白き鋼鉄のXをクリアしてようやく書く時間ができたので投稿。
ツイッターなどで白き鋼鉄のXの情報などが流れていたり、サイトもしくは自分で買ってやった人は展開を知っていはたくさんいるかもしれませんがやはりガンヴォルトシリーズならではの鬱な展開がありましたね。
とりあえず、やってて楽しかったですがトラウマになりそうなものでした。
アキュラが爪で自己中であまり好きになれなかった方はこれをやると好きになると思います。
そして真エンド探しをマークを完成させてなお未だに諦めきれない私はちょこちょこ条件を探し中です。
そして真エンドが見れないせいであったらこんな感じかなという構想が一個できてしまいました。
暇な時に書いて投稿でもしようと思います。
現れた少女と対峙する翼と響。
「へぇ、この聖遺物についてあんた知ってるんだ」
「二年前に紛失していた聖遺物…もう一度聞く。なぜあなたが身に纏っている!」
激昂する翼。その様子を鼻で笑う少女。少女は手に持つ杖のような物を構えると緑の光線を放ちノイズを召喚した。
「それを聞きたいのなら力尽くで聞き出す事だな!」
ガンヴォルトが以前報告していたものと酷似する現象。そして、その少女の号令と共に動き出すノイズ。翼と響はノイズの殲滅を行う為に動き始める。
「はぁ!」
剣を振るう翼は目の前のノイズを斬り伏せながらネフシュタンの鎧を纏う少女に近付く。響は自分の周りにいるノイズを倒す事に精一杯でノイズの包囲を抜け出す事は出来ない。
少女へと近付いた翼は剣を振り下ろす。少女はそれを後ろに飛んで避けるが翼は追撃とばかりに少女へと距離を詰め、剣を振るう。
少女は翼の剣を鎧から垂れるクリスタルの鎖ような物を使い防ぐ。
「貴方が何者なのかは今はどうでもいい!その鎧を何処で手に入れた!」
「はん!話す訳ねぇだろ!そんな事よりいいのかよ!お前の相棒がノイズに囲まれてピンチだぜ!」
「あの子だって未熟ながらも一介の戦士!あの程度でやられるような鍛え方をされてなどいない!」
翼は剣に力を込める。少女は剣を受け流して杖を振るう。翼はそれを避けて距離を取るが今度は逆に少女の方が距離を詰め、翼に鎖を振るう。
翼はそれを払い、少女へと斬りかかる。幾度と重なる剣と鎖。少女は翼のような訓練を積んでいるようで翼の攻撃を悉く払っていく。
「シンフォギア装者がこの程度なんて呆れるぜ!この程度で脅威から全てを守ってきていたなんてお笑い種だ!あいつさえ居なければ装者なんて取るに足らないな!」
「貴方のような人に何が分かる!それに何故貴方がガンヴォルトの事を知っている!」
翼は少女の言葉に激昂する。しかし、少女は不敵な笑みを崩さない。底の知れない相手。そんな中、いつの間にかノイズを全て倒したと思われる響が翼と少女の間に割って入る。
「何で同じ人同士争わないといけないんですか!同じ人なら話し合う事だって出来るじゃないですか!」
「戦場で何を言っているの!」
少女と翼の声が重なる。どうやら向こうも話し合いなど無駄だという事らしい。
「そういう事だ立花。向こうは敵であり、この件に絡んでいるテロリスト。話し合いなどはこの場では不要。それは向こうも同じ。ならばあの子を取り押さえてこの件を問いただせばいいだけ!」
「そいつの言う通り、話し合いはするだけ無駄だ。だけど残念だな!私はお前ら程度には捕まえる事すら不可能なんだよ!」
そう言って再びノイズを召喚する少女。今回のノイズは今まで見た事のないような水飲み鳥を彷彿とさせる姿をしているノイズ。そのノイズが召喚されたのは響の周りであり、そのノイズから出された粘液のようなものが響を拘束した。
「何これ!動けない!」
身体を捻ったり暴れて逃げようとするが、粘着して全く動く事が出来ていない。
「立花を捕らえてどうするつもりだ?一騎打ちでもするつもり?」
「残念だが、私の目的はもとよりあんたとやりあう事じゃなくてこいつの回収なのさ。あいつがいない今こそこいつを回収するチャンスだからな」
もとより少女の狙いは響であり、ガンヴォルトという戦力がいない今を狙って連れ去ろうとしていたようだ。
「ガンヴォルトのいない今を狙って…貴方は何故その事までを知っている!」
「言うと思うか?言わなくてもあいつがいない今なら、お前程度なら私一人でどうにかなるんだよ!」
翼に向けて鎖を伸ばすように投げる。翼はその鎖を払うと再び少女との距離を詰める。少女は鎖を巧みに操り、翼を近付けないように距離をとって戦う。
「この程度!」
翼は縦横無尽に動き回る鎖を剣で捌く。しかし、口では言うものの鎖の動きが不規則であり、死角からも攻撃を捌くとなるとかなりの精神力、集中力を使うために疲弊していく。
翼は捌き切れないものを最小減の動きで躱すが避けきれなかったものがギアを身体を傷付けていく。集中力、そして身体の疲労、そして怒涛の攻撃による事により、シンフォギアの動力源であるフォニックゲインを生み出す歌が途切れ途切れになり、ギアの出力が落ちてしまい、少女の振るう鎖に身体を巻き付かれ、捕らえられてしまう。
そしてそのまま鎖を操る少女は翼を宙に鎖で引き上げるとそのまま地面へと叩き付けた。
「がはっ!」
「翼さん!」
未だ捕らえられた響は何とか抜け出そうとするも未だにノイズの出す粘液を振り解けずにいる。響は翼の元に駆け寄りたいがこのノイズ達をどうにかしなければ動く事すら出来ない。
「良い様じゃねぇか。その程度じゃ出来損ないもいいとこだ」
近付いて翼を踏みつけながら少女は言う。
「くっ…確かに…私は奏やガンヴォルトがいなければ出来損ないなのかもしれない。それでも、私はこの身を剣と捧げたのだ…」
翼は、そう言って空中に複数の剣を召喚して降り注ぐ千ノ落涙を自身に当たらないよう少女に向け放つ。少女はそれを躱すために大きく距離を取る。
剣を杖にして痛みや疲労で怠くなった身体を無理矢理動かす。軋み痛みを堪え、立ち上がった翼はふらつく身体で少女と対峙する。
「私一人が不甲斐ない所為で多くの命を失い、片翼を…奏をあんな状態にまでして、彼を悲しませてしまった」
あの時、翼が不甲斐ないばかりで片翼を昏睡状態へと追い込み、ガンヴォルトはその事で奏の父親との約束を守れずに奏の父親の墓の前で自分が不甲斐ないばかりでこんな事になった事を後悔していた事を思い出す。
だが、あの場にいなかったガンヴォルトが来た事により奏は命を失わずに済んだと翼は思う。だけど、あんな事になった根本的な理由は自分が何処までも不甲斐なく、たった一人で何も出来なかった自分のせいである。
「だからこそ…ここでそのネフシュタンの鎧を纏う貴方を捕らえる事で私の…出来損ないである私の起こしてしまった悲劇を清算してみせる!」
翼は覚悟を決めて少女に向けて剣を構える。
「言う事だけは一丁前に決めやがって…そういうのが一番ムカつくんだよ!出来損ないは出来損ないらしく指を咥えてネンネしてな!」
少女は再び杖を振るうとノイズを辺り一帯に大量に出現させる。その数は今までの比にならず、二年前のライブ会場で起きた惨劇の数にも届きそうだ。
「立花…今から私の…防人としての私の覚悟を見せてあげる。だから、しかと目に焼き付けなさい。貴方の望んだ道…この道をどう歩むのかは貴方自身で決めなさい。逃げたければ逃げればいい。これが私からの…先輩としての最後の助言よ」
響に対して微笑む翼。その表情には後悔などは微塵もなく、ただ我が道を歩む先人としての、先輩としての覚悟が見える。
「翼さん何を!?最後ってどういう事ですか!?」
響の言葉に翼は何も答えない。少女を見据える翼はナイフのような小さな剣を召喚して握ると少女に向けて投擲する。
その小さな剣を容易く躱す少女。
「覚悟を決めた?そんな短剣如きがお前の覚悟なんてお笑い種だな!もういい!そんなに終わりたきゃ終わらせてやる!」
そう言って少女は命令を下す為に杖を振るおうとするが身体が上手く動かない事に気付く。
「な!?なんだこれは!?」
少女は困惑する。動く目だけで周囲を確認すると視界の端に見える短剣が自分の影を貫いている事だけしか確認出来ない。
「何をしやがった!?」
「もうこれで終わるのだから、何も語らなくてもいいでしょう。それよりも月が出てる間にこの戦の幕を引きましょう」
何が起こったかも分からない少女に向けて翼はそう言うと、歌い始める。その歌は響がかつてライブ会場で瀕死の時に最初に聞いた歌。
「Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el baral zizzl」
その歌を歌っている翼を見て狼狽え始める少女。響にはその歌が何の歌かは分からなかったが少女の狼狽するのを見て何処か不安を覚える。
「まさか…絶唱を使うのか!?」
「絶唱…」
翼はさらに少女に近付く。ノイズは少女の命令がない為動く事は出来ないのか翼に近寄る気配はない。翼はその隙に少女まで歌いながら近付く。
「Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el baral zizzl」
翼は歌を歌い終えると少女に向けて笑みを浮かべた。その口元からは血が流れる。
「これで終わりましょう」
その言葉と共に翼から紫色の衝撃が走る。
「があぁ!?」
少女が悲鳴を上げ地面を砕き、周囲に広がる衝撃。辺りのノイズを巻き込み、炭化させると共に響に付着した粘液や捕らえるノイズをも炭化させる。だが響にはダメージは何もなく、衝撃により吹き飛ばされるのみであった。
そして響は地面に吹き飛ばされた事により地面を滑りながら倒れる。
起き上がり次に響の目に映った光景は鎧がボロボロに砕けている状態で倒れた少女とその少女を前に佇む翼の後ろ姿であった。