SPEC魔 -スペックマジカル- 〜警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係・時空管理局合同捜査記録〜   作:Dolenon

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どすこい南山……では無く難産なFile05シャトルだZE、Yeah。


File05 事情聴取

「あ、あの……」

「ん? ほらほら、たーんとくいなっせ」

「……なんでど真ん中で鍋を囲んでるんだ私らは……」

 ジュエルシードをフェイトが封印した後、当麻が赤いキャリーバッグからカセットコンロと土鍋、八丁味噌で作られたみそダレと冷凍餃子(メタミドホスの不安がない安心の日本産)をすぐ近くの出すやいなや簡易式大名古屋味噌餃子鍋を三人で囲んで食べていた……もっともバクバクと食べているのは当麻一人だけだが。なぜかすぐそばに餃子ロボ(餃子の気配を感じ取った中部日本餃子のCBCの親父)が次々と餃子を調理していた。どういう光景だ。

「餃子ロボ、茹で5、焼き5、鍋5,ニンニクMAX!」

 当麻はサラリと餃子ロボに注文する。

「ユデゴ、ヤキゴ、ナベゴ、ニンニクマックス、名古屋ノ味、デラウミャーデ、食ベリャーデコメダ、チーン!」

 餃子ロボのレンジの部分から焼きたての焼き餃子と茹でたての茹で餃子、冷凍された鍋用の餃子が皿に盛り付けられて出てきた。どう考えても現代科学では到底不可能な調理方法だ。

 あまりにも非常識的すぎる光景にフェイトとアルフはあっけにとられていた。

「バカウマ!」

 この状況を楽しんでいるのは当麻ただ一人だけだった。

「チーン! チンチーン! チンチコチーン!」

 餃子ロボもだった。未来の首都名古屋恐るべし。

 

 ◇

 

「で、結局、フェイトちゃんたちは何のためにジュエルシード(それ)を集めてるのかな?」

 当麻は手にしている箸の先でジュエルシードを指し示す。

「……」

 フェイトは押し黙ったままだ。

「おい……」

 アルフは当麻に食ってかかろうとするが、それは行えなかった。なぜならば、当麻の表情は、真剣そのものだった。

「まあ、数十分前までやり合った相手に言うのは気難しいかもしれないけどさ……」

 

【軽く数十分前】

 

「さてと…ジュエルシード(それ)、危ないもんだから離れなっしー」

 ド変態に手錠をかけて(ついでに近くを歩いていた女王様に協力を要請してボールギャグをかませた上で亀甲縛りによる汚い絵面チャーシューの完成)から当麻はフェイトとアルフに振り返る。端から見れば教育上大変よろしくない。

「そ、それは出来ません」

 フェイトは、声を弱々しく震わせながら拒否する。

「てやぁ!」

 それを引き金にアルフが弾かれた様に当麻へ向かって飛び出す。

「うおっ!」

 当麻は、すんでのところでアルフの一撃を躱す。

「ちっ!」

 当麻は再び拳銃を引き抜き、躊躇無くアルフに向かって発砲。ゴムスタン弾と言えども拳銃弾、被弾した時のリスクを避けるべくアルフはスウェーの要領で躱し続ける。

「ちっ、素早い」

 当麻は舌打ちをし、拳銃をアルフに向かって投げる。

「っ! 質量兵器!?」

 アルフは飛んできた拳銃をマトリックスのキアヌ・リーブスよろしく上体を逸らして躱す。拳銃はカシャンと音を立てて地面に落ち、フェイトの足元へ。

「どんだけー!?」

 アルフの回避に当麻は絶句する。

「こんだけだ!」

 アルフは隙を見逃さず、素早く上体を起こすと再び当麻にめがけて駈ける。

「こなくそっ!」

 アルフの回し蹴りが当麻の鼻先をかすめる。

「ぬおっ!」

 当麻は、寸でのところで、はじめの一歩よろしく、デンプシー・ロールの要領でアルフの回し蹴りを躱す。

「何ぃ!」

「隙ありゃぁ!」

 回し蹴りを躱されたアルフはほんの僅かに動揺した。その隙を見逃さなかった当麻は右手で高速パンチを繰り出す。

「スペシャル・ローリング・サンダー!」

 かつて野々村と共に追った石油メジャー幹部連続殺人事件で繰り広げたリンかけ論争を思い出すかのような黄金の右手がアルフのテンプルにクリーンヒット。

「うぐっ!」

「えっ? マジ? マジプリ?」

 想定外の回避と攻撃でアルフは呻く。それを見た当麻は左手がギプスとは言え、手際よくアルフを取り押さえる。

 

【回想終了】

 

「回想、明けたよ」

 当麻はアルフに耳打ちする。もろち……もちろん犬耳に。

「わひゃぅ!」

 あまりの不意打ちにアルフは文字通り飛び上がった。

「お、おお、脅かすな!」

「え、えーっと……」

 アルフと当麻のやりとりにフェイトは置いてきぼりだった。

「まあ、今日の所は見逃してあげる」

 当麻はスッと真面目な表情でフェイトとアルフを見やりながら言う。

「あまり話したくないなら別に今は言わなくていいけどさ……どうしてもってなったら海鳴署に来て」

 空いた土鍋とカセットコンロを片付けながら当麻はフェイトとアルフの頭を撫でる。

「……犬耳はガチだったか、このモフモフ感どんだけー」

「お、おいっ!」

 訂正、アルフの犬耳を全力でモフっていた。

 

 ◇

 

「……いいのかい、フェイト?」

 アルフは立ち去る当麻を見ながらフェイトに問う。

「……うん……」

 フェイトは少し迷い、そして答える。

 

 この翌日……二人の魔法少女は邂逅する。

 

 ◇

 

 一方、海鳴署に着いた当麻は、提供された空き部屋から折りたたみ式の携帯電話を展開するや否やコール。

 数回の呼び出し音の後にガチャリと音が立った。

『はい、こちらミショウなう』

 すっとぼけた様な声、野々村だ。

「当麻です」

『おおー、当麻君! いやはや無事で何より』

「まぁ、若干面倒な事が判明したんっすけど」

 当麻は海鳴で起きたことをかいつまんで報告する。なのはの事、ユーノの事、フェイトとアルフの事、そしてジュエルシードの事。

『たはは、まるでアニメの様じゃの』

「たははじゃねーよ、あんまり呑気な事言ってっと敵のスペックホルダーに警視総監を殺させるぞ!」

 当麻の怒鳴り声に海鳴署の全署員が当麻のいる部屋になだれ込んできた。

平和(ピンフ)平和(ピンフ)、ピンフレディーはミーとケイ……』

 携帯電話のスピーカーからスベったギャグは手が合わなければ見つめもしなかった模様。




……前書きでも書いたが南山……ではなく難産だった。
とにかくFile05、完成したぞい。
今回は事情聴取と言うサブタイだが……全然聴取してねぇ。

前回(File04)は変態VSフェイトの構図が浮かび上がった所で連鎖的に話が出来上がったが……今回は当麻とフェイト、アルフをどう絡ませるかが難産過ぎた。
可能な限り違和感を感じさせずに成立させるのかが難しい。

さて、なのはとフェイトの邂逅するエピソードについては原作を見てくれ、次回辺りはそろそろ例の三人も合流して貰おう。

私的な事ですがAmazonPrime会員になりました。
ケイゾクとSPECとSICK'S恕乃抄がPrimeVideoで配信されている上Primeの見放題対象になってるから原作再確認出来るっ!!
なおリリカルなのはシリーズ側はPrimeVideoに配信されているがPrimeの見放題の対象外だった……これは誤算っ!!

……ケイゾクから20年、SPECから10年……ケイゾクはリアルタイムでは見てなかったので(ちなみにSPECは丙の回からのリアルタイム勢)この機に全話見るしかねぇ!!
SICK'Sも恕乃抄、把乃抄はノベライズ版のみなので見るしかねぇ!!

なお、SPEC主題歌のアレンジは丙の回および辛の回が好みであることをここに告白します。
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