この世界は悲しみに満ちている   作:スターダイヤモンド

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この中の誰か?

 

 

 

 

 

真姫 :「希…一応確認なんだけど…あなた、花陽の上履き、隠したりしてないでしょうね?」

 

希  :「ん?どうしたん真姫ちゃん、藪から棒に」

 

 

 

凛  :「かよちんの上履きが片方盗まれたにゃ!」

 

 

 

希  :「えっ?」

 

穂乃果:「花陽ちゃんの…」

 

海未 :「上履き…ですか?」

 

にこ :「盗まれた?」

 

絵里 :「本当なの?」

 

 

 

真姫 :「盗まれた…っていうのは語弊があるけど、今朝、登校した時に、片方無くなってたの」

 

凛  :「昨日帰ったときにはちゃんと仕舞ったハズだから、誰かが隠したか…悪戯したんじゃないかと…」

 

希  :「それでウチが疑われとるん?」

 

真姫 :「そうは言ってないけど…私たちの中で、くだらない悪戯をするとしたら、あなたくらいしかいないでしょ?だから念の為に訊いてみただけよ」

 

 

 

希  :「むふ!ずいぶんやねぇ…ウチやったら、上履きなんかやなくて、おにぎり隠すけどなぁ…」

 

 

 

海未 :「鬼畜ですね!」

 

凛  :「鬼畜にゃ!」

 

にこ :「鬼畜だわ!」

 

絵里 :「それは花陽に殺されても文句ないレベルの所業じゃない?」

 

穂乃果:「希ちゃんの冥福を祈るよ」

 

 

 

希  :「冗談やって、冗談!ウチもまだまだ青春を謳歌したいやん!」

 

 

 

凛  :「かよちんは、そんな酷いことしないにゃ」

 

真姫 :「穂乃果は?」

 

穂乃果:「なにが?」

 

真姫 :「悪戯…」

 

穂乃果:「私が?悪戯?…しないよ、しない!そんな幼稚なことするわけないじゃん!」

 

海未 :「その言葉に全面同意はできませんが…」

 

穂乃果:「どういう意味さ」

 

海未 :「そのままの意味です。…とはいえ、私たちの中に該当者がいるというのは、考えづらくありませんか?」

 

真姫 :「わかってるわよ、そんなこと…」

 

絵里 :「当の本人はなんて言ってるのかしら?何か心当たりがあるとか…」

 

真姫 :「まるでないみたい」

 

絵里 :「でしょうね…」

 

海未 :「昨日の帰りに仕舞ったのは、間違いないのですね?」

 

凛  :「凛たちも一緒だったから…転げ落ちたりすれば、わからないわけないにゃ」

 

海未 :「それはそうですね」

 

絵里 :「だとすると、やっぱり人為的に誰かが持ち出した…ってことになるわね…」

 

海未 :「はい。それが悪戯か盗んだのかはわかりませんが…」

 

 

 

穂乃果:「ファンの仕業!?」

 

 

 

海未 :「選択肢のひとつにはなるかと思います」

 

絵里 :「でも、上履きって…」

 

 

 

にこ :「ファンっていうのは、その人が身に付けてる物ならなんだっていいのよ!」

 

 

 

希  :「ひょっとして…にこっちが?」

 

 

 

にこ :「ぬぁんでよ!!だったら凛の方が、よっぽど怪しいでしょ」

 

 

 

凛  :「えっ?凛?…凛はそんなことしないよ!わざわざ上履きなんか盗らなくても、かよちんの家に行けばなんだった持ってこれるんだから」

 

 

 

海未 :「それは一理ありますね…」

 

一同 :「…」

 

 

 

凛  :「…って本気にしないで欲しいにゃ…」

 

 

 

希  :「案外、真姫ちゃんやったりして!」

 

 

 

真姫 :「どうしてよ!」

 

にこ :「あぁ…なるほど」

 

真姫 :「あぁ…じゃないわよ」

 

穂乃果:「そっか!こういうのって『一番怪しくなさそうな人』が犯人だったりするもんね!」

 

希  :「ストーリテラーが実は…って、ミステリーの王道やん」

 

真姫 :「だったとしても、私はしないわよ…あの娘の悲しむ姿なんて見たくないもの」

 

絵里 :「そうね…花陽を困らせて喜ぶ人なんていないものね…」

 

 

 

海未 :「逆はないでしょうか…」

 

 

 

穂乃果:「逆っていうと?」

 

にこ :「嫌がらせ…ってこと?」

 

海未 :「はい…誰かに恨まれているとか…」

 

穂乃果:「誰かって誰さ?」

 

海未 :「それがわかれば苦労はしません!」

 

穂乃果:「たははは…それはそうだね…」

 

絵里 :「だけど、あの娘が誰かの恨みを買うなんてこと…想像がつかないんだけど…」

 

希  :「ウチもや…」

 

 

 

穂乃果:「どこかで…おにぎりを巡る争いがあったと…か?」

 

 

 

にこ :「ありえるわね!」

 

真姫 :「ないでしょ!」

 

穂乃果:「いや、あるよね?」

 

海未 :「可能性はゼロではありません。性格的に、そういうことは起こりえるとは思いますが…」

 

穂乃果:「ほら!」

 

希  :「食べ物の恨みは恐いって言うしねぇ」

 

穂乃果:「そうだよ!穂乃果なんか、にこちゃんに盗られたポテトのこと、未だに忘れてなんだから!」

 

にこ :「アンタねぇ!いつまでそんなことを言ってるのよ…」

 

真姫 :「…はぁ…まあ、いいわ…少なくとも私たちじゃないってことがわかれば…」

 

絵里 :「そうね…何もわからない状態で、あれこれ詮索してもしかたないし…」

 

希  :「えりちの言う通りやね。しばらく様子を見てみよう」

 

真姫 :「わかったわ…みんな、ごめん、練習前につまらないこと言っちゃって…」

 

海未 :「いえ、そんなことはありません。みんな大切な仲間ですから。小さなことを見過ごして大事になるよりは、よっぽどいいですよ」

 

にこ :「少し、あの娘のこと、気にして見るようにするわ。アタシたちに隠してる事もあるかもしれないし」

 

凛  :「隠し事…そんな風には見えなかったけど…」

 

希  :「世の中には近すぎて見えない…ってこともあるんよ」

 

 

 

凛  :「!!」

 

 

 

海未 :「大丈夫ですよ、凛。花陽なら何かあったら、真っ先にあなたに相談しますよ」

 

穂乃果:「今日はことりちゃんと一緒に出掛けてるから、あとでどんな様子だったか訊いてみるね」

 

凛  :「う…うん…」

 

 

 

絵里 :「さぁ、それじゃ練習を始めるわよ!まずはストレッチから…」

 

 

 

 

 

真姫 :(誰なの…一体…)

 

 

 

 

 

~つづく~

 

この作品の内容について

  • 面白い
  • 誰が犯人だ?
  • 可もなく不可もなく
  • 犯人がわかった
  • つまらない
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