まあ気にせず投稿
「アッシュ!ガンヴォルトを始末出来たんだね!流石アッシュだよ!僕同様に英雄になれる器だ!」
ウェルはネフィリムと共に倒れるガンヴォルトを見て嬉々した声を上げる。
「英雄になるつもりはないと言っているだろう。まあいい、これで
アッシュボルトはウェルに向けてそう言った。
「ガンヴォルト!」
翼が倒れるガンヴォルトへと駆け寄ろうとするが、ウェルがソロモンの杖を使い、ノイズを再び出現させると、倒れるネフィリムとガンヴォトに近づけない様にした。
「邪魔をするな!」
奏も翼と共にガンヴォルトを救出すべくノイズを倒して接近しようとするが、先ほど同様にノイズを完全に倒す事が出来ず、進む事が出来ない。
「そいつをお前なんかに好きにさせるかよ!」
クリスは軋む身体に鞭を打ちありったけの小型のミサイル弾を出現させるとノイズに向けて解き放つ。瞬間に身体がシンフォギアを現状で無茶な出力で使用したせいで、その身が焼かれる様な激痛が襲う。
「ガァ!?」
「クリスちゃん、やめて!そんな事したらクリスちゃんが!?」
「関係ねぇ!あいつを救うにはこれしかねぇんだよ!」
響の静止を振り切ってクリスは放ち続ける。
「全く、無駄な事をしていくものだね。ノイズを倒そうがこっちは幾らでもノイズを出せるというのに」
「全くだ。だが、そうはいってもいつまでもこう無駄に時間が過ぎていかれるのは困るからな。奴から
クリスが張る絨毯爆撃をノイズにより防ぎながらウェルとアッシュボルトはガンヴォルトへと近づいて行く。
「止めろ!」
奏と翼、響がアッシュボルトを止める為にノイズとクリスの爆撃を避けてアッシュボルトへと迫る。
だが奏の振るう槍を、翼の振るう剣を、響の振るう拳も全てアッシュボルトに触れる事なく、全てが空を切る。
そしてノイズを出現させたウェルにより突き放す様に元の位置へと押し戻されようとする。
「ガンヴォルト!起きろ!」
「ガンヴォルト!早く起きて!」
「ガンヴォルトさん!」
三人は声を荒げ、ガンヴォルトの名前を叫ぶが、依然としてガンヴォルトは立ち上がらない。
「さて、
アッシュボルトは何か取り出すと、それをガンヴォルトへと向けて突き出して触ろうとする。
だが、アッシュボルトは腕を掴まれて止められた。
「貴様、目を覚ましていたのか?」
「ゲホッ…あんな威力を喰らって四肢が無事なんてありはしないだろ…お陰で身体中ボロボロだ…だけどようやく貴方を掴む事が出来たぞ…アッシュボルト」
吐血しながら、先程まで倒れていたはずのガンヴォルトが雷撃鱗を発動して腕を掴み、アッシュボルトへと至近距離から
「ガンヴォルト!」
四人はガンヴォルトの無事に安堵し、名前を呼ぶ。
アッシュボルトは
「
それと共にガンヴォルトの周りに虹色のオーラが現れると同時に今まで姿を消していたシアンが現れて歌い始める。
「GV!心配させないでよ!幾らアッシュボルトを欺くためとはいえあんな危険な事して!無事じゃなかったら本当に危なかったんだから!」
シアンはガンヴォルトに対してそう叫ぶが、ガンヴォルトはゴメンという風にシアンへと視線を送るのみで、アッシュボルトを討つ為に言葉を紡ぎ始めた。
「天体の如く揺蕩え雷、是に到る総てを打ち払わん!」
アッシュボルトを逃すまいと強く握った腕の雷撃が更に強まり、蒼き雷光が辺りを照らし出す。
「
アッシュボルトもガンヴォルトの言葉を無視しながらナイフでガンヴォルトの言葉を阻もうと振るいながら、同様に言葉を紡いでいく。
「天体の如く蹌踉めく雷、阻む総てを打ち払え!」
同時に紡いだ二つの言葉が互いの雷撃の力を呼び起こし、二人を覆う巨大な天体が出現した。
「「迸れ!
出現した二つの天体は混じり合う様に重なり、そしてアッシュボルトとガンヴォルトを飲み込む。そしてその周りを公転する球がぶつかり合う。
その衝撃はあまりにも大きく、周囲にいたノイズ、そしてウェルに装者達へと襲い掛かる。
「キャァ!?」
あまりの威力に装者は何度か踏み止まるが、生身であるウェルはその威力に吹き飛ばされていく。
そしてその衝撃の当事者である二人は互いの雷撃の熱量で自身の身を焦がしながらも放ち続けている。
そして弾ける様に雷球が巨大なエネルギーとなり、二人を吹き飛ばす。
ガンヴォルトはシアンと共に、装者の側へ。アッシュボルトは破壊された廃病院の壁へとぶつかり、そのまま外へと押し出された。
「ガンヴォルト!無事か!?」
装者達は駆け寄り、奏が吹き飛んだガンヴォルトを起こそうとするが、すぐにガンヴォルトは立ち上がる。
だが、見に纏う蒼いコートはかなりボロボロとなり、片腕のコートの部分は完全に損失しており、そこから見える腕は酷い火傷となっている。
「ぐっ…大丈夫…このくらいならまだ動かせる」
「お前は無茶しすぎなんだよ!」
「そうよ、GV!無茶しないでよ!」
クリスとシアンがそう叫ぶ。シアンはガンヴォルトを少しでも回復するのを手伝う様に歌を歌い、サポートに専念する。
「無茶でもしないとあの男だけは止められないよ」
ガンヴォルトも一番傷の深い腕へと雷撃を流すと、シアンのサポートも加味してボロボロの腕が少しずつだが修復し始める。
「してやられたな。武装のほとんどが焼けて使い物にならん。まあ、こいつが壊れていない事が幸いか」
ガンヴォルトはダートリーダーを声のする方へと素早く構える。どうやらダートリーダーはあの雷撃を受けても使える様であった。
装者達も己が武器を構えて、声の主へと視線を向けるが、その姿に絶句する。
ガンヴォルト同様に装備はボロボロに見えるが、それでもダメージといったものを感じさせないほど毅然に立っている。だが、ガンヴォルトが握っていた腕は完全に鎧の様なものが砕けており、素肌が露出している。しかし、その腕はガンヴォルト同様に大きなダメージを負っている。
「リヴァイブヴォルト」
アッシュボルトはそう口にした瞬間、傷だらけの腕に雷撃が迸り、雷撃が止んだ瞬間には腕は元通りになっていた。
「馬鹿な!あの傷を一瞬で!?」
「どうなってんだよ」
翼も奏もその事に驚きを隠せない。
「リヴァイヴヴォルト…部位欠損がなければ完全に身体を修復可能な
「だったらガンヴォルトさんも使えば!」
響もそう言うが僕が答えるよりも早くアッシュボルトが口を開く。
「使えないんだろう?貴様には。私との攻防の際に使用したスパークカリバー、そしてライトニングスフィア。
アッシュボルトが完全にボクの
「ガァ…」
そんな中、今まで動かなかった獣、ネフィリムがボロボロの状態で立ち上がる。だが先程の攻撃を直に受け続けていたお陰で戦える様な状態でないのは一目瞭然だ。そしてネフィリムの腕には弾痕がいくつも残っている。
「そういう事か。貴様、あの時無事でいられたのはネフィリムの腕を盾にしていたのか」
弾痕を見て、ガンヴォルトが無事だった理由を理解したアッシュボルトは呟く様に言うと、どこからか通信が入ったのかそうかとだけ呟く。そしてネフィリムにウェルを回収して逃走する様に指示する。
ネフィリムはアッシュボルトの言葉を聞くと一目散に駆け出すと壁にぶつかり気絶したウェルを回収してソロモンの杖のみをアッシュボルトへと向けて投げる。
「どうやら貴様等の本隊がこちらまで来た様だな。ここで引かせてもらおうか。有象無象が揃ったところで何も出来ると思わんが、貴様が完全回復される時間を与えればまたこの様に傷を負いかねん。それに装者同士ぶつかった際にネフィリムを奪われるのは敵わんからな」
そう言うとアッシュボルトはソロモンの杖を使用してノイズを大量に召喚すると撤退する為に壁へと雷撃を放ち外への穴を開ける。
「
そう言ってアッシュボルトは開けた穴から外へと駆け出した。
「逃しません!」
全員が追おうとしたのだが、その前に大量のノイズが立ちはだかり、妨害しようとする。
装者達は斬り伏せ、打ち倒し、殴り飛ばそうとしたが、ギアの出力が足りず、ノイズに苦戦を強いられそうになる。
「みんな下がって!」
シアンが叫び、その言葉に全員がガンヴォルトのいる場所まで戻る。
「まだ間に合う!ボクが道を切り開く!」
そう言ってガンヴォルトはテールプラグにダートリーダーを接続させると雷撃をダートリーダーへと収束させる。そしてその標的をノイズ。そしてその奥にいるアッシュボルトへと向けて放つ。
「貫け!」
その瞬間にダートリーダーから放たれた雷撃のレーザーにより、立ちはだかるノイズを全て屠り、アッシュボルトへと向けて向かっていった。
◇◇◇◇◇◇
撃ち出したレーザーにより更に巨大な穴を開けた壁。いやもう完全に崩壊して廃病院の面影もない。だが、そんな事は今はどうだっていい。
目の前のアッシュボルトを捕らえる為に動く。だが、シアンにより強化された
「待て!」
身体能力を極限まで強化した状態でアッシュボルトへと向けて駆け出す。
「ガンヴォルト!」
全員を置き去りにしてアッシュボルトへと接近する。
「それほどの力を残していたか。それに高められた
アッシュボルトは射線から外れた場所で躱しており、ダートリーダーの一撃を見てそう呟いた。そして此方へと視線を移すと同時に構えをとると同時にボクとアッシュボルトは雷撃鱗を展開してぶつかり合う。
「逃さないぞ!アッシュボルト!」
「残念だが、逃してもらおうか。なに、心配する事はない。貴様とは何れにせよぶつかり合うことになるさ」
そう言うと同時にソロモンの杖を掲げ、新たなノイズを呼び出そうとする。
「させるかよ!」
その瞬間に雷撃鱗を通過してレーザーがソロモンの杖を捕らえ、弾き出された。
ボクの背後からクリスが奏に肩を借りながら、ソロモンの杖を弾いた様であった。
「雷撃鱗が無効化できるのは質量を持った物だけって事は把握してるんだよ!それ以上それを使われてたまるか!」
そしてようやく装者達も此方へと追いつき、完全に追い詰める。
「全く手癖が悪いな。まあ、予定通りだ」
アッシュボルトはソロモンの杖を飛ばされてもなお、余裕を崩さない。そして弾かれたソロモンの杖の飛んだ先にはライブ会場の一件から姿を消していた、マリアの姿があった。
「酷くやられた様ね、アッシュボルト。勝手な事をしたばかりか、ここまで追い詰められているなんて」
マリアはすでに黒いシンフォギア、ガングニールを纏い、ソロモンの杖を拾い上げてアッシュボルトへと向け、そう言った。