エミリア「私のかっこいい活躍を皆お楽しみに!」
パック「それでは本編どーぞ!」
行かなきゃ
あれから何日たってもユウは起きない。
あの日からずっと、屋敷全体は暗い雰囲気のままだ。
死に戻る事は考えた。でも、あの時俺に何が出来たかなんて分かりやしないし、もう手遅れだ。
「本日もまたスバル君が指を切っちゃって…えぇ……おやすみなさい、ルト。」
レムは毎日朝晩一回づつユウに話しかけている。
ユウの部屋から出て来る度に悲しそうな顔で「まだ、疲れているようです。」なんて言って、見ている俺まで苦しい気持ちにさせられる。
そんな眠ったままのユウを置いているのも、やはり『時戻し』が相当珍しいものだからだろう。
「なぁロズっち。俺に出来る事はないのか?」
「それは難しいかーぁな。実際、どうして目覚めないのかが分からないうえに、魔法でも治せやしない。」
「それでも…!」
「それでも助けたいっていうのは皆同じだーぁよ。」
「くそっ…」
そんなこと、わかってんだよ。
それでも、それでも何とかしなくちゃって思ってあーもう!
「…ひとつ。考えがあるの。」
それまで黙ったままだったエミリアたんが口を開けた。
「ラムの『千里眼』に頼るのはどうかな?」
「でも、寝たきりのユウの視界を視ても真っ暗なんじゃないのか?」
「ただ眠っているだけならここまでならないでしょ?」
急いでラムの元に行き、概要を説明する。
「…なるほど、やるだけやってみるわ。」
「よし、任せた!」
ラムが静かに目を瞑る。
「ひとつ、おかしい視界があるわ。」
「何が見えてるか説明してくれ!」
すると、ラムは少し黙りこんでしまった。
「お、おい、どうしたんだよ?」
「…本当に不思議だわ。これがルトの視界ならなおさら。」
目を開けて説明を開始する。
「恐らく、視えたのはあの子の意識。」
「人の意識まで視えんのか?」
「ラムだって経験が無いから推測よ。だからおかしいの。
で、場所は鬼の村だったわ。」
「そこで何があった…?」
恐る恐る聞いてみる。
「____あの、忌まわしき炎の夜よ。」
「炎の夜って…」
「ただ、第三者の視点なのよ。でもあの時、既にルトは行方不明だったし、あの炎の中で生き残ったのはラム達しかいないからなおおかしい。」
「……あいつの意識がその場に行っちまったんじゃねぇか?」
「あの子の意識…」
少しの沈黙の末、ラムは何かを決心したように言った。
「なら、迎えに行かなきゃね。……ラムの…いえ、ラム達の家族みたいなものだから。」
「……あぁ!」
レムには申し訳ないけど、二人で鬼の村の跡地に急いで行くことにした。
跡地につくと、そこには黒い和服に白い羽織り着た子供がいた。
「……あの頃のルトだわ。」
「あれが…」
近づいて肩を叩いてみる。(一応触れるっぽい。)
くるりと振り替えってこっちを見たユウ(ルトの方が良いのか?)は小さな声で
「お兄さん達にはアレが見えないの?真っ赤に燃え上がる炎。」
と、何もないところを指差して言った。
ラムの言った通り、ルトには炎が見えているらしい。
「えぇ、見えないわ。見えるはず無いじゃない。」
「おいラム…!」
「だって、それはもう過去の事。そして、それは貴方が本来、見るはずの無かったもの。」
冷たく言われたルトは少し微笑んで、
「…そっか。じゃあ、僕はもう、この夢に囚われなくていいんだね。」
「そうよ、貴方はもう、ここから離れてもいいの。」
「よかった。」
ルトはあっけなく消えていった。
すごく早く解決してしまった気がする。
これで明日にはアイツは目覚める筈だ。
「___残念。幻覚を見ているのは坊や達よ。」
そう、思っていた。
しかし、突然背後から、何者かに殺された。
スバル「次回予告の時間だ!」
ラム「バルスと次回予告だなんて死ぬほど嫌だけど仕方ないからやってあげるわ。」
スバル「酷くない!?」
ラム「えー次回はロズワール様のかっこよく優しい言葉が聞けるから楽しみにしてなさい。」
スバル「お、そりゃ楽しみだ。」
ラム「次回:『リトライ』お楽しみに。」