ぐだおが女性サーヴァントに耳かき奉仕してもらう話。 作:多奈川
「ふぅ、何の予定もなくのんびりするのも久しぶりだな」
今年のギル祭りも終わり、僕は久しぶりに自室でくつろいでいた。
体感的には三ヵ月くらい時間が過ぎている気がするが気のせいだろう。多分。うん、多分……。
「入るぞ、マスター」
そう言って導入もそこそこに入ってきたのは、沖田総司オルタナティブ、別名沖田オルタちゃんであった。というか、返事する間もなく入ってきたねこの人。
「あれ、沖田ちゃん。今日はどうしたの?」
「ああ、マスター。ちょっと聞きたいことがあるのだが」
「あ、うん。何かな?」
「マスターは最近ぼっくすがちゃとやらで忙しかったのだろう。だから、『溜まって』いるのではないか?」
「えっ、たまって……。えっえっ……。えっ……?」
直球すぎる質問に思わずどもってしまう。
「どうなんだマスター? その、忙しいと『溜まって』しまうものだと聞いたのだが、間違っていただろうか?」
「いやその、間違ってはいないというか。うん、間違ってはないんだけど、僕も男だからそういうことを言われると、その、少し困るというか……」
「? 何か問題があるのか? もし溜まっているのなら、私がシてやろうと思ったのだが。ダ・ヴィンチちゃんのお店で道具も買ってきたことだからな」
「ええっ!? 道具も!?」
このアルターエゴ、スケベすぎるっ……。結婚しよ……。
「ああ、煉獄耳かき棒だ。かっこいいだろう?」
そう言って取り出した通常のものよりも細長い黒色の耳かき棒を見せてくる。
「えっ、耳かき棒? えっえっ……。あっ……。あ~、そうね耳かきね! いや、分かっていたよ。最初からね。うん全部知ってた。マスターだからね。マジ本当だから」
「? それで、溜まっているなら耳掃除してやるがどうだ? というか私がやりたいぞ。やりたみ」
「じゃあ、その、お願いします」
ややこしい言われ方だったのか、それとも僕の心が汚れているだけなのだろうか。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「マスター、私の膝にごろんとしてくれ」
ベッドに腰かけ、自らの太ももをぺちぺちと叩き、僕にそこに来るように言う。
「それじゃ、お邪魔します」
「ふふっ、私のむちしっとり膝枕はどうだ? 痛くないか?」
「い、痛くはないけど、その言い方どうしたの?」
「ああ、ダ・ヴィンチちゃんがこう言うとマスターが喜ぶと言っていてな。どうだ?」
これきっとさっきのやり取りもダ・ヴィンチちゃんの入れ知恵だな。
僕はなんとなく恥ずかしくコクコクと頷き返事をした。沖田ちゃんはその様子にとても満足したようだった。
「まずは耳の外側をふきふきするぞ。冷たい化粧水をしみ込ませたこっとんで拭いていくぞ」
そう言い、ぽとぽとと化粧水をコットンへ染み込ませ耳の外側へと当てる。ひんやりとした感触が気持ちいい。
しゅっ……。くくっ……。しゅうぅ……。きゅっ……。きゅっ……。
まずは、耳の付け根から。優しく撫でられる感覚が心地いい。
「ふき取り化粧水というやつらしいぞ。これで外側の汚れを取っていくからな」
外側を掃除し終えると、次に内側の溝へと移った。先ほどまでよりやや力を込め掃除していく。拭くというよりぬぐうという感じだろうか。
ぐっ……。ぎゅっ……。ぎゅぎゅっ……。くっ……。
片耳が終わると反対側も同じように綺麗に拭かれていく。あまり気にしていなかったけど、拭いてもらう前と後では心なし耳の軽さのようなものが違う気がする。うまい表現が分からないが清々しい感じというか。
「よし、お待ちかねの耳かきで掃除していくぞ。」
そう言い、沖田ちゃんは煉獄耳かき棒を耳の内部へと侵入させてゆく。
「最初は入り口付近の細かい汚れを優しくなぞっていくぞ」
すすっ……。すっ……。すっすっ……。
耳かき棒を巧みに使い、先端部分で優しく何度も入り口を刺激される。
こそばゆくも耳内部をマッサージされている感覚に背筋がぞわわっとなり、思わず吐息が漏れる。
「気持ちいいか? 可愛いぞ、マスター」
自身の耳が紅潮してゆくのを感じる。女子に可愛いと言われても嬉しくないという人がいるが、ぶっちゃけこんな美少女に膝枕されて可愛いって囁かれるの本当ヤバイ。雄であることを辞めてしまうレベルでヤバイ。
それから沖田ちゃんは徐々に耳の深部へと耳かき棒を徐々に"掻き"進めていく。
手先が器用なのか沖田ちゃんの耳かきはとても上手く、僕は彼女の太股に溶けてしまうんじゃないかというぐらい蕩けきっていた。
「ふぅ、これで大体綺麗になったな」
「ぅん、沖田ちゃん有り難うね。本当、その、すごかったよ……」
まるで事後の女子のようなコメントだと自分で思った。恥ずかしい。恥ずかしみ……。
そろそろこの太股での生活(もとい耳かき)も終わりかなと思い立ち上がろうとすると、上から沖田ちゃんに押さえつけられてしまった。えっ、ここに永住してもいいの!?
「まだだぞ、マスター。まだ耳掃除は終わっていないぞ」
「え、でも、いつもやっているところぐらいまではやってもらったよ……?」
「マスター、煉獄耳かき棒はな、伊達じゃないんだ」
漆黒に黒光りする耳かき棒を持ち、沖田ちゃんは自身満々にそう宣言した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
こりっ……。そりっ……。ぞりりっ……。
「あっ……。おっ……。んふぅ……。んおおっ……」
先ほどまでとは桁違いの衝撃。耳の奥が圧迫されるような苦しみ、その中でかすかにある気持ちよさ。まるで災厄が解き放たれた後のパンドラの箱のよう。
僕は、彼女の通常より細長い耳かきにより、未開発であった鼓膜付近を耳掃除されていた。
ぞりっ……っと一掻きされる度に息が荒くなる。新雪に足跡を残すかのように、今まで誰にも触れられたことのなかった敏感な部位を踏破されてゆく。
ずりっ……。くくっ……。
最初こそ苦しいとしか感じなかったが、それが少しずつ和らいでいくのを感じる。耳かきの振動が耳奥から脳に伝わり、頭部全体が彼女に犯されてゆく。
涙が浮かび、鼻からも口からも体液が漏れ出す。これは知ってはいけない感覚だ……。
心も体も白旗を揚げた頃、やっと沖田ちゃんによる耳かきは終了した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「どうだ、ちゃんと耳かきできていたか? マスター」
純朴な表情で首を傾げながら沖田ちゃんはそう尋ねる。
正直、衝撃度だけで言えば今までしてもらった耳かきの中で一番凄かった。しかもこれで耳かき初心者だというのだから、今後彼女がさらなる進化を遂げたとき一体どうなってしまうのか空恐ろしくもある。
僕が褒めると、沖田ちゃんはニコリと嬉しそうに笑った。
「ときにマスター。一つ聞きたいことがあるのだが」
「あ、うん。僕に答えられることなら」
「耳垢の臭いはおでんの香りと似ていると聞いたのだが本当か?」
だ、誰だ純粋な彼女にそんなことを教えたのは!?
「そ、そんなことは……ないよ! いや、正直僕も耳垢を嗅いだ経験なんてないからどれぐらい違うかは分からないけれど、それはきっと違うと思う!」
「うむむ……。でも、マスターも分からないのなら、ちょうどここにマスターの耳垢もあるし試してみよう」
そう言い、彼女はティッシュの上に置かれた僕の耳垢へと鼻を近づけ――。
「えっ!? ちょ、まっ! まってぇっ!!?」
僕はそれを全力で阻止しにいったのだが、果たしてどうなったかというのは僕だけの心の中にしまっておくことにしよう……。
前半部を去年の10月くらいに書き、後半部を今年の8月に書きました。
ので、途中で文体が変わっているような。そうでもないような。
耳かきをさせたいサーヴァントはたくさんいるのですが、耳かきのバリエーションが思いつかないため、今後は思い立てば更新という感じになります。(1年に1回更新できればいいねレベル)
ぐっちゃんパイセンに悪態をつかれながら耳かきしてもらいたいだけの人生でした。
皆様もよきFGOライフを~~。