…
絵里 :「あれから1週間が過ぎたけど、そのあと特に何も無いわね」
真姫 :「相手が思ったより、私たちが大騒ぎしなかったから、悪戯を仕掛けても無駄だと思ったんじゃない?」
にこ :「暖簾に腕押し?」
凛 :「糠に釘?」
穂乃果:「えっと…鬼に金ぼ…」
海未 :「いえ、それは違います!」
穂乃果:「早っ!」
ことり:「あはっ」
希 :「KGBが動いたんや…」
絵里 :「ないから!」
希 :「早っ!」
ことり:「くすっ」
海未 :「ところで…花陽は今日もアルパカの世話ですか?」
凛 :「うん」
海未 :「ここのところ、毎日ですね…責任感を持って熱心に仕事をするのは感心ですが…日に日に練習への参加が遅くなっていますね…」
にこ :「あの娘のことだから、サボッてる…ってことはないと思うけど…」
真姫 :「アルパカの調子があまり良くないみたいで『心配だ』とは言ってたわ…」
穂乃果:「夏バテかかな?」
凛 :「アルパカが?」
海未 :「もうすぐ冬を迎えようというのにですか?」
穂乃果:「…だよね…じゃあ…ダイエット?」
にこ :「アホか…」
絵里 :「真姫は何かわかる?」
真姫 :「アルパカは専門外」
絵里 :「そうなのね」
凛 :「あ、そうだ!絵里ちゃん、ちょっと、かよちんの様子を見てきてくれないかにゃ?」
絵里 :「私が?」
希 :「ふふふ…凛ちゃんも意地悪やなぁ…」
ことり:「私が見てくるね!」
真姫 :「ことりが?」
ことり:「ちゅん?おかしい?」
真姫 :「…なんでもない…」
穂乃果:「確かに、この中でアルパカに一番馴れてるのは、ことりちゃんだもんね!」
絵里 :「そ、そうね!異論なし!私も適任だと思うわ」
凛 :「絵里ちゃん、行きたくないから必死にゃ」
絵里 :「な、なんのことかしら?」
海未 :「では、ことり…お願いしてよろしいでしょうか」
ことり:「は~い!じゃあ、ちょっと行ってきま~す」
真姫 :「…」
希 :「どうしたん?合宿が終わってから、花陽ちゃんとことりちゃんが急接近してるのが気になる?」
真姫 :「ヴェ~…なにそれ、意味わかんない…」
希 :「むふっ」
…
ことり:「あれ?あそこにいるのは…確か…かよちゃんと同じクラスの…」
モブA :「…で…だから…」
モブB :「…だし…でしょ…」
花陽 :「…でも…」
ことり:「か~よちゃん!」
モブA :「!?」
モブB :「!?」
花陽 :「こと…南先輩!」
モブA :「こ、こんにちわ!」
モブB :「こんにちわ…」
ことり:「こんにちわ~!2人もアルパカさんが好きなの?」
モブA :「えっ?」
モブB :「はい…あ、あんまり近づくと、怒りますよ!」
モブA :「はい、歯を剥き出しにしてガー…って」
ことり:「アルパカさんが?ふふ…大丈夫だよ!ね?」
花陽 :「へっ?あ、はい…」
ことり:「?」
モブA :「あ、あの~南先輩は良くここに来るんですか?」
ことり:「うん!モフモフで気持ちいいから」
モブA :「そ、そうですね…」
モブB :「は、はい、モフモフですよね!」
花陽 :「…」
ことり:「あっ…アルパカさん、具合悪いの?」
花陽 :「えっ?あ、はい…食欲がないみたいで…」
ことり:「そうなんだぁ…お医者さんに診てもらった方がいいのかなぁ…」
花陽 :「…かも知れません…」
ことり:「お母さ…理事長に伝えておくね」
花陽 :「はい、お願いします」
ことり:「心配なのはわかるけど…かよちゃんの出来ることも限界があるから」
花陽 :「…そうですね…」
ことり:「じゃあ、今日はここでお別れして、練習行こう?みんなも待ってるよ!」
花陽 :「…」
ことり:「かよちゃん?」
花陽 :「は、はい!練習、行きます!」
ことり:「かよちゃんも具合悪いの?」
花陽 :「ふぇ?わ、私は大丈夫ですよ!ご飯もちゃんと食べてますし!」
ことり:「うん!なら良かった!…ところで、おふたりはどうしてここに?」
モブA :「えっ?あ…少し小泉さん元気無さそうだったから」
モブB :「どうしたの?って聴いたら、アルパカが具合良くない…って…」
モブA :「だから少しでも、小泉さんのお手伝いが出来ないかな…って…ね?」
花陽 :「う、うん…」
モブB :「とはいえ、何も出来ないんですけど…」
ことり:「ありがとう、かよちゃんのこと、心配してくれてるんだね?」
モブA :「も、もちろんです!」
モブB :「友達ですから!…ね?」
花陽 :「う、うん…」
ことり:「?」
モブA :「じゃ、じゃあ、私たちもこれで…」
モブB :「小泉さん、また明日ね」
花陽 :「う、うん…また明日」
モブA :「バイバイ…南先輩、さようなら」
モブB :「さようなら」
ことり:「さようなら~」
花陽 :「…」
ことり:「…」
花陽 :「…」
ことり:「…」
花陽 :「…」
ことり:「…」
花陽 :「…」
ことり:「かよちゃん…」
花陽 :「…はい?…」
ことり:「何かあった?…」
花陽 :「いえ…」
ことり:「隠し事はダメだからね?…」
花陽 :「!!…はい!ありがとうございます!花陽は大丈夫です!」
ことり:「うん!約束だからね!」
~つづく~
この作品の内容について
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面白い
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誰が犯人だ?
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可もなく不可もなく
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犯人がわかった
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つまらない