戦姫絶唱シンフォギアAB   作:株式会社の平社員

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ネフィリムには第七波動(セブンス)を使える事が出来ると告げられ焦る四人。

 

第七波動(セブンス)の能力はガンヴォルトから以前から聞いていた。奏とクリスはそこだけは詳しくは聞いていなかった為に困惑している。

 

嘘かもしれないが、あの力を見せられては本当であると認識するしかない。

 

「どうすればいいんだよ!」

 

「クソッ!蒼き雷霆(アームドブルー)以外の第七波動(セブンス)なんて又聞きで詳しく知らないぞ!」

 

「クリスちゃん!奏さん!それでもやるしかありません!私と翼さんがネフィリムの持つ第七波動(セブンス)がなんなのか少しだけは分かります!」

 

「奴の持つ第七波動(セブンス)!それはガンヴォルトの倒していた第七波動(セブンス)能力者と一致している!孔を開けて瞬間移動の様な芸当をする亜空孔(ワームホール)、発光して高速移動を可能としていた残光(ライトスピード)、そして爆炎を放った爆炎(エクスプロージョン)!他の奴も持っているとすれば翅蟲(ザ・フライ)と呼ばれる物と磁力拳(マグネティックアーツ)!そして最も厄介な生命輪廻(アンリミテッドアムニス)!奴がそれを使いこなしているとなれば奴はもっと厄介なものに!不死身の怪物になっている!」

 

その言葉を聞いたクリスと奏は驚く。

 

「おやおや、ボクもそこまでは知りませんでしたが、貴方達、いや話を聞く限り、そちらのお二方のみネフィリムの持つ第七波動(セブンス)を理解している様ですね」

 

ウェルがそう言ってネフィリムへと指示を出す。

 

「ですが、理解しているからと言って第七波動(セブンス)の力に適合したネフィリムを倒す事が出来ますか!ガンヴォルトだからこそ倒す事の出来た能力者の力を持つこのネフィリムを!貴方達シンフォギア装者達に!それに能力者の力を理解したところでその力を対処出来るとでも!」

 

その言葉と共にネフィリムがまた孔を開けてそこへ爆炎を撃ち込む。

 

「来るぞ!」

 

その瞬間に上空に孔が出現して爆炎が四人へと放たれる。すぐさま跳び避けるのだが、更にネフィリムは口を大きく開いて何か黄色の粒子の様なものを吐き出した。

 

爆炎を避けるために散り散りになる四人。そして更に爆炎を通った孔から黄色の粒子は散り散りになった装者へとバラけて向かい始める。

 

「この!ぶっ飛びやがれ!」

 

クリスがその粒子へと向けて腰のユニットからミサイル弾を構えるとそのまま孔と黄色の粒子に向けて放った。

 

放ったミサイル弾は黄色の粒子へと接近する。だが、その黄色の粒子へとミサイルが着弾して爆発するかと思うとそのミサイルに粒子が群がって一瞬の内にミサイル弾を跡形もなく消してしまった。

 

「なっ!?」

 

「なんだと!?」

 

爆発もせずに消えたミサイル弾を見て四人は驚く。

 

「素晴らしいですよ、ネフィリム!これが翅蟲(ザ・フライ)!物質を喰らう能力ですか!アッシュから情報を聞いていましたが、これ程とは!」

 

翅蟲(ザ・フライ)…物質を喰らう能力だと!?」

 

「物質がダメなら!」

 

そう言って奏が穂先を回転させると竜巻を起こして迫り来る粒子をそのままの勢いで吹き飛ばした。

 

「流石にそれは無力化出来ないみたいですね」

 

ウェルが興味深そうに観察していると既に響がネフィリムの元へ接近しており、口を開けて孔へとまだ粒子を送り込むネフィリムへと殴りかかる。

 

「ネフィリム!来ていますよ!」

 

ウェルが後方に大きく下がりながら、ネフィリムへとそう言うとネフィリムは粒子を吐く事をやめて、孔を閉じると響の方へ顔をずらし、口を開けて爆炎を口から吐き出そうとする。

 

「させるか!」

 

翼が奏が粒子を吹き飛ばした事により、道が開けた事で響よりも早く、ネフィリムへ近づいており、頭へと剣を振り下ろし、地面へと叩きつけ、口を閉じさせると同時にネフィリムの口が爆発する。

 

爆風に巻き込まれない様離れた翼。そして爆発の中を突き進み、響はネフィリムへと拳を振るおうとする。

 

だが、ネフィリムはそれよりも早く、爆発など気にした様子もなく、身体を発光させると、クリスの元へと移動してクリスへと攻撃しようとする。

 

「なっ!消えた!?」

 

「ちっ!」

 

響は突然消えたネフィリムの姿を探す。そしてクリスは目の前に現れて大きな口と共に粒子を吐き出そうとするネフィリムへと向けて手に持つ銃を口へと向けて乱射する。

 

「エネルギー体だったらどうだ!」

 

クリスの予想通り、粒子は消し去る事が出来たが、その奥から覗いてくる紫の紋様。

 

「なっ!?」

 

「クリス!」

 

発光してクリスの元へ移動した瞬間に動いていた奏が側面からネフィリムへと槍を叩きつけ吹き飛ばそうとする。

 

槍がぶつかると同時に放たれる光線。クリスもその紋様から放たれる光線を吹き飛ばされる事で直撃する事は回避出来たが、それでも片腕だけはその光線に当たり、腕を覆うインナーが石化する。

 

「ぐぁぁぁ!」

 

「クリス!無事か!?」

 

すぐに奏はクリスの元へと駆け寄る。だが、クリスの腕が石の様に固まっているのを見て、奏はネフィリムへと叫ぶ。

 

「テメェ!」

 

吹き飛ばされているネフィリムは体勢を整えると体を発光させて再び、奏とクリスへと接近してくる。

 

「クリスちゃん!奏さん!」

 

「突進しか出来ねぇなら分かってるんだよ!」

 

奏は一瞬で消えたネフィリムの移動先を理解して素早く、槍を真っ直ぐと構える。だが、その瞬間に穴が開くと共に奏の側面から大きな衝撃が襲う。

 

「がはっ!」

 

そのまま奏は突如横から空いた孔から一瞬で現れたネフィリムの突進をまともに食らって吹き飛ばされる。

 

「奏!」

 

「奏さん!」

 

吹き飛ばされる奏を響が受け止め、クリスを守るために翼が現れたネフィリムへと斬撃を飛ばす。

 

だがネフィリムはその斬撃を躱して、クリスを、イチイバルを喰らうためにクリスへと大きく口を開けて、飛び掛かる。

 

「クリスちゃん!」

 

「雪音!」

 

響と翼が狙われたクリスの名を叫ぶ。 

 

「…簡単にテメェみたいな化け物に喰われるわけねぇだろ!」

 

クリスは動かない手とは逆の手でライフルの様な物を出現させるとそのまま大きく開いた口へと銃口をねじ込んだ。そして喰われる前にクリスは引き金を引く。

 

「ぶっ飛びやがれ!」

 

それと共に響く轟音。それと共に放たれた銃撃がネフィリムの口の中で爆発してそのままネフィリムは吹き飛ばされる。

 

「雪音!」

 

ネフィリムが吹き飛ばされるのを確認して直ぐ様翼がクリスへと駆け寄る。

 

「いてぇ…至近距離であんなの撃つのなんてこりごりだぜ…」

 

「馬鹿者!だが、雪音が無事で良かった…」

 

そう言ってクリスに肩を貸して立たせると、響と奏の元へ直ぐ様移動する。

 

物凄い勢いでぶつかられ、シンフォギアが少し破壊された奏も、響の肩を借りて立ち上がっており、ネフィリムの使う第七波動(セブンス)の恐ろしさに痛感する。

 

こちらの攻撃は通じる。だが、僅か数分の間で、二名の装者へとかなりの打撃を浴びせたネフィリムを見ると、まるでダメージが通っていないとばかりに直ぐ様立ち上がった。

 

「ガァァ!」

 

「化け物かよ…あんだけ高威力の一撃を打ち込んだのにピンピンしてやがる…」

 

「まだ磁力拳(マグネティックアーツ)生命輪廻(アンリミテッドアムニス)…厄介なものが二つも残っているなんて…」

 

「いや…アッシュボルトがいる時点で奴自身にも蒼き雷霆(アームドブルー)があるかもしれない…」

 

「本気かよ…ガンヴォルトとあいつの能力まで備わってる可能性があるって事かよ…」

 

そう考えると状況は更に悪化の道を辿る事となる。第七波動(セブンス)を複数操るネフィリム。そしてそれもまだ三つも隠している事となると痛手を負う奏、そして片腕を使えなくなったクリスがいる中で戦わざるを得ない。

 

それにアッシュボルトと戦闘をしていると思われるガンヴォルトとシアン。

 

何とか出来ないかと模索する中、それをさせないとばかりに再び、ネフィリムは大きく口を開けて四人へと向けて次なる攻撃を準備していた。

 

◇◇◇◇◇◇

 

目を潰されて周りの見えなくなったボクはシアンの指示によりアシモフの攻撃を回避していた。

 

「GV!前方からあの弾が!」

 

ボクはシアンの指示て不格好ながらも必死に迫り来る強欲なる簒奪者(グリードスナッチャー)を避ける。

 

電子の謡精(サイバーディーヴァ)!お前も私の邪魔立てをするか!」

 

「うるさい!GVをもう二度とあんな目に遭わせない!貴方をここで止めるために私だっているんだから!絶対に!もうGVをあんな目に遭わせはしない!」

 

電子の謡精(サイバーディーヴァ)!貴様なら知っていると踏んだが、何も知らないとはな!そいつを助ける事になんの意味がある!紛い者に手を貸す意味に何があると言うのだ!貴様の知る奴ではないこの男に!生まれて来た事自体が罪のこの男に!」

 

「意味の分からない事を並べて!貴方はGVの何を知っているって言うのよ!さっきから紛い物だの!裏切った貴方が何言っているの!」

 

シアンが支持を飛ばしながらアシモフへと叫ぶ。だが、アシモフはシアンの言葉にも、もちろん答えるつもりがないのか確信めいた言葉は何一つ言わない。

 

「アシモフ!もうそんな言葉はうんざりだ!」

 

「うんざりなのはこちらの方だ!貴様如きがその記憶を持って私の前に現れた貴様が!託した者でもない!紛い者如きが知った様な口を聞くな!」

 

そう言ってアシモフが何かを再び投げた様でシアンが、叫ぶ。

 

「雷撃鱗を!」

 

そして雷撃鱗を展開して何かが雷撃鱗に触れると同時にボクの雷撃鱗から爆発して爆風を感じる。手榴弾か何かであり、シアンがその答えを叫ぶ。

 

「GV!スモークよ!これじゃ私も指示が出来ない!」

 

辺りがスモークで見えない事を知らせてくれる。シアンが何とかしようと視界を動かして何とかアシモフの次の手を読もうとしているが、見えない以上シアンには何も出来ない。

 

そして背後の煙からアシモフが出てくると、雷撃鱗を展開してボクの雷撃鱗と衝突する。

 

「貴様を殺し、電子の謡精(サイバーディーヴァ)を頂く!」

 

「シアンを貴方に渡さない!絶対に!」

 

アシモフの雷撃鱗に負けじとボクは雷撃鱗に更に力を流してアシモフの雷撃鱗を受け止める。

 

「いいや!渡してもらう!必ずその力を手に入れて私は為さねばならんのだ!こんな世界に着いてようやく見つけた私の希望なのだから!」

 

「何が希望だ!貴方の下らない妄言のためにシアンを利用なんてさせない!」

 

「紛い者如きが私の事を知った口を聞くな!吐き気がする!」

 

見えないボクは何とかアシモフの雷撃鱗を抑え込む。だが、シアンの言葉と共に銃を構える音が聞こえる。

 

「GV!あの弾が!」

 

終わり(デッドエンド)だ!ここで死ね!」

 

それと同時に引かれた引き金により放たれる弾丸、強欲なる簒奪者(グリードスナッチャー)が迫り来るのを感じる。

 

「GV!」

 

ボクはすぐに腰のポーチから何かを取り出すと、それに雷撃鱗とは別で雷撃を流す。それと同時に前に翳すと強欲なる簒奪者(グリードスナッチャー)は速度はそのままであったが、ボクへと近づくにつれて軌道が逸れて、ボクから完全に軌道が外れ、背後へと着弾するのを音で聞く。

 

「何!?」

 

「弾が自分から逸れた!?」

 

「貴方にいずれ闘う事になると分かっていた…まさかこっちで貴方と出会って使うとは思っていなかったけど…あの時、貴方の可能性があるから用意していて正解だった…貴方がいる以上、強欲なる簒奪者(グリードスナッチャー)の対策をしないわけないだろう!」

 

アシモフはそれを見て強力な磁力が発生した事を察し、更に憎そうな声を絞り出した。

 

磁力拳(マグネティックアーツ)の力をも退ける程の磁力…それに貴様の雷撃に反応するところを見るに、電磁石(エレクトロマグネット)…」

 

だが、ボクの雷撃には耐えきれず、一撃で中身のコイルが焼き切れてもう使い物にならなくなる欠点があるが、アシモフにその事を伝えるなんて事はしない。

 

そしてようやく、少しずつだが、視界が復活してきた目を開けて、アシモフの目をぼやけながら見る。

 

「絶対にここで終わらせる!貴方をここで止める…アシモフ!」

 

「貴様に言われずとも!ここで終わらせる!もう貴様の妄言にも狂言にも付き合ってられない!これ以上私を!奴を侮辱する貴様を必ずここで殺す!」

 

ダートリーダーとアシモフの構えるアキュラの銃。

 

そして交差する視線にボクとアシモフの雷撃が強くなり、そのまま雷撃鱗が対消滅して吹き飛ばされる。

 

アシモフもボクも吹き飛ばされる、雷撃鱗が、蒼き雷霆(アームドブルー)が使えないオーバーヒート状態になる。

 

「くっ!」

 

「ただでは転ばんぞ!」

 

それと同時にボクへと四方八方からアシモフが流す雷撃がボクへと襲い掛かろうとしていた。

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