対深海棲艦対戦史   作:とっしー1041

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襲来

 

 作戦決定した日の翌日早速作業は開始された。

海戦隊員から、艦娘まで動員された。

 しかし、今日の作業は対空砲周りの整備と、塹壕掘りだった。まだ弾薬が届いていないからだ。

 

明石「あっ、そこを右向きに掘ってくださーい」

 

海戦隊員1「はい!分かりました‼」

 

明石「霧島さんは、これをあちらに持っていってくださーい‼」

 

霧島「わかりましたー!・・・はぁ、何故私までこんな作業を。デスクワークの方が得意なのに。」

 

金剛「全然そんな事ないデース!霧島は力仕事をしている方が似合っているのデース!」

 

霧島「むぅ。」

 

 

海戦隊員2「この箱はここでいいですか?」

 

夕張「はい!」

 

白露「いっちばーん‼」

 

海戦隊員3「うわぁ、さすが艦娘やなぁ。50㎏近い弾丸を両手に2個ずつ抱えていやがる。」

 

海戦隊員2「それでいてあの姿ですからね。初めて見たときはびっくりしましたよ。」

 

春雨「まってー!お姉ちゃん!」

 

海戦隊員3「・・・この国、いや世界はこんなんで大丈夫なんやろうか?」

 

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作業は、滞りなく進んでいった。一ヶ所を除いて。

 

南渡「ここに追加で50発運ぶように伝えろ。」

 

連絡員1「了解!」

 

大井「甲ラインの作業が人手不足で、遅れています!」

 

南渡「仕方ない、第3艦隊を充てろ!」

 

 異常なまでにやるべき事が多いのだ。コーヒーを淹れて飲む時間すら、与えてくれない。さらに今日の夕方には多分、増援艦隊もやってくる。その時の仕事の量も考えると、今やれる仕事はすべてやっておかなければならないのだ。

 初日でこれなのだ、明日以降はもっと大変なんだろうな、と思いながら新たな書類に向き合うのだった。

 ああ、面倒さい。

 

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そしてお昼も過ぎ、水平線が赤く染まり初めた時だった。

 

見張り員1「北北西の方面に艦隊発見!」

 

見張り長「識別信号を遅れっ!」

 

電信員「はい!」

 

暫くモールスからのカチカチという音が響いた。

 

電信員「確認取れました‼増援艦隊です‼」

 

見張り長「提督と、各部署に伝令急げっ!」

 

見張り員1「はいっ!」

 

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 ・・・僕は唖然としていた。予想よりも多い艦艇を引き連れた艦隊だったからだ。まあそれだけならよくはないが、ここまで驚かなかった。

 だが、目の前にいる増援部隊は、なんだ?

 まずは人数だ。僕は1日、いや半日で用意できて1個大隊だと思っていた。

 しかし、実際はどうだ?少なくとも4個大隊はある。

 さらにその兵装も驚きだ。最新式の小銃から、砲兵隊まで用意されている。

 僕が驚きにうち震えていた時、後ろから陽気な声がかけられた。

 

賀楠田「どうですか?この兵力は!?」

 

後ろに振り替える。

 

南渡「賀楠田大佐!お久しぶりです。凄いの一言でございます!一体どうやってこれ程の兵力をかき集められたのですか?」

 

賀楠田「君は特命中将だろう?それにふさわしい口調でいい。まあ、色々なツテがあったんだよ。

 ああ、さらに東地中海大帝国から連絡があってだな、何名か艦娘を借してくれるそうだ。ああ、この方だ。」

 

ビスマルク「ビスマルク級戦艦一番艦ビスマルクよ。どんな指揮を見せてくれるのか楽しみにしているわadmiral 。ああ失礼したわ、ついこんな辺境に来ても帝国語が抜けきらなくて。よろしく提督。」

 

・・・盛大な皮肉を浴びせられた。

 

賀楠田「あと、戦車隊まで貸してくれた。まあ詳しい内容は書類を見てくれ。」

 

南渡「わかった。よろしくビスマルク。賀楠田大佐、弾薬等はとりあえず北倉庫に運ぶように命令してくれ。」

 

賀楠田「分かった。」

 

 だがしかし、僕は内心不安だった。第11鎮守府には、師団単位の兵力がいた。奇襲を受けたのを差し引いたとしても、この鎮守府補の兵力では、とてもでは無いが、立ち向かえない気がする。

 もっとも嘆いても、誰も助けてはくれないのだが。

 

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翌日、早速壕作りが始まった。

 

時雨「ほ、本当に大丈夫なのかい?」

 

明石「ええ、理論上は大丈夫です。」

 

時雨「うう、信じているからね。」

 

ドーンという轟音が鳴り、周囲に土埃が舞った。

 

明石「ウーン凄い音、お、おお!ちゃんと出来てる‼」

 

時雨「や、やったー!」

 

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壕も順調に出来ていった。さらに、砲を使っているのに、死傷者もほとんど出なかった。

そして3日後、作業は大詰めになっていた。

 

扶桑「・・・これは何かしら、夕張さん。」

 

夕張「私と明石さんで作った艦娘用高射装置です‼」

 

扶桑「・・・は?」

 

夕張「私と明石さんで作った艦娘用高射装置です‼」

 

扶桑「そういうことではないわ。一体どういうものかを聞いているのよ。」

 

山城「かなりごてごてしいですね、姉様。」

 

扶桑「ええ、そうね。」

 

夕張「そんな言い方ないじゃないですか。大分削ったのに。まあ、気を取り直して説明しますね!もし、敵航空機がここの直上に来たとき、この窪みに艤装を嵌めて高射射撃をするんです‼」

 

扶桑「名前の通りね。」

 

山城「嫌な予感がします。」

 

夕張「勿論、ここから海上に砲撃可能ですよ!頑張って下さいね!」

 

扶桑、山城「「・・はぁ、不幸だわ。」」

 

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第11鎮守府が陥落してからなんだかんだ4日がたった日の正午。海岸付近の作業と、書類作業はほとんど終わっていた。

 

南渡「はぁ、やっと終わった。」

 

不知火「お疲れ様でした。」

 

多譯「・・・そういえば今日で4日ですな。」

 

大井「もう、そんなにたつのですか。」

 

 その時、ウーウーと、サイレンが鳴り響いた。ということは、

 

多譯「とうとう来ましたな!」

 

不知火「早く地下壕へ!」

 

こうして、第41鎮守府補初めての対空戦闘が始まった。

 

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高射砲指揮「打てーっ」

 

高射砲員1「くらえぇぇぇぇぇ!!」

 

ドーンと何十発の砲弾が打ち上げられた。

 

 設営開始から、特に対空設備は特に強化された。増援艦隊は、東洋帝国製の最新式の90㎜長砲身高射砲や、30㎜高速高射機関砲なども持ってきてくれたからだ。

 

しかし、

 

兵士1「おい岩神ふせろっ!」

 

岩神「え、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!ああああっあっああっイダイイダイああっ」

 

兵士1「岩神ぃっ!おいっ! うん?うわっ―」

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それでも犠牲は出た。

 

何しろ敵機の数が異常なのだ。

 

扶桑「くそっ、これでもっ」

 

誰しもが必死に砲弾を打ち上げる。

 

扶桑「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」

 

兵士2「んなっ!早く高速修復ざ。がっ!うわぁぁぁあっ、いやだぁぁあ、うわっうわっああぁぁあ!」

 

兵士3「衛生兵!衛生兵!早くこいっ!」

 

衛生兵「早く見せろっ!・・・・・・くっ」

 

兵士3「おいっ!何故治療をしないんだっ!」

 

衛生兵「・・・・・・お前は早く高速修復剤を持ってこい。」

 

兵士3「そんなことは後でもいいっ!早く治療をしろぉっ!」

 

衛生兵「できるならば、もうやっているっ!俺らの仕事はっ!戦える者を救う事だっ!」

 

兵士3「っ!・・・くそぉぉぉぉっ!」

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兵士4「はっはっはー!さすが最新式の機関砲じゃのう!敵機が塵のようだぁ‼ホレホレどうしたっ!攻撃してこんのかっ!まあ壕の中には、通じないだろうがのぅ!」

 

そう言う兵士の足は震えていた。

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吹雪「くらえっ!」

 

長門「前のお返しだっ‼」

 

陸奥「やはり、多いわねっ! ちっ、逃がすかっ!」

 

由良「ひぃぃぃぃ!」

 

春雨「落ちついて!由良さん!」

 

どこもかしこも、絶叫、悲鳴、絶望、恐怖そして死に満ち溢れていた。・・・この戦いはまだ始まったばかりだというのに。

 

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多譯「あの数の割には少ない被害でしたな。」

 

南渡「・・・この数でそれが言えるのか。」

 

 昨日の空襲で、約3個中隊分が失われた。

 

多譯「ひどい時は、一回の空襲で壊滅なんて事もありましたからね。」

 

要するに実践経験の違いというものだろう。

 執務室の窓から空を仰ぎ見る。

 そこには、青空とギラギラと照りつける太陽と、何本もの黒煙の柱が立ち上っていた。

 

 




 ー兵装紹介 歩兵編ー

   〇一般兵[メインアーム:六七式自動小銃 サブアーム:六年製自動拳銃]

   〇重装兵[メインアーム:六七式自動小銃、九八式重躑弾筒 サブアーム:六年製自動拳銃]

   〇歩兵砲兵[メインアーム:五四式歩兵砲、三六式短小銃 サブアーム:六年製自動拳銃]

   〇狙撃砲兵[メインアーム:七四式狙撃砲 サブアーム:六年製自動拳銃]

(¤六七式自動小銃:7,56㎜重特殊徹甲弾(艦娘が遠征で入手してきた特殊な鋼材で作られた弾丸)使用、30発入り箱弾倉、有効射程500㍍、発射速度毎分600発、長さ1,5㍍、重さ3,5㎏)

(¤六年製自動拳銃:9㎜弾使用、7発入り箱弾倉、有効射程50㍍、発射速度毎分100発、長さ25㎝、重さ0,9㎏)
   
(¤九八式重躑弾筒:60㎜弾使用、ガス圧発射、最大射程600㍍、発射速度毎分8発、長さ60㎝、重さ4㎏)

(¤五四式歩兵砲:30㎜重特殊徹甲弾弾使用、発射毎に給弾、有効射程1,000㍍、発射速度毎分10発、長さ1,7㍍、重さ10㎏)

(¤七四式狙撃砲:25㎜重特殊徹甲弾使用、8発入り上付箱弾倉、有効射程1000㍍、発射速度毎分55発、長さ2,0㍍、重さ5,5㎏)
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