戦姫絶唱シンフォギアAB   作:株式会社の平社員

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久しぶりです
生存してます


17mVOLT

〜マリア、切歌、調とシアン〜

 

未だ拘留されている三人。

 

「マリア姉さん!暁さん!月読さん!」

 

そんな三人の元にセレナが訪ねてきた。

 

「セレナ!?」

 

その事に驚くマリア。だが、すぐに顔を綻ばせて訪ねてきたセレナを抱きしめる。

 

「苦しいですよ、マリア姉さん」

 

セレナも苦笑いしながらマリアのされるがままにその抱擁を受け入れる。

 

「セレナ、もう一人で出歩けるようになったの?」

 

「はい。精密検査をしてシアンさんと融合してもここまで問題ないと言う事で定期検診のみとなりました。本当はGVも来る予定だったんですが、少し用事があるそうで後から来るみたいです。でも一人じゃありません。シアンさんもいます」

 

シアンはセレナの少し後ろに浮遊していた。

 

「シアンデース。相変わらず空中に浮いてるデース」

 

「相変わらず空中に浮いてるのを見ると不思議に思う」

 

シアンを見た切歌と調がそう言った。

 

「切歌、調。前にも言ったかもしれないけど私の能力上こうなってるんだから不思議じゃないでしょう」

 

シアンは二人に何回か同じやり取りをしていたため、ため息混じりでそう返した。

 

因みに二人はガンヴォルトの事をどう思っているか聞いて助けてくれた恩人という認識であり、恋慕らしきもの感じられなかった為、特に敵意を剥き出しにはしない。

 

「それよりもシアン、セレナは本当に外出許可は出たの?実はこっそりとか嘘じゃない?」

 

マリアため息を吐いた後のシアンにそう尋ねる。姉として依然としてまだ心配なのだろう。

 

「大丈夫よ。ちゃんと許可されたのは私も聞いているし、それにGVも聞いているから」

 

心配するマリアにシアンはそう言った。それを聞いて安堵したが、何か別のことを心配し始めるマリア。

 

「となるとシアン、セレナは退院って事でいいの?そうなると今後はガンヴォルトの言ってた家に住むって事よね?シアンとセレナ二人しかいないけど大丈夫?何か困りそうな事はない?ここからじゃ何も出来ないけど何があったら何でも言って」

 

まるで母親の様に心配するマリアにセレナもシアンも大丈夫と伝える。

 

「本当に心配しょうね。これじゃお姉さんじゃなくてお母さんじゃない」

 

「なっ!違うから!お母さんじゃないから!私は二人が心配で聞いているの!」

 

シアンの言葉に少し怒り気味で言うマリア。そんなマリアを宥めながらセレナは言う。

 

「大丈夫ですよ、マリア姉さん。しばらくはGVの家に泊めてもらうので」

 

「そうなら大丈夫…っていやいや待て待て待ちなさい!何がどうなってそうなっているの!?そんなの初めて聞いたんだけど!?家があるのに何でそうなっているの!?」

 

初めてそのことを聞いたマリアは驚き、そして何でそんな事になっているのかセレナとシアンへと聞く。

 

「落ち着きなさい!私達しか居ないから心配してGVがそう言ってくれたの!」

 

「だからお言葉に甘えてそうしました」

 

シアンとセレナがマリアへとそう言った。

 

「それは分かったけど…そう言う事はちゃんと話して頂戴…」

 

「ガンヴォルトさんとセレナとシアンも同居するデスか…なんか楽しそうデース!」

 

「うん、楽しそう。そして面白そう」

 

切歌と調は奏とクリスがいる事を知っている為、そう言った。

 

切歌は普通に楽しそうと思い、そう言っているが調は何か別の事も想像している為、ニマニマしながら言った。

 

「ちょっと調!何か企んでいるんじゃないでしょうね!」

 

それに気付いたシアンが調に向けて言う。

 

「何も企んでないよ?ただ色々面白そうだなぁって。それを見れないのは残念だけど」

 

残念そうに呟いた調。シアンは調が何を考えているのかは何となく察しているが、そんな面白いものじゃないとばかりに調に言う。

 

「面白くないわよ!大変なのよ!こっちは!」

 

「デース!?大変なんデスか!?まさかガンヴォルトさんって家では豹変するのデスか!?」

 

シアンの言葉を違う方向に捉えた切歌が驚きながらそう言った。

 

「いや、切歌。GVもそうだけど貴方も大概鈍いわね…そう言う意味の大変じゃないから。奏とクリスの件だから」

 

「と言う事は!ガンヴォルトさんが尻に敷かれていると言う事デス!?」

 

「切ちゃん、そう言う事じゃないよ…」

 

見当ハズレの答えを聞いてシアンと調は切歌を見てため息を吐いた。そんな切歌は結局じゃあ何デスかと二人に聞くが二人は再びため息を吐く為、何なんデスかぁー!と二人に向けて言っていた。

 

「はぁ、まぁ、あとでガンヴォルトが来るならよろしく言わないといけないし、そう言う事を私にも報告してって言っておかないと」

 

「GVもここに来て報告するつもりだった筈ですよ。と言うか決まったのはついさっきなので」

 

「セレナ!ならそうする前に私かマムに相談しなさい!自分一人で決めるんじゃありません!」

 

「ごめんなさい、マリア姉さん。でも退院する時にマムに相談しましたよ?そしたらすごい笑顔で行ってきなさいって、それに何かわかりませんが、おめでたい事があれば報告をお願いしますって送り出してくれました。どう言う意味かわからなかったですけど?」

 

「マム!ガンヴォルトを信用しているのは良いけど!貴方のその送り出しは違うから!ガンヴォルトに限って絶対ない筈だけど!他の子達いるからない筈だけど!前にも言ったけど早いでしょ!」

 

セレナの言葉を聞いたマリアが病院で過ごすマムが楽しみな表情を浮かべているのが目に浮かんだのかそう叫んだ。

 

それを聞いた切歌、調、シアンはビクッとしてマリアの方を向き、ヒソヒソと話し合う。

 

「マリア、なんかあったんデスか?」

 

「私は何となく分かったけど、あそこまでマリアが乱れる理由までは…」

 

「マムって言ってたし、何か他の事なんじゃないかな?」

 

マリアが叫んだのを見て何がマリアをそうさせたのかわからなかった三人は何だろうと思い話し合う。そして今のマリアの近くでとばっちりを喰らわぬ様気配も消しつつ様子を伺うのであった。

 

「マリア姉さん、マムの言ってたおめでたい事とはどう言う事でしょう?マリア姉さんは何か知っています?」

 

「セレナ!それは今は知らなくて良いから!取り敢えずガンヴォルトと同居人に迷惑かけない様にお世話になっておきなさい!」

 

セレナにそう聞かれて顔を赤くしながら言うマリア。そしてマリアは拘留中に来た時、もしくは拘留が終わればマムに一言物申すと決めるのであった。

 

そしてマリアは深呼吸して落ち着きを取り戻し、そのタイミングでガンヴォルトが部屋に入って来た。

 

「ごめん、セレナ。ちょっと弦十郎達に呼ばれて遅れた…って何かあったの?」

 

一緒にいるセレナとマリア。そして少し離れて切歌、調、シアンがいるのを見て第一声にそう言った。

 

「何もないわよ…取り敢えずあらかたセレナから色々聞いたけど…セレナの事頼んだわ…」

 

「勿論。みんなが自由になって、ナスターシャ博士が良くなるまではセレナとシアンには不自由なく過ごしてもらえる様頑張るよ」

 

マリアの言葉にそう返したガンヴォルト。

 

「お願いね…あと、ガンヴォルト、マムに会いに行ってたりする?」

 

「あの件の参考人の一人だし、色々と話を聞きに行ってたりするから会うよ?…何か伝言?」

 

「ええ、マムにあったら一言伝えといて…セレナには早いし変な事吹き込まないって」

 

ため息混じりでそう言ったマリア。

 

ガンヴォルトは何のことだろうと思ったが、取り敢えず伝える事を了承する。そしてセレナは何が早いんですか、教えて下さいマリア姉さんとマリアに何が早いのか聞いていたがマリアは一向にその問いに対して答えようとはしなかった。

 

そして切歌と調にまた食べ物を持って来た事を伝えると話し合ってた三人も合流して先程の雰囲気とは違い和やかな雰囲気に成るのであった。

 

◇◇◇◇◇◇

 

〜マリアとガンヴォルト〜

 

「珍しいのね。貴方が取り調べに来るなんて」

 

「ボクもエージェントだからね。こういう仕事もあるよ」

 

取調室にて向かい合って座るガンヴォルトがマリアの言葉に答える。今までは弦十郎や慎次、その他のエージェント達から取り調べがあったが、ガンヴォルトが来たのが初めてだからだ。

 

「と言っても、いつもの取り調べと変わらないよ。虚偽の確認と情報の擦り合わせ。それと今後の事かな。月の落下を食い止めることも出来たし、君達がいなければ成功しなかったとは報告しているから。特にナスターシャ博士の考えた作戦、装者達の力がボクに与える影響が大きい事はそれで判明していてそれに君達は貢献しているからそれで恩赦を求めるつもり。もう少ししたらみんな制約があるにしろ自由にはなれそうだからね」

 

「本当!?」

 

マリアがガンヴォルトの言葉に椅子から立ってガンヴォルトに詰め寄った。

 

「本当だよ。まぁ、さっきも言ったように制約はつくかもしれないけどね」

 

「…そう…あんな事をしたから仕方ないけれど…」

 

「悲観しなくて良いよ。君達三人に不利な制約は絶対に付かせないから」

 

ガンヴォルトは真剣にマリアへとそう言った。

 

「ありがとう、ガンヴォルト。制約が付くにしても自由を取り付けてくれて」

 

「前も言ったように当たり前だよ。アシモフに人生を滅茶苦茶にされそうな君達をほっとけない。ボクが君達を助けたかった、それが出来たからその後も君達が自由を掴めるようにしたかったらね」

 

ガンヴォルトはマリアへとそう言った。無茶苦茶にされた自身がそうだったからこそ、そうガンヴォルトは言う。先人として。鎖を自身で断ち切った者として。

 

だが、そんなクサイ台詞もガンヴォルトが言う事でマリアからしたら顔を赤くしてしまう程の言葉であった。

 

マリア一人に向けての言葉でないにしろ、ガンヴォルトと言う気になる男性に面と向かってそう言われたために顔を逸らす。

 

「本当に貴方って人は…どうしてそんなクサイ台詞ばかり簡単に口に出来るのかしら」

 

「クサイ台詞か…ボクとしては普通に話していたつもりなんだけどな…そんなにクサイ台詞かい?」

 

ガンヴォルト頬をかきながら苦笑いをしてマリアの言葉を返す。

 

「クサイ台詞よ…全く、貴方に言われるこっちの身になってよ」

 

「不安にする言葉よりは良いとは思っているんだけど…」

 

確かにそうだが、そう言う事じゃないとマリアは思う。それにマリアにとってガンヴォルトの言葉は非常に心臓に悪い。

 

「そうかもだけど、貴方はそうやってクサイ台詞を言う度、私じゃなくても他の子にも影響があるんだから気を付けなさいよ」

 

「他の子もかい…いや、確かにそうだね」

 

何か思い出したかのようにガンヴォルトも苦笑いを浮かべる。マリアはやっぱりと思うがこの鈍感男のことだから勘違いして認識しているだろうと考える。

 

そしてガンヴォルトがそう思う理由が気になり、マリアは聞いた。

 

「何かあったの?」

 

「前にね。ある理由で奏が入院している時なんだけど、翼と二人でそんな話を聞いてね…ボクとしては思った事を口にしただけなんだけど後から他人の口から聞くと恥ずかしいような言葉をみんなに言ってたんだなって」

 

苦笑いしながらそう言うガンヴォルト。

 

「本当にそうよ。気を付けないと時と場合にもよるけど心臓が持たないんだから」

 

マリアはガンヴォルトにそう言った。

 

「なんで心臓が持たないの?まさか心臓に何かあるのかい?それなら精密検査を受けた方が」

 

これまた鈍感を発揮させるガンヴォルトにマリアは溜息を吐き、そう言うのじゃないからと言い、ガンヴォルトは訳が分からないままマリアに響同様にキツイ言葉を言われるガンヴォルトであった。

 

そしてその様子をマジックミラー越しに見る弦十郎と慎次もその事について同意とガンヴォルトにその辺りの教育をしようかと考えるのであった。

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