「だからごめんって提督ー。あたしが悪かったから許してよー。」
「いいや?怒ってないよ?大丈夫、大丈夫。」
「少し、はしゃぎ過ぎたクマ~。許して欲しいクマ~。」
「だから怒ってないってば。元気があっていいじゃないか。」
「怖いにゃ、ごめんなさいにゃ。」
「もうっ、だから怒ってないっていってるじゃないか。あんまりしつこいと本当に怒っちゃうゾ?」
あの後、俺は北上に降ろされ、席に座るように促された。テーブルには球磨、多摩、木曾がいた。テーブルも椅子も木でできている。テーブルには6個椅子が置いてあった。
俺の隣に木曾、その隣は空席。俺の前には北上、その隣に球磨、多摩と並んで座っている。席に着いた俺は目の前の北上を見つめている。ただそれだけなのになんで皆そんな事を言うんだろう。不思議だな~。すると隣の木曾が俺に言った。
「お前、そろそろ止めたらどうだ?」
「え?何を?」
「何をって・・・・その目だよ。」
「目?」
木曾は胸ポケットから手鏡を出して俺に見せた。
「姉さん達も反省しているようだし、もう止めてやってくれ。その目、俺が見ても少し怖いぞ?」
俺は木曾の鏡を見た。光がない瞳、血管のように血走っている眼球。わぁお、俺こんな目をしてたんだな。それは怖いわ。俺の怒りが脳を超えて顔に反映されたんだな。まぁあの状態で18コンボも繰り出されちゃこうもなるわ。
ん?そういえばさっき俺の尻を叩かず、サラッと触るだけでの奴がいたな。もしかして・・・俺は声が他の人に聞こえないように手で鼻と口を隠しながら木曾の耳元で話す。
「なぁ、木曾。」
「ん?なんだ?」
「お前、さりげなく俺の尻を触ったろ?」
「なっなななななななっ!!」
木曾の顔が一気に赤くなる。
「やっぱりそうか、なにも責めてるわけじゃない。姉が俺の尻を叩いてたから自分も空気を呼んで叩こうとしたけど途中で可哀想と思って、急遽俺の尻を触るだけに止めてくれたんだろ?」
「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
木曾は両手で顔を覆って悶える。
「ありがとうよ。お前まで叩いていたら俺は正気を保てなかった。その優しい心をいつまでも持ち続けてくれ。」
俺が木曾にお礼を言って顔を離れると。
「そっ、そうだよ。僕は提督が痛くないように触っただけで触りたいから触ったわけじゃないんだから・・・」
チラッと俺の目を見て木曾は俯いてしまった。
・・・・・・なんだこの女の子らしい仕草。いや、女の子なんだが、なんかこう現代の女性にはない可憐さがある。今の女はやれ高級品だの、イン◯タだの、タピオカだの頭が狂ったように同じ事を何回もグルグルグルグルグルグルとやっているイメージしかないのに(女性の皆様すいません。)この子はどうだ。俺の尻を触っただけでこの恥ずかしがりよう。おまけに口調も俺から僕に変わって・・・どうしよう。かつてない程、ドキドキしている。
「提督、木曾が赤くなってるけど何かあったクマ?」
「いっいや、なんでもない。なんでも。」
突然、球磨から声をかけられ、ビックリする。
「まぁ、いいクマ。お腹減ったから早く注文しようクマ~。」
「そうにゃ、多摩のお腹ペコペコにゃ。」
「提督もいつもの顔に戻ってくれて安心したよー。さぁ何頼むー?」
「うん、ぼ・・・俺も腹減ったぜ。・・・そういえば大井姉さんまだ来ないのか?」
「何いってるクマ。さっきからお前達の後ろに立ってるクマ。」
「「え?」」
俺と木曾の声が重なる。
大井はずっと見ていた。山田が座った時からずっと。瞬き一つせず、ただただ見ていた。この男をどう始末するか考えながら。
アンケート取ります。大井が行う山田の処刑方法を。