真名:繝上Ρ繝シ繝峨?繝輔ぅ繝ェ繝??繧ケ繝サ繝ゥ繝エ繧ッ繝ゥ繝輔ヨ
性別:女性
筋力:E 耐久:D 敏捷:B+ 幸運:D 魔力:EX+ 宝具:EX
スキル:陣地作成C、道具作成B+、領域外の生命EX++、神性A+、狂気A++、星の航海者D+、観察眼Eなど
宝具:『繧ッ繝医ぇ繝ォ繝慕・櫁ゥア菴鍋ウサ隕玖◇骭イ』
→繝ゥ繝エ繧ッ繝ゥ繝輔ヨ縺瑚ヲ玖◇縺阪@縺ヲ縺励∪縺」縺溷、門ョ?ョ吶?逾槭???蜉帙r譁ュ迚?噪縺ォ陦御スソ縺吶k螳晏?縲ゆスソ逕ィ縺吶k縺溘?縺ォ繝ゥ繝エ繧ッ繝ゥ繝輔ヨ閾ェ霄ォ縺ョ豁」豌励′螟ア繧上l縺ヲ縺?¥縺後?∝?繧医j蠖シ繝サ蠖シ螂ウ縺ォ豁」豌励↑縺ゥ縺ィ險?縺?b縺ョ縺ッ谿九▲縺ヲ縺ッ縺?↑縺??縺?繧阪≧縲
――人は死ぬ。いつか死ぬ。それは何も変わらない。たとえ永遠に生き続ける幻想の生命であっても、終焉は必ず訪れる。何度も見てきた。人が死ぬのを。死ぬ瞬間に人が諦める姿を。
――嗚呼。それは満たされていない。真に幸福ではない。己の死に際してすべてを放棄してしまうなんて、あまりにも
誰が決めた。始まりと終わりの無意味な出来レースを。生があれば死があるなどと、誰が制定した。神か。天に鎮座せしめる我らの大いなる父が決めたことなのか。
――おお。ならば私が神とも成ろう。神となって総て人類に幸福を与えよう。死などと言う退屈なタイムリミットに惑わされることなく己の幸福を享受できる世界を作り出そう。
――そのためなら世界の裏側をも視よう。そのためなら邪なる智慧をも識ろう。全ては幸福のため。人類普くに幸福を授けるため。「いつか死ぬ」というその焦燥感さえ失われれば、人々は手を取り合える筈だから。
――愚かな。死の概念が失われようと、人類は互いに蹴落とし合う。この星の知性など、たかが知れているのだから。ならば、星を。
「教えてくれ。お前は俺の何を知っている。」
「何を――ですか。」
洞窟の最奥、ろうそくの灯りだけがぼんやりと照らす祭壇で、クロウは祠を背にロベルタに問い掛ける。
「……何も知りません。あなたが何者であろうと、私たちには一切興味がありません。ただひとつ明確に言えることは、私たちにとってあなたが邪魔だということ。」
「世界蘇生。『あちら側』でお前たちがしでかした儀式は、本当ならどういう結末に終わるはずだったんだ?」
「簡単ですよ。人々が死ななくなる。あなたのように『死ねども死ねども蘇る』身体などではなく、真の意味で『死』という概念が消失した世界が生まれるはずでした。どのような術を使ったかは知り得ませんが、あなたがあなたのまま『こちら側』へ来てしまったせいで、『死すれば蘇る』あなたの呪いが逆説的に『死』の証明となり、この世界もまた『あちら側』と似たような世界になってしまった。」
ロベルタは終始冷静にそう語り、己が信じる『死の無い世界』がいかに幸福に満ち溢れているかという説明を滔々と口にした。
「人はいつか死にます。いつか死ぬとわかっているから、死ぬ前に自分だけでも良い思いをしようと罪を犯してしまうのです。ならば死という絶対的な運命を消し去れば良い。そうすれば、人は須らく善良な心を持つことになるでしょう。」
理解はできた。クロウにはその言葉を理解することはできた。確かに永遠に『死』が訪れない世界――星も、人も、天地にさえも『死』がなくなれば、人々は笑い合えるのかもしれない。だが。
「でもそこに、本当に『幸福』はあるのか?」
「……何を。」
ロベルタは失笑する。
「人々が平等に差異なく生涯を送ることができる世界。これのどこに幸福でない因子がありますか。」
「その世界に……未来はないだろう!」
「……少々遊びが過ぎました。質問されると答えてしまうのは学者の悪い癖ですね。問答など今更不要。残念ながら先日あなたに打ち込んだ傑作物もあの一本しかありませんでした……。ゆえにこの場であなたの呪いを祓って差し上げましょう。」
「喜べ少年。貴様の願いは一足先に成就する。」
ぞっとするような声で幼女が言い放ち、その掌にぱっくりと開いた咢から鞭のように舌を伸ばしてクロウの背後に佇む祠を破壊しようと図る。しかしその槍のように鋭く尖った舌が自身の横を通過するより早く、クロウは舌の進路上に手を伸ばし、自ら貫かれることでそれを食い止めた。
「クロウ!」
セイバーの張り詰めた声にも構わず、クロウは貫かれた左掌に食い込んだ舌を右手で引き抜く。
「……何をしている。貴様はもう二度と、死の苦しみに蝕まれずに済むのだぞ。」
「だろうな。でも今じゃねぇ。今この祠を壊したところで、中から封印された
それを聞いたロベルタは一瞬吃驚した表情になり、直後洞窟中に響く笑い声を喧ましく喉の奥から放った。
「フ……フフ……フフハハハハ! アーーーッハハハハッ!!! き、聞きましたかァキャスター! 彼、『こちら側』と『あちら側』が完全に二律背反、パラドックスの世界であると仮定しているらしい!! ハハ、アッハハハ!! 嗚呼おかしい! クロウ・ウエムラァ!! それは違いますよォ……。この世界は『あちら側』の表面に貼り付けられたテクスチャに過ぎないのです! テクスチャの上から浸透性の概念を抉り抜けばテクスチャを剥がせどそこにその概念は失われたままとなる! これが何を意味しているかは如何に愚昧なあなたでもわかりますよねェ!!!??」
早口で捲し立てるロベルタの言葉のほとんどがクロウにはすぐに理解できるものではなかったが、それでも言わんとしていることだけは感じ取ることができた。
「『こちら側』で俺の不死性を消せば、『あちら側』でも俺はただの魔術使いになる……?」
「御名答! ではァ……キャスター!」
「『繧ッ繝
明らかに人語ではない宝具を叫んだ幼女の額から銀色の光芒が眩く閃き、その閃光にクロウとセイバーは眼球を焼かれるような痛みに襲われ、咄嗟に瞼を閉じてしまう。痛みが去り、再び瞳を開ければ、セイバーの手には嵐が吹き止み抜き身が顕わとなった聖剣が握られていた。
「宝具の無効化……!? ッ、クロウ!」
セイバーが危惧した通り、クロウの体内にあったセイバーの鞘も効力を失い、クロウの左掌からはぼたぼたと大量の血液が流れ落ちていた。クロウはすぐさまに腰のウェストポーチからナイチンゲールに貰った止血剤を使い、包帯で傷口を塞ぐ。
「ほうほう、ほうほうほうほう……まぁそうではないかとは推察していましたが、やはり貴女はかの聖剣使い、イギリスに名高き騎士王様にあられましたか。」
自らの真名を看破されるも、セイバーは怯まずに剣を構える。一拍の後、事態は急転した。
即ち、地中からセイバーを囲い込むように突き出て来た無数の刃舌だった。それをただの剣と化したエクスカリバーを以て薙ぎ払い、幼女――キャスター目掛けて突進する。その隙を見計らってクロウへ近付こうとしたロベルタを当身だけで洞窟の岩壁に叩きつけ、身軽に洞窟の壁や天井を蹴って飛び交いながら掌の舌で攻撃してくるキャスターを迎撃するセイバー。
「っぐ……さすが最優のサーヴァントの中でもトップクラスの英霊、薬品が無ければ即死でしたァ、ッハハ!」
自身の二の腕にシリンジを突き立てながら、ロベルタはよろよろとした足取りでクロウに歩み寄る。
「さてクロウ・ウエムラ。あなたは真に自らの呪いをご存知でしょうか?」
「遠い昔に俺の御先祖が大怨鬼と交わした契約の代償に子々孫々積もり積もっていく呪いを受けた――そう父さんには聞いたけどな。」
「えぇ、私もそう思っておりました。おっと! そう身構えなくてよろしい。先程の一撃で私の霊基はズタズタになりました。あなたを攻撃できるほど余裕はありません……。」
「お前、やっぱりサーヴァントなのか!」
クロウの数メートル目前で膝をついたロベルタは今再び自らの真名を告げる。ロバート・E・コーニッシュ。死者蘇生を実践した医学者であると。
「そもそも……あなたの始祖と悪鬼が交わした契約とは何なのか? それを知る必要がありました。幸いにも我がキャスターは全知全能のサーヴァント。多大な魔力を犠牲に断片的ですが見ることができましたよ。」
「……それは。」
「聞きたいですかァ? 聞きたいでしょうねェ。キャスターが全能であるという事実よりも、今のあなたにとってはそちらの方が甘美かつ渇望に値する情報でしょうねェ!!
――フフ、即ち。この犬鳴村の住民に『魔術の素養を与えること』でした! あなたの御先祖様が受理した契約によってあなたは今魔術を操ることができているのです!! 犬鳴村の住人達はいつかその恩義を忘れ、あなたの一族を『呪われ者』と蔑むだけになってしまった! ハハァ!! 哀れですねェ!! 痛ましいですねェ!!!」
衝撃を受けるクロウの表情を一瞥し、ロベルタ――コーニッシュはニヤリと微笑む。直後、彼女が投げたシリンジがクロウの頬をかすめ、クロウの背後の祠に突き刺さった。クロウが振り向いた時には既に遅く、シリンジ内部の液体が祠へと注入されていき、石造の祠はガラスのように粉々に粉砕されてしまった。
「――クロウッ!」
次の瞬間、キャスターと交戦していたはずのセイバーが呆気に取られるクロウを抱きかかえ、高速で洞窟を脱出しようとする。クロウの視線の先では、明らかに祠の体積に吊り合わない量の泥のような液体の濁流がその場に在るすべてを飲み込まんと満ち溢れて襲い掛かって来るのが見えた。
「成程――悪鬼とは
恍惚とするコーニッシュと棒立ちするキャスターを差し置き、らしくもなく必死な表情で追いつかれまいとクロウを抱えて逃走するセイバー。
「嗚呼、嗚呼……! なるほど、成程成程成程! 即ち! 自身の呪いを薪に強力な魔力を手に入れると! 滑稽ですねぇ! そんなことをしてまで魔術が使いたかったのですねェ、ウエムラの祖は! ふむ? 詰りは犬鳴村の人々にもウエムラ家ほどでなくとも皆呪いがある、と……? 隔離された村! 常人を寄せ付けぬ結界! 嗚呼、すべて! すべてすべてすべて合点が行きますねェ!!!??」
「炎の者共では再封印してしまうか。ならば我が父の元へ送り捨ててくれる……! イア! イア! ウムル・アト=タウィル!!」
遠くからコーニッシュの黄色い悲鳴と、キャスターの詠唱が聞こえてくる。耳にするだけで気が狂いそうになるその呪文に、クロウは条件反射で耳を塞ぐ。
「イグナ……イグナ……トゥフルトゥ・クンガ。我が手に銀の鍵在り。虚無より顕われ、その指先で触れ給う。我らが父なる神よ、我、今一度その神髄を宿す現身と成らん。薔薇の微睡りを超え、いざ窮極の門へと至らん――。『
耳を手で覆っても聞こえてくるその呪いの言葉は容赦なくクロウの正気を蝕んでいく。クロウが意識を手放す直前に見たものは、キャスターが放った煌めく十色の光が、泥の奔流を悉く嚥下していく光景だった。