「私、わかるよ。トイレの後・・・夜戦行くでしょ?」
「お前は正気か?それもからかっているのか?」
「どっちもっ!!」
もう正直すぎて逆に清々しい。
「貴様のエゴに俺を巻き込むんじゃないっ!!」(ア○ロ風)
ヤバい、そろそろダムが崩壊する。俺のほうが正気を保てないわ。すると川内の手が俺の肩から離れる。わかってくれたか。
「えいっ!」
俺が安心した瞬間、背中にズシリと重みが加わる。川内がおんぶの形で俺にしがみついてきた。首に川内の腕が絡み付き、腰には足がハサミギロチンの如く挟まれる形になっている。こいつ、一瞬で首と膀胱にダメージを与えにきやがった。
「よーしっ!トイレに向かって全速全身っ!!進めー!提督号っ!!」
・・・・・・・・・後で泣かす。そこから無心でひたすらトイレに向かった。生きるため、解き放つため、俺は向かう、明日を取り戻す為に。
ついた。俺のオアシス。長かった、本当に。途中何度も背中の川内がだだっ子の様に揺さぶってくるものだから首、膀胱へのダメージが波のように強弱をつけて襲ってきたのだ。気持ち的には毒沼に進んでいく勇者そのものだった。だが悪い事ばかりではない。
おんぶするという事は背負う側の背中と背負われる側の胸が密着するという事だ。・・・・・・・・・ありがとう。
「降りてくれ。」
「もう終わりかぁ。つまんなーい。」
スタッ!と俺の背中から降りる川内。
もういろいろ言いたい気持ちを殺してトイレに入ろうとするが俺は止まる。
「どしたの?」
どうしたの?だと?入れるわけないだろ。入り口に女の人のマークが付いているトイレなんて。
天使:いけません。男子足るのも淑女の憩いの場に足を踏み入れるなど言語道断です。
悪魔:うるせぇよ!!もう限界なんだよ。いいじゃねぇか、便所なんてみんな構造は一緒なんだよっ!!
天使:・・・・・・・・・。
天使?
悪魔:緊急事態なんだ。きっと許されるさ。それに女子トイレに入れる機会なんて二度とないぜ?
天使:・・・・・女子トイレ。
おい、天使。
悪魔:男ならよぉ、冒険しようぜ?
天使:・・・・・・冒険。
天使意思弱くね?
悪魔:「レッツ・・・・・・」
天使
悪魔:「女子トイレ~~~~♪」
天死ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっぃぃぃぃぃぃぃ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「川内。」
「なぁに?」
「見届けてくれ、俺の生きざまを。」
ギイィ。
もう、止まらない。俺は進む。恐れなどない。
「きゃあぁぁっ!!」
「うおっ!!提督っ!?」
「あらあらぁ♪」
たとえどんな困難があろうと。
俺は逃げない。
逃げてはいけない。
俺は俺の道を突き進む。
ガチャ(ドアロック音)
後悔はない、俺か決めたことなのだから。
ここですべてを終わらせる。
ジャー!!
ガチャ(ドアロック解除音)
「あ、あああああ。」
「お前っ!何を堂々・・・と。」
「うふふふ。」
俺は成し遂げた顔で蛇口で手を洗う。そして水気を落とし、出口を出た。
そこには川内が腕を組んで待っていた。
「終わった?」
「あぁ、終わった。すべてが。」
それがその日最後の俺の記憶。
流石に主人公の名前が俺ってのは厳しいから試しにアンケートとってみるよー。みんなー、答えてねー。