MCUに磁界王として転生してしまったんだけど?   作:くろむす

2 / 5
感想ありがとうございました~
小説書くの初めてなのでおかしいとこあったら(優しく)指摘ください。

このエリックは果たして一般人が転生して成り代わったor憑依しているのか、またはエリック本人にどこかの世界の一般人の記憶が流れ込んだ末にこうなったのか?
今はまだ読んだ人の想像にお任せしたいと思います。

自分、コミック版は調べた範囲のにわか知識しかないので、映画の設定だけで行くって決めてるんだ…
なのでエリックも基本スペックは新三部作の方のエリックだし、見た目はファスペンダー。
きっとこのアベンジャーズの世界もエリックの参戦で別の時間軸のひとつになったんでしょう(基本設定はアース199999)


アベンジャーズ編1 ニューヨーク観光に宇宙人がくる時代

虚空に空いた黒い穴より飛来する無数の機械………いや、謎の怪物たちにニューヨークは今まさに蹂躙されていた。

怪物たち、サノス配下の宇宙人から逃げ惑い、押し合い圧し合いの末に命を奪われていく人間たち。

瓦礫に埋もれつつある大都市が、人々の悲鳴と襲い来る宇宙人たちの兵器によってもたらされる破壊音にまみれていた。

 

ロキがキューブで空に開けたワームホールから、チタウリの艦隊がニューヨークに飛来したまさにその時、現在地球最強のミュータントもまたニューヨークを訪れていた。

逃げ惑う人の群れに破壊されたビルの破片、鉄骨が降り注ぐ中。その男の周りには偶然か必然か…歩みを阻むものは何も落ちてくる気配はなかった。

その男の周りだけではない。

男の横を走り抜けた男女の頭上に焼き切られた看板が落下してくるが、爆風に煽られたのか、急に方向を変えて明後日の方向に飛んで行くと飛空するバイクのようなマシン…飛行馬車に跨ったチタウリの頭部を切り飛ばした。

また、逃げる親子の手前に落下しかけたビルの破片も、一瞬宙に浮いたかと思うとまたも方向を変えて親子を避けるように飛び去っていく。

 

「…これは、一体どうなっている?」

 

困惑したような、警戒したような険しい表情の男…エリック・レーンシャーは遠くに巻き起こる爆風に煽られた黒いコートの裾を軽く払い、頭上に飛来したチタウリを飛行馬車ごと近くの金属片を利用して包み込むとそのまま圧死させる。

金属、磁気を操る男にとって、市街地戦であれば自分の庭も同然。

視界に入る範囲ではあるが、人々を襲う落下物を払い、襲ってくるチタウリを近くの鉄くずを利用して始末していく。

そうしていくうちにチタウリも自分達の敵が、アベンジャーズのメンバーだけでないことに気づいたようだ。

派手なモーションこそ見られないものの、悠々とこの戦争の真っ只中を歩いてくる男の周りが異様に静かなことに。

破壊された街の破片が男を避けて落下していき、男に向かった同胞たちは皆物言わぬ姿であたりに屍を晒している。

 

「何だ?ニューヨークに宇宙人がいるとは聞いていなかったな…お前たちに言葉が通じるとは思わないが、俺に関わるな。道を開けて大人しくしていろ、そしてそのまま巣に戻るといい。どうだ言葉がわかるか?」

 

男の言葉は理解できなかったが、敵であると認識したチタウリが、手にした武器から攻撃を放つ。

しかし、男も近くにあった車のドアで一瞬にして盾を作りその攻撃を防ぐと、そのまま手を軽く払う。

次の瞬間には途中からねじ切られた標識がその支柱ごと数体のチタウリをなぎ払い、最終的にスタッフから光弾を放ったチタウリを串刺しにして地面につき刺さった。

 

「どうにも事情はわからんが、お前たちが無差別に暴れまわっているのは、見ればわかる。俺も昔のようにミュータントにだけ肩入れするというのなら見てみぬフリも出来ただろうが、今はそうも言っていられない。事情があってな」

 

そう言い終わる頃には、近くにいた地上のチタウリは車に押しつぶされ、マンホールの蓋に、ドアのかけらに、ホイールの断片に貫かれ、切り落とされ、すでに息のある…生態はわからないが、動ける個体は存在していなかった。

 

エリックが周りに敵が居ないことを確認し、視線を上げると空に開いたワームホールと恐らくそれを生み出している光の柱が見てとれる。

あのタワーに行けばなにかわかるだろうが、こんな空にもビルのいたるところにチタウリがへばりついている状況で飛んでいくことはかなり労力がいるだろう。

ビルごと破壊するのも考えうる方法ではあるが、発生源がなくなった光の柱が消えるのか、それとも制御を失って暴走するのかわからないうちはどうにも危険な予感しかしない。

 

仕方なくエリックはこのヒーローとヴィランの一大戦争の事情をしっている人物を探して、また街の中を歩きだした。

 

「ここに彼女たちが居なければいいが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホークアイが放った矢がチタウリの額を貫き、制御を失った乗り物が仲間のチタウリを巻き込んで地上に落下していく。

そのまま爆発炎上する頃には、ホークアイは次の矢をまた別のチタウリの額にぶち当てていた。

それを繰り返すこともう半刻は過ぎただろうか?

自分にはこの戦い方しかないとわかっているが、敵の数が多すぎていい加減焦れてくるのも事実。

 

「何体いるんだかなぁ」

 

そうひとりごちてため息とともに指から放たれた矢がチタウリの頭部を刺し貫く、…一瞬前にチタウリの頭が金属のヘルメットごと潰された。

強い力で握り潰されたように頭部を失ったチタウリの体と飛行馬車が落下するのを見て眉を跳ね上げたホークアイだが、自身の放った矢が方向を変えて後続のチタウリの額を1つ、2つと連続で貫く様をみて、反射的に周囲を警戒し矢をつがえる。

 

「敵対するつもりはない、忙しいところ悪いが、話を聞かせてもらえないかと思ってな。矢は俺に効かない、好きにするといい…が俺も気が長いほうじゃない。口は動かしてくれ」

 

ホークアイが後ろに向き直れば宙に浮いた男が一人。

年の頃は30代半ばか後半くらいだろう。ラフな格好をしたドイツ系の男だ。

 

「アンタ一体何者だ?宇宙人には見えないが、ただの一般人じゃないよな?」

「一般人さ、信じられないかもしれないがただの旅行者だ。俺自身はニューヨークの人間がどうなろうとあまり興味がないのは確かだが。しかし俺の家族が巻き込まれる可能性があるのなら見逃せない。だから話を聞きにきた」

「正直な野郎は嫌いじゃないが、アンタの話を鵜呑みにするには最近被った被害が被害だったもんでね。まぁ簡単に言えば、兄弟喧嘩の末に宇宙人が大挙して地球観光にきた結果こうなってる」

 

ほぅと微かに納得したのか小さく頷いたエリックに、ホークアイは顎をしゃくる。

見ろと示唆された方に目を向ければ、そこにはニューヨークの街を泳ぐ大きな機械の魚が居た。

 

 




次回でアベンジャーズ1は終わる予定です。

エリックがサノスに勝てる見込みがあるとすると、タイムストーンを手に入れる前のタイミングじゃないと無理だと思うので、アイアンマン達とタイタンで戦うしかないんだけど、そのためにはスタークと同じチームまたは近い位置にいないと宇宙行くタイミングで一緒に行動しているのは無理だし、でもそのためにはシビルウォーでスターク側にエリックが居なきゃいけないってお前、娘がキャップ側にいる限り無理ゲーですねん。ってとこで頑張ってくれピーター(ピエトロ)

エリックの年齢ですが、アベンジャーズの時点では大体フューチャーアンドパスト(過去編)あたりの年齢設定です。
ピーターが十代後半くらいに見えたので、マキシモフ兄妹もウルトロンではそれくらいかなという予想からの逆算です。

クイックシルバーですが、X-MENのピーターかMCUのピエトロかどちらがいいでしょう…

  • X-MENのピーター
  • MCUのピエトロ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。