バカとテストとブレイブルー   作:ぶるらー

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さあ今回からAクラス戦です。どうぞ!


三話

あれから3日後、今日俺たちは補給テストを終えAクラスに来ている。Eクラス戦の後ハザマにより宣戦布告を受けた時にやつは戦争の内容を少し特殊な形にしたいということで2日間補給テストの期間を設け当日まずはAクラスにこいとの事だった。

 

「よう、Aクラス諸君。で?どういうつもりだ、上位クラスが下位クラスに宣戦布告なんて」

 

「......理由は色々ある」

 

あいつは確か学年主席の霧島か。しかし色々って、ほんと一体どういうつもりなのか

 

「まあまあ、そこら辺はおいおい話していきますので」

 

「全く代表も結城くんも何を考えてるんだか」

 

あの女は木下優子だったな。秀吉とそっくりな双子の姉だったはずだ。

 

「それでルールなのですが一騎討ちの5回戦で科目選択権はこちらが二回でそちらが三回,三回勝利したクラスの勝ち。というルールで行きたいのですがよろしいでしょうか?」

 

なんだと!?

 

「おいハザマ。そりゃどういうことだ。そんなルールあまりにもこっちにメリットがあるんじゃねーのか?」

 

「ええ、確かにそうですね。ですがこれは代表の提案なのですよ。私や皆様はそれに乗っただけです」

 

「......」

 

なんだ、坂本のやつ苦いかおしやがって。

 

(おい、どうした)

 

(今あいつが言ったルール、元々Aクラスに戦争を申し込んだとき俺が提案するはずだったんだよ)

 

(なんだと?)

 

(実際は俺と翔子の一騎討ち一回のつもりだったがな、実は昔あいつに歴史で間違えた年号を教えちまってな。それが出てくるまで小学生レベルのテストで粘りまくって勝つつもりだった)

 

(まさかそれを読まれたのか)

 

(さあな、だがこっちが優位なのに変わりはない。当然受けるさ)

 

そう言ういと坂本は霧島とハザマに向き直る。

 

「わかった。そのルール受けようじゃねえか」

 

「......雄二、私と一騎討ちしてほしい。」

 

「ほう、お前から言い出すとはな」

 

「......それともうひとつ」

 

「ん?」

 

「.......私が勝ったらひとつだけ頼みを叶えてもらう」

 

「ふむ、まあ良いだろう。それもうけよう」

「あ、そうそう!私からもいいでしょうか?」

 

「なんだ?物によっては受けてやる」

 

「私とジンくん、それから弥生さんもそれぞれご所望のお相手が居ましてねぇ」

 

ジンや弥生もだと?あいつ、何を企んでんだ。

 

「ツバキはノエル、ハザマは明久と、僕は兄さんと戦いたいんだ」

 

「ええ。それでなんですがね、私たちのうち二人が勝った暁には...ラグナくんと明久くん、それとFクラスのお嬢さん方をこちらに頂きたいのですよ」

 

「はあ!?ラグナ達ならともかく明久なんて連れてってどうする気だ?」

 

「そりゃあ友達ですからねぇ。どうせ勉学に励むなら本当の意味で気を許せる友達と一緒にしたいじゃないですか」

 

「ふざけるなー!野郎ならともかく我らが女神様達まで奪う気か!」

 

「そうだそうだ!お前らAクラスはただでさえ美少女揃いなのに!」

 

ばか連中が言ってることはともかく、何を言い出してんだこいつは

 

「いやいや、でもハザマくん。いくらAクラスだからって生徒が勝手にそんな事...」

 

「心配は無用だ、明久。僕の如月家とツバキの弥生家はこの学園のスポンサーでもある。父さん達に頼んでみたらあっさり掛け合ってくれてね、既に許可は降りてる。むしろまともにわがままを言ってくれたのが初めてだと泣かれたけど...」

 

「ノエル、ラムダ、ニュー、マイ。それと...ラグナお義兄様、吉井くん。あなた達はそんなクラスにいるべきではないわ。」

 

「そうだよ!まあ、単純にみんな同じクラスになりたいだけなんだよねー。」

 

はあ、全くわがままなやつらだ。

 

「なるほど。で、こっちが2勝したらどうすんだ?いくらこっちに有利なルールの戦争とはいえいくらなんでも主戦力全部寄越せってのは気に入らねえからな。」

 

まあ、そうだろうな。一応坂本達とは一年間だけとはいえそこそこ仲良くやってるほうだ。もし負けたとしてはいさよならってのはな。

 

「勿論考えてありますよ?ラグナくんたちが勝った際には私とマコトさん、ジンくんと弥生さんがFクラスに入らせて頂きます。」

 

「おいおいおい、本気か?あんな教室じゃなく豚小屋レベルの所で一年間やってけんのか?」

 

「ええまあ。ま、その点についてはご心配なく。我々勿論、勝つつもりですから。」

 

そう言って普段寝てるんじゃねえかって位の薄目を開き不適な笑みを見せてくる。ほお、ずいぶんな自信だ事で。

 

「上等じゃねえか。こうなりゃクラス移動なんてどうでもいい、掛かってこいよ。返り討ちにしてやる」

「はあ。まあいい、こいつらが2勝すれば最悪戦争に負けたとしても戦力大幅強化は出来るしな」

 

「では、受けて貰えるということで?」

 

「ああ、良いだろう」

 

「ありがとうございます。では、そろそろ始めるといたしましょうか?西村先生、お願いします」

 

「はあ、全く。こんなこと前代未聞だぞ。学園長もよく許可を出したものだ。それにあんなことまで...」

 

「あ、先生それはまた後程...」

 

ん?なんだ、まだなにかあるのか?

 

「む?そうか、ではこれよりFクラス対Aクラスの試験召喚戦争を始める!では、一回戦出場者は前に」

 

「よし、行けムッツリーニ!まずは一勝してこい」

 

「......まかせろ」

 

「おー君がムッツリーニくんか!じゃあ私がいくね!」

 

あいつは......確か工藤だったか?一年の三学期の頃に転校してきた。ノエル達と同じクラスだったはずだ。

 

「ふふん、君保健体育が得意なんだよね?僕も得意だよ......実技でね」

 

「.......!!!」ブシヤーーー!!

 

おい!鼻血出してぶっ倒れたぞ!

 

「おい、大丈夫か土屋!」

 

「.......我が生涯に一辺の悔いなし」

 

いや絶対あるだろ!

 

「あちゃー、ごめんね?」

 

「おい、どうすんだ坂本」

 

「しょうがない、すまない夏目。頼めるか?」

 

「...うん」

 

「やめときなよマイ!さっきから調子悪そうじゃないか!」

 

どうした、マイのやつ。そう言えばAクラスに来てからずっと顔が青ざめてるが。

 

「マイ、無理しちゃだめ。」

 

「そうだよ!ニューが変わるよ!」

 

「坂本くん!どうしてマイを出すんですか!こんな状態なのに!」

 

「それでもだ。お前達姉妹よりも夏目のほうが全体的に点数が勝ってんだよ。」

 

くそ、まあ坂本も本当は出したくないようだな。だが

一体どうしたんだ?

 

「すみません、工藤さん。出場変わってもらってもいいですか?」

 

「姫路さん?うーん。まあムッツリーニくん脱落しちゃったしいいよ」

 

「瑞樹!あの女ぶったおしてよね!」

 

「任せて下さい、美波ちゃん!」

 

あれは姫路に...島田?あいつ本当に成績あげたな。一年の頃は日本語ぜんぜんダメな帰国子女だったのにな。しかし、マイの事をあの女だと?それが元クラスメイトに言うことか?

 

「...!?うぅ」

 

おい、あの二人をみた途端明らかに怯え始めたぞ

 

「先生、科目は総合でお願いします!」

 

「うむ、それではフィールド展開!」

 

「サモン!」

 

「さ、サモン...」

 

姫路瑞樹 4382

 

夏目マイ 4451

 

ほぼ互角か、だがこのままじゃまずいな。今のマイでまともに戦えるのか?

 

「では、始め!」

 

「う、うう!」

 

「マイ、本当にどうしたっていうの?」

 

「ねえ、やばいって!明らかに普通じゃないよあの状態!」

 

「...どうも、姫路さんと島田さんに対してストレスをかんじているようですね」

 

「ハザマ、君もそう思うか」

 

「どうしたのでしょうか、夏目さんは」

 

あいつらもヤバそうなのに気づいたか。

 

「く!うぁぁぁ!!」

 

「そんな攻撃ききません!」

 

ズバ!

 

「そこまで!勝者、姫路瑞樹!」

 

 

マイが、あんなあっさりやられただと?

 

「そ、そんな...い、いや、いかないで、あき、ひさ...」

 

ばた!

 

「おい、ぶっ倒れたぞ!」

 

「お、おい夏目!」

 

「マイ!」

 

明久が駆け寄って抱き起こして呼び掛けてもまるで反応しない。完全に気絶してやがる

 

「マイ、起きてマイ!」

 

「つ、ツバキ!どうしよう、マイが!」

「マコト、落ち着きなさい!」

 

「マイ、ねえ!」

 

「保健室に、連れていく」

 

「ニューも手伝う!いこ、ラムダ姉!」

 

「じゃ、じゃあ僕も!」

 

「だめ、明久は残って」

 

「で、でも!」

 

「マイの分も明久が勝つの!いい!?」

「...わかった」

 

「明久...」

 

全く、本当にどうしたんだマイのやつ。

 

「ふん、何よわざとらしく倒れて」

 

「全くです。あんなことで吉井くんの気を引こうだなんて」

 

なんだと?あの二人......

 

「おい、てめぇら!いい加減にっ」

 

「...うぜーんだよ、黙れこのアホが」

 

「「!!??」」

 

そうか、お前もあいつのために切れてくれるか。

 

「ハザマ...」

 

「ハザマ、くん」

 

あいつはいつも妙に高めの声色で喋るがぶちギレると素の低い声になるんだったな

 

「なんですって!」

 

「なんでいきなりそんなこと言うんですか!」

 

「聞こえなかったか?黙れって言ったんだよ、このメス豚が」

 

そこまで言われてようやく二人は引き下がった。ったくなんなんだあいつら。

 

「いやーすみません皆様方。不快な思いをさせてしまって。では明久くん、始めるとしましょうか」

 

「...う、うん」

 

当たり前だが、心ここにあらずだな。これじゃああっという間に...

 

「...マイ...」

 

「ふむ......こうなったら真剣勝負は次にしますか。先生すみません、科目は古典でお願いします」

 

なんだと!

 

「くそ、結城のやろうあんなこと言ってた割に弱点をついてくるとはな」

 

「いや、あいつまさか...」

 

「「サモン!」」

 

結城ハザマ 439

 

吉井明久 104

 

「ほう!すごいですね明久くん!この短期間でそこまであげましたか!」

 

「うん...マイが教えてくれて。」

 

「そうですか...」

 

「では、始め!」

 

前より遥かに高くなっているが...

 

「どうだラグナ、明久のやろう勝てそうか?」

 

「無理だな」

 

「ほう、即答か」

 

「当たり前だ。普段のあいつならあれぐらいの点数差でも勝つ可能性はあるがな」

 

今のあいつじゃハザマには絶対に勝てない

 

「くそ、何としてでも勝つ!」

 

「...明久くん、今あなたがいるべきなのはやはりここではありません...ウロボロス!」

 

ハザマの野郎、あいつやはりそういうことか。いきなり腕輪使ってくるってことは。

 

「ぐ!ぅぅ!」

 

「隙あり!」

 

ドシュ!

 

「ぐぁぁ!」

 

「そこまで!勝者、結城ハザマ!」

 

「ぐ、くそ...」

 

「あーーー!!これは大変です!すみません、明久くん!やりすぎてしまったようですね!そんなにひどい顔色で!先生、私彼を保健室に連れていってきます。では!」

 

「お、おい!はぁ、まあ良かろう。ならそいつを横にしてきたらお前はすぐ戻ってこい」

 

「はい、もちろんです!」

 

(おい、ハザマ)

 

(ん?なんですか、ラグナくん?)

 

(すまないな)

 

(ハザマくん、君まさか僕をマイの所に連れて行くために...)

 

(おやおや、なんの話ですか?)

 

「さあ、行きますよ。明久くん」

 

「う、うん。ハザマくん...」

 

「はい?」

 

「ありがとう」

 

「いえいえ、お気になさらず。あなたは大切な友達ですから」

そう言い残しハザマは明久を保健室に連れていった。

 

「しかし、これで2敗か。もう後がねえな」

 

「任せとけ坂本。おい、ジン!」

 

「兄さん、すまない。うちのクラスのバカが。」

 

別にお前のせいじゃないってのに

 

「気にすんな。それと勝負は勝負だ。一切手は抜くなよ?」

 

「当然さ」

 

「先生、教科は世界史で頼む」

 

「「サモン!」」

 

ラグナ=マーキュリー 491

 

如月ジン 483

 

「ジン様より上!?」

 

「いやー、すごいねラグナくん!」

 

「さあ、やろうか兄さん!」

 

「いくぜ、ジン!」

 

ここからFクラスの逆転を見せてやる!




いきなり2連敗で後がなくなったFクラス!次回はAクラス戦決着!?の前にもうひとつの方の作品を投稿予定です。

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