インフィニット・マスクドライダーズ   作:赤バンブル

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久しぶりの投稿です。


消せない記憶

・・・・・・・あの日の出来事は多分私以外は知らない。

 

あの当時、私には三人の男友達がいた。

 

同じ家が食堂で妹の蘭に舐められながらも亡くなったお父さんの分まで頑張って行こうと決めている弾。

 

共通点はそこまでないけど遊ぶ際によく提案を上げてリーダーシップを取っていた数馬。

 

・・・・・そして、肝心なところが鈍感だったけど一番親しかった一夏。

 

もし、あのクラスで私以外に生存者がいたとしたらきっと一夏は殺人犯に指名されていたかもしれない。

 

 

 

全ては一夏がISの世界大会の決勝戦で姉である千冬さんの応援に行って帰って来てからだった。

 

現地で誘拐されたと新聞にも出ていたため、学校に戻って来て早々私たちはフォローしながら元気づけようとした。

 

でも、戻って来てからしばらくして一夏の様子がおかしくなった。

 

学校で保健室に行くことが多くなり、目の下に隈ができることもあって何があったのかを聞いてみると「人を襲った夢を見た」とか言ってそれ以上のことは詳しく取り合ってくれず、次の日から無断欠席になった。

 

丁度この時、家の両親が離婚騒ぎになっていたところだったから彼を構うことができなかったけど・・・・・話だけでも聞いてあげればと後悔している。

 

 

 

 

そして、その悲劇は突然私たちを襲った。

 

その日の帰りのSHRで先生が出席を確認していた時だった。

 

「明日の日直は織斑・・・・・ふう、そう言えば織斑は今日も休みだったか。じゃあ繰り上げで御手洗だ。」

 

明日の日直をやる生徒の名前を呼んでいた時、先生は一夏の席を見ながら出席簿から顔を上げた。

 

「ここんところ多いな・・・・欠席するなら連絡ぐらい・・・・・・」

 

そう言った矢先、一夏が入口を開けて入ってきた。

 

「ん!?もう学校が終わりだというのに!?」

 

先生は呆れた表情をし、周囲の友達は既に終わっているというのに遅刻してきた一夏のことをクスクスと笑う。

 

けど、私だけはその様子に何か違和感を覚えた。

 

数日前まであったはずの隈はすっかり引き、逆に何か不気味さがあった。

 

一夏は周囲を見て不敵に笑みを浮かべるとポケットから何かを取り出した。

 

「全く、織斑!ここ数日無断で欠席したかと思えばもう学校が終わるというときに来るとは・・・・・今更来たことはともかく体調崩したならちゃんと先生に連絡しろと・・・・・」

 

 

KUUGA

 

 

「あのな、先生は別に無断欠席した事で怒っているんじゃないんだぞ?連絡一つもよこさなかったことについて怒っているんだ。一体どういう理由なのか説明・・・・・・」

 

先生が説教をしようとしているのを他所に一夏?は時計のようなものを体へと突っ込み、赤い複眼の巨大な虫のような怪物へと変貌していく。

 

その際、一瞬だけど一夏の顔が別の人間の顔へとなったのを私は見た。アイツは一夏じゃないと分かって喋っている先生に叫ぼうとしたのも時すでに遅く、先生は怪物にあっという間に叩き潰された。

 

先生がまるで圧縮機にプレスされたミンチのような姿になったのを見てその場は騒然、あるものは窓からある者は廊下から逃げようとしたが怪物はまるで動きを止めたかのように(私にはそう見えたけど本当に一瞬の出来事だったから確証は持ていない)次の瞬間に教室は血の海になっていた。

 

私は運よく死体の下敷きになって気を失っていたことが幸いして命拾いした。

 

次に目を開けた時は私以外生きている人間はいなかった。

 

既に一部が食い散らかされたかのようにバラバラにされ、数馬に関しては首が見当たらなかった。

 

弾は腹部を貫かれていたけど辛うじて生きていた。

 

本当ならこの場から離れて救急車を呼びに行くべきだったのかもしれない。でも、その時白衣を着た男が一夏の偽物が持っていたのと同じアイテムを弾の身体に入れて別の怪物へと変身させた。

 

私は恐怖のあまりにその場から動けなくなったが弾は牙をむき出しにし、一夏の名を呼びながら姿を消した。

 

 

 

 

その後、私は遅れてきた救助班に助けられ唯一の生存者として扱われた。

 

自分は襲われた直後気を失って何も覚えていないと言って本当のことを言えなかった。

 

言ってしまえば、二人は化け物扱いにされるだろうし、何よりもそれを認めてしまうことが怖かったから。

 

両親が離婚した後、私は日本から離れたいという思いで母と一緒に中国へ戻った。

 

それから二人のことはできるだけ思い出さないようにしている。

 

思い出せば、二人が仮に生きていて会えたとしても拒絶してしまいそうだから・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウガァア!!

 

「もう、時間余りかけられないんだから勘弁してよ~!!」

 

襲ってくるアナザービルドに対して束ビルドは、攻撃をうまく受け流してドリルクラッシャーとホークガトリンガーで攻撃を加える。

 

グウウウ!?

 

「悪いけどハイスペックな私と怪物に皮を着せた偽物とじゃ力の差があり過ぎるんだよね~。」

 

炭酸のエフェクトで下級インベスを吹き飛ばして一か所に集めると束ビルドは、スパークリングをドライバーから外し、二本のフルボトルに取り換える。

 

<クジラ!>

 

<ジェット!>

 

<ベストマッチ!>

 

ラビットタンクスパークリングから背中翼を持ったような姿へと切り替える。

 

<Are you ready?>

 

「ビルドアップ!」

 

ウゥウウ!!

 

アナザービルドはフォームチェンジ中の束ビルドにキックを繰り出そうとするが直前に別方向から巨大なドリルのように回転しながら突撃する物体に妨害されて吹き飛ばされる。

 

ガアッ!?

 

アナザービルドがぶつかったものの着地した方を見るとそこには蝙蝠の意匠を持つ怪人が立っていた。

 

ウゥ?

 

「・・・・・・束様、早く切り替えてください。」

 

「はいはい。」

 

蝙蝠怪人?の一言に返事すると束は別形態 クジラジェットフォームへとなる。

 

<天駆けるビッグウェーブ!クジラジェット!イエーイ!>

 

「次も控えているから早く終わらせないとね!」

 

束ビルドは潮吹きで下級インベスたちをアナザービルドの方へと飛ばす。

 

ウグワァッ!?

 

ワァッ!?

 

「一か所に集めて・・・・・」

 

ドリルクラッシャーをガンモードに換装し、潜水艦フルボトルを入れる。

 

<潜水艦!>

 

<Ready Go!>

 

<ボルテックブレイク!>

 

ドリルクラッシャーから無数の魚雷をインベスたちに向かって放つ。アナザービルドは耐久性が高いことと仮にもオリジナルのビルドの力を持った存在であることもあって耐えきったが下級インベスたちはあっけなく爆散する。

 

「とどめの一発っと!」

 

<Ready Go!>

 

束ビルドがドライバーのレバーを回転させると大波が発生し、辺り一帯を呑み込んだ。

 

グウォオオ!?

 

「できればウォッチとか言うのほしかったけど多分いっくんの時みたいに壊れちゃうだろうからね・・・・・」

 

水中に魚雷を撃ち込み、自身も水中へと潜る。

 

潜水していると束ビルドの真下に巨大なクジラが出現し、潮吹きで彼女を水上へと押し上げる。

 

<ボルテックフィニッシュ!!>

 

同時にアナザービルドは魚雷で水上へと放り出される。

 

ガアッ!

 

<イエーイ!>

 

「えい!」

 

束ビルドはアナザービルドに向かってライダーキックを炸裂させる。衝撃と受けてアナザービルドの体内からアナザーウォッチが飛び出して砕け散ると同時に爆発した。

 

「やっぱり、残らないか。残念。」

 

着地すると束ビルドは、ボトルを外して変身を解く。

 

「・・・・・・・・」

 

「クーちゃんお疲れ。あまりもんで作った割には上々の性能だね。」

 

束が声をかけると蝙蝠怪人?は周囲にガスを放出すると同時にクロエの姿となり、持っていた銃型アイテムを見る。

 

「ですが、さっきの攻撃の際の衝撃でスチームガンの機能が一部不具合が起きています。」

 

「まあ、突貫工事で作った代物だからね。箒ちゃんがいっくんのサポートしたいと思っているだろうから作ってみたけどやっぱり危ないかな?」

 

受け取ったトランスチームガンが煙を吹き出しているのを見て束が聞くとクロエは容赦なく会える。

 

「性能なら上でしょうけど安全面なら少なくとも装着者の身体を守るように作られているG3の方が遥かにマシです。」

 

「そっか。だとすればこれは没だね・・・・・・・じゃあ、次のアイディアができ次第また作ってみますか。」

 

残念そうな顔をしながら束はトランスチームガンをポケットにしまい込むと、クロエを連れて会場から出て行く。

 

「早いとこアナザーアギトのオリジナルを見つけないとね。あのセンゴクリョーマとか言う奴の言うことが正しいのならもう私たちの近くで活動していてもおかしくないはずだし・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

「どうしたの蘭?」

 

「・・・・・えっ?」

 

夕方、友人たち2人と共に家に帰っていた蘭は、少し離れたところから感じる視線を気にしながら歩いていた。

 

「う、ううん・・・・・何でもない。」

 

「そう?最近なんか視線気にしてない?よく後ろを見るけどさ。」

 

「私・・・・・そんなに見てる?」

 

「結構見てるわよ。それともまさかストーカーにつけられてるとか?」

 

「ま、まさか!?そんなことはないわよ!」

 

友人の冗談に驚きながらも蘭は感じる視線が気になってしょうがなかった。

 

「そう言えばもう随分経つのよね。」

 

「何が?」

 

「ほら、蘭のお兄さんの学校の事件。」

 

「あぁ、知ってる知ってる!確かテロ組織が襲ったって・・・・」

 

「日本でテロが起きるなんてその日まで信じられなかったのにね・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「あっ、ごめん。確か蘭のお兄さんって・・・・・・」

 

「・・・・いいのよ。私もある程度受け入れられるようになったから。」

 

悲しそうな顔をしながら蘭は言う。友人たちは少し気まずく感じながらも話題を変える。

 

「そう言えば来年の進路どうする?」

 

「私は森高かな?偏差値上々だし。」

 

「私はどうしようかな・・・・・・蘭は?確かIS学園希望してたけど?」

 

「う~ん・・・・・進路変更して専門学校にしようかな?調理師の資格ほしくなるし。」

 

「他の高校にすればいいじゃない。」

 

「でも、お母さんとお爺ちゃんにこれ以上負担掛けられないから。私が手伝わないと。」

 

「そっか・・・・・でも、IS学園もこの間爆破事件あったしね。」

 

そう言いながら帰路を歩いていると途中の角で若干時代遅れに感じる不良たちがコンビニで一服していた。

 

「げっ、アイツら・・・問題校の不良たちじゃん・・・・・・・」

 

「IS登場してから学校の風紀が乱れて不良校化した学校が激増したって言うけどこの辺の近くだったなんて・・・・」

 

「スルーしよう。スルー・・・・・・」

 

蘭たちはそのまま無視して通り過ぎようとする。

 

「おう、ちょっと待てよ。そこの嬢ちゃんたち。」

 

「「「ビクッ」」」

 

「俺たち目の前にして無視して通り過ぎようなんていい度胸してんじゃんか。あぁ?」

 

(((ま、まずい・・・・・)))

 

不良たちに囲まれて蘭たちはゾッとする。

 

「嬢ちゃんたち、どこの子よ?」

 

「コイツらの制服、あの有名私立女子校の『聖マリアンヌ女学院』ってとこのもんスよ。」

 

リーダー格と思われるリーゼントの不良に下っ端が言う。

 

「だ、だったら何ですか!?私たちは家に帰る途中なんです!」

 

「なんだよ、女尊男卑主義予備軍が揃っていい子ぶっちまってよ?」

 

「女尊男卑主義予備軍?」

 

「知らねえのかよ?最近の女子校はみんなこういう風に言われているんだぜ。女子校から出た奴のだいたい8割が女尊男卑主義者になるっていう。」

 

「私たちはそんな考えなんて持ってません!!」

 

「おうおう、そこの嬢ちゃんは一番度胸あんじゃねえか。せっかくなんだし、俺たちと遊ばねえ?」

 

一番威勢がよかった蘭に対して不良たちが迫ってくる。相手は4,5人。抵抗しても取り押さえられてしまうのが目に見える。

 

「蘭・・・・どうしよう・・・・・」

 

「うぅ・・・・・・」

 

「どうしたんだよ?俺たち、一緒に遊ぼうって言っただけだぜ?真面目に学生生活するなんて馬鹿馬鹿しく・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「やめなさいよ、アンタたち。」

 

「「「「「あぁ!?」」」」」

 

後ろからの甲高い声を聞いて不良たちは一斉に振り向く。

 

そこにはコンビニ袋を持ったラフな服装をしたツインテールの髪形をした少女が立っていた。蘭はそれを見て思わず声を上げた。

 

「り、鈴さん!?」

 

「・・・・・・気分転換でホテルから出てきたのにこんなのに出くわすなんて・・・・日本もすっかり物騒な国になっちゃったわね。」

 

「なんだ、このガキ!やんのかコラ!?」

 

「年下だとは思うけどアンタらにガキと呼ばれるほどガキじゃないわよ!!」

 

ガキと呼ばれたのが癇に障ったのか鈴は容赦なくリーダー格の男の股間に向かって強い蹴りをお見舞いする。

 

「フブッ!?」

 

「「「アッ!?リーダー!?」」」

 

一撃で膝を付いて倒れてしまったリーダー格に下っ端たちが心配そうに集まる。鈴はその隙を逃さずに飛び上がって同じ年頃の少女ではとてもできないであろう回し蹴りを披露した。

 

「「アベシッ!?」」

 

「す、すごい・・・・・」

 

「はあ・・・・・・護身術のつもりで鍛えていたのがこんなところで役に立つなんて。」

 

鈴は落とした買い物袋を拾うと蘭たちの方を見る。

 

「鈴さん・・・・・確か中国に帰ったんじゃ・・・・・」

 

「いろいろ訳ありで一人戻って来たのよ。帰ってくるつもりはなかったんだけどね。」

 

そう言うと鈴は腕時計を見ながらため息をつく。

 

「この時間帯、物騒な奴らが多いわよ。早く帰らないとさっきと同じように捕まりそうになるかもしれないし。」

 

「「は、はい・・・・」」

 

そう一言言うと鈴はそのまま三人の前を去ろうとする。

 

「あっ、鈴さんちょっと!」

 

「えっ?何?」

 

「・・・・・あのよかったら家に来ませんか?母も祖父も喜ぶと思いますし。」

 

蘭は戸惑いながらも鈴に言う。一年以上前の弾の葬式以来会っていなかったこともあって複雑ではあったが一応助けてもらったこともあり、感謝の意を込めて言ってみた。

 

一方の鈴も何かを思い出したかのように一瞬不安そうな表情を浮かべるが蘭たちに心境を悟らせないように振舞う。

 

「でも、突然の訪問じゃ迷惑じゃない?私、土産なんて持って来ていないわよ?」

 

「大丈夫ですよ。助けてもらったんですから。」

 

「そ、そう?」

 

流石に断るのも悪いと考え、鈴はその言葉に甘えることにした。

 

「そんじゃ・・・・・・・久しぶりに厳さん料理ご馳走してもらおうかな?」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ない。ない・・・・・ここにもない。」

 

壮一は落としたアギトライドウォッチの行方を追っていたが落としたと思われる現場から一夏たちと別れて徐々に範囲を広げて捜索していたがどこにも落ちていなかった。

 

「一夏、そっちは?」

 

壮一は携帯で連絡を取り合いながら一夏と状況を確認し合っていた。

 

『いや、お前からクウガのウォッチ借りて箒と辺りの人に似ているものが落ちていなかったか聞いてみたけど誰も見ていないだってさ。交番に届けられたか最悪な場合野良犬かノラ猫が拾って持って行っちゃったんじゃないか?』

 

「野良犬か・・・・・・流石にやばいな。野良犬なんかが咥えて持って行ったら探しようがないぞ。」

 

壮一は困った顔で言う。

 

『俺と箒はもう少し近くを探してみるよ。常間も何かあったら連絡してくれ。』

 

「わかった。後で落ち合おう。」

 

携帯を切ると壮一はライドストライカーを再展開しようとする。

 

「あっ、お巡りさんだ。」

 

丁度、巡査の後姿を見たので壮一はウォッチを見なかったかどうか聞こうとする。

 

「すみません、お巡りさん。この辺にこんな形をした・・・・・」

 

壮一は声をかけた瞬間、その巡査の顔を見て言葉を失う。

 

ウゥウウ・・・・・・・

 

「あ、アナザーアギト!?」

 

それは巡査ではあったが顔はアナザーアギトだった。さらにその先を見るとさらに複数の個体が見られ、どうやらここでオリジナルがさっきまでここにいた可能性がある。

 

「こんなところに・・・・・くそ!一夏に連絡する暇がない!」

 

『『『『ウゥウウウウ・・・・・・』』』』

 

壮一はジクウドライバーをセットし、ジオウライドウォッチを起動させる。

 

<ジオウ!>

 

ベルトにセットし、急いで回転させる。

 

「変身!!」

 

<ライダータイム!>

 

<仮面ライダージオウ!>

 

ジオウに変身すると壮一はジカンギレードを剣に変形させ、アナザーアギトたちを斬りつける。

 

「この辺が襲われたということはオリジナルはまだそう遠くへ行っていないはずだ!早くコイツ等を倒して一夏と合流しないと・・・・」

 

ジオウはすぐにホルダーからウォッチを手に取る。

 

<カブト!>

 

「早業ならカブトだな!」

 

カブトライドウォッチをセットし、再度ドライバーを回転させる。

 

<アーマータイム!>

 

<Change Beetle!>

 

<カブト!>

 

カブトムシを模したアーマーが分割し、ジオウの身体に装着されていく。

 

それは本来の力の持ち主である「仮面ライダーカブト」のキャストオフを意識しているように見え、マスクに角、胸部装甲が変わり、両肩にはカブトゼクターを意識したものが追加され、顔の文字が「カブト」になり、仮面ライダージオウ カブトアーマーへと変身した。

 

「・・・・・・・でも、ぶっちゃけカブト編中途半端で死んじまったし、多分トリニティで倒していると思うからカブトアーマーの性能よくわかんないんだよな・・・・・ドライブの方がよかったかも。」

 

そう言いながらもジオウは迫りくるアナザーアギトたちの攻撃を高速で回避し、セットでついていたカブトクナイガンZで斬りつけていく。

 

「クロックアップは出来ないようだけどドライブ以上に高速で動ける感じだな・・・・・・行ける気がする!」

 

ジオウは高速で次々とアナザーアギトを蹴散らし、一か所に集める。それを確認すると一気に片づけるために必殺技を仕掛ける。

 

<フィニッシュタイム!>

 

<カブト!>

 

<クロックアップタイムブレーク!!>

 

「ライダーキック!!」

 

カブトの変身者である天道総司を意識してジャンプしてライダーキックを繰り出す。ただ、オリジナルである天道総司は主に回し蹴りでワームを倒していたことの方が多いため、これは少し違う気がする。

 

『『『『グオォオオオッ!!』』』』

 

アナザーアギトたちは一斉部爆散し、元の人間の姿へと戻る。だが、まだ、終わりではない。

 

「よぉし、ウォッチは見つかっていないけど先にオリジナルを捕まえるなりしなくちゃな!!」

 

ジオウ カブトアーマーはそのまま一夏たちに任せた方へと走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしてもアンタ、見ないうちにまた胸おっきくなってない?」

 

「えっ?私よりもすごい人なんていくらでもいますけど・・・・って言うか鈴さん、なんで自分から自虐ネタ言っているんですか?」

 

「ふん、私なんでどうせまな板ですよ。向こうに行ってから努力も欠かさなかったのにBにもいかないし。」

 

夜、食事を済ませた鈴は蘭が途中まで見送るということで止まりのホテルへと歩いていた。

 

「それにしても鈴さんが代表候補生だったなんて驚きました。」

 

「好きでなったんじゃないのよ。本当は別の奴がなる予定だったんだけどこの間の爆破事故で日本は物騒な国と勘違いして辞退したのよ。そんでなりたいともいわなかった補欠扱いの私が早送りでこっちに送られたの。」

 

「大変なんですね・・・・・・でも、久しぶりに日本に帰ってこれたんですからよかったじゃないですか。」

 

「よかった・・・・・・・か・・・・・・・」

 

蘭の言葉を聞いて鈴は複雑そうな表情を浮かべる。

 

「・・・・蘭。」

 

「はい?」

 

「アンタさ・・・・・もしもよ?もしも・・・・実は弾が生きていて化け物になったとか聞いたらアンタどう思う?」

 

「えっ?」

 

「もしもよ。一夏や弾が実は怪物でしたとか言って私たちの目の前で人間じゃないものになったらアンタ・・・・・・それを受け入れられる?」

 

「ちょっと・・・・突然何を言っているんですか?そもそもうちの兄は・・・・・あっ!」

 

話を聞いていて前を見ていなかったため、蘭は立ち止まっていた誰かにぶつかってしまった。

 

「すみません!うっかり・・・・・・・」

 

謝ろうとぶつかった相手の顔を見た瞬間、蘭の顔は真っ青になる。

 

ウゥウ・・・・・・

 

「キャアアアアアアアア!!」

 

それは学生を服を着ていたアナザーアギトだった。蘭は思わず隣にいる鈴を見るが彼女の方は顔の生気が失われ、体を震わせていた。

 

「あ・・・・あ、あぁ・・・・・・・」

 

「鈴さん!」

 

蘭は鈴の手を引っ張ってその場から逃げ出す。しかし、次の角を曲がるとそこにも複数のアナザーアギトたちがうろついていた。

 

『『『『ウゥウゥウ・・・・・・』』』』

 

「何よ・・・・・・なんなのよこれ!?」

 

アナザーアギトたちは蘭たちの姿をするとまるで獲物を見つけたかのように追いかける。

 

「とりあえず、一回家に戻らないと・・・・・・」

 

「あぁ・・・・・・・・」

 

「鈴さん!しっかりしてくださいよ!!」

 

完全に怯え切ってしまった鈴を引っ張りながら蘭は家を目指そうとする。

 

『『『『ウゥウ!!』』』』

 

『『ウゥウ!!』』

 

『『『ウウゥウ!!』』』

 

「どうして私たちのことを付け狙うのよ!」

 

アナザーアギトたちが呼んでもいないのに次々と2人の後を追いかけていく。その数は既に20を超えており、追いついていないことだけが唯一の救いだ。

 

「もうすぐ家だ・・・・・・家に帰ったらすぐにバリケードを・・・・・嘘ッ!?」

 

やっと家の目の前に来た時、蘭は絶望する。

 

既に五反田食堂の目の前には10人以上のアナザーアギトが集まっていたのだ。店の中の様子までは見ることはできないが恐らく母と祖父は抵抗していると思われる。

 

「どうしよう・・・・・・」

 

後ろにはもう相当な数のアナザーアギトが追いかけてきている。目の前のアナザーアギトたちも蘭たち二人の姿を見るなり、向きを変えて向かってくる。蘭と鈴は迫りくるアナザーアギトたちに対して逃げることすらできなくなった。

 

「ハア・・・・ハア・・・・・ハア!!」

 

何かを思い出したのか鈴は再会した時とはまるで別人のように頭を押さえながら震える。

 

「助けて・・・・・・・誰か助けて・・・・・・・」

 

アナザーアギトたちはまるでゾンビ映画のゾンビのようにおぼつかない動きで近づいてくる。自分たちが何をされるのか蘭はわからない。でも、おそらく無事では済まされないことは明確だった。

 

『『『ウゥウウ・・・・・・・』』』

 

「助けて・・・・・お父さん・・・・・お兄ぃ・・・・・・・誰か・・・・・」

 

亡くなった父と兄に助けを求めても誰も来ないことはわかっていた。でも、助けを求めずにはいられなかったのだ。アナザーアギトのうちの一体が彼女の手を掴もうとする。

 

ウゥウウ・・・・・・

 

「ひっ!」

 

歯牙を剥き出しにしている顔はまさに悪魔に見えた。

 

「誰か助けて!!」

 

アナザーアギトが口を開いて蘭に襲い掛かろうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぉりゃああああああ!!」

 

ウゥッ!?

 

「えっ?」

 

突然の第三者の叫び声と同時に蘭を掴んでいた手が勢いよく離れた。目を開けてみると目の前に赤く複眼に金の三本角、赤い装甲に包まれた仮面の戦士が炎を纏った右足のキックを繰り出していた。

 

キックを受けたアナザーアギトはすぐそばにいた複数のアナザーアギトを巻き込んで吹き飛ばされ、立ち上がろうとすると同時に紋章が浮かび上がって道ずれに爆発する。

 

「・・・・・・・」

 

目の前に着地した赤い戦士を見て蘭は思わず驚くものの何か懐かしい雰囲気を感じさせられた。赤い戦士は、アナザーアギトを何体か蹴散らすと二人の元へと向かう。

 

「早く逃げろ!」

 

聞き覚えのある声だった。だが、同時に赤い戦士の背後から何かが飛び掛かってきた。

 

「うっ!?」

 

赤い戦士は飛び掛かってきたものの正体を見るとそれは他のとは違う衣服を身に纏っていないアナザーアギトだった。

 

「オリジナル?」

 

イヂィイイイイイイガアアアアアアアアアアアアアア!!!!

 

「い、今の声って・・・・・・・」

 

アナザーアギトの声を聞いた蘭はその声の正体がすぐに分かった。同時に怯えていた鈴は顔を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

「弾・・・・・・・」

 

クラッシャーを全開にして牙を剥き出しにして叫ぶアナザーアギトに対して彼女は呼んだ。

 




次回は出来次第公開予定です。

カブトアーマー・・・・・予算の都合とはいえせめてガンバライジングで全部のアーマー出してほしかった。
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