戦姫絶唱シンフォギアAB   作:株式会社の平社員

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依然として生存してます


16mVOLT

〜装者達の一幕〜

 

「えー、それでは、ガンヴォルトさんと約束を取り付けたわけなので、順番決めをしたいと思います」

 

カラオケに集まった奏、翼、クリス、響、未来。

 

それは少し前に響がガンヴォルトに取り付けた約束わけだが、一片にガンヴォルトにしてもらうわけにもいかないと考え、この場を開いたのであった。

 

司会進行をするかのように掲題を響が言う。

 

「取り敢えず、何をしてもらうかそれぞれ考えてその考えを話してもらおうと思います」

 

「響、それなら一人一人ガンヴォルトさんに言えば良いんじゃないかな?」

 

「甘いよ未来!あのガンヴォルトさんだよ!鈍感!朴念仁!よくある漫画の主人公と遜色のない程の鈍い人だよ!もし仮にこの中の誰かが同じ約束をしてしまった場合、ブッキングとか考えるかもしれないんだよ!だから、恥ずかしいかもしれないけどこう言った場である程度擦り合わせて一人一人がちゃんと構って貰えるようにしないといけないんだよ!」

 

響が未来に強く言う。

 

「確かに、響の言う通りだな…ガンヴォルトならやりかねねぇし」

 

「ガンヴォルトでもいくらなんでも…やりそうだな…うん」

 

「あいつのあれは今に始まったことでもねぇしなぁ…良い加減アップデート出来ねぇのか、あれ」

 

「ガンヴォルトさん酷い言われよう…確かに事実だけど…」

 

それぞれがガンヴォルトのそう言うところに関してはみんな同じような考えのようで四人とも響の言葉に納得する。

 

「そうです。だからさっきも言ったように同じようなお願いをしない様に話し合おうと言う事です」

 

響がみんなが納得したのを見てそう切り出した。

 

「…と言ってもなー…そう思っても何かパッと思いつくわけじゃないし…」

 

奏の言葉にクリスが頷く。

 

「二人はそうだろう…ガンヴォルトと一緒に住んでいるのだから…私が行ってない時にあんな事やこんな事してるんだろう」

 

そんな二人に向けて翼が恨めしそうな表情で二人を見る。

 

「いや、あんな事やそんな事ってなんだよ…変なこと考えてないか?」

 

クリスが翼に向けて言う。

 

「変とは失礼だぞ、雪音。ハプニングの一つや二つ起こしたり、私からしたら羨ましい体験をしたりしているのだろう」

 

翼の嫉妬の幅がある意味的外れでであり、それに対して何処か安堵と大丈夫かと思う奏とクリス。

 

「翼、まず第一にハプニングが起きると思うか?ガンヴォルトだぞ?鈍い部分もある奴だぞ?それにシアンが居て出来ると思うか?」

 

奏の言葉に翼は確かにと思い直す。だが、それでも翼は二人に言う。

 

「確かに嫉妬したシアンが居るなら出来ないかもしれんが、それでもあったりはするのだろう?」

 

シアンを番犬の様に言うクリスに対してそれでも強行しているのだろうと疑いの目を向ける。

 

「翼さん、流石にそれはシアンちゃんに酷いと思いますよ。でもクリス、実際のところどうなの?」

 

「あるわけないだろ。そんな事」

 

クリスも真っ向から否定する。

 

「まぁ、シアンちゃんが居るんだからそんなこと起きないよね」

 

シアンが居るからその辺り大丈夫だろうと響も合わせて言った。

 

何故ならガンヴォルトに執心なシアンだ。二人が何かしようとしても止めるかガンヴォルトを逃したりするだろう。

 

「取り敢えず翼が思う様なことはない」

 

「そもそもシアンが居ても、裏をかいて出来そうだけどあいつにそんな隙があると思うか?」

 

背後からでも察したり出来るほどの感覚を持つガンヴォルト。ちょっとした悪戯ならすぐに気付いてしまうだろう。

 

「…確かに…なら、本当に無いんだな」

 

何処か懐疑的な視線を送る翼に二人が頷く。

 

「ならばいい」

 

何処か安堵したように息を吐く翼。

 

「話が脱線しましたけど、それで、みんな何をお願いしようと考えてます?」

 

ようやく一区切りついたとばかりに響がそう言った。その言葉に四人が悩ましげに考える。

 

「デート一択は確定だとして、どこに行くか決めません?」

 

どうせ決まっている答えだろうと響はそう言って思考をもっと簡単にする様に言う。

 

「響、そうと決まったわけじゃないのに決めるのは…」

 

「いやいや、未来。みんなどうせガンヴォルトさんを独り占め出来る時間があるならそう考えているから、もっと頭を柔らかくして考えてもらわないと」

 

「…確かに言う通りだが立花に言われるとなんか癪だな」

 

「馬鹿に言われるとなんかカチンと来るな」

 

「二人とも酷い!」

 

翼とクリスが釈然としない様にいい、響がショックを受ける。そして未来に抱きついて慰めてもらう。

 

「はいはい、響もたまには言いたくなる時があるんだもんね」

 

「なんか未来も辛辣だ!」

 

慰めてもらっている筈なのに未来にそう言われてまたもショックを受ける響。

 

「まぁ、どうせ一択になるだろうから響が正しいちゃ、正しいけど…なら取り敢えずデートするとして響が言う様にどこに行きたいか直感的に考えてみようか」

 

そんな中年長者である奏がそう切り出した。

 

「そう言った手前だから私から言うけど、一応アーティストやっている身だからショッピングとかじゃなくて落ち着ける場所で二人っきりがいいかなって考えてる。まぁ、一番落ち着くのがあの家だからお家デートってやつか?」

 

奏がそう言う。

 

「なるほど、奏さんはお家デートですか…でも、それってあんまり普段と変わんないんじゃないですか?」

 

「まぁそうかもだけど、いいだろ。私的には人目を気にしなくてもいいし、普段通りで行けるからそれでいいんだ。外もあんまり変わんないかもしれないけど、外で二人っきりだとかになると色々と面倒ごともあるだろうし」

 

確かに奏の言う通り、復帰はもう少し先だが、人気アーティストの一人と一般男性?が二人っきりで出歩いたらまぁそうなるから妥当だろうと考える。

 

「人気者は辛えとこだな。となると先輩もそんな感じになんのか?」

 

「まぁ、変装してもいいが、バレる時はバレるからな。私も一度は立花と小日向を交えて出ているけどバレなかったが」

 

「そういえばそうでしたね。ガンヴォルトさんがいてもあの時以外目立たなかった気はします」

 

「確かに。別の意味で少し目立っていた気はしますが…でもガンヴォルトさんが普段通りにいたおかげで目立たなかったってこともありませんか?」

 

「そんなことあったのか!?と言うかそんな話聞いてねぇぞ」

 

「いつだよ!私も聞いてねぇぞ!」

 

クリスがアーティストの辛い所を察して翼もそんな感じなのか尋ねると翼は過去に出かけてバレてない事を思い出して言う。それに乗る様な形で未来と響もそう言った。

 

あの時は翼達は気付いていないが、エージェント達が全力でサポートしていた為、そうなってただけである。ガンヴォルトは気付いていたが、それはこの中で誰も知らないからどうでもいい事。

 

そんな事より、二人にとってガンヴォルトと出かけたと言う方が気になる所。

 

「あの時は奏さんがまだ入院していた頃ですし、クリスちゃんともまだ敵対してた頃だから…」

 

響が二人に伝えるがそれを知った二人はずるいと言う。

 

「それは狡いだろ!クリスは別にして私が眠っている間にそんな事してたのは狡い!」

 

「いや!私を除け者にしようとしてんじゃねぇ!私だってそう言う感じに出かけたかった!それなのにお前達だけ狡いだろ!」

 

「それならば奏と雪音もそうだろう!ガンヴォルトと一緒に住んでいる方が狡い!私だって小日向だってその恩恵にあやかれないのだぞ!それに!私達と違って二人は普段結構出かけているだろう!普段の買い物とかで!」

 

「確かに…私達はそれくらいで奏さんとクリスは普段からそう言う事が出来るからどっちかって言うと二人の方が狡いのでは?と言うか、一時期連絡をなかなか返せない時に二人は一緒に過ごしていたとなると、翼さんと私の方がまだ正当性があるんじゃない?」

 

奏とクリスがそう言うのに対して翼が狡くない。むしろ奏とクリスの方が狡いと言う。そして未来も少し前の事を思い出して口にした。

 

「いやいや!それは関係ないだろ!何も…ない!なかった!」

 

「いや、普段の買い物なんて普通の事だろ!それのどこが悪いってんだ!あいつと言っても何も…ない!ないったらない!」

 

奏とクリスは初めは関係ないと言おうとしたが、何故か言葉を詰まらせて否定した。

 

だが、前よりも酷く嫉妬する翼からすればその反応は悪手。

 

「いや待て、奏と雪音…何があった…一番初めにないと言っておきながら…その間は何かあったのだな?」

 

かなりの凄みを持った翼が憎悪を持ち、濁った瞳を向けて2人に問う。

 

「いや…普通の買い物だって…と言うか翼、今スッゲー顔してるぞ…バラエティーとかなら良いけどアーティストがしちゃダメな顔だ…だからバラエティー番組の出演依頼が来ることとになるんだぞ」

 

「今この場でそれは関係ないでしょう…2人して何があったか詳しく聞かせてもらおうか」

 

「クリス、私も翼さんと同じで聞きたいな」

 

「なんでお前までおかしくなってんだよ!」

 

翼が奏に詰め寄り、何故か未来はいつもと同じだが凄みを持ってクリスに詰め寄ってた。

 

「あのー…取り敢えずまずはガンヴォルトさんとのデートの内容を…」

 

「立花…それも大事だが、この2人の隠し事を明らかにしてからだ」

 

「響、それも大事だけどまずはこっちが優先かな」

 

あまりにも恐ろしさに響はただ自身に矛先が向かぬ様黙って素早く頷くことしか出来なかった。

 

「さぁ、奏、雪音。ガンヴォルトと買い物をして何があった?何をやらかした?」

 

「申し訳ないですけど、罪状を明らかにしないと裁けないので白状してもらっても良いですか?」

 

もう完全に危ない2人。と言うか完全に黒と決めつける翼も未来はどうなのだろうかと思う響。いや、もう反応からして黒だろうが。

 

そして2人圧に負けて観念したのか、奏もクリスも白状する。

 

「いや…その…クリスは知らないけど…結構前の休みの日にガンヴォルトが買い物に行くって言うから手伝いも兼ねて一緒に行った時があったんだけど…ガンヴォルトがよく行く個人経営の店で…その…ガンヴォルトと一緒に居たら…何か店主さんが勘違いしたのか…彼女とかじゃなくて…嫁さんって言われた…」

 

何とも可愛らしい反応をする奏。響からしたらそんな事くらいと感じる事であったが、翼と未来からすればそれは良い事ではなかった様だ。

 

「奏…それは流石にアウトだ。彼女でもないし、嫁でもないのにそう思われた時点でアウトだ」

 

「そう思われるのは狡いと思いますよ」

 

ドス黒いオーラを放ち始めた2人に対して奏は落ち着けと諭す。

 

「さ、流石に否定した!勘違いでもそう思われて嬉しかったけど!」

 

それを聞いて更に圧が強くなる翼と未来。

 

「よく考えろよ!ガンヴォルトだぞ!それをすぐに否定されてみろ!嬉しくもあるけどなんか悲しくなるんだぞ!違うよ、この子は妹みたいな子だからって!」

 

確かに奏の言う通り。相方はあのガンヴォルトだ。そんな感じのことを言われようと分からないガンヴォルトだ。すぐに否定する所など簡単に想像出来た。

 

「…分かる、分かるぞ、その気持ち。何とも言えない虚しさを感じるその言葉」

 

それを聞いて何故か先程とは打って変わって同情する様に奏に寄り添う翼。この人の情緒はどうなっているのかと思う響。

 

「奏…貴方に罪はない。奏も私と同様にそんな事を言われた仲間だ。だから赦す。奏は何の落ち度もなかった」

 

急な態度の変わり様に奏は若干引きながら何とか白にされた事に胸を撫でおろす。勿論、未来もそれを聞いて胸を撫でおろすと共に、奏に同情していた。

 

「じゃあ、クリス。今度はクリスの番だよ」

 

「そうだな、雪音。今度は貴方が黒か白かはっきりする番だ」

 

そして再び、黒いオーラを纏い始めた翼と未来がクリスに詰め寄り始めた。

 

緩急の激しい感情の起伏。器用な事出来るなと唯一安全エリアにいる響は傍観に徹していた。

 

「いや…そう!奏と!奏と一緒だ!同じ所でそう言われたんだよ!」

 

クリスが奏と同様であるとそう言った。だが、そう言おうと翼と未来は最初の間を聞き逃すなどあり得なかった。

 

「雪音…嘘だろう?少し間があった…つまりは実は違う事で何かあったのだろう…言え…それで貴方の生死が決まる」

 

「生死は流石に大袈裟かもだけど…ことと次第によっちゃ覚悟した方がいいからね?」

 

恐ろしい剣幕の2人。クリスは恐怖に屈しては確実に有罪にされてしまう。と言うか、クリスからしたら別に言わなければいいだけの話。

 

「言わない!絶対言わない!と言うか、有罪にされる時点でいうわけないだろう!」

 

「…そうか…ならば残念だ…」

 

「そうだね…クリス…本当に残念だよ」

 

2人はドス黒い瞳のままクリスに詰め寄り始める。

 

「流血沙汰は勘弁してほしいんですけど」

 

「だな、何するか知らないけど、クリスが言わないなら仕方ない」

 

「おい!そこの無関係を装う2人!怖いこと言うな!そしてお前達は何する気だ!」

 

そんな中、傍観者となった響と奏は聞けないのなら好きにしてというスタンス。クリスは蚊帳の外となった2人にそう叫ぶ。

 

「それは勿論…雪音の約束は無かった事になる様精神的に追い詰めさせてもらうまでだ」

 

「そうですね、翼さん…これは完全に黒という事でそうしましょう」

 

だが、それを待つ程の状況ではない。翼と未来はクリスに詰め寄りながらそう言った。そして響も奏も、そうしたってガンヴォルトの事だから約束は違えないんだろうけどと考える。

 

「っー!だぁーもう!分かったよ!言えばいいんだろう言えば!そっちがその気ならこっちは自慢してやる!」

 

2人の態度を見て逆ギレしたクリスがそう叫ぶ。

 

そんな状況に翼と未来は驚き、響はワクワクと、奏はどんな事があったと楽しみに聞こうとする。

 

「私は奏と違ってそういう事はない!でもな!あいつの髪を梳かした事がある!それに私の髪を梳かしてもらったたこともな!いいだろう!シアンですらやった事ない事をやったしやってもらったんだ!」

 

「なっ!?」

 

「それは!?」

 

その言葉に翼も未来も固まってしまう。

 

「確かに…それは羨ましい…梳かしてもらった事も、梳かした事も私もない…」

 

そして奏もクリスの言葉に羨ましいと思ってしまう。

 

「?それってすごい事?」

 

響だけはいまいち状況が読み込めず疑問符を浮かべた。

 

「実は結構すごい事なんだぞ、響。ガンヴォルトってかなり髪の毛に気を遣っていてな。すごいサラサラなんだ。見ただけで分かるんだが髪質が凄く良い。だから一度でいいから触ってみたいって言うのは本音だが、そんなのこっちから切り出せるわけではないだろう?だから羨ましいんだ」

 

別に切り出せばいいのでは?と思う響だが、そこら辺はこの3人からすればハードルが高いのだろう。

 

「羨ましい…羨ましいぞ!雪音ぇ!ガンヴォルトの髪に触れるとは!」

 

「すごかった!?髪の毛いじらせて貰えた!?」

 

「と言うかどうしてそんな事になった!いつ!?」

 

「教えて欲しかったら、もうこれ以上何もしない事!そしたらそうなった経緯とか諸々教えてやるよ!」

 

自身の保身をかけた取引。響は対価が釣り合っている様に思えないがと考えるが、やはりガンヴォルトのこう言う所でポンコツになる翼。

 

「ッ!分かった…それで手を打とう」

 

「翼さん!?」

 

すぐに答えを出した翼に対して未来は驚きを隠せない。

 

「小日向…悪いが私もガンヴォルトの髪を梳かしたい、そして私も髪を梳かしてもらいたい…だから私は雪音を許す…」

 

「翼さん…分かりました…私もガンヴォルトさんの髪を触ってみたいし、色々な髪型にしてみたい…だから私もクリスを許します」

 

翼の言葉に未来もそう返した。そしてクリスを挟んでその方法を聞こうとしている。そしてそれに倣って奏もクリスに聞こうと話の中に入り始めた。

 

そしてガンヴォルトに髪を梳かして貰った経緯、梳かした時の話を3人は真剣に聞いていた。

 

そんな中響は、その為のお願いなんだからそれが良いなら今回のお願いに入れて貰えば良いだけじゃないのだろうかと思う響であり、結局、この場で誰も決められずいたので響は取り敢えず何をやったか報告して被らない様にすると言う集まらなくても良かった様な答えに結局なったのであった。

 

◇◇◇◇◇◇

 

「シアンさん…またしても何か私達の知らないところでGV関連の話がある気がします」

 

「…奇遇ね。私も何故かさっきからGV関連の警戒がビンビンと伝わってくるわ」

 

「セレナ…もう一度検査を受けてみてはどうですか?」

 

ナスターシャの病室に来ていた2人はまた何やら不思議な電波を受信したのか、そう呟いた。

 

そしてそれを聞いたナスターシャは何か異変が身体に起こったのではないかと本気でセレナを心配した。




クリスの髪を梳かす経緯はクリスの今までの環境からドライヤーなどの器具を上手く使えないが故にガンヴォルトが自身の髪を使って実習させたと言う感じ。勿論、その際にシアンはかなりご立腹になってます。
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