久々です。
………凄い…
親衛隊第一、ニ席がものの一瞬で………
片付けられた。
一つ分かったことは、次元が違う。というお話だけ。
以前よりも、目の前の彼が不気味に見える。
「………」
「さっきまでの威勢はどこ行ったんだぁ〜?んん〜!?それとも、ここらでお開きにするかぁ?でぇ〜ととやらは…?」
「……やめないよ。」
「私はやめない。お兄さんを倒すよ。」
「倒す……?くくくっ。」
「へぇ……………そうかい。なら………」
沈黙の間に、天馬は笑みを浮かべた。不敵な笑み……その表情……それに結芽は恐怖を感じた。
そして天馬はその場から消えた。正確には見えなくなった。
そして
─────消え……どこ……?
「─────シャントしろ!!」
「!!!」
気づけば拳が眼前スレスレにあった。そして喰らえば即死。たとえ写シ越しであろうとも、だ。結芽はその気迫に震えた。
「……ッ!!」
バッ!!
とっさに足を回し、拳を受け流す。空中で拳を受け流す。足で勢いを殺す。
だが、勢いは消えない。威力は下がらない。体制が崩され、反動が全身を駆け巡り吹き飛ばされる。
「ぐぅぅぅ─────がぁ!!!」
豪速に吹き飛ばされ、その中で思考を巡らす。
────なんて威力!!人のじt
「おい、後ろ見ねぇとぶつかんぞ。」
「!?」
だが、注意散漫だった。いや、一般が反応できるものではない筈だ。だが、現実は残酷だ。
─────石っ!?
「───がぁっ!!?」
吹き飛ばされた先、並び立つ岩に気づかなかった。そして背中を強く打った。
衝撃に耐えかねた体に痛みが突き刺さる。口元から血が溢れる。
「ケホッ…ゴホッ……」
なんで……見えなかった……このわたしが?
そんなこと……
「あん?」
このガキ………ズタボロだが、それ以上に……
笑ってやがる……?
「フハッ」
お兄さんのパンチが速すぎだ……
でも……不思議。溢れ来る感覚はワクワク。伝わる緊張感はゾクゾク。
「ふふっ、痛ッタいなぁ……」
すごく楽しい。痛いのに嬉しい。辛いのにもう一度やりたい。
「あはっ。ふあははっ!!」
「!……イカれやがったか!?んん!?」
「違うよ。私は今……冴えてる……それよりお兄さん。私とやり合う覚悟、できてる?こう見えてしつこいよ?私。必ずお兄さんを倒してあげる。」
「……いいぜ。やれるもんならやってみろやっ、まぁッダンスは賑やかでなくちゃな!!」
「じゃぁっ!!始めよ!!!」
そして轟音と斬撃が辺りを包み込んだ。
だが、轟音も斬撃も………一方的なものであった。
そしてその少しまえ。一方的なソレが始まるその前。
第三席、皐月夜見がとあるモノを捕捉していた。
「…正面からとは随分余裕そうですね……行きなさい……」
そして蟲を放つ。狙いはもちろん六人の一行。十条姫和含めた六名だ。
そして蟲たちは襲いかかる。
「!見つかった!!」
一行で一人、益子薫が気づいた。そして悟る。その軍勢の数に。仮に一匹の戦闘能力が大したことなくとも………いや、仮に迎え撃つ者が一騎当千でも……数千を超える軍勢が相手では数分と持たないだろう。
だから薫は自分一人が残ることを選んだ。のだが……
「ッ……逃げろっ!!」
「いや……わたしたち」
「仕方ないからっ、ここはオレ一人が引き受ける。先に行けっ!!姫和っ、任せるぞ。」
「だが……ッ」
「ならわたしたち四人がココに残りマース!!」
「ここは私達が引き止める。可奈美ちゃん、十条さん。頑張ってね。ちゃんと追いつくね。」
「!あぁ。すまない……」
姫和はそう言い、駆け出した。
「お前らバカだよな。せっかくオレ一人で残ってやるッたのに……」
「薫……アニメの見すぎ。一人にはしない。絶対。」
「それに…この量は薫一人には無理デスっ」
「なら、みんなで片付けたほうが楽ですよね?」
「フッ……なら、この戦いのあと……オレの任務も手伝ってくれよ……?」
「それは自分でやってください。」
「………」
そして刀使四人と第三席の戦いが始まった。
そして………
「チッ……所詮この程度か……。」
「へ……ぁ……?」
眼の前に映る光景は、彼の腕にしがみつく自分。首が苦しい、首を掴まれてるの?
─────あれ?
何してた………っけ……?
そっかぁ……負けたんだ。
そして目の前が一変した。