十四話
「やっぱり静かだな...」
「だな。まあバカどもが誰もいないから当たり前だな」
先週あった合宿で二年生男子のほとんどが起こした覗き騒ぎ。いつもの面子とAクラスの久保とDクラスの平賀以外の男子はその処分として今週いっぱいまで停学処分を食らっている。Fクラスはほぼ男子だったため大分がらーんとしている
「はぁ...」
「どうしたよ?登校んときから随分テンション低いじゃねえか」
「そりゃあな...」
「ん?なんかあったか?」
「姉さんが帰ってくるってさ」
「まじか...どうりでマイのやつもテンションが低いわけだ」
ガララ
「よう、Fクラス諸君。といってもほぼいないがな」
お、ココノエ先生だ
「今日からここのクラスに転入してくるやつがいる。まあ、何人かは知ってる奴だ。入ってこい」
「はーい!皆さん今日からよろしくお願いしますわー」
誰だ?あのお嬢様っぽい感じの...いや、なんか見覚えが...
「「「「カジュン!?」」」」
「カジュンファイコット!?」
「あの女!」
なんだ?ラグナ達の知り合いか?やっぱり前の世界の...
「あら、あなたが黒鉄ナオトくんですわね?あ、今は明久くんでしたか?」
「え?俺の事知ってる?」
...あ!
「確かマイの友達の...カジュンさん!」
「そうですわ!」
「カジュン!」
「皆、久しぶりですわね」
そういえば以前一度写真を見せられたんだった。でもこの様子もしかして...
「カジュン、あなたまさか記憶が...」
「ええツバキ。私も記憶が戻っていますわ」
そこからはしばらく昔話に花が咲くことになった。ココノエ先生もどうせこの状況じゃ自習だからと一時間ほど話す時間をくれた
「それにしても...あなたがいますとはねー」
「わりーかよ、俺がいたら」
「いえいえ、ノエル達を苛めたりしてませんよね?」
「妹だぞ?誰がするか」
「それならいいですわ。マイの方は彼とは仲良くしてますの?」
「うん。カジュンは初対面だったよね」
「よろしく、カジュンさん」
「それでマイとはどうですの?」
「どうって?」
「営み的なものは...」
「「わぁぁぁぁぁ!!」」
とんでもないことを言おうとしたカジュンさんをマイと二人がかりでおさえ教室の住みに連れていく
(カジュン!?なに言おうとしてたの!)
(だって二人で暮らしていると聞いたものですから。健全な高校生なら毎日イチャラブしてるのかと)
(人にそんな事聞くならカジュンはどうなの?)
「あ、そうだ!皆さんにお頼みしたいことがありますですの!」
((逃げた!))
こりゃしばらく色々きかれそうだ
「頼み?ファイコット、そりゃなんだ?」
「召喚獣の実験に協力してほしいですの」
「召喚獣の?」
何故生徒のカジュンさんがそんなことを?
「私一応ココノエ先生の助手としても在籍することになっていまして。それで新しい召喚獣のデータが欲しいのですの」
「新しい召喚獣か...それは一体どんなものなんだ?」
「キサラギ先輩、じゃありませんでしたわね。キサラギくん、聞いて驚きますわよ。なんと自分で喋ったり動いたりする召喚獣ですの!」
...何故だろう、凄く嫌な予感がする
「ちょっとまて、何故俺達がそんな事しなきゃいけないんだ?」
「どうせ自習時間も真面目に勉強するはずがないからと学園長からのお達しですわ」
あのババァ...
「ふん、覗き騒ぎや清涼祭の件で向こうには貸しがあるくらいだってのによ」
「勿論ただではありませんわ。今度皆さんにお食事を奢っていただけるそうですわ!まぁチェーン店の食べ放題ですが」
「「「「おお!」」」」
それは俺達食い盛りの高校生にとってはありがたい!
「あのババァにしては気が利いてるな、雄二!」
「ふむ、まぁいいだろう」
この時俺たちは気がついていなかった。その召喚獣がどれ程恐ろしい物なのか...