一度やってみたかったんや。他作品と同じく頭をからっぽにしてお楽しみください。
AMON1
朝起きたら、アモンになっていた。
正直自分でも何言ってるかわからんし、辺りにある血だまりと殺風景な部屋のせいで余計に頭が混乱している。頭に流れるのはデーモン族最強の勇者・アモンの記憶とこの身体の持ち主であった少年の記憶。どうやら誘拐された挙句テロ組織同士の抗争か何かで両親は目の前で殺され、狂ってしまったところでアモンが乗り移ろうとしたらしい。しかしそこに向けて何故か俺が割り込んだことの衝撃でアモンと少年の魂は消滅。記憶と経験、そして能力だけが引き継がれたということだ。
元は普通の大学生で、特に喧嘩もなく育っていった俺だが、アモンの記憶と経験がこの身体に刻まれている。基本的な身体の人間形態はまだ小さな不動明、6歳。その状態からあのグロテスクなメタモルフォーゼをすればデーモン族最強の勇者・アモンとなる。しかもOVA版のデカさと見た目でだ。赤黒い肌に鬼のような顔、狼の体毛に覆われたヤギの下半身、そして力強く羽ばたく蝙蝠の翼。最強すぎる。
何度か試したが、特にデメリットのようなものはないし、何故か人間に戻った時に服も元通りになった。超能力も問題なく使えるし、炎のブレスも吐ける。少年の両親の死体も綺麗にしてから火葬したし。だがデメリットを必ず一つ挙げろと言われるならば、闘争本能の上昇だろうか。とにかく戦いたくなる。
で、全てを終わらせて考える。もしここが永井作品の世界だとしたら、確実に力がいる。現に両親は殺されているし、俺はアモンになった。そしたら孤独に戦っていてはいつかやばくなる。原作デビルマンでもそうだったし、相性が悪いデーモンに会ったらそれこそ死ぬ。
「そうだ、仲間を作ろう」
と、そこで閃いたのがデビルマン軍団だ。明も作れたのだし、何とかなるかもしれない。俺がいるということは、似たようなのが居てもおかしくないしね。俺を筆頭に集まるデビルマン軍団……やだ、かっこいい。
そんな風に未来の俺に夢をはせていると、急に後ろから声をかけられた。見てみればそこには白髪の学生服を着た青年が立っているじゃないか。そちら側にドアは無いし、窓も無い。どっから来たのかと思っていると、超能力で飛んできたと律儀に説明してくれた。名前は兵部京介。片一方のテロ組織のリーダーをやってる人らしい。
そっからよくわからん事をべらべらと並べ立てる兵部さん。普通の人々とかいう超能力者を排斥しようとするテロ組織に元から微弱な超能力者だった両親と俺を人質に取られた事を知らず、新参の部下が攻撃を開始して巻き添えを食ったのが俺達家族らしい。もっとも、誘拐したのは普通の人々の方だが。そのことについて謝罪すると共に組織に勧誘してきた。その力で共にエスパーの世を作らないか、とのこと。
まぁ、拒否ったけどね?
というか俺デーモンだから純粋に超能力者じゃないし、元とはいえ俺の両親を殺した原因の片棒たる組織に入ろうなんざ思うわけがない。夢のデビルマン軍団を作るのだよ俺は。速攻でアモンになって襲い掛かったら、サングラスかけたねーちゃんや真っ黒で苦労してそうな男とチャラ男が増援に来たのでまとめてブッパしてあげた。デーモン族最強の勇者に勝てると思うてか。
その後ビビッている部下を連れて後ろを見ながら何か言ったかと思うとテレポートして逃げたので見逃してあげた。なんでこうなったか教えてくれたしね。
すると聞こえてくるサイレンとまたテレポートして俺の後ろを取ってくる気配。今度は巨乳のポニテお姉さま。周りの惨状を見て驚いた後に優しい顔で抱きしめてくれた。ナイスおっぱい!
その後すっごい真剣な顔でこちらの頭に手を向けてきたから見上げるとすごく驚いた顔をされた。よくわからんが、流石不動さん。流石アモンさん。
「まさか不二子が弾かれるなんて……」
ぼそっと言ったので聞こえなかったし、俺の頭の中はデビルマン軍団の構造を妄想するので手一杯なのだ。とりあえずシレーヌとカイムは無事にくっつけたいな。そんでサタンはいないでほしい。両性具有とはいえ、俺は純粋に女が好きなのだ。それにサタンが居れば俺の立場が無くなるし。まぁ、デビルマンGのサタンだったら別だけど。
なんて考えているうちにお姉さまによってトラックに連行されていた。中にはムサイおっさんとまたまた美人のお姉さまがいた。んで状況説明と能力説明。なんでもお姉さまは超能力者専門の国家機関のトップらしく、保護してくれるらしい。さらに仕事もくれて給料もくれるらしい。ウハウハすぎるが、俺はデビルマン軍団を作るのだと伝えると、何故かお姉さま達にまた抱きしめられて協力してくれることになった。ナイスおっぱい!だがおっさん、テメェはダメだ。泣きながら写真撮んな。
それから茶色い建物ことバベルに連れて行かれ、受付の美人さんに挨拶。しかしこの身体の表情筋は死んでいるらしく、不敵な笑みを浮かべるだけだった。第一印象最悪すぎる。
少しして始まる能力測定の日々。面倒くさいにも程がある。しかもアモンの能力は多岐にわたるので、研究者側もてんてこ舞いだ。んで、世界的にも珍しいレベル7という結果になった。なんでも最高レベルらしい。アモンさんに人間のレベルが適応されるのかどうかは謎ではあるけど。
その後はほとんど毎日任務任務任務。あの巨乳お姉さまの蕾見不二子姉さんは俺の後見人になった後しばらくして冬眠しちゃったから、ムサイおっさんこと桐壷局長が何かと世話を焼いてくれた。でも日本初のレベル7ということで、まぁいろんなところに駆り出された。主に天災級のものにだけど。それか暴動とか凶悪犯に対してとか。
でもそんなのでこのアモン様が傷つく訳もなく、台風を撃ち消したり、津波に逆の波動を当てて相殺したり、原子炉?何ソレおいしいの?をやってみたり。レベル5の発火能力者にはアモン状態で無言で燃やされながら超回復して近づくと、自分で捕まってくれたので楽だったな。他も似たようなものだった。つまらん。
あ、それと限定的に世界中を飛び回って良いと国連から許可取りました。天災の防衛から凶悪犯の逮捕まで、人道的な行いをするためならば良いとのこと。コメリカ合衆国とかの要人を助けたら何とかしてくれました。おかげでデビルマンが集まる集まる。
思っていた以上に数がいるし、思った通りに虐げられていた。結構悲惨な状況で、兵部さんも手を焼いていたとか何とか言っていた。まぁここまで変異していればエスパーでも同類とは言い難いからな。ちなみに俺以外は合体ではなく不完全な合成能力者でした。正確にデビルマンと呼べるわけではないけども、見た目はデーモンだから問題ない。
そんな彼らをまとめ上げたり、暴走したのをぶっ殺したりしてバベルに戻ったりしていたら、なんと5年が経っていた……!ポルポルコピペなんてちゃちなもんじゃあねぇ……!もっと恐ろしいほどの時間の速さを感じたぜ……!
とりあえず主人公目線です。次は兵部少佐、不二子管理官と続きます。
デビルマン募集中。