俺の鎮守府   作:やんやんいやん

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ホラーかな?


42、愛ゆえに(上)

丸太にくくりつけられてから数十分、卯月は変わらない景色をただ呆然に眺めていた。最初は山田に対する罵詈雑言をひたすら叫んでいた。が、次第に口数が減りとうとう黙ってしまった。途中、何とか脱出を試みるも、丸太と体がしっかりとロープで固定されていて何も出来やしない。その為、何をしても無駄とだと卯月は悟り、今に至る。

 

 

ヒュゥゥゥゥゥ。

 

ガサガサガサガサ。

 

ザー。

 

 

浜にいるためか、少し風が強くなってきた。肌寒い。木や草の音、鳥の鳴き声、そして波の音がずっと聞こえる。誰もいない、ここにいるのは自分だけ。

 

 

ポロポロ。

 

 

何故自分はこんなに暗く静かな所にいるんだろう、帰りたい。自分の部屋に帰りたい。怖い。悲しい。自分はこのままなのだろうか。嫌だ、嫌だ、嫌だ。負の感情が沸き上がってきた卯月の顔には涙と鼻水が止めどなく流れ出した。

 

 

「うっ、うっ・・」

 

 

皆もこんな風に悲しかったのかな、苦しかったのかな。そんな事を考え始めた卯月に叫び声が聞こえた。

 

 

 

 

「早くその○○○を○いでワタシ○バー%~^%グ○ブするネェェェェェ!○そ^て数○き#な○程のベ@ビー#^//ぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 

 

 

「怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!怖い!!」

 

 

 

 

その声を、山田の声を聞いた卯月は思わず声を上げた。

 

 

 

「しれいかーんっ!!うーちゃんが、うーちゃんが悪かったピョン!!たくさんイタズラをして皆を悲しませたうーちゃんが悪かった・・だからっ!!ロープをほどいて欲しいピョン!!お願いっ!!」

 

 

卯月が初めて自分の過ちを事を認めた瞬間である。嘘偽りない心からの叫びは山田の耳に・・・・

 

 

 

 

 

「そぉぉぉぉぉぉぉぉいっ!!」

 

 

 

 

 

届かなかった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー。

 

 

 

 

 

 

 

「オオ/-?オオ@オ,オ%~^オオ*^#><オ\:オッ!!」

 

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ、このままじゃ、おい、つかれる・・」

 

 

通常の人間より身体能力が上がっている山田も艦娘の本気の走りにはかなわないのか、ジリジリと金剛との差を縮められていく。

 

 

もうダメなのか、俺は。山田がそう思ったその時、救いの天使が現れた。

 

 

「おーい。司令官ー」

 

 

数十メートル先に手を振りながら、近づいてくる影が一人。

 

 

「卯月ちゃんがお仕置きを受けている姿を一枚撮影したいのですが、彼女は今どこにいるんですかー?」

 

 

 

手のひらより少し大きな、いかにも高そうなカメラを持った青葉が呑気な顔でこちらに近づいてくるではないか。

 

 

「勝機!!」

 

 

山田は青葉に目標を定め、突進でもするのかの様に青葉に近づいていく。

 

 

「えっ?何ですか?・・ちょっ、危ない、危ないです!!」

 

 

鬼気迫る勢いで向かって来る山田に思わず後退る青葉。

 

 

ビュン!!

 

 

ぶつかる!と身構えた青葉の横を山田は通り過ぎて行った。

 

 

「な、なんなんですか・・?あれは?」

 

 

山田の背中を呆然と眺める青葉はふと、手元を見た。

 

 

「あっ!!私のカメラが無いっ!!」

 

先ほどまで持っていた自慢のカメラが姿形もなく、一瞬で消えていた。いくら自分の上官でもこれはあまりにも酷い。無断で物を盗るなんて。

 

「なんて事を・・見損ないましたよ、司令官!!ん?」

 

 

カメラを勝手に盗られた事で怒った青葉は一回、ひっぱたいてやろうと山田の後を追いかけようとした。

 

 

 

 

 

 

 

        その時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ド○ェェ@ェェ!!コノ%メ×ブ×ァァ#/\ァァ!!」

 

 

 

 

背後から金剛というバーサーカーが充血させた目で襲い掛かってきた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー。

 

 

 

「これか?いや違う。これか?」

 

 

青葉からパクったカメラを俺はいじくりまわす。決して興味本位ではない。生き残る為である。カメラならば、あるはずだ。あの(・・)機能が。

 

 

 

「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「うおっ!!」

 

 

背後からものすごい勢いで声が近づいてきたから、奴が追いついてきたと思ったら案の定、青葉だった。あぁ、それは怒るよな。いきなり自分の物を盗られれば誰だって。

 

 

「悪かったよ、青葉。でもこっちも生きる為なんだ。頼む。少しの間だけ、これを貸してくれ。なっ?」

 

俺の隣を並走し続ける青葉にペコリと頭を下げた。しかし彼女は俺の言葉を無視して、息を荒げながら必死に話しかけてきた。

 

 

「なっななななな、何ですか!!あの化物はっ!!」

 

 

「金剛」

 

 

「嘘でしょ!?」

 

 

「信じらんねぇなら直接聞いてこいよ」

 

 

山田と青葉はチラッと後ろを振り向いた。

 

 

 

「マ@\:\ェェェ-.;;?%ェェ!!オ>?テ##ェェ^%ェェ!!」

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

「俺も嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

仲間が出来て嬉しくなったのか、少しずついつもの調子が戻ってきた山田。ここぞとばかりに青葉に尋ねた。

 

 

「青葉、フラッシュってどのボタンだ?」

 

 

「えっ?ええっと・・カメラの上側の緑色のボタンですけど。それがどうしたんです?」

 

 

「そうか、ありがとう」

 

 

すると山田は走るのを止め、金剛の方向に向きを変え、カメラを構えた。

 

 

「司令、何をっ!?」

 

 

「見てろ、青葉。これが俺の・・」

 

 

 

突然立ち止まった獲物(山田)に金剛は舌舐めずりをしながら飛び掛かる。

 

 

「ワ@シを%チャク\ャに?てーー!!」

 

「必殺技じゃーーー!!」

 

 

金剛の手が山田の○○○に届くギリギリの所まで来た瞬間。山田は緑色のボタンを押した。

 

 

 

 

「富○フラァーーーシュ!!」

 

 

 

 

 

閃光弾のような激しい光が金剛を包み込む。

 

 

 

「あ@-ぁ\%ぁっ!!う\%@@ぉ/ぉ!!」

 

 

 

金剛、本日二回目の目潰し。

 

 

 

 

「今だっ!!走れ!!」

 

 

 

 

青葉に叫びながら山田は鎮守府に一直線に走る。後を追う青葉。再び金剛は取り残される形になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんまりネ、テイトク。私の事そんなに嫌いなの?」

 

 

 




さてさて、やっと鎮守府にたどり着いた山田。彼はこれからどうなるのか。それは皆様に決めて頂きましょう。今回のアンケートの結果によって山田君の未来が決まります。生かすも殺すもあなた達次第です。片方は生存、つまりノーマルエンド。そしてもう片方は死亡、バッドエンドになります。もし、アンケートの結果でバッドエンドの選択肢が多く選ばれた場合、山田君は死亡。つまりこの小説は終わりになります。さぁ、山田の未来を決めるのはあなたです。よく考えて選んでくださいね。
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