、今からはもっと凄いよ」
「第二ラウンドってやつ?」
「そう言う事!!」
鍔迫り合う二振りの刃。
片翼と紅翼が互いにその存在を強調するように、そして互いに喰らい合うように、大きく羽撃く。
改稿六話目、pixivの方とは大分変わっています。
ビルドダイバーズの二次創作であるからにはダブルオースカイを出さなければ……と言うのも一つの理由であり、pixiv連載分への布石でもあります。
片翼に対する両翼、同じ顔、同じベース機でありながらも違う機体。
邪道と王道、次回以降も対比が出来たらなと。