「希楽 與家 の 恢輝譚(かいきたん)」   作:魔性/ALL

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おはこんにちばんはでございやす。今回に限ってはかなりリアルが忙しく、中々に書き上げられる時間がなかったため、もう一度チェックや確認をして行こうと思っている所存でございまする。

ルーミア編もこれにて最後となりましたぁ。また次からは新しい話になりやすので、見て言ってくださればと思います。

では、本日のOPはこちらから
https://youtu.be/yazn0uMP-Fk


黄金色の闇~END~

 私は語る。全てという訳ではないものの、伝えたいこと全てを。私の身に起きた出来事。

 

 それを彼は私の話をいつもの様に黙って、聞いていた。ただその瞳には、まるで自身の出来事のように感情を向けている。

 

 そして私は気付く

 

 彼から瞳から流れる一筋の光を

 

「...ねぇ大丈夫?」

 

「、大丈夫だよ?」

 

「じゃあ何故そんな顔をずっとしてるの.?」

 

「え、?」

 

「なんで泣いてるのって聞いてるの」

 

 

 

 彼の表情はキョトンとした顔をしている。いや、必死に自身の気持ちを隠そうとしていたのだろうか。

 

 

 

「別にそんな感情もないし、涙も...あれ?」

 

 

 

 彼は驚いた表情で、自身の頬に付いた涙を拭き取る。感情を見せた彼の行動。それは、共感してくれること。そして、相手の気持ちを知って、分かち合おうとする彼の姿。

 

 はたして、今まであった人の中で、感情をぶつけることを許してくれた人は私の人生に何人居たのだろうか。それだとしても、ここまでお人よしな人間はいたのか。

 

 

 

「本当に大丈夫、?」

 

「あぁ、うん。今は大丈夫だから大丈夫」

 

「意味がわからない.話してる時にいきなり泣いたからビックリした」

 

「あはは、ごめん。話聞いてるね」

 

「...うん」

 

 

 

 もしも、もっと早くに彼が来ていれば、私や私達は人を素直に信じる心を残していたかもしれない。今を虚ろに思う私も、逃げたいと思う私も、それに耐えていている私も、結局全部私自身なんだ。

 

 だけど、まだ信用もできない私が、彼に助けを求めるのは間違っているのではいるのではないか? 

 

 また、分からなくなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝日が昇り、私は目を覚ました。

 

 だけど、周りには誰もいない。懐中時計を確認すると、九時前だった。もしかすると、彼はどこかに行ってしまったのかと考えるが、この場所から遠く離れるのはこの世界を知っている彼はしないと思われる。

 

 ならば、彼はどこに行ったのだろうか。

 

 私に出来るのは彼を待つ事くらいしかない。だけど、この場所には机のような背もたれのない背の低めなベンチ椅子、背の低い長机が少し置かれているだけ。他に使えるものは存在しない。

 

 

 

 だけど、ここは私にとっては落ち着く場所。この場所があったから、私は自暴自棄になることは無かった。それが、私の友達が教えてくれた「この場所」だ。

 

 ゆっくりと時計の針が進む。体感的に時間が経つことが分かると、外から足音が聞こえてきた。誰かが来たと考えるよりも先に彼が戻ってきたと信じて、周りを見る。

 

 そこには少し足元が濡れ、服や袖にも水を浴びた様子の彼が長考していた。

 

 

 

 

 

「...玄関で何をしているの?」

 

 

 

「うおっ! .びっくりした」

 

「いや、さっきからずっと居たよ?」

 

 気付かなかったのか。

 

「.というよりなんで足の方とか濡れてるの?」

 

「これは、ルーミアに川魚とかを渡せれたらと思ったから。全然上手くいかなかったから残念ってことくらいかな」

 

「そこまでしなくても……」

 

「ほら、私達って昨日からなんにも食べてないし、かと言ってルーミアを起こしたくなかったから自分のやれることをってね」

 

「...」

 

「あれ? 黙る要素あった?」

 

「少し黙って」

 

「えー.」

 

 彼の言動は偶に良く分からない気持ちにさせる。心がモヤモヤするのだから、あまり良いものでは無い。だけど、気になってしまうから私の性格は嫌だ。これは彼に対する謝罪の気持ちでも無いのだから、よくわからない。

 

 

 

 そうだとしても、私だけ何もしないという訳にもいかない。彼の分からないことは私が手伝うとしよう。

 

「私は少しだけなら出来るから、教えるよ」

 

「それはありがたい。あとは包丁とまな板とかあったら捌けるんだけどね」

 

「それならあるけど...調理器具って呼べるのはそれくらいしかないよ?」

 

「まぁそうみたいだね」

 

「ごめんなさい……」

 

「こんな事で謝らないで頼むから」

 

 

 

 怒られたのか。

 

 彼の目は子供をあやす様な目を向け、落ち着かせるようにそういった。

 

 何かをして欲しいと言った訳でも、何かをやって欲しいと頼んだ訳でもない。彼は自分自身の意思でこれまでの事をしてくれている。見返りを要求してくる訳でもなかった。

 

 物を無理矢理押し付け、ぶんどることも彼はして来ない。それは、多分彼が優しいからなんだろう。

 

 

 

 

 

 でも、まだ私は____受け取れきれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ___あの後私達は外に行き、川の流れる所で魚を取り始めた。いつもはなんも思わない光景だが、今日に関しては誰かと一緒にいる。その事実だけでも、私はほっとした気持ちになっていた。特に彼の魚の取り方は素人同然だったが、それでも頑張っている姿はとても好きだった。

 

 そして彼は調理が得意ならしく、魚を捌く方法を知っていたようで、私のとっていた魚を素早く調理していた。

 

「こっちは捕まえたよ」

 

「OKー自分も何となくだけど捌けたから食べてみよかー」

 

「一応洗ったし.大丈夫?」

 

「元々そこまで汚くなかったし、川の水で洗ったから大丈夫だと思うけど.」

 

 

 

 取ったものを彼の近くに置いておく。何となくといっているが、供えてあるものはとても綺麗に盛りつけを施しており、まな板と思わせない様な見た目をしていた。

 

 もしかすると、外の世界で彼は調理の技術を扱う仕事をしていたのかもしれない。私もそのうち教えてもらいたいものである。

 

 そして、盛り付けたものをしっかりと手を合わせ

 

 

 

 ___いただきます

 

 

 

 口に入れる。

 

 これは

 

「あ、美味しい」

 

「塩焼きとかでも普通に美味しいけど、こんなのも食感や風味が変わっていいと思わない?」

 

「そう.だね」

 

 美味しい。

 

 

 

 いつもとは違うように感じる味。誰かの手料理なんて、もう口にしたのはいつぶりだろう。彼が作った優しさと温もりを感じるここにあるもの全て、それは私にとって幸福以外の何ものでもなかった。

 

 ___心に染みる味。

 

「えっ、ちょっ、大丈夫?」

 

 彼は私を見てそういった。私には何のことだか分からなく、自分の顔に手を当てた。

 

 あぁ、泣いているのか。

 

 手が涙で濡れる。だけど、嬉しさで笑顔になりつつある。とても今の私は彼にとって不格好なんだろう。

 

「う、うん。大丈夫だよ」

 

「でもなんか、しょっぱいね」

 

 恥ずかしさで私は自身に出た感情を隠す。彼の目は相変わらず私を黙って見ていた。私はその目がとても恥ずかしく思い、顔をも隠す。まだまだ気持ちが追い付いてはいないが、恩返ししたいという気持ちは必ずある。まだ受け取れきれないけど、いつか絶対に受け取り返してみせようと、私は思った。

 

 

 

 ___今を変えるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ____そして、彼女らは自身の気持ちを相手に知ってもらおうと努力を重ねた。それは、今の自分をより知ってもらうためなのだろう。この現状を変えるためには話し合うしか他に方法はない。それが、前に進むための大切な1歩なのだから。

 

 だからこそ、彼は彼女を笑わせる努力を重ねた。

 

 だからこそ、彼女は人を信じる力を身につけようとした。

 

 それは、自分勝手な人間には到底できることでは無い。彼らが強い意志を持っているからこそ成し遂げられるもの。

 

 ___それこそが、今を変えようとする強い意志だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてもし願いが叶うことなら、

 

 

 

 

 

 

 

 ___どうかルーミアが笑顔でありますように。

 

 

 

 

 

 

 

 ……彼女が自身を傷付けるだけでなく、彼女自身を少しでも信用出来るように願う。やらないよりやる偽善という言葉がある通り、彼は彼女に手を伸ばし続ける。もちろん彼女だけじゃなく、手を伸ばして助けれられる人は助けてあげたいと、はたして彼はそう思っているのだろうか。

 

 ルーミア自身が過去を悔やんでいても、意味は無い。そこから先の未来をどう変えていくか、そして、どうするかを考えいく方が良い。

 

 ___In the middle of difficulty lies opportunity.

 

 今はそれを信じよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ___________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてあれからもう、1週間が経つ。

 

 その間自分はルーミアと一緒に居た。二日目の夜に比べ、三日目の朝から、笑顔をよく見せてくれるようになった。誰かと久しく長々と話す事がなく、楽しんでいる様子だった。四日目と五日目は自分の外の話をしたり、ルーミアが楽しかった出来事がどんな事かを教えて貰いながら過ごした。そして、六日目には常に笑顔とはまではいかなかったが、最初に比べたら圧倒的に笑顔で、楽しんでいる様子が続いていた。

 

 最後は今現在だ。兎に角自分は自分に対しての残っている警戒心を持っている彼女の精神が落ち着くまで待つ事にする。

 

 そうして、その日の昼。

 

「ねぇ、貴方はこれからどうして行きたいの」

 

 

 

 彼女は、やっぱり不思議な顔をしてその質問を投げかけてきた。自分はそれに対して、考えていたことを返す。

 

「私はどうするも何も、ルーミアさんへの恩返しを続けていきたいですよ?」

 

「何故?」

 

「それが、私のしたいことだから」

 

「なら、その恩は返してもらってるよ」

 

「……生命(いのち)を助けてくれた恩はでかいんだ」

 

「それでも、私はもうこれ以上にないくらい助けてもらった。それこそ、生きてきた中でも覚えていないくらいね。だからこそ、貴方が私の為と言って傷つくのは許せないんだ」

 

「…………」

 

「それでもやるというのなら。考えて行動する。それが貴方には、私は似合っていると思うよ」

 

「私は、私はルーミアを傷付け回った奴らを許せない。でも、私ができることってのはやっぱり聞いてあげることしか出来ないんだ。力があるわけでもなく、知識が豊富な訳でもない。だけど、見捨てる事だけはしたくないって思う」

 

「それってのは、つまり私以外の傷付ついてる人を助けたいってこと?」

 

「できることなら、と前は言っていたかもしれない。だけど、今は絶対にそうしたい」

 

 無理難題で、高すぎて諦めるのが普通な程の壁を、自分は超えていきたいとそう言った。後戻りなんて考えてなどいない。ただ、この狂っている世界に生きていくのなら、自分はやってみせる。

 

 それが自分が見つけた答えなのだから。

 

「本当に、できることじゃ無いかもしれないよ」

 

「分かっています」

 

「殺されるかもしれないし、何よりも人里を敵に回すことにもなる。それでもやるの?」

 

「死ぬことが怖くないとは言わないよ。だけど、それ以上に何にもできない自分がいる方がよっぽど怖いんだ」

 

「なら、貴方は。助けに行くんだね?」

 

「うん。もちろんそうする」

 

「…………」

 

 今更自分の言葉を変えるつもりはない。ルーミアと一週間話していて思ったのは、ルーミア自身もルーミア以外の存在もこの世界に苦しめられているってことだった。

 

 自分ができることは、自分がしたいことは

 

 

 

 ____手を差し伸べ続けることだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから彼と、少しの間を過ごしていた。楽しい時間ほど経つことは早く、私は彼を多少なりとも信用出来るようになっていた。

 

 だからこそ、気になってしまう。彼の私に対する気持ちを、そうして声をかけた。

 

「 貴方は、これからどうして行きたいの?」

 

 そして、知る。彼はずっと私に恩返したいということと、私以外を助けていきたいという彼の気持ちを。能力もなく、力もない彼には到底できることではない。もう私みたいに意識を保っている存在は数える程しかいないかもしれない。それでも、この外へでつ手を差し伸べ続けたいという。

 

 私は止める。

 

 だけど、彼は止まろうとはしなかった。

 

 私より強い意志で

 

 家族を助けようとするような目をずっと向けていた。

 

 ならば、私は。

 

 

 

「…………」

 

「私も行く」

 

「え、?」

 

「私だけ、何もしないのは嫌だ。それに、貴方だけいくと、私は心配するから」

 

「わかった。だけど、私はルーミアも助けたいな」

 

「私も、頼りにする」

 

「それは嬉しいよ」

 

 

 

 彼を支えていきたい。

 

 ___________________________________

 

 

 

 自分達に出来る事。それは、今のままではわからないことだらけなんだろう。

 

 それでも、ルーミアは頼ると言ってくれた。

 

 笑顔で、力強いその言葉には前とは比べものにならないほどの想いがこもっている。

 

 ___だから、自分も信じよう。

 

 

 

 自分達は想いをぶつけ混じり合うように、力強く相手の手の平を叩く。これからの幸運を祈って。一緒に進むこの先の未来に希望を以って。

 

 

 

 突き進むんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼も落ち始めた、襤褸家の空。蛍や月も見え始めている中、彼等が交わした約束のような契りは周り一面を照らす程の力を感じさせた。

 

 苦しみも、悲しみも、これから先はまだまだあるのだろう。

 

 だけど、彼らは前に進む。絶望や憎しみを超えたその先にある希望を信じて...

 

 

 

 

 

 To.be.continued..

 

 

 

 

 




ルーミア編を完読して頂きありがとうございます。また私もゆっくりと考え、直して見やすくしていけたらと思っています。

あと、今回に関しては8/3に出したかったなぁって少し思っていたり、、‪( ;ᯅ; )‬すいません。

では、また次回にて。お願いします


本日のEDはこちらから
https://youtu.be/JwWMpspzcg8









あとこちらは、またちょっと違う感覚になるかもしれないEDです
https://youtu.be/SPWDhYiHl44
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