【完結】涅マユリ(偽)が第4次に召喚されたヨ   作:妖怪もやし

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 2話 移動と実験、そして作成

「破道の四、白雷」

 

 指先から放たれた光線が眼前の岩に放たれる。銃弾でも貫通できないであろう岩を、私の放った技は易々と貫通した。

 

「フム、まずまずの結果だ。低級の鬼道は問題なく使用できるようだネ」

 

 目の前の光景に頬を緩める。涅マユリの能力を得たは良いものの、どの程度の力を使えるのかが分からなければ話にならない。そう思った私は、無機物を相手に鬼道の練習をしているのだヨ。結果はそれなりに満足がいくものだったヨ。白雷は白哉が得意としていた術だったネ。コミックスで言えば19巻あたりだったか。この術で、一護の胸に風穴を開けたことをよく覚えているヨ。あの戦いは一話丸々カラーだったことといい、人気絶頂期だったのだろうネ。作中でもベストバウト10位以内には入ると個人的に確信しているヨ。

 

「…さて、少し休憩でもしようかネ。そこの君、飲み物を頼むヨ」

「ハイ、ワカリマシタマユリ様」

「良い子だネ」

 

 坊主を台所に追いやり、縁側に座り一息つく。

 …ン?おや、もう話が始まっていたか。これは失礼。

 やあ、まずはこんにちはと挨拶させて貰おうかネ。前話のラストで「原作通り地下にでも行こうか」と思ったものの、余りの環境の悪さに尻尾を撒いて逃げ出した涅マユリ(偽)だヨ。有言不実行だと?臨機応変と言ってほしいものだネ。あんなトコロに居たら息が詰まってならないから、研究所兼拠点としては相応しくないと判断したのだヨ。あの狂人二人はよくあんな場所に居られたものだヨ。まあ慈愛と倫理観が服を着て歩いているような私に、彼らの気持ちが理解できないのは当然といえるネ。

 私は今、この町で最も龍脈が満ちているとされる柳洞寺というお寺を拠点としているんだヨ。元から住んで居たお坊さんには、平和的な交渉の末に滞在を許可して貰ったよ。なに、過激なことなど全くしていないとも。彼らは最初は私のことを不審者と誤解して騒ぎ立てたものの、ちょっとお薬を飲んでもらったら素直になってくれたヨ。この薬は体に悪影響などは全くない、クリーンなものだヨ。キャスターの良い所ネ、これは。

 …ま、この寺もいつまで拠点として利用するかは分からないけどネ

 

「モッテキマシタ、マユリ様」

「ご苦労、下がって良いよ」

「ハイ」

 

 お茶を持って来た坊主を下がらせる。ちなみに、セイバーを格闘戦で圧倒した葛木くんはまだこのお寺に居ないようだネ。助かるヨ。彼が居たら少々面倒なことになっていたかもしれないからネ。あと、第5次の主人公となる衛宮士郎くんの友達になる筈のお寺の子(名前忘れた)にも薬を飲んで貰ったヨ。素直な良い子だネ。

 しかし女っ気がない寺だ…。まあ女っ気に満ちた寺などがあれば某第六天魔王が嬉々として燃やしにくるのだが。裏切りと人形遊びに定評がある若奥様でもいれば、この寺も華やかになるんだけどネ。

 そういえば、このお寺はstynightでは実質3つのルートでのラストバトルの舞台となった場所だったネ。なんでも地下の大空洞に大聖杯があるとか。まあ私はその辺の知識は殆ど無いので、都合の良い龍脈供給拠点として使っておこうかネ。

 

「さてさて、この充電器も良い働きを見せてくれているようだネ」

 

 考えを一時中断し、原作では悪行の限りを尽くすはずだった雨生龍之介入りのカプセルに視線を移す。彼は超人薬を注入されたザエルアポロ・グランツのように呆けた顔でケーブルに繋がれ、今も私に魔力を供給してくれている。彼のような下衆にも使いどころを見出すのが有能な人物というものだヨ。適材適所、これ人材運用の基本ネ。この土地と彼の悪意という名の電力のお陰で、私は元気一杯だヨ。72時間働けますヨ。

 お茶を飲んで一息ついたあと、私はある試みに挑もうと袖をまくる。原作の涅マユリが何度も失敗した試みだ。当然ながらモドキである私も、今日挑戦を始めてから何度もしくじっている。だが次こそは上手く行くはずだ。手順はこの涅マユリの頭脳が教えてくれる。

 

「さあ、始めようかネ!」

 

 

 

「…どうかネ?喋れるかネ?」

「…はい」

「ほほう…。私の名前が分かるかネ?」

「涅…マユリ…様、です…」

「素晴らしい!では、君の名前と役割を述べたまエ」

「私の名は…涅ネム…。役割は、マユリ様の役に立つことです」

「良いネ!素晴らしいネ!エクセレントだヨ!」

 

 ついに成功した。過程は省くが、ついに私は彼女の作成に成功したようだ。いや苦労したものだヨ。この過程を詳細まで記すとするなら数万文字は下らないだろうネ。長々と文を記す趣味は無いし文才もないので、彼女の制作秘話を書くのはやめておこう…。いや、どうやって作ったのかが思いつかないわけではないヨ、本当に。キャスター嘘つかない。

 私の前で従順な態度を取り、首を垂れるのは黒髪のスタイル抜群の美少女。その名は涅ネム。良い女揃いの某作品でも上位に入るレベルの美女だと思うヨ。連載時はネムは石田とくっつくと思っていたけれど、終盤でのまさかの死亡からのロリ化には驚いたものだヨ。石田は結局独身のまま終わったのだろうかネ。まあ結婚=幸せとも限らないか。それに、イケメンで医者で金持ちという高ステータスの彼ならば、その気になれば結婚相手を探すのに困らないだろう。これは私の余計な心配というものだネ。

 

「ではネム、これから私のことは二人だけの時はマユリ様。ほかに誰かが居る時はキャスターと呼ぶように。良いね」

「はい、マユリ様」

 

 さて、まずは第一段階クリア、といったところかネ。 

 

つづく




今回から不定期投稿のタグを追加しておきます。
思い付き次第書いて、ある程度まとまったら投稿してる感じなので、定期的な投稿は難しいかもです…。すいません。
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