バカとテストとブレイブルー   作:ぶるらー

27 / 28
今回は如月グランドパークへ遊びに!


二十三話

「遅いな...」

 

「まさかギリギリになって逃げたとか...は、さすがにないよね?」

 

「わかりませんですのよ〜」

 

「だな、あいつ昨日嫌がってたしな」

 

今日は日曜日、俺とマイ、剛とカジュンさん、雄二と霧島さんの六人のトリプルデート?で最近出来た如月グランドパークという遊園地に行くんだが...待ち合わせ場所のコンビニに雄二達がまだ来ない

 

「それにしても剛って車の免許持ってたんだな」

 

今俺達は剛が運転するレンタカーの中にいる。

 

「まあな、一応特例4輪の免許も持ってたから簡単だったしな」

 

「「特例?」」

 

なんだ、トラックとかか?

 

「特例4輪...ああ、トライドロンという車ですのね?」

 

「「トライドロン?」」

 

なんだそれ?

 

「ああ、進兄さんからせっかくだから取っとけって言われたしな」

 

「なぁ、トライドロンってなんだ?」

 

「ん?ああ、知らないのか。トライドロンってのはドライブが使うスーパーカーみたいなもんかな」

 

「ああ、ドライブって車に乗る仮面ライダーだったな。でもそれ仮面ライダーじゃなくて仮面ドライバーじゃ...」

 

「一応ドライブもバイクのライダーだった時があるしな」

 

ややこしいな

 

「えっと...あ、これだ」

 

「どれどれ?へぇ、これか」

 

その免許証には確かに特例4輪(トライドロン)と書かれている

 

パサ

 

「ん、何か落ちたぞ?」

 

それは焦げ付いた免許証だった。それに書かれているのは剛ではなく眩しい位の笑顔を浮かべている青年だった

 

「これ...前言ってたチェイスって人か?」

 

拾い上げ剛に渡す

 

「ああ。こいつ普段すげえ仏頂面なのに笑えって言われたからこんな顔してんだぜ?ほんとくそ真面目っていうか天然っていうか...」

 

「そっか...」

 

「いつかあいつを復活させてやれたらお前らの事も紹介してやりたいな、俺の新しい大切なダチだって。後、俺の彼女も」

 

「剛...私も会ってみたいですの」

 

「会えますよ、きっと...」

 

マイが励ますように言う

 

「ん、また何か落ちたぞ?」

 

ふと目を向けるとそれは...車の鍵?

 

「お前元の世界に車置いてきたのか?」

 

「いや、こいつはトライドロンのスペアキーだ。こいつにはドライブの戦闘データが全て詰まってるんだ。お守り代わりに持ってけって言われてさ。進兄さんもこいつのおかげでピンチを脱したって言ってたしな」

 

コンコン

 

車のドアを叩く音が聞こえ見てみると雄二達がいた

 

「よう、やっときたか。ほれ、後ろのれ」

 

顔を出すと剛は後ろを指差し乗るように促す

 

「悪い悪い、ちょっとひと悶着あってな...」

 

「...雄二がエロ本なんて持ってるから悪い」

 

「だからって燃やす奴があるか!?」

 

「「「「うわー...」」」」

 

「なぜ俺を見てドン引きする!?」

 

「いやお前ないわー。そんな美人さんの彼女いてエロ本燃やされて怒るって...」

 

「「「あ、まじでドン引きしてたんだ」」」

 

俺とマイ、カジュンさんはいつもの事だみたいなのりだったが剛はほんとに引いてたみたいだ

 

「はぁ、とりあえず乗るぞ翔子」

 

「...うん」

 

 

 

 

 

それから一時間後、俺達は如月グランドパークの中にいた

 

「さて、まず何から行こうか?」

 

「その前に翔子の関節技を止めろ!」

 

雄二は霧島さんに腕の間接を変な方向に曲げられながら文句を言う

 

「だって、恋人はこうするもの」

 

「霧島ちゃん、腕組むのと関節技は違うと思うぜ」

 

「ほら、こんな風にしますの」

 

「うお!」

 

カジュンさんが剛と手を繋ぎ霧島さんに見せる

 

「...こう?」

 

カジュンさんのアドバイスでなんとか普通の腕繋ぎになった

 

「お、お二人さんいい画だねぇ!」

 

パシヤ

 

そんな二人の姿をカメラに撮る剛

 

「おい、何を!?」

 

「せっかくの機会だ、思い出を形にってね?後で加工して送るからな」

 

「...幸せになれそうな奴でお願い」

 

「りょーかい」

 

歩いていく二組をマイが羨ましそうに見る

 

「...ねえ明久。私も、したいな...」

 

「あ、ああ。なら、するか」

 

俺とマイも手を繋ぎ歩いていく

 

 

 

 

「で、まずはジェットコースターか」

 

「翔子ちゃんやカジュンってこういうの大丈夫なの?」

 

「...平気だと思う」

 

「わたくしも大丈夫ですのよ」

 

「剛や雄二は言わずもがなだよな」

 

「当然、危険は大好物だしな」

 

「だったらこいつと毎日一緒にいるか?」

 

「あ、それは遠慮します」

 

「...浮気の相談?」

 

ズプ!

 

「ぎゃああ!何故目潰し!?」

 

 

 

ゴォォォォ!!

 

「ヒャッホォォ!!」

 

「な、なかなか速いですのぉぉ!!」

 

「目が回るぅぅ!!??」

 

「だ、大丈夫かマイぃぃ!?」

 

「...きゃああ?」

 

「一番冷静だぞこいつぅ!?」

 

 

 

「お化け屋敷、なのはいいんだが...」

 

「「「「「「いらっしゃいませ」」」」」

 

マーキュリー兄妹、更にジンとツバキさんだ

 

「なんでお前らが...」

 

「さて、何の話でしょうか?」

 

眼鏡をかけたジンが笑顔でとぼける。リンさんあたりから頼まれたんだろうな

 

「まあいいや。じゃあ早速入るか?」

 

「う、うん。はぁ、おばけっていやだな」

 

「ですの...」

 

おや、カジュンさんもか

 

「大丈夫、もっと苦手な奴知ってるから」

 

笑いながら眼鏡をかけたラグナを見る

 

「いい度胸だな明久、ええ?」

 

「なんだ、やるか?」

 

「ほらほら、早くいこ?」

 

「さっさと行け」

 

「はいよ、なら行くか」

 

「後の二組はとっくに行ってる」

 

「いつの間に!?」

 

 

 

「......」

 

「...静かだね」

 

「ああ」

 

俺達は今度は観覧車に乗っていた。それぞれ二人きりで

 

「明久...」

 

「...わかってる」

 

ぎゅ

 

「この甘えん坊」

 

チュ

 

「おい...」

 

「ふふ...」

 

 

 

 

色んなアトラクションを俺達は楽しんだ。そしてレストランの前を通りかかると...

 

「「いらっしゃいませ!」」

 

今度はハザマとマコトさんか

 

「あの、ハザマにマコトさん?」

 

「いえいえ、私はハザマではなくカズマともうします!」

 

「私はともみちゃんでーす!」

 

「すみませんがチケットを...おお、これはプレミアムチケット!」

 

「それでは、特別サービスのランチにご案内しますね!」

 

特別サービス?そんなのあるのか

 

「ん?」

 

「どうしましたの、剛?」

 

「いや、なんか視線を感じてな」

 

 

 

 

 

noside

 

「さて、ランチの後は...ふふ、まさかここでするとは思わないだろうね、皆」

 

マコトは少しゲスじみた笑いを浮かべながらレストランを見る

 

「さて、皆さんに連絡して準備を...」

 

「...すまない、少しいいか?」

 

「は、はい?」

 

紫色のライダースジャケットを着た男が二人に話しかけてきた

 

「俺も入ることはできるか?」

 

「え?あ、もちろんどうぞ!ランチサービスはありませんが。その後今のお客様が参加される催しもございますのでよかったらご観覧を」

 

「催し?なんだそれは?」

 

「はい!実は...」

 

「...そうなのか。剛は大切な女性をみつけたのか」

 

「あの、つかぬことをお聞きしますが...」

 

「なんだ?...仮面ライダーウォズ」

 

「「!!??」」

 

「や、やはりあなたは!?」

 

 

 

 

side剛

 

それから一時間後

 

「ふぅ、旨かったぁ。こんなサービスあるなんてな」

 

「剛、お行儀悪いですの。せっかくちゃんとしてたのに」

 

「剛ってテーブルマナー知ってたんだな」

 

明久が意外そうに言う

 

「まあね、そういうパーティーにも何回か参加したことあるしね。明久もその口だろ?」

 

「昔お母様がね」

 

マイが答える。なるほどね

 

「さて、なら行くとするか。...このまま何事もないのか?」

 

バン!

 

なんだ、急に暗くなったな

 

『本日は当如月グランドパークにご来場頂きありがとうございます。なんと本日はご結婚を前提に交際をされてるお客様がここにいらっしゃいます!』

 

アナウンス席のような所でスタッフらしき人が話している

 

「これ、まさか俺達か?」

 

パッ!

 

ライトが俺達の座っていたテーブルを照らした

 

「みてーだな」

 

『今回そんなカップル三組の為に当方はウェディング体験をプレゼントさせていただきます!お客様達が望まれるのでしたらそのまま入籍もできます!』

 

「俺とカジュン以外はできねえだろ...」

 

「ちょっとおかしくなーい?」

 

「俺らも結婚する予定なんだぜ?なんでそいつらだけなんだよ!」

 

なんだありゃ?ヤンキーみたいなカップルだな

 

『い、いえ。こちらプレミアムチケットのお客様のみのサービスでして...』

 

「ああん!?俺らお客様だぞこるぁ!」

 

「なんか、感じ悪いひとたちですのね」

 

「...ちょっと待ってな。俺に任せてくれ」

 

(明久、坂本)

 

(なんだ?)

 

(どうする気だあんた)

 

(女性陣は任せた)

 

俺はヤンキーカップルの前に立つ

 

「ようお兄さん方、俺らがウェディング体験するのが面白くないなら勝負しないか?」

 

「勝負だ?」

 

「そ!空気の読めないヤンキーカップルVS俺のな!で、俺が勝ったら俺と連れ達でウェディング体験、あんたらが勝ったらそっちがウェディング体験。な、簡単だろ?」

 

「へっ、面白い。で、どうするんだ?」

 

「勝負のルールはいたって簡単。俺とあんたらがそれぞれパフォーマンスをする。で、今このレストランに来てるお客さん全員が審査員だ。面白かったら拍手してもらって、より多く拍手されたほうが勝ち。な、簡単だろ?司会のお姉さんもいい?」

 

『は、はい...』

 

司会の人が小走りでこっちにくる

 

(申し訳ありません、一応は向こうもお客様なのでこちらも強くはでれず...)

 

小声で謝られる

 

(いいっすよ、俺も彼女の前でカッコつけたいんで)

 

「さて、じゃあ...お楽しみは、俺からだ」

 

俺は回転飛びでステージ前に移動する

 

おおおおおお!!

 

「レディース&ジェントルマーン!」

 

今度はステージ真ん中に飛ぶ

 

「イッツターイム、フォー、スーパーアクショーン!」

 

(どうしたの明久?)

 

(いや、まさかあいつ...)

 

俺はマッハドライバーを腰にまいた

 

(あらら、ここでやるつもりですの?)

 

ポケットからシグナルマッハを取りだし装填する

 

【シグナルバイク!】

 

「レッツ、変身!」

 

【ライダー!マッハ!】

 

「や、やりやがった...」

 

「追跡!」

 

「撲滅!」

 

「いずれも~、マッハー!」

 

「仮面ライダー!マッハー!」

 

おおおお!

 

すげー!

 

どうやったんだー!?

 

会場中から拍手喝采、いやー気持ちいいねー!特にあのヤンキーカップルが悔しそうに見てるのがこれまたいいね。パフォーマンスするまでもなく勝負ありだ

 

「さ、次はあんたらだぜ?」

 

「けっ!こんなしょぼいとこの体験なんかくれてやる!」

 

そういうと男は女を連れ席に戻った

 

「負け犬の遠吠えってね」

 

 

 

 

「はぁ、結局こうなるのか...」

 

「タキシードなんてきたの俺初めてだな。剛は?」

 

「俺は何回か。でも堅苦しいよなこれ」

 

見事ウェディング体験を勝ち取り今俺達は着替え終わった所だ

 

「ここまできたら覚悟決めるか。しかしまさか秀吉やムッツリーニまで来てたとはな」

 

「視線がどうのってムッツリーニじゃなかったのか?」

 

「いや、なんか違うんだよな。まあ今はウェディング体験を楽しむとするか」

 

 

 

 

「「「...」」」

 

すげえな、会場のセット。俺が参加したことのある結婚式の会場とはちょっと違う感じだがとにかく豪華だ

 

『本日は、ウェディング体験のご観覧にお越し頂きありがとうございます。申し訳ありませんが本日は時間の都合上、プロフィール紹介は省略させて頂きます。誠に申し訳ありません』

 

「やば、これもしかして俺のせい?」

 

「いや、元はあのカップルのせいだろ?」

 

「ん?司会やってるのマーキュリー姉妹の次女じゃないか?」

 

「なんか結構セクシーな感じの声になってるな」

 

「おい、そんなのいいからとっとと先進めー!」

 

「そうそう!わざわざ見に来てるんだからさー!」

 

さっきのヤンキーどもじゃねえか

 

『他のお客様のご迷惑になるので大きな声はお控え下さい』

 

早速注意されてやんの

 

『それでは、いよいよ新婦の入場です』

 

「「「...」」」

 

そこにやってきたのはドレス姿の三人だった

 

「キレイ...」

 

会場に来てる人が言ったその言葉に同意させてもらう。いや、キレイとかそんなレベルじゃない

 

「お、おいどうしよう明久!?今になってすげえ緊張してきた!」

 

「ここで!?いや俺もだけど!」

 

改めて自分等の彼女がどれ程美しいっていうのかがよく分かる

 

「ど、どうかな...」

 

「え!?あ、き、キレイだぞ!」

 

すんげえ裏返ってるな声

 

「あはは、私も緊張しちゃってるんだよね。...今日は一段とカッコいいし」

 

「マイ...」

 

「...雄二、ずっと夢だった」

 

「翔子...」

 

こいつら、揃っていい画してるな...

 

「剛...」

 

ぎゅ

 

「うお!?」

 

「確かにあなたと過ごした時間はマイ達に比べると短いです。でも...わたくしは今凄く幸せです」

 

「カジュン...」

 

今カメラに納められないのがほんとに悔やまれる。少し涙で潤んだその笑顔を見た俺は抱きしめながらそう思う

 

「おい、ノロケとかいいから先進め!そんなガキの恋愛とか興味ねえんだよ」

 

「そうそう!生意気なのよ、ちょっとかわいいからってさ!そんな尻軽そうな女のドレス姿とか興味ないから演出とか見せなさいよ!」

 

「「「...」」」

 

「あ、明久、わ、私は大丈夫だよ?」

 

怒りに顔を歪めた明久にマイは心配そうに言う

 

「...雄二、私の夢っておかしいの?」

 

「そんなことはねえ、お前の夢はとても誇らしいもんだ。気にするな」

 

「剛...わたくし...」

 

「...」

 

こんなに怒りが沸き上がってきたのは...『あれ』以来だ。あの時もだった、ダチを侮辱され...

 

「もう、だめだ...」

 

俺が怒りのままステージを降りようと思った時だった

 

「...そこまでだ」

 

「ああん!?」

 

「誰よあんた?」

 

「何故お前たちはそうまで邪魔をする。結婚式とは愛し合う者がそれぞれの愛を誓い合う物だ。ならば、それに参加する者は祝福をしなければならない」

 

そこにいたのは、俺の家族の幸せ、俺の命、その両方を救い今隣にいる大切な人や新しいダチ達に紹介してやりたかった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それが、人間のルールのはずだ」

 

最高のダチ、チェイスだった




チェイス参戦!今章が終わったら剛とカジュンも含めてキャラクター紹介を更新予定です

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。