Fate/WizarDragonknight   作:カラス レヴィナ

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参加者「ひゃっはああああ! このまま、町の人間共から魔力を吸い尽くせば、俺が聖杯戦争の勝者じゃ!」
ほむら「あれは……サーヴァント!?」
参加者「おお? その手にあるのは令呪か? マスターか。だがどうやら、残り令呪も少なそうだな」
ほむら「くっ……! キャスターは呼べない……!」
参加者「ほれほれ、逃げろ逃げろ!」
???「待ちなさい!」
参加者「ほばァ!? いきなりの飛び蹴り!?」
ほむら「何!?」
???「いつもニコニコ這いよる混沌ニャルラトホテプ です♡」
ほむら「は? は?」
ニャル子「あ、本名はちゃんと他にありますよ? ただ本名は地球人では発音できませんので、ここは通称ニャル子で」
ほむら「あなたは……参加者?」
ニャル子「参加者? あ、もしかしてこれコミケとかのイベントですか? それならすみません邪魔しちゃいました~。それともあれですか? あなた、魔法少女衣装にするなら、もうちょっと派手な方がいいですね。フリルとかヒラヒラとかつけましょうよもっと!」
ほむら「ちょっと……」
参加者「無視すんなやゴラァ!」
ニャル子「おおっと危ない! なるほどなるほど」
ほむら「今の一瞬で何がなるほどなの?」
ニャル子「戦わなければ生き残れない! な世界観で、そんでアンタは「か、勘違いしないでね! アンタを倒すのはアタシなんだから!」なポジションを貫こうとしてもすぐに絆されちゃう遠坂さん系ツンデレ女子ってことですね! そしてそこの参加者は、特に理由のないモブ!」
参加者「んだとゴラァ!」
ニャル子「強い言葉を吐くなよ三下ァ! 弱く見えるぞ!」
ほむら「貴女も武器はそのバールみたいなものなの?」
ニャル子「名状しがたいバールのようなもの! これが私のメインウェポン! 財団Bさん、是非DX玩具で発売見当お願いします!」
ほむら「あなたは一体は?」
ニャル子「はーい、毎回恒例紹介タイム来ました! 普段なら日常回の本編後に挟まれるのに、怒涛の本編大戦前に割り込んできた私は!」



___太陽なんか 眩しくって 闇の方が無限です(どきどき) 太陽なんか 眩しくって 闇のほうがす・て・き(にゃんだ~)___



ニャル子「這いよれニャル子さん! 2012年4-6月、2013年4月ー6月に番組ジャックをさせていただきました!」
ほむら「番組ジャック言わない!」
ニャル子「さあ、盛大に通りすがりのニャルラトホテプ! ここからは私のショータイムがキター! お前の罪を数えて慎重にお縄に向かってノーコンティニューでひとっ走り付き合ってから命燃やせよ! QED!」
ほむら「いろいろ混じってる!」
参加者「コイツやべえ!」
ニャル子「さあ、それでは頭をリセットして本編開始しましょう! BGMは"Ride the wind"をかけてくださいね! ジャスコをウォーキング!」


ファイナルフォームライド

 並んでいる敵は、全てディケイドにとって見覚えがある。

 目の前にいるモールイマジンなど、その最たる一体だ。

 かつて、時の運行を守る仮面ライダーとともに戦ったのを皮切りに、幾度となく復活するイマジンの代表例だ。

 三体のモールイマジンが同時に襲ってくる。それぞれ斧、爪、ドリルの形をした腕の攻撃だが、ディケイドはそれを全てライドブッカーで受け流していく。

 

「何度でも倒してやる」

 

 ディケイドはそれぞれの武器を弾き上げ、その流れでモールイマジンたちを次々と切り裂いていく。

 

『アタックライド スラッシュ』

 

 そして発生する、平行する斬撃。それは、一撃だけで無数の回数の威力を誇り、モールイマジンたちの体がズタズタに引き裂かれ、三体同時に爆発する。

 爆炎を潜り抜け、剣を交えるのはアンノウン、スコーピオンロード。赤い蠍の形をした騎士は、ひたすらに後頭部の尾でディケイドを突き刺そうとするが、ディケイドは左手でその尾を掴む。

 

「これを刺されたら、体内に冷たい石を挿入されるんだったな」

 

 ディケイドは吐き捨て、尾を切り捨てる。

 火花とともに怯んでいくスコーピオンロード。さらに、背後からは機械生命体(ロイミュード)の一体、ソードロイミュードもまた攻めてくる。

 ディケイドはスコーピオンロードの手から蠍の姿が彫り込まれた盾を蹴り飛ばし、ソードロイミュードの剣と相殺させる。

 両断され、落ちていく盾。それが音を鳴らすと同時に、ディケイドは二体の怪人を切り裂いた。

 同時に爆発する、スコーピオンロードとソードロイミュード。

 そのまま岩を飛び越えると、そこには響がいた。

 

「あッ! ディケイド……じゃなくて、ええっと確か……士さんッ!」

「響か……」

 

 シンフォギア、ガングニールの奏者、立花響。

 鉄球で肉体を構成している、二体の怪物と敵対している彼女は、その自慢の拳であろうと相手には通じなかった。

 

「あれは……ドーパントにゾディアーツ……」

 

 地球の記憶を肉体に埋め込んだ怪人、ドーパント。そのうち、暴力の記憶を内包した怪人、バイオレンスドーパント。

 もう一体は、星座の力を込めた怪人ゾディアーツ。神話の武神、オリオン座の力を秘めたオリオンゾディアーツが、手にした棍棒を響へ振り下ろしていた。

 響はバク転でディケイドと並ぶ。彼女は、二体の怪人へ身構えながらディケイドに首を向ける。

 

「ねえ、ちょっと手伝ってくれない? 意外とこの二体、硬いよッ!」

「そうだな……後ろから、もう一体硬いの来てるぞ」

 

 ディケイドはそう言って、ライドブッカーで響の背後を切り裂く。

 響へ不意打ちを企てていたのは、平面な体の怪人。宇宙エネルギーのための戦争兵器(スマッシュ)の一体、プレススマッシュ。平面な体のあちらこちらに、強靭な圧力を誇るその怪人だが、転がった直後は起き上がるのに苦戦していた。

 

「行くぞ。響」

「うんッ!」

 

 ディケイドと響は、同時に拳を引く。

 同時に放つ拳が、それぞれバイオレンスドーパントとオリオンゾディアーツを殴り飛ばす。

 さらに、ディケイドは新たなカードを取り出した。青一色のバックに、左上には響が。右下には、白く大きな機械の腕が記されている。

 それを迷いなくディケイドライバーに挿入する。

 すると。

 

『ファイナルフォームライド ヒ ヒ ヒ 響』

「ちょっとくすぐったいぞ」

 

 ディケイドはそう言って、響の背中を触る。

 

「へ?」

 

 突然背後に回られても、響は反応できない。だが、すぐに「うっ!」という悲鳴とともに、響の体が震えた。

 そして、その肉体が回転する。手足を伸ばし、折り畳み。頭と手足が、それぞれ指に、胴体は掌となり。銀の部品が追加されたそれは、やがて巨大な拳になっていった。

 

「か、体が変わったッ!? これって、S2CAの拳ッ!?」

 

 拳に変形した響は、驚愕の声を上げた。

 だが、ディケイドはそんなことを気にすることもなく、拳となった響を振り回す。

 バイオレンスドーパント、オリオンゾディアーツ、プレススマッシュ。合計三体の怪人を掴み、一か所に投げ飛ばす。

 倒れ込んだところで、ディケイドは響のフォニックゲインが記されたカードを装填した。

 

『ファイナルアタックライド ヒ ヒ ヒ 響』

「はああああああ……」

 

 溢れ出す、七色の光。渦を巻きながら、光はヒビキS2CAに集まっていく。

 そのまま放たれる拳。合計七個のシンフォギアにも匹敵するその光は、三体の怪人を飲み込み、そのまま爆発させる。

 三体を倒したことを確認したディケイドは、そのままヒビキS2CAを放り投げる。

 

「……フン!」

「使い終わったら投げ捨てッ!?」

 

 響の悲鳴を無視して、ディケイドはさらに進んでいく。

 ライドブッカーを駆使しながら、次々と敵を切り裂き、友奈のもとへと。

 

「勇者は……根性おおおおおおっ!」

 

 死した人間が、進化することで変貌するオルフェノク。その一体、エレファントオルフェノクが強化した突進態で、友奈を踏みつけていた。

 友奈は、全力でエレファントオルフェノクの重量に堪えており、歯を食いしばっている。

 ディケイドはライドブッカーをガンモードに切り替え、エレファントオルフェノクの巨体に弾丸を打ち込む。

 横やりで体を大きく傾かせたエレファントオルフェノク。その重心が揺れたことで、友奈はその足裏を大きく殴り飛ばし、踏みつけから脱出した。

 

「ありがとう! 助かったよ!」

「随分と大きかったな」

「大丈夫! わたしたちならやれるよ!」

 

 友奈が意気込む。

 だが、巨大な敵はエレファントオルフェノクだけではない。

 大自然が生み出した脅威、魔化魍。妖怪とも形容される、ツチグモも隣に並んでいる。

 そしてさらには、緑色の龍まで現れた。

 あらゆる星や世界を侵食するヘルヘイム。その木の実に体を乗っ取られたインベスの一体、セイリュウインベス。

 

「……さ、流石に大きいの三体は厳しいかな?」

 

 苦笑する友奈に対し、ディケイドはその手にしたカードを手で揺らす。

 

「安心しろ。そういう時の対策は大体決まっている」

「へ? なにそれ?」

 

 友奈はディケイドに駆け寄り、ディケイドが指に挟むカードを見る。

 響のときと同じく、上左半分には友奈、右下には友奈が満開時に纏う両の剛腕が描かれているそれを、ディケイドはディケイドドライバーに装填した。

 

『ファイナルフォームライド ユ ユ ユ 友奈』

「ちょっとくすぐったいぞ」

「え? くすぐるの?」

 

 友奈は反射的に自分の体を抱いている。

 だが、ディケイドは友奈の肩を叩き、背中を向かせる。そのまま両手を当てると、友奈の体がさらに大きく反応する。

 

「あっ……! これホントにちょっとくすぐったい!」

 

 そして、友奈の体が揺らぐ。両足が大きく広げられ、腕と重なり、その先端に大きな手が装着される。

 それはまさに、友奈が満開の時に武装する腕そのものだった。

 

「うわっ! おったまびっくり!」

 

 満開の剛腕となった友奈の悲鳴。

 それに対し、ツチグモが大きな口を開けながら攻めてくる。

 巨大な蜘蛛という、見る人が見れば悲鳴をあげる状態でも、ディケイドは構わない。

 ユウナ満開となった装備を背中に付け、ディケイドは応戦。巨大な拳が、ツチグモの虎のような顔面を潰し、殴り飛ばす。

 さらに上空から襲い掛かる、セイリュウインベス。

 だがユウナ満開の機動力を駆使し、ディケイドはセイリュウインベスの上を取る。巨大なユウナ満開は拳を握り合わせ、セイリュウインベスを吐き出した光線ごと叩きつける。

 セイリュウインベスの巨体は、そのままエレファントオルフェノクとツチグモの体を圧し潰した。その隙に、ディケイドはトドメを取り出す。

 

「このまま決めるぞ」

「うん!」

『ファイナルアタックライド ユ ユ ユ 友奈』

 

 装填されたカードに記されるのは、桜の紋章。装填されると同時に、ディケイドの周囲に無数の花びらが舞う。

 竜巻の花びらの中、ディケイドは急速直下。桃色に輝くユウナ満開、その両拳を放った。

 三体の怪物を貫くそれ。花びらが舞う大きな爆発とともに、三体の怪物は消滅し、その場にはふらふらになった友奈だけが取り残された。

 ディケイドは着地し、べつの怪人たちを求めて移動する。

 その頭上では、幾度と火花が散っていた。

 

「ん?」

 

 足を止めて凝視すれば、そこでは異次元の速度の戦いが展開されていた。

 高速で展開される、剣と刃の打ち合い。

 青いエビ型の地球外生命体(ワーム)、キャマラスワーム。青く、常に鳴いているその怪人は、戦いの神と呼ばれる相手さえも倒したことがあると聞く。

 それは今、可奈美とともに高速の世界で何度も火花を散らしていた。長い腕から放たれる光の攻撃だが、可奈美は器用にキャマラスワームの腕を受け止めた。

 やがて可奈美は、蹴りでキャマラスワームを高速の時間流から追い出した。

 

「迅位斬!」

 

 ディケイドと同じ世界で転がったキャマラスワームは、その体を上下、赤い閃きによって両断、甲高い悲鳴を上げて爆発する。

 だが、彼女の背後には、すでに新手の怪人たちが可奈美へ襲い掛かっている。

 

「ふん!」

 

 眼魔世界と呼ばれる異世界の怪人眼魔の一体、刀眼魔。腕を剣と一体化させたそれをライドブッカーで受け止めたディケイドは、そのまま刀眼魔を蹴り飛ばす。

 

「ありがとう! えっと、ディケイドって呼ぶのも変だよね。名前、もう一回教えて!」

「門矢士だ。別に覚えなくてもいい」

「ええ? 覚えるよ! あ、危ない!」

 

 そう言いながら、可奈美はディケイドを突き飛ばす。

 地中よりサメのように襲い掛かる欲望の怪人、ヤミー。サメの姿をしたサメヤミーが、可奈美の千鳥とぶつかり合った。

 火花とともに、ヤミーの体からメダルが飛び散る。

 

「よし!」

「さっさと終わらせるか」

 

 可奈美の背後に追いついたディケイドは、当たり前のようにカードをディケイドライバーに差し込んだ。

 

『ファイナルフォームライド カ カ カ 可奈美』

「ちょっとくすぐったいぞ」

 

 響、友奈と同じように、ディケイドは可奈美の背中に手を当てる。

 

「ん? うおおお!?」

 

 すると、写シを纏った可奈美の体が変化する。

 千鳥を先端に、全身を小さく、細く折りたたむ。

 千鳥と合わせて剣となった可奈美___カナミ千鳥を、ディケイドは手にした。

 

「すごい! 私、剣になっちゃった!」

 

 剣になりながらも、可奈美は叫ぶ。

 

「はしゃぐな」

「だって剣だよ! 夢にまで見た、剣になりたいって夢叶っちゃったんだ!」

 

 可奈美は興奮を抑えられないようで、剣の形になりながらも大きく震えている。

 ディケイドはライドブッカーとカナミ千鳥を振るい、怪人たちを大きく切り飛ばす。

 

『ファイナルアタックライド カ カ カ カナミ』

 

 ディケイドライバーに表示される、美濃関学院の校章。

 すると、ディケイドの体が赤い光に包まれていく。ディケイド専用の写シとなったそれは、ディケイドに高次元の速度を齎した。

 目にも止まらぬ素早さで、刀眼魔とサメヤミーを切り刻み、爆発させた。

 爆発とともにカナミ千鳥から手を放す。すると、剣はもとの可奈美の姿にもどった。

 

「うおっとと……す、すごいすごい! もう一回やって! もう一回剣になりたい!」

 

 可奈美は飛び跳ねながら、ディケイドにまくし立てる。

 だがディケイドは、可奈美を押しのけながら、次へ急ぐ。

 

「だあっ!」

 

 次にディケイドが駆けつけてきたのは、龍騎の戦場。

 不死身の怪人、アンデッドの一体、ディアーアンデッド。

 ライフエナジーを吸う怪物ファンガイア、ゼブラファンガイア。

 そして、ゲーム世界より現れたウイルス、バグスターのモータスバグスター。

 三体に囲まれながらも、龍騎はドラグセイバーで何とか応戦していた。

 ディアーアンデッドは、鹿の角の形をした頭部から、雷を発生させている。龍騎の周囲を爆発させながら、モータスバグスターが高速移動で龍騎への攻撃のサポートをしている。

 さらに、ゼブラファンガイアは、反撃できない龍騎へ追撃していく。

 ドラグセイバーを取りこぼしながら転がる龍騎へ、ディケイドは襟を引っ張り立たせる。

 

「うおおっ……お、お前……」

「行くぞ」

 

 ディケイドはそう言いながら、カードを取り出す。

 

『ファイナルアタックライド リュ リュ リュ 龍騎』

 

 龍騎の紋章が、ディケイドライバーに浮かび上がる。

 すると、強制的に召喚されたドラグシールドが、龍騎の両肩に装備された。

 

「え? こ、これは……?」

 

 龍騎はドラグセイバーを拾い上げながら驚愕する。

 だがディケイドは、それに応えることなく、手順を再開する。

 龍騎の胸を押す。すると、倒れかけた龍騎の体が、大きく変形していった。

 首が胴体に収納され、両足は左右に裂かれ、その表面を赤いパーツが包んでいく。

 ドラグセイバーが尾に、召喚されたドラグクローが頭部に。その姿は紛れもなく。

 

「ど、ドラグレッダー!? 俺が!?」

 

 まさに契約モンスター、ドラグレッダーそのもの。

 リュウキドラグレッダーは、そのまま三体の怪人を尾のドラグセイバーで弾き飛ばす。

 三体の動きが取れなくなったのを見計らい、ディケイドは龍騎の紋章が描かれたカードをディケイドライバーに差し込む。

 

『ファイナルアタックライド リュ リュ リュ 龍騎』

 

 それは、まさに龍騎のファイナルベントと同質。

 リュウキドラグレッダーはディケイドを中心に回転。跳躍したディケイドは体を捻りながら、空中で跳び蹴りの体勢を取る。

 龍騎のドラゴンライダーキックに酷似した、ディケイドドラグーン。

 それは三体の怪人を巨大な爆発に包み、粉砕していく。

 

 

 

 マシンウィンガーが、大きくアクセルを入れる。

 同じくバイクに乗ったバッタ型の怪人と並走する。周囲の怪人たちを蹴散らしながら、決して平坦ではない道で揺れ動いていく。

 お互いにそれぞれのマシンをぶつけ合い、互いのバランスを奪っていく。

 

「やるな。お前は、あらたなゲゲルの一人目だ」

 

 並走、時折バイクの前輪で踏みつけしようとしながら、怪人は鼻を鳴らす。

 ウィザードはブレーキをかけて前輪を止め、後輪を浮かせ、怪人へタイヤで反撃する。

 バイクにダメージを受け、着地した怪人は、ウィザードを睨む。

 

「ゴゼバ キョグギンサギザザ……ゴ・バダー・バ ザ!」

「アイツ、さっき日本語喋ってなかったか……?」

 

 何を言っているのかは分からない。

 だが、彼が強調していた、ゴ・バダー・バというのが、名前なのだろう。

 少なくとも、彼をあのバイク___バギブソンから引き離さないといけない。

 

『ウォーター プリーズ』

 

 再び前輪で踏みつけてくるバダー。

 ウィザードは体勢を低くしてマシンウィンガーを走らせ、同時に水の魔法陣をくぐる。

 水のウィザードとなり、より柔軟性に特化した形態でバダーの背後に回り込む。

 

『ライト プリーズ』

 

 さらに発動した強い光。

 すると、振り向いたバダーは強く怯む。その隙に、ウィザードは追撃として蹴りを放った。

 バイクから蹴り落とされたバダー。

 同じくバイクから飛び降りたウィザードは、そのままバダーと組み合う。

 ウィザードの肘と、バダーの拳。その上、互いに発達した蹴りが、筋肉の打撃音を奏でていく。

 

「ボセグギランリントバ!」

 

 格闘を繰り返しながら、やがてバダーはウィザードの頭上を回転してジャンプ。愛車(バギブソン)の元へ戻ろうとする。

 

「逃がさないっ!」

『バインド プリーズ』

 

 魔力に優れる水の形態なのが幸いした。

 水で作られた鎖は、頭上のバダーを拘束、そのまま地面に落とす。

 

『ウォーター スラッシュストライク』

 

 そのままトドメを刺そうと、水の刃を振り下ろす。

 だが、バダーの特異な反射神経は、拘束されながらの回避運動を可能にした。上半身だけを捻ってよけ、そのまま倒れた自身のバイクに飛び乗る。

 

「ダギブゼベジャジャブゾヅベデジャス」

 

 彼の土俵に戻られた。

 ウィザードは再びフレイムスタイルに戻り、マシンウィンガーに跨り直す。

 

「仕方ない……だったら望み通り、バイクで勝負だ!」

 

 ウィザードはそう叫んで、マシンウィンガーのアクセルを入れる。

 バダーはすでにバイクを発車させており、もうウィザードとの距離がほとんどない。

 ウィザードはすぐに隣の岩を足場に、マシンウィンガーを浮かせる。上空でマシンウィンガーを反転させ、前輪でバギブソンのボディにアタックする。

 

「……っ!」

 

 バダーはアタックされた部位を振り抜き、再びバギブソンを走らせる。

 一度大きく離れ、旋回したバダー。

 だが、ウィザードはより切り立った岩場を伝い、バダーの上を取る。大きな音とともにバギブソンの動きが鈍り、そのボディから故障のような煙が上がり始めた。

 

「!?」

 

 驚くバダー。

 さらに、ウィザードは反転、岩を駆け上がり飛び上がる。

 

『チョーイイネ キックストライク サイコー』

 

 マシンウィンガーの座席に立ち、発動した赤いウィザードの最強技。

 

「だあああああああああああっ!」

 

 マシンウィンガーを足場に放つ蹴り。

 魔法陣を通じ、ウィザードの右足にはだんだんと赤いエネルギーが集まっていく。

 蹴りはそのまま、バダーをバギブソンごと踏み潰す。

 

「ボゾグ……! ボゾグ……!」

 

 バダーはウィザードの右足を掴み、呪いながら叫ぶ。

 だが。

 バダーの全身に刻印された魔法陣から、その全身にエネルギーが撃ち込まれていく。

 そして。

 

 バダーは、大きく爆発。

 周囲の怪人たちを巻き込みながら、その姿は炎となって消滅していった。

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