画面越しの君に恋をした。   作:トミザワ

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千歌ちゃん誕生日おめでとう!と言うことで今日は番外編です。




番外編
番外編 高海 千歌


 

『デートやってはいけないこと』

 

俺はスマホの検索サイトに打ち込み検索する。

 

『デートでやっちゃいけないNG集29選!』

 

検索すると一番上にこのような言葉が出てくる。まずこれを見て思ったことは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

29個もあんの?絶対無理じゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月31日午後5時 俺は自室のベットで寝転びながら頭を悩ませていた。明日8月1日は千歌の誕生日プラス千歌とのデートの日である。事の発端は約2週間前、俺が「誕生日プレゼント何がいい?」と聞いたところ「けー君とどこか遊びに行きたい!」と言われたことが始まりである。もちろん最初は断ったのだがあの捨てられた子犬みたいな顔されちゃったらねぇ…

 

 

 

「はぁ…マジでどうしよう」

 

 

何が問題って行く場所は俺が決めるってのがつらいんだよな…。非モテの俺にどうしろってんだ…

 

 

 

俺はスマホを使って沼津のデートスポットを探す

 

 

三津シーパラダイスか…凄くいいが、すでに行ってそうだなアイツ。

 

 

 

 

カエル館…これも違う

 

 

 

 

 

ん?深海水族館?良さそうじゃん。なんなら俺が行きたい。まぁカエル館や三津シーパラダイスは近いからいつでも行けるしな

 

 

俺はさっそく千歌にメッセージを送る

 

 

『明日の件だが深海水族館でいいか?』

 

『うん!いいよ!明日けー君ちに行くね』

 

あっ俺の家に来るのね…

 

『わかった』

 

『楽しみにしてるね!』

 

oh…プレッシャーが…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

pipipipi…

 

俺はアラームを止める。時刻は朝の7時。俺は朝食を用意するため下の階へ降りる。俺がこの世界に来て約2週間が過ぎて一つわかったことがある。それは親がいないと色々と大変なところだ。この世界の俺の親は月に2回仕送りをしてくれているが、毎日コンビニ弁当ではさすがにお金が足りなくなってくる。健康にも悪いしね。

 

と言うことで俺も自炊することにしました。まぁ父さんも母さんも共働きだったから料理の腕前は大丈夫だろう

 

だがめんどくさい…

 

 

俺は洗面所に行き顔を洗った後キッチンへ行き冷蔵庫から卵を取り出s..........あれ?

 

「卵がない…」

 

おかしい…昨日確認した時一個だけあったはずなのに冷蔵庫の中には1つもない。ってなんだろう…このいいニオイは

 

「けーくん!朝ごはんできてるよ!」

 

あ!なるほどね~そうかそうか千歌が作ってくれたのかーそれなら納得

 

 

 

 

「するかー!」

 

「どうしたの?いきなり大声で…」

 

どうしたの?じゃねぇよ。それはこっちのセリフだわ!なんで家にいるんだよ。

 

「どうして千歌が俺の家に…」

 

「あー昨日深海水族館に行くのは決めたけど時間決めてなかったから早めに行こうと思って…」

 

あっ…そういえば時間決めてなかったな

 

「にしても早すぎないか?何時に俺の家来た?」

 

「うーんと…6時くらい?」

 

いや早いな

 

「と言うか前にも言ったけど勝手に入らないでください!」

 

「えー」

 

えーじゃねぇよ。空き巣の被害にあったら真っ先に千歌を疑うわ

 

「はぁ…もういい。早く朝ごはん食べようぜ」

「うん!」

 

にしても千歌って料理得意だっけ?旅館の娘だから期待する反面千歌の性格的にできない気もする。

 

テーブルにはパン、ベーコン、目玉焼きがあった。

 

まずは目玉焼き。におい見た目ともに問題なし

 

 

俺は目玉焼きを箸で半分に切って口の中に入れる

 

 

「…美味い」

 

普通に美味しい。たぶん俺よりもうまく作れるんじゃないか?

 

「どう?美味しい?」

 

「普通に美味しいぞ」

 

「ほんと!?やった!」

 

へぇー意外にも料理できるんだな。次はベーコンにしてみよう

 

 

見た目はまぁまぁ焦げてるがこれぐらいなら問題ないだろ

 

俺はベーコンを口の中に入れる

 

 

 

 

 

 

 

味は…うん…ものすごくしょっぱい!水が欲しくなる。

 

 

 

 

 

「どう?」

 

いや、そんな上目遣いで見ないでくれますかね…

 

 

「お、美味しいよ」

 

「やった!」

 

 

うむ。この笑顔さえ見れれば俺はどんなに飯が不味かろうと毎日食べてもいいだろう。

 

 

「じゃあ食べ終わったら早く行こうよ!」

 

「ああ、その前に着替えさせくれ」

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

「着いたよ!」

 

 

うん。思ったよりもすごく遠かった。バス乗って1時間半とかヤバいでしょ…

 

「とりあえず中入るか」

 

俺たちは券を買って中に入る。

 

「あっ!これ私このぬいぐるみ持ってる!」

 

千歌はそう言い水槽に指を指す。俺はその水槽を見るとかわいいタコがいた。

 

「へぇーかわいいタコだな。メンダコっていうんだ」

 

「違うそっちじゃないよ!」

 

俺は隣の水槽を見る。しかし、どう見てもダンゴムシしかいない。えっ嘘…お前このぬいぐるみ持ってんの?

 

「うわぁ…」

 

「ちょっと露骨に引かないでよ!カワイイじゃん!」

 

「…カワイイか?」

 

「カワイイです!」

 

その後俺たちは冷凍シーラカンスを見てお土産コーナーに移動する。

 

 

「このぬいぐるみかわいい~」

 

千歌はそのぬいぐるみが欲しいのか財布を開ける。

 

「…………」

 

そしてフリーズ。わかるよ…高いもんねこういうところのお土産って

 

「ほしいのか?」

 

「う、ううん!大丈夫!」

 

絶対嘘だよね?もう目を見ればわかるもん。

 

俺はぬいぐるみを取ってレジへ向かう。

 

「いいよ!大丈夫だから…」

 

「いや、俺が欲しいだけだから」

 

俺は会計を済ませ千歌の方へ向かう。

 

「はい」

 

俺は千歌に先ほど買ったぬいぐるみを渡す。

 

「で、でも」

 

「あー...よくよく考えたら置く場所なかったかからお前に渡すよ。」

 

「あ、ありがとう」

 

「腹減ったし、なにか食べようぜ」

 

「うん!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「美味しそう!」

 

俺たちは少し離れたところにあるカフェに行くことにした。

 

 

「ねぇけー君!二人でこれ食べない?」

 

千歌がメニューを見せるとフルーツパフェが写っていた

 

「別に俺は甘党だから全然平気だが千歌は大丈夫か?結構な量あるぞこれ」

 

「大丈夫だよ!」

 

本当に大丈夫かよ…甘党だけど一人でこれ食うのはさすがにきついぞ…

 

「すいませんこれください!」

 

「お客様。そちらはカップル専用となっております。」

 

 

What?カップル専用?チョットナニイッテルカワカラナイ

 

えーとなになに…なるほど証明のためにハグしなきゃならないのね

 

「だってよ千歌」

 

「私は別にいいよ//」

 

「じゃあ俺もそれで」

 

「かしこまりました。ではハグの方を」

 

「はーい」

 

「…………」

 

「ファ!?」

 

えっ?普通に話聞き流してたんだけど…もしかしてこれハグする流れ?

 

「いいよ//」

 

千歌は顔を赤くしながら手を広げる。

 

落ち着け沢田 圭よ。男を見せろ!無心だ!無心!

 

「いくぞ…」

 

「うん//」

 

俺はゆっくりと千歌を抱擁する。するとそれと同時に柑橘系のいいニオイがする。

 

「は、はい!これで終わり!いいですよね!」

 

「はい。しばらくお待ちください。」

 

俺は千歌から離れるとすぐさま椅子に座る。

 

何が驚きって東京ですらこんなのやってるところ少ないのにまさか沼津でやってるとは思わなかったわ。あと千歌が普通にハグを受け入れたことにびっくり。

 

「お待たせしました。」

 

店員の方向を向くとめちゃくちゃ大きいパフェを持っていた。えっ?でかくね? 写真より大きいじゃん普通写真より小さいんじゃないの?

 

「ではごゆっくり」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『次は伊豆・三津シーパラダイス。次伊豆・三津シーパラダイスです。』

 

「千歌起きろ。着いたぞ」

 

「うーん…」

 

結局パフェを食べたあと家に帰ることにした。それにしても今日は体力よりかは精神面がゴリゴリ削られた気がする。主にカフェでな

 

「今日は楽しかったぞ。ありがとな」

 

「ううん。お礼を言うのはこっちだよ。ぬいぐるみも買ってくれたし…」

 

「どういたしましてと言うべきかな?また機会があれば行こうぜ。じゃあな」

 

「うん。バイバイ」

 

俺は別れを告げ、家に入る。

 

「ふぅ…うまくいってよかったぁ…」

 

とりあえず成功と言えるじゃないか?よかった…3日かけて計画した甲斐があったぜ!と言ってもいく場所とかは前日に決まったんだけどな

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

私は彼に買ってもらったメンダコのぬいぐるみを抱きしめながら一枚の写真を見る。この写真は今日行ってきたカフェの店員さんからもらったものだ。写真にはハグをして顔を真っ赤にしている私と彼が写っている。

 

 

「えへへ//」

 

私は写真を見てずっとニヤニヤしていた。

 

 

 

 

終わり




いかがでしたでしょうか?ちなみに千歌ちゃんは主人公の沢田 圭に恋をしていますが、千歌自信はそれに気づいていないと言う設定です。

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