戦姫絶唱シンフォギアAB   作:株式会社の平社員

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投稿遅れてすみません。
ストライカーパックでリハビリがてらアキュラの操作とガンヴォルトの操作をしていたら未だクリアできていなかった最強への挑戦をやっていました。
とりあえずスーパーガンヴォルトEXのスパークカリバーシュートマンダラーの鬼畜さが異常でクリアに手間取ってしまいました。ライトニングスフィアやヴォルティックチェーンは八割方かわせるようになったけどスパークカリバーだけは本当に無理ゲー。でも楽しくてタイムアタックを一人でしていて三分を切ることはできました。
スーパーアキュラEXはとにかくめんどくさいものの比較的に楽に勝てたんですが二度とやろうとは思いませんでした。
とりあえずはムゲンドライブもディヤウスプラグも手に入れて楽しく遊んでいました。すみません。
それとツイッターで公式のコハクのデザイン画を見てホットパンツかと思っていたものはバックパックも言うことに驚きつつもインティはいい仕事をしてくれたと思う今日この頃。
長くなりましたが小説の方もお楽しみください。
なんか書いてると話数ペースがアニメ原作1話に対して3から4話と長くなりそうだなと感じています。


24VOLT

次の日、ボクは朝に支度を済ませ、長野県のあの場所に向かった。奏と会ったあの場所の近くに建てられている奏の家族の墓。

 

ボクは奏の家族を助けられなかったこと以外にも奏の父親との約束であった奏を救うという事が出来なかった。未だに墓の前で懺悔する事しか出来ない。

 

着いたお墓はボクや弦十郎、翼が定期的に清掃をしているためそれなりには綺麗になっている。それでも、雑草などが生え始めているため、周りの草を抜いたり雨などにより汚れた墓石を綺麗に磨く。

 

手慣れた作業の為、時間も掛からず終わる。そして他の調査員達のお墓も全て掃除を行い、線香をあげる。

 

「ごめん。ボクはあなたとの約束を守れなかった」

 

ボクは最後に線香をあげた奏の家族の墓でまたそう呟いてしまった。奏の父親から救うよう託されたのに助けられなかった。奏の父親はあの時の事だけお願いしたのかもしれないがボクにとってはそれは、その場だけの約束なんてものじゃないと思っている。その事を未だにこの場所に来ては謝り続けている。

 

弦十郎や翼もボクのせいではないと言ってくれるが、ボクが少しでも早くあの場に到達していれば奏は無事だったかもしれない。もしかしたら響も装者とならず、戦いの場に出なくても済んでいたかもしれない。

 

そんな考えが浮かぶが、ボクが考えてどうなる問題でもない。ボクに出来るのは蒼き雷霆(アームドブルー)を使って戦う事だけ。この世界に来てもやる事は結局は変わらない。守る為に戦うだけだ。そして、今。少しずつだが、誰がこのような状況を作り出そうとしているか影を掴んだ。その影を捉える事が出来るまであと少しで、時間の問題である。

 

「だから、今度はボクが勝手に約束する。あなたが託した奏が眼を覚ます時には奏が、みんなが笑顔を見せて歌える場所を作ってみせるよ」

 

誓う。奏の家族に、託された者として。だけど、そこにボクはいるかは分からない。ボクもこの世界に来て七年の月日が経つが、ボクには元の世界に戻り、このような状況に陥った原因となったあの人に真意を聞かなければならない事がある。だから、この世界に異物であるボクや第七波動(セブンス)はあってはならない。

 

風が吹き、まるでボクの誓いをかき消すように木々の葉が音を立てて揺れる。生暖かく、不安を運ぶ風。その風により、先程点けたばかりの線香が根元から折れてしまう。

 

普段なら気にしないような事だが、その出来事がボクの中で大きな不安を感じさせる。第六感というべきなのだろうか、何を感じているのか分からないが何故か早く帰らなければ大変な事になる気がする。だけど、何故今このような感覚が働くのか分からない。だが、元の世界ではこの感覚に幾度となく救われた。だからこそ、ボクは新しい線香に火を点け、奏の家族の墓を後にする。

 

「この不安がボクの気のせいであってくれればいいけど…」

 

ボクは不安を感じながら急いでリディアンに向かい走り始めた。

 

◇◇◇◇◇◇

 

響は友人達と中庭にて昼食を取っていた。みんな昼食である弁当箱やバスケットを広げてご飯を食べる中、響は一人レポートを広げ、ひたすら書き込んでいる。

 

「全く、そんな大事なレポートをギリギリでやるなんてアニメじゃないんだから」

 

「まぁ、ビッキーだから仕方ないか」

 

レポートを広げる響に友人である板場弓美と安藤創世は響の口元に食べ物を近付ける。響はそれを口に含むとレポートを書き進めていく。

 

「だって、最近忙しくてレポートに割く時間がなかったんだもん」

 

響は二人に呟きながらもレポートの用紙と格闘を続ける。

 

「まぁ、忙しくといえば小日向さんもですよね?お二人とも帰りの時に何処か探すように少し回り道をしながら帰ったりしてますもんね。何か落し物であったら私達も協力しますよ?」

 

「ありがとう。でも、大丈夫だよ。落し物じゃなくて人探しなんだ」

 

寺島詩織の質問に未来が答える。

 

「人探しならあたし達も手伝うよ?やっぱり人が大勢いた方が早く見つかるんじゃない?」

 

創世がそういうが響が少し申し訳なさそうに言った。

 

「ごめんね。今回の人探しは私達の個人的な問題なんだ。あっ、でも危ない人とかじゃないから心配しなくても大丈夫だよ?」

 

響は事情を知っているからこそ、友人を巻き込みたくない、というより探し人自体はなんら問題のない人格者であり、すでに響は何処にいるのかを把握しているのだが、二課という機密の塊に所属している事。普通に外に出ていたりするがガンヴォルト自身が機密の塊だという事で外部の特定の人以外とは余り接触できないという決まりがあるために紹介する事も出来ない。響との接触も彼のお人好しがあってたまたま接触してしまったようなものらしい。

 

その為に響は未来に隠し続けなければならない事を申し訳なく思っている。

 

「そうですか、でも本当に手詰まりになったら私達も協力するのでいつでも言って下さいね」

 

「うん、ありがとう」

 

未来と響は詩織達の言葉に礼を言う。

 

「さてと、私達もここで話していたらレポートの邪魔になってしまいますし、屋上でバトミントンでもどうでしょう?」

 

「えっ!?手伝ってくれるんじゃなかったの!?」

 

響は詩織の提案に驚く。

 

「悪く思わないでね、これもビッキーが課題をやらなかったのが悪いんだから。ヒナはどうする?」

 

「私は響のレポートを手伝うよ。手伝うって約束してるもの」

 

「相変わらず仲がよろしい事で。じゃあ、私達は屋上でバトミントンやってるから。入りたくなったらいつでも来てね」

 

そう言って三人は校内へと向かって行った。

 

「皆ひどいよー。でも、未来だけは私を見捨てないでくれた、さすが私の親友!」

 

「煽ててないでさっさと終わらせなさい。今日もあの人を探すんだから」

 

その言葉に響はあははと苦笑いを浮かべる。探している人物は直ぐ近くによくいるのだが言い出せない自分に罪悪感が生まれる。だが、探し人であるガンヴォルトの事を喋れない為こうやって笑って誤魔化すしかない。

 

「あのさ、響。今日なんだけど、あの人が今日も見つからなかったらさ、流れ星見に行かない?ああやって無闇に探してても見つからないなら気分転換をした方がいいってネットとかに書かれていたし。それに今日の夜は流れ星が見えるらしいの」

 

「えっ、ほんと!?行く行く!」

 

未来の誘いに響は直ぐに食いつく。

 

「だがら早くレポート終わらせてね」

 

響はレポートを終わらせる為にペンを急いで走らせた。

 

◇◇◇◇◇◇

 

放課後、響はなんとかレポートを終わらせる事が出来たが、先生に提出して及第点をもらう事は出来たが、字がヒエログリフみたいだのもうちょっと余裕を持ってやりなさいだの授業にももっと集中しなさいだの沢山の小言を担任にもらった。

 

「なんとか終わったー」

 

職員室から出る時には既にお疲れモードの響。そんな響を見て未来は苦笑を浮かべる。

 

「なんとか間に合ったね」

 

「ありがとー、未来。一人だったら絶対に終わらなかったよ」

 

「響も忙しいのかもしれないけど今度からマメにやってね」

 

未来からも注意されるが、響の心は既に流れ星の事でいっぱいだった。

 

「分かってるよ、それより早く教室に戻ってカバンを持ったら流れ星見に行こう!」

 

「それよりもあの人を探すのが先。響はここで待ってて。カバンは私が取ってきてあげる」

 

そう言って未来は教室の方に走り出す。

 

「えっ?いいよ。それくらい」

 

「響が今日頑張ったんだから、そのご褒美。響はここで待ってて」

 

そう言って未来は教室の方に走り去って行った。その後ろ姿を見送った響はやっぱり未来は優しいなと呟く。

 

だが、急に響の持つスマホが音を立てて震え出す。友達からの連絡かなと思い取り出したスマホの画面にはノイズの出現による二課からの出撃の要請。今日に限ってガンヴォルトは用事により遠くに行っている為に翼と響にのみに要請が来ているようだ。そして出現位置に近いのは響であった。響は親友の約束を守れない事を謝り、現場に向かった。

 

現場に向かう途中、流石に黙っているのはまずいと思って未来に走りながら電話を掛ける。

 

『響!あなた、急にいなくなって心配したんだから!』

 

未来は何も言わずにいなくなった響に対して心配そうにそして少し怒っているようだ。

 

「ごめん、未来。急ぎの用事が出来ちゃって…」

 

そういうと未来は少し考えてから電話越しに言う。

 

『また、大事な用事?』

 

その言葉は少し寂しそうに、そして悲しそうな声音が含まれていた。せっかく約束したのに守れない事を歯がゆく思いながら響は言う。

 

「ごめんね、未来。本当にごめん」

 

『分かった。部屋の鍵開けておくからなるべく早く帰ってきてね』

 

「ありがとう、未来」

 

そう言って電話を切る。そして少しするとノイズの出現場所である地下鉄に着く。辺りには既に人の気配はなく、入り口には人であった炭の塊がチラホラ見える。

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

響は聖詠を唱えるとシンフォギアを纏う。そして、そのまま地下鉄へ入っていく。そこには数体のノイズが、未だに炭となっていない人間がいないかと徘徊していた。

 

響はノイズを見つけると駆け出す。ノイズはそんな響に気付くと襲い掛かるが、響は襲い掛かるノイズにダメージを食らうのも御構い無しに拳を振るう。

 

その拳は今までガンヴォルトにサポートされていた時のように恐怖など微塵も感じておらず、今では響にとって約束を反故させ、親友を悲しませてしまった事での怒りによって恐怖など感じる事なく、憎きノイズに拳を振るう。

 

『響さん!そちらに大きな反応が近付いています!パターンからガンヴォルトの報告にあった葡萄のようなノイズだと思われます!葡萄のような果実は爆弾でもあり、ノイズを発生させる物と報告があるので速やかに排除して下さい!』

 

その報告と共に現れたのは葡萄のようなノイズ。そのノイズは既に房から果実のような球体をもぎ取っており、響の上の天井めがけて投擲をしていた。

 

果実は爆発して響は崩れてきた瓦礫の下敷きになってしまう。しかし、響はシンフォギアによる痛みの軽減がされて動けないという訳ではない。むしろ今先程ノイズにされた攻撃により響の奥底にあった怒りをさらに表面に押し出す形となった。

 

「お前達のせいで…約束を…親友との約束を…」

 

響は力任せに瓦礫を殴り飛ばすとそのまま獣のように残っているノイズに向けて襲い掛かる。掴み掛かったノイズを掴み上げると炭の塊となる前に振り回して近くにいたノイズにぶつける。ノイズ同士がぶつかって弾き飛ばされると、掴んでいたノイズは炭の塊と化し、握りつぶして飛ばされたノイズに向けて飛び蹴りを入れる。

 

「お前達のせいで…大切な約束を破ったんだ…お前達がいなければ…」

 

響の中に押さえ込まれていたドス黒い感情がガングニールに呼応し、力を増幅させる。響は力任せに付近のノイズ達に振るう拳や蹴りに今の感情を爆発させるように乗せて攻撃する。

 

気が付けば辺りに出現していたノイズはいつの間にか全て炭の塊となっていた。残っているのは先程からノイズを立て続けに増やし続けていた葡萄のようなノイズ。そのノイズは既に果実のような球体は既に無くなっており、無防備の状態となっていた。

 

響は最後に残っているノイズに向けて駆け出し、殴り飛ばすそうとする。しかし、そのノイズは一つの球体を急速に再生させるが如く、出現させると響に向けて投擲する。

 

響は咄嗟に両腕をクロスさせその爆風の衝撃を受ける。シンフォギアのおかげでダメージは少ないものの、爆発の衝撃で吹き飛ばされ、煙のせいで視界が悪くなる。

 

だが、そのおかげか冷静になる事も出来た。煙が晴れ、ノイズのいた場所を見るとノイズは幾つか球体を復活させており、響に背を向けて逃げるように後退していた。

 

「待て!」

 

響はノイズを追う。ノイズは復活させた球体を複数響に投げ付ける。響は次はそれを躱すように避けるが爆発は起きずノイズが現れ、響に襲い掛かる。

 

響は付近に出現したノイズを倒す事に専念するが、その間に葡萄のノイズは地下鉄の路線の天井を残った球体で天井を崩して逃げようとしていた。それを追うために素早くノイズ達を炭の塊に変え、葡萄のノイズを追う。しかし、逃げ足の速いようで既に地下から地上へと抜け出しており、見えなくなっている。

 

響はノイズの開けた穴から飛び出ようとするがその時、空に蒼い星が流れるのを確認した。目を凝らすとその星は翼であり、巨大な剣を召喚した翼がそれを逃げ出したノイズに向けて突撃しているようであった。

 

響は急いで地上に出る。地上に出ると同時に地面が揺れる。そして、その震源に目を向けると巨大な剣に貫かれ、炭の塊となったノイズと翼の姿があった。

 

「翼さん…」

 

「ノイズを取りこぼす事は被害を広げる事になる。ガンヴォルトがあなたに教えていると思っていたけどそれすらも出来ないの?」

 

その言葉は少しカチンとくるが、翼の言う通り、一人であったら多分被害を増やしていただろう。だが、それでも言い方っていうものがあると思った響は翼に言った。

 

「その事については私が不甲斐ないばかりに迷惑を掛けているのは分かっています。でもこれでも頑張ってやってるんです!それなのにそんな言い方はあんまりじゃないですか!私が奏さんと同じガングニールの所有者として認めたくないというのはガンヴォルトさんに聞いています!だけど私だって守りたいものを守る為に頑張っているんです!」

 

「戦場でろくに警戒せずにおしゃべりなんて余裕だな!」

 

突然響く少女の声。その方向を向くと、シンフォギアに似たような鎧を纏う少女が姿を現した。響は最初は協力者かと思ったが翼が剣を構えるのを見て敵だと認識する。

 

「ネフシュタンの鎧…あなたそれを何処で手に入れた!」

 

響は分からなかったが、少女の纏うそれはかつてライブ会場にて起動実験を行い、暴走により紛失したネフシュタンの鎧という二課の所有していた聖遺物であった。

 

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