一樹side~
闇の書の一件が終わり、やっと俺に日常が帰ってきたと喜んでいたら、まさか、インフルエンザになるとは思わなかった……前世でも毎年インフルエンザになっていた俺だったけど、転生して、インフルエンザにかからなくなった俺は油断してた。
朝起きたら、凄くダルくて、ベッドから出られなかった。起こしにきたタマモが俺の体調の異変に気づいて大騒ぎだった。まぁ……病院でインフルエンザって分かったんだけど。……俺はインフルエンザに掛かる運命でもあるのか?
俺宛てに手紙とプレゼントが届いた。差出人は神だった。何だ?ベッドに寝込みながらも手紙を読んだ。
一樹へ
お主にちと遅れてしまったがワシからの最初で最後のクリスマスプレゼントじゃ。クリスマスプレゼントは一つ目は何でも治すエリクサーXを12本。二つ目は新しい英霊なのじゃが……楽しみにしとくんじゃな。どんなに性格があれでも文句を言わずにの。……※お主が年末にインフルエンザに掛かるのはまぁ簡単に言うと……お主の幸運の低さのせいじゃな。幸運ばかりは生まれつきなので変えることは出来ん。……ドンマイじゃ。
神より
何でも……だと?神様は凄いものを贈ってくれたな。12本しかないなら大切に飲まないとな。インフルエンザになんか使えないな。バチが当たりそうだ。そして、新しい英霊?今のままで十分な気がするんだが……まぁ、俺の安全がさらに保証されるんだなって思ったら、楽しみで仕方ない。
俺のケータイが鳴る。誰だ?俺は今インフルエンザで苦しんでいるのに……
メールを送ってきたのはなのはだった。内容はリィンフォースさんのバグがもう治せないくらいになってしまっていて、また暴走する前に空に送るので、来てほしいそうだ。
……内容が内容なので行きたいけど、俺はベッドから離れることが出来ない。エリクサーXってバグとかも治せるのか?でも、薬のことで問い詰められるのは嫌だ。どうしよう……
偶然様子を見に来たカルナさんが目に入った。施しの英雄のカルナさんなら……そういう薬を持っていても不思議ではないのでは?よし、一か八かこれでいこう。
俺はカルナさんに事情を説明し、エリクサーXを1本を渡した。カルナさんはなのは達の居る場所に向かって行った。……体がダルい。……エリクサー使っちゃおうかな?
一樹sideout~
なのはside~
一樹くんと別れた私達はアースラでクロノくんからリィンフォースさんを破壊しないといけないと言われた。今度ははやてちゃんも侵食されちゃう可能性があるんだって。フェイトちゃんからはシグナムさん達の心配をしたけど、シグナムさん達は残るみたい。リィンフォースさんは私達か空に送る事を望んでいるみたい……一樹くんにメールしておこう。来てくれるよね。
私達はアースラの外、街を見渡せる場所に来た。リィンフォースさんが待っているから……
そして、私達は今……リィンフォースさんを空に返す準備が出来た。リィンフォースさんははやてちゃんとお別れの挨拶をしてないって言ってた。悲しませたくないんだって。私は勝手にお別れされちゃう方が悲しい……
「リィンフォース!みんな!」
はやてちゃんのリィンフォースさんを呼ぶ声が聞こえる。はやてちゃんは車イスでこっちに走ってきたの。
「はやて!」
ヴィータちゃんがはやてちゃんの所に向かおうとしたけど……
「動くな!動かないでくれ。儀式が止まる……」
リィンフォースさんに止められる。はやてちゃんはリィンフォースさんに向かって
「あかん!止めて!リインフォース!止めて!破壊なんかせんでええ!あたしがちゃんと抑える!大丈夫や!こんなん、せんでええ!」
「主はやて、良いのですよ……」
「いいことない!いいことなんて、なんもあらへん!」
「随分と長い時を生きてきましたが、最後の最後で、私はあなたに、綺麗な名前と心をいただきました。騎士たちも、あなたのそばにいます。何も心配はいりません。」
「心配とか、そんなん……」
「ですから、私は笑って逝けます……」
「話聞かん子は嫌いや!マスターはあたしや!話聞いて!あたしがきっと何とかする!暴走なんてさせへんて約束したやないか! 」
「その約束は、立派に守っていただきました……」
「リィンフォース!」
「主の危険を祓い、主を守るのが魔導の器の勤め。あなたを守るための、最も優れたやり方を、私に選ばせてください……」
「そやけど……ずっと悲しい想いをしてきて……やっと……やっと……救われたんやないか!」
「私の意志は、あなたの魔導と、騎士達の魂に残ります。私はいつも、あなたのそばにいます……」
「そんなんちゃう!そんなんちゃうやろ!リィンフォース!」
「駄々っ子はご友人に嫌われます。聞き分けを我が主……」
「リィンフォース!……ぁ……」
はやてちゃんが前に進もうとしたけど、車イスから落ちちゃった。起こしにいってあげたいけど、私は今動けない……
「なんでや……これから、やっと始まった……これから、うんと幸せにしてあげなあかんのに!」
リィンフォースさんは儀式の魔法陣の中心から、はやてちゃんの前に行ったの。
「大丈夫です、私はもう、世界で一番、幸福な魔導書ですから……」
「リィンフォース……」
「主はやて、一つお願いが……」
「…………」
「私は消えて、小さく無力な欠片へと変わります。もし良ければ、私の名はその欠片ではなく、あなたのいずれ手にするであろう、新たな魔導の器に贈って上げていただけますか?……祝福の風、リィンフォース、私の魂は、きっとその子に宿ります……」
「……リィンフォース……」
はやてちゃんの目から涙がこぼれる。
「はい、我が主……」
リィンフォースさんは魔法陣の中心へと戻った。そして、消えようとしたところに……
「少し、待ってもらえるか?」
そう聞こえた。誰?私は聞こえた方向を見た。そこに居たのは、普段着のランサーさんだった。
「あなたは……あの少年の……」
リィンフォースさんがそう呟いた。そういえば、一樹くんが来てない。暗い話だったから、忘れてた。
「あの……一樹くんは?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「カズキは風邪を引いた。ここには来れない」
ランサーさんはそう短く答えた。昨日はあんなに元気だったのに……
「なんの用だ?それだけを言いにわざわざ来たのか?」
リィンフォースさんが少し怒り気味に言う。ちょっと怖い。
「カズキからのクリスマスプレゼントがあるのでな……それを渡しに来た」
ランサーさんは持っていたビンをリィンフォースさんに投げ渡したの。何だろう?
「これは何だ?Xとしか書かれていないのだが……」
「エリクサーXというらしい。カズキがプレシアに飲ませた薬と同じ様なものだ……」
リィンフォースさん達はプレシア?ってなってる。フェイトちゃんの方を見ると、驚愕の表情をしてる。
「お母さんが一樹に渡された薬で治す事が不可能な病気も一瞬で治ったって言ってた……」
フェイトちゃんのその話を聞いて、皆驚きの表情を浮かべ、はやてちゃんは希望に満ちた顔をしてる。
「治るかは分からんが、騙されたと思って飲んでみたらどうだ?」
ランサーさんは笑みを浮かべてそう言う。私も飲んでほしい!
「リィンフォース!飲むんや!治って皆で楽しく暮らすんや!」
はやてちゃんが飲むように言う。
リィンフォースさんはビンのフタを開けて、一気に飲み干した。すると、
「げほっ!!……苦い!」
凄く苦かったみたいです。本当に苦そう……
「リィンフォース……どうや?」
はやてちゃんが心配そうに聞く。治るといいな……
「わ、我が主……とても、苦いです」
聞きたいのはそれじゃない!!
「……どうやら、本当に治ってしまったようです。我が主……」
リィンフォースさんは苦笑いしながらそう言った。
そこからは、はやてちゃんや騎士さん達の喜びようは凄かった。私とフェイトちゃんがポカーンってなるくらいに。
ランサーさんはそこから離れようとしたら、リィンフォースさんに呼び止められてた。
「……ありがとう!」
ランサーさんは笑みを浮かべて、
「礼は、我がマスターに言うんだな」
そう言って、ランサーさんは消えちゃった。一樹くんは何でそんな薬を持ってたんだろう?何も分からなかった。……一樹くんの風邪が治ったらお話する。
なのはsideout~
今回も無理矢理です。……ご都合主義をタグに追加します。