ポケットモンスターセイバーズの主人公、火野真琴が大切なパートナーに出会った時のお話。
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では、どうぞ!
朝、火野の自室。
火野はいつも通りパソコンを起動し、レシラムとの会話を始めていた。
火野>おはよう、レシラム。
レシラム>おはよー!突然だけど、今日は何の日か分かる?
火野>うーん…君が聞くなら、出会った日かな?
レシラム>君が聞くならじゃなくて、ちゃんと覚えてよね?…そう、君と初めて出会った日だよ!
火野>もう三年も前か…懐かしい。
レシラム>そうだね…
回想・三年前。
火野は黒曜の誘いで、ポケモントレーナーになることになった。
黒曜「火野もトレーナーか…あんなに自分が生き物を扱うのが怖いって言ってたのにな。」
火野「いやいや、僕が言っていたのは、ポケモントレーナーって、戦わせるでしょ?その際に自分のも相手のも傷つける事になるじゃないですか…それが怖いんですよ。」
黒曜「火野〜、お前はそういう所だよ。優しすぎるっつーの!」
火野「でも、一緒にいる位はいいかなって。戦わないトレーナーってのもありかな、って考えて僕はトレーナーになったんだ。」
黒曜「じゃ、戦わねーの?」
火野「そうだね…僕のポケモンが戦いたいなら別だけど…んっ!?」
黒曜「どうした、火野!?おい!」
一瞬、激しい痛みが頭を襲う。
火野「何かが…呼んでいる?」
火野は、これをテレパシーと察する。
火野「誰が…なんで僕に…」
痛みはすぐに引き、火野は再び立つ。
黒曜「おっ、無事か!?」
火野「うん…何ともないよ。」
黒曜「そっか…それはともかく、俺達はアララギさんの元へ行かないとな!」
火野「…はい!」
黒曜「思えば火野って、いつも敬語だよな。」
火野「いつもこっちの方が、無難ですから。」
シッポウシティ・シッポウ博物館。
展示物の中には、ライトストーン=レシラムがいた。実は、先程火野が頭痛を引き起こす原因となった感応波を送ったのはレシラムだったのだ。
レシラム「火のキーエレメンター…間違いない、僕が付くべき人だ!」
反響波から火野を選んだレシラムは、石の姿ながらも熱を帯びて、ショーケースに体当たりする。ショーケースは簡単に割れ、ライトストーンはその勢いでシッポウ博物館から脱出した。
その頃、火野と黒曜は火野の自宅のあるソウリュウシティを出て、セッカシティに向かっていた。
火野「一応あちらには連絡したの?」
黒曜「当たり前だろ?だからあっちもセッカで待っているって言っていたし。何故ソウリュウじゃないのか知らないけど。」
火野「そうなんだ、安心したよ。」
黒曜「それはもっと早めに聞けよ…」
火野「そうだったね…ん?黒曜君、上!」
黒曜「上?…マジか!何か来てる!!」
隕石ともとれる球体が炎を纏い飛んでくる。此処までは隕石ともとれるのだが、球体は火野に向かって不自然なカーブをする。
そんな動きを見て、火野は察した。
火野「貴方ですか…僕を呼んだのは?」
そう問いかけると、球体のスピードは増し、火野に突っ込んで行く。
火野「うっ!…」
あまりの速さに防御体制をとる。
しかし、いつまでたっても当たらない。気になって防御体制を解く。
すると、球体は火野の眼前で静止していた。
黒曜「…ん?なんだこれ…」
気になった黒曜は石に触る。しかし、凄まじい熱の為、すぐに離す。
黒曜「うわっ、あっつ!」
手を振り、息を吹きかけて熱さを和らげようとする黒曜。
黒曜「なんだこれ、熱いぞ!火野、さわr…」
しかし、そんな事を言っている間に火野は球体に手を触れていた。
黒曜「触ってんのかよ…」
しかし、触っても熱さを感じず、火野は球体を撫でていた。
黒曜「熱いの、俺だけ!?」
火野「いや、熱くないのが僕だけなんだ。」
そう言うと、火野は浮く白い球体に手をかざし、
火野「白き英雄様よ…僕の声は聞こえますか。聞こえるなら、その真の姿を現して見せて頂けますか?」
と問いかける。
黒曜「火野…まさかその球って…」
白い球体は、ほのかに光を放つと、徐々に大きくなりながら姿を変える。
その姿は、紛れもなく伝説にあった白き英雄…レシラムそのものだった。
黒曜「ま、マジ…」
火野「…やはりあなたが僕を呼んだのですね?」
火野の質問に呼応するが如く、レシラムは顔を火野の頬に擦り付ける。それは、まるで甘えているかのようにも見える。
火野「えっ…」
困惑しつつも、レシラムのもふもふ具合に顔を赤らめる火野。
一方、レシラムは顔を擦り付けながらも火野のバッグに手を延ばす。
そして、中に入っていたプレミアボールを取り出す。
黒曜「お、おい!何か物盗られているぞ…」
しかし、火野は気にしない。
レシラムは、火野から顔を離すと持ったプレミアボールを火野に返す。
火野「これは…僕が個人的に好きだと持っていたプレミアボール…まさか!?」
火野はプレミアボールをレシラムに見せる。すると、レシラムはボールのボタンをあろうことか、自分で押す。
レシラムはボールの中に吸い込まれ、ボールは地に落ちると、揺れるというじらしもなく捕獲完了音が鳴る。
火野「えっ…いいの?」
火野が茫然とする中、終始陰で見ていた誰かが走ってきた。
シッポウジムリーダー、アロエである。
アロエ「あなた、選ばれた様ね。」
火野&黒曜「ア、アロエさん!?」
突然、ジムリーダーが現れたなら驚くのも当然である。
アロエ「一部始終、見させて貰ったわ。レシラムはもうあなたのパートナーよ。しっかし、あたしのジム片付けに行かなきゃね…被害がショーケース位ならいいんだけど…あっ、あなた達は気にしなくて良いわ。では!」
と言うとアロエは走っていった。
黒曜「おっ、やったじゃん!初めてのポケモンがレシラムって、運いいな…ん?」
黒曜が喜ぶ一方、火野は震えていた。
火野「僕は…レシラムと付き合えるのかな…怖いよ、でも…」
火野は胸に拳を当て、
火野「レシラム、僕は未熟者だけど…力を貸してくれる?」
レシラムが入ったプレミアボールは、勿論と言っているかのように振動する。
火野「ありがとう…!これから…よろしく!」
そう決意する火野。しかし、喜ぶ暇はそう長くは無かった。
?「ねえ君、そのレシラムくれないかな…?」
何やら宗教系の服を着た男が火野に迫る。プラズマ団員だ。
火野「申し訳ございません、レシラムは私のパートナーでして。お断りさせて頂き…うわっ!」
火野はプラズマ団員に首を掴まれ、持ち上げられる。
火野「黒曜君は速く逃げて!」
黒曜「でも!」
火野「速く!」
黒曜は仕方なく現場から離れる。黒曜を人質にされると更に厄介だからだ。
プラズマ団員「そうかい!言うことは丁寧だね〜。しっかし、平和的に行かないなら力ずくで〜!」
そう言ってバッグに手を触れようとした、その時。
?「お前はそんな事してしかポケモンを入手出来ないのか?哀れな奴…」
突然男が現れ、プラズマ団員を蹴り飛ばす。
プラズマ団員「貴様…!誰だ…」
羽剣「俺は羽剣唯、通りすがりのポケモントレーナーだ。覚える必要は無い、安心しろ。…ん?」
火野は首を絞められていた事もあり、息が荒くなっていた。
羽剣「大丈夫か?」
火野「はい、大丈夫です…」
羽剣「そうか…」
火野が大丈夫である事を確認すると、羽剣はプラズマ団員に視線を向ける。
羽剣「少年がレシラムに選ばれた理由は俺も知らねえ。知っているのは、お前にレシラムは無理だって事実だ。」
プラズマ団員「てんめぇ〜!」
羽剣「そんなに憎たらしいなら俺と勝負しろ…」
プラズマ団員「ああ良いよ!」
ヤケクソになったプラズマ団員はミルホッグを2体出す。
羽剣「少年、戦えるか?俺と一緒に…」
火野「…はい!」
レシラムと向き合う、そう決意して戦う事を選択する。
羽剣「おっ、芯は強いんだな…嫌いじゃない!」
火野「行きましょう、羽剣さん!」
2人はボールを構える。
羽剣「つまんねー奴だが、相手してやれ…レックウザ!」
火野「お願い、力を貸して…レシラム!」
2人は思いを込めて、ボールを投げる。
2人の思いに呼応したかのように、レックウザとレシラムが現れる。
プラズマ団員「ひっ、ひいっ…」
あまりの威圧に怯えるプラズマ団員。
羽剣「安心しろ、お前の出番はつくってやる…レックウザ、竜の波動!」
レックウザの口から、雷とも炎ともとれる紫色のエネルギーが放たれる。ミルホッグは避ける暇もなく焼かれ、地に倒れる。
プラズマ団員「お、おわた…」
火野「終わってない!人とポケモンの絆を断とうとした罰を受けてもらうッ!レシラム、僕はクロスフレイムで止めを刺すことを提案する!」
レシラムは頷き、口を大きく開く。
口の前には巨大な火球が出来、X字状の膨らみが出来ると敵に投げつける。
ミルホッグは先程やられた別のミルホッグより焦げている。正直、生きているかどうかも怪しい。
プラズマ団員は二匹のミルホッグを回収すると、
プラズマ団員「くっそぉ〜!覚えてろ!」
と言い逃走した。
火野「か、勝った…」
自分が勝った事に信じられない火野。そんな火野に顔を擦り付け喜ぶレシラム。
羽剣「少年、イチャイチャするな!家でやれ…今日出会ったんだよな?じゃ、いっか…トレーナー歴は?」
火野「実は今日からトレーナーになる所で、そしたら色々あって…アララギ博士にポケモン貰いに行く所だったんですけど…」
羽剣「色々あったのか…良いこと悪いこと纏めてお疲れさんだな。んで、レックウザで連れて行ってやろうか?」
火野「良いんですか?ありがとうございます!」
セッカシティ・ポケモンセンター前。
黒曜「まだか…ん?」
空を見上げると、レックウザに火野と誰かが乗っている。
火野「遅れてごめん!」
黒曜「火野…無事だったんだな!おせぇよ…」
羽剣はレックウザを下ろし、火野は地に降りる。
火野「羽剣さん、ありがとうございます!」
羽剣「礼はいらん。じゃあな、また会おう!」
そう言うと、レックウザに乗り去っていった。
黒曜「今の誰?」
火野「羽剣さん、助けてくれたんです。」
黒曜「ふ〜ん…じゃ、早く博士の所に行こうぜ。」
火野「…はい!」
以上、回想。
火野>懐かしいな〜、あの時はポケモンバトルすら怖かったな。
レシラム>僕は、提案するとか言ってる君を見て、真面目だな〜とか思っていたけど、そういう事だったんだね。
火野>…うっ…ううっ…ひっ…
レシラム>どうしたの?泣いてる?
火野>僕って、ほんと幸せ者で、でも、君と、いるって事が、奇跡だって、忘れて…でも、これからも…うっ……一緒にいようねっ!!
レシラム>火野くん…ううっ…馬鹿、ぼ、僕だって…戸惑いながらもっ…永遠、ではな、ない日々を…いっぱい愛するんだからぁっ!!
火野>…うん!
レシラム>そうだね!僕に出来るなら、僕自身アーマーになって君と戦いたいけどね。
火野>嫌だよ、君は其処にいるだけで僕を守ってくれているし、君に死なれたら何も出来ないよ!
レシラム>ごめん!冗談だよ…火野くんったら〜!
火野>でも、君のデータを貰えば創れるかも!
レシラム>え〜、良いけど秘密にしたいこともあるし…
火野>じゃあ、その秘密を渡す事無くデータで創れる様になってからだね!
レシラム>うん!
火野>じゃ、今日も1日頑張るよ!
レシラム>頑張ってね〜!
〜完〜
次回の予定?
無いと思います。
読んで頂き、ありがとうございました!