ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか超 作:うさぎたるもの
そのためか、本来ならば、ギルドに詰めている間の時間も割と自由に使えるようになっています。
ギルドとファミリアとの橋渡し役が多いので、 現実世界の職業でいえば、専属の弁護士かまたは交渉を得意する職業の人たちです。
そのためか、お金はギルド側とファミリア側から二つもらえるようになっています。
ちなみにエイナさんの給金はベルがギルド側に預けている貯金の一部から貰っています。
ベルの資産は五億ヴァリウスもありますから、無駄遣いしなければ、問題ではないのですが・・・
ちなみにベルの今回の収入は次の後編に書きますが、結構な額だとおもってください。
どのみちリリを一時間も護衛しているのだ、アイズとレフィーヤの二人は、当然ベルとリリにその姿をさらしてしまったのだ。
そしてベルにしてみても少し早いが、ダンジョン内部でヘスティア・ナイフのみを使った戦いは身体能力のみで戦っていると感じとっていたからだ。
『うーんやっぱり、あとでエイナさんに言って、師匠を見つけてもらわないと、本当にまずい』
とベルは考えながら、リリと一緒にいる護衛としてついてきているアイズともう一人の女性と一緒にダンジョンの十階層から上に向かって歩いていた。
そしてリリとアイズとレフィーヤの三人を含めた四人で、ダンジョンから出るために十階層より上の階層を目指して話しながら歩いていく。
「……リリにも言いましたが、最初からアイズさんの気配はダンジョンの中に入ってからはわかりましたが、そちらの女性の気配だけは初めてだったので、今日はゆっくりとダンジョンにも潜りました」
「あれで・・・ゆっくりなんだ」
「・・・・・・おかしいですよ、このヒューマンはだってそれじゃあ最初から私たちがリリを護衛しているの知って行動していたということになります!!」
「でもリリが大声を出しましたよね、アイズ様にレフィーヤ様、その時にお二人がいると教えてもらいましたよ」
「ですけど、それは・・・一部の冒険者ができる技や技術ではないですか、たったレベルⅠのヒューマンがそれをできるなんて、ありえません、おまけにあれだけのトラップアイテムを自ら使って、モンスターを倒すなんて、頭がおかしいです」
レフィーヤの言っていることはなにも間違いではないが、同時にあり得ないことでもあったのだ。
あの大手のロキ・ファミリアですら、トラップアイテムを使う機会はあまりないのだ、しかもだ、あれほど強力な効果を持つトラップアイテムは、普通にギルド側も禁止アイテムにするほどの効果を持っているのを、使って生き残っているベルに対して、普通におかしいと思っていても仕方がない。
ロキ・ファミリアはわざと【効果を落としたトラップアイテム】を使用はすることはある、それは下層に行く途中に一度に沸いているモンスター達を引き付けて、倒した方が効果的で楽な方法であるからだ。
だからと言って、1フロワーすべてを巻き込むほどの効果は使わない精々半径500m程度しか使えないのだ。それ以上は遠征組が崩壊してしまう可能性が高いからだ。
それをたった一人でやってのけた化け物がここにいるのだ、レフィーヤにしてみれば、いくら上層部であってもあれだけのモンスター相手にできないと考えているのだ。
実際にレベル4程度の冒険者であれば、装備が整っていると、対処できるレベルのモンスターしかいないのだが。
この辺は未だにレフィーヤが上のレベルになれない理由の一つでもあった。
「あれは昨日ギルドからファミリアに戻るときにベル様に頼まれたものですよ、ちゃんとギルド側にも話を通しています、そうでなければ、あれほどの効果を持つトラップアイテムをリリが用意できるわけないでしょう?」
実際にそうなのだ、リリは今まではギルド側に隠れてやっていたが、それをベルが頼んだことで、ギルド側も折れたのだ、元々ベルの実力を知っているのだ、つまり絶対に死亡しないと分かっているからこそ、問題ないとギルド側の上層部は判断したのだ。
そしてその結果がこれほどの大量であったのだ、オーガ・オーク・オーガ亜種・オーク亜種等、十階層のメインモンスターのドロップ品と魔石がリリとベルの二人のバックパックを一杯にさせるほど多かったのだ。
そうしてベルを含めた四人はダンジョンから出ると、ギルド本部に向かって歩いていく、その間もロキ・ファミリアの一部のメンバー達が、陰からリリと一緒に出てきた、冒険者を守るために、少し離れた位置から一緒にギルド本部に付近に向かって歩いていた。
無論そんなことはベルにしてみれば、わかっていることでもあった。
「んーーーーーーーー、リリとアイズさんとレフィーヤさんのファミリアの人達かな、この気配は多分リリの事をこっそりと護衛するためにわざと離れているね」
「またですか? ベル様・・・その気配察知能力は一部の一級冒険者と同等なんて本当に詐欺ですよ、レベル詐欺です」
「・・・・・・たしかに・・・これは?」
「えっ、本当にいるんですか? だってアイズさんがリリと一緒に歩いているんですよ、ギルド本部に向かって、それでも護衛が必要なんて!?」
「確かにアイズさんがいれば、賊はなんとか倒せますけど、誘拐や陽動でリリが一人になった時に、襲うという手段もありますからね」
「確かにでも・・・それでもロキ・ファミリアに入った新人に対してこれはありえません!!」
確かにレフィーヤの言っていることは間違いではないが、だがあのロキが持ち帰ってきた新しい眷属なのだ、フィンとしては最大限の警戒をしていてもおかしくはない。
それに遠征までの時間は残りたったの一週間もないのだ、だからこそ、さっさとこんな案件にケリをつけて、遠征の準備に入りたいとフィンは思っているのだから。
そしてギルド本部に入った四人は、ベルの専属になっているエイナに今日の戦果と報告をした。
「つまり、無事にあれを使って、十階層のモンスターを一時間で全滅させたんだ・・・・・・そして・・・倒したんだけど、そのナイフをまともに使えなかったと・・・そう言いたいのね・・・・・・ベル君」
「はい、そうです、実際に神様から貰ったこのヘスティア・ナイフで戦ってみましたけど、どうも身体能力だけで倒してしまって、剣を振るっているというよりかは、我武者羅に振るっているという感じなんです、誰かこのオラリオで剣の師匠とか道場などはないんでしょうか? しっかりと一から教わりたいんです」
ベルのこの言葉には、昨日の魔石やドロップ品の鑑定をしていた、エイナやギルドの一部の人たちにしてみれば。
ベルが持っている本来の力を封じて、神ヘスティア様から貰ったナイフでダンジョンで戦うと言っているのだ。
つまり力を隠して、レベルⅠの冒険者らしく振舞いたいと・・・
エイナにして見れば、元々そのつもりでとある提案をベルにする予定であった、どのみち神ロキが関わっているならば、ベルという少年も一緒に頼んだ方がいいのではという事を、ベル達がダンジョンに潜っている間に、神ロキがいるロキ・ファミリアに出向き、色々と調整や許可をもらっていた。
元々は他のファミリア同士の交流はあるが、それでも技術交流はほぼないと言っていいほど、オラリオのファミリアは自分達で作り上げた技術や知識は基本的は隠す傾向があった。
無論【特別な一部のクエスト】等は別にして…本来ならば、ヘスティア・ファミリア所属のベルがロキ・ファミリアに行って。剣の技術を教えてほしいということは基本的にはできない。
何かしらの対価を払う必要があるが、今回はロキが問答無用で許可を出したのだ。
「ええで別に・・・それにあのベルちゅう少年がどこまでの力を持っているか、確かめる必要もあったし、その代わりにベルの剣技を教えて鍛えるちゅう話やろ、エイナはん」
そうロキは言い切ると、エイナとの会話を終わらせて、ギルドにさっさと帰らせたのだ。
そしてエイナがギルドについてしばらくが経過して、ベルを含めて四人がギルド内に姿を現したのだ。