【完結】IS 亡国機業殲滅ルートRTA 男子チャート 作:sugar 9
「在澤重工から、俺に?」
「はい、在澤重工で開発中の試験機『打鉄・雷火』を専用機としてどうかと」
1組の代表候補生選抜戦から2週間後、訓練終わりに真耶に呼び出された萌に持ち出されたのはそんな話だった。とはいえ、これは別に珍しい話ではなかった。実技試験の様子を撮影した映像が各IS企業に公開されてからというもの、焔萌に自社のISを専用機として使って欲しいという声は決して少なくなかったからだ。声がかかるまでの経緯にはだいぶ差があるのは確かだが。
「これは……」
真耶から手渡された打鉄・雷火のスペックなどのデータを見た萌は、僅かながら驚きの声を上げた。それも無理からぬことだろうと真耶は思った。
在澤重工は確かに武装面では国内でも随一のIS企業だ。しかし、肝心のIS開発の面ではどうかというと、在澤重工はここでも大艦巨砲主義を掲げてしまっているためか、在澤重工のISは使い勝手の悪いものが多かった。
この打鉄・雷火もその例に漏れず、その両手に搭載されたロケットエンジン搭載型パイルバンカーなどというふざけた代物や、拡張領域に仕込まれた大量の銃火器も使い勝手の悪いものばかり。誰がどう見ても、在澤重工の現社長位しか十全に扱えるものはいないだろうと思わせるISだった。
確かに、代表候補生ですら音を上げる過酷なトレーニングを必要最低限の休み以外は欠かさずに行っている萌の実力は目に見えて上達しており、真耶からひいき目なしで見ても代表候補生クラスには既に届いているとすらいえるレベルになっていた。すでに彼が男子であっても女子であっても、自社のISを使ってもらいたいと企業が思うのは不思議ではないレベルには。
そんな萌であっても躊躇するのも無理はないと思える程度には、その打鉄・雷火は極端な機体だった。
しかし、手渡された打鉄・雷火のスペックなどのデータを確認する萌の表情は明るく、本当に読んでいるのかと真耶が疑いたくなるほどの速読でそこそこ厚さがあるはずの資料を読み切った萌はしゃべり始めた。
「わかりました。受けましょう」
「え……いいんですか?」
即答だった。少なくとも迷っているような様子は真耶には感じられなかった。真耶が意外と思うのも無理はない。打鉄・雷火は非常にピーキーな機体だ。両腕に装備されたロケットエンジン搭載型パイルバンカー『綴雷電』をはじめとして、搭載されている武装はいちいちふざけているとしか思えないようなものばかりで、汎用性で言うならばこれまで他の企業が提案してきた機体のほうが遥かに勝っていると言えたからだ。
「まぁ、確かにコンセプトはあれかもしれませんけど……資料がしっかりIS操縦者に向けたものだったんで、少しは『ISの動かせる男子』じゃなくて、IS操縦者としてみてくれているのかなーって思ったので」
そういう萌の笑みは、久しぶりに明るいものだった。
―・―・―・―
「来たわよ♪」
「またですか……」
萌が、自室から戻ってくると、誰もいないはずの部屋のベッドに楯無が座っていた。萌はうんざりしたかのような表情を浮かべつつも、特に何かを言うことはなく荷物を降ろし、キッチンへと向かった。
「それではこれより、第6回私と簪ちゃんがどうやったらそれなりにお話を出来るか会議を執り行います」
「……先輩が話しかければいいだけだと思うんですけど」
「それが出来たら私は今頃妹からも好かれる完全無欠の生徒会長になってるのよ」
ニヒルな笑みを浮かべながらそんなことを言い出し始めた楯無の前に夕食が並べられた。因みに代金は事前に有り余るレベルで支払われているため萌が損をしているという事は特にない。強いて言うならば作る量が増えるくらいだ。
ここ最近は在澤重工の社長の自家用機でIS学園と在澤重工を行ったり来たりしている萌は帰りが非常に遅くなる時も多く、そういった時は、あらかじめ出先で買っておいた食材で食事を作ることも増えた。否、正確には最初の内は適当にコンビニで済ませようと思っていたのだが、在澤重工から行き来する生活を始めた初日に部屋で待ち構えていた楯無に対して冷蔵庫にあったもので萌が簡単な料理を作った結果、味を占められたのだ。
「大体、後輩の時短飯たかりにくる生徒会長ってどうなんですか……」
「それで作れちゃう萌君も萌君だけどねー」
食事を始めると、しばらくの間は無言の時間が続いたが、先程までのよく言えば活発で悪く言えば馴れ馴れしかった様子から一変し、どこかためらいがちに楯無がしゃべり始めた。
「それで、どう? 最近の簪ちゃんは」
「昨日も聞きましたよねそれ」
「今日何かあったかもしれないじゃない?」
基本的にこの2人の間での話題は簪に関することがほとんどだった。というか生まれも育ちも何もかもが違いすぎる二人の間にある共通の話題というのがそれくらいしかなかった。
「別にいつも通りですよ。今日も先輩の後を必死に追いかけています」
「……ねぇ、やっぱり萌くん経由で手を貸してあげるっていうのは」
「ダメですよ」
それは萌にしては珍しく、はっきりとした口調での否定だった。楯無としてもその口調は若干意外だったのか、ほんの少しだけ表情が本人の意思とは関係なしに動いた。
「バレるバレないの問題じゃなくて、これは簪さんが簪さんなりの着地点を見つけないといけません。そうしないと、簪さんは気にしないっていう選択肢を取ることも出来ませんよ?」
「それは……わかってるけど」
萌の言葉に対して、楯無は言葉に詰まった。普段の彼女しか知らないIS学園の生徒からしてみれば考えられない光景だろう。そんな彼女を見ていられなくなったのか、ため息をついた萌がしゃべり始めた。
「納得のいくまでやらせてあげればいいじゃないですか。そしたら話しかけてくれるかもしれませんよ?」
「そんなに、上手くいくもんかしらねぇ……」
「きっと上手くいきますよ。姉妹なんですから」
そういう萌の口調は妙に優しげだった。
―・―・―・―
篠ノ之箒は走っていた。クラス代表トーナメントの第一試合、彼女が所属するクラスのクラス代表織斑一夏と2組のクラス代表の鳳鈴音の試合の最中に、突如乱入してきた所属不明機体。一夏と鈴は教員部隊の救援が入るまでそれらと戦わざるを得なくなっていた。
箒とて、理解していなかったわけではなかった。ISは現在でこそ使用目的はスポーツなどに限られているなどと言われているがその本質は兵器だ。関わっていれば、命の危険に直面してしまうという事も理解していたつもりだった。
しかし、いざその危機が目の前に現れた時、箒は居ても立っても居られなくなった。何もできないという事は分かっている。それでも、何かせずにはいられなかったのだ。
今まさにアリーナへと出て、一夏に直接激励を送ろうとピットに駆け込んだ箒の事を待ち構えていたのは、2人目の男性操縦者、焔萌だった。箒は一瞬怯んだものの、すぐに萌を視界の外へと追いやり、アリーナへ出て行こうとした。
「どこへ行くつもり?」
「っ、どいてくれないか、焔。今はそれどころではないんだ」
しかし、その行く手を阻んだのは萌だった。箒は萌の事を噂や偶に一緒にいるところを見かける一夏から伝え聞く程度の事しか知らないが、それらから想像できる雰囲気とはかみ合わない、ひどく冷たい雰囲気を萌は身に纏っていた。
「ISを持っていない今の箒さんに、できることは無いよ」
「っ、お前に、何が分かる!」
自然と、箒の口調は激しくなっていく。今この瞬間も一夏は必死に戦っているのだから、当然だ。幼馴染が命がけで戦っているというのに、ただ見ているだけという選択肢を箒が取れるはずがなかった。
「何もわからないよ。でも、箒さんがやろうとしていることが危険だってことと、それくらい一夏の事を大切に思っているのかはわかる。だから俺はそれを許さない」
その代わり、
続けて言葉を紡ぎながら、打鉄・雷火を身に纏う間、箒は何も言えないでいた。わかっている。萌が言っていることは詭弁だが正しい。箒と萌は初対面であるにも関わらず異様に萌が優しい事は気がかりだが、それもまぁ萌がお人好しだからということで説明がつく。
だが、何も関係のない萌が命を懸ける理由には決してなりえない。
「一言、俺が届ける。納得できないかもしれないけど、それで我慢してほしい」
そして、箒は驚きよりも先に恐怖した。見も知らない他人の為に、たった一言の為に、死ぬかもしれない戦場に身を投げられる萌が浮かべた曇りのない笑顔を。
―・―・―・―
「かんちゃん! こっち!」
「う、うん……」
クラス代表トーナメントの1回戦、所属不明機の介入により、アリーナの観客席はパニックの様相を呈していた。アリーナのシールドを突き破るレベルのレーザーをあいさつ代わりに乱入してきたISは、観客をパニックに陥れる。簪は一緒に見ていた本音と共に避難しようとするものの、入り口がロックされたのか一向に観客席から人が消える様子はない。
「え……?」
「ほむほむ?」
そして、さらに異変は起きた。アリーナのIS専用出入り口から打鉄・雷火を身に纏った萌がゴーレムへ向けて突貫していたのだ。第二試合で出場予定だった萌は控室にいたため、アリーナが閉鎖されている今の状況でもピットに行けるのは理解できる。だが、それは何をどう間違えても彼がISを身に纏って命の危険すらある場所に身を投じる理由にはならない。
「はあ!!」
普段の萌からは想像も出来ないような勇ましい声と共に、打鉄・雷火のメイン武装である見るだけでろくでもない威力であることが分かるロケットエンジン搭載型パイルバンカー『綴雷電』による一撃が放たれる。しかし、それが当たることはなく、逆にゴーレムの拳が萌を捉えた。
「ぐっ!」
「ちょっ、何やってんだ萌!!」
「そうよ! っていうか何で突っ込んできたのよ! アホなの!?」
ここでようやくいきなり突っ込んできた萌に対して唖然としていた一夏と鈴が萌の下へと向かう。しかし、萌はそんなこと知ったことではないと言わんばかりに勢いよく起き上がった。
「まぁ、ちょっとした必要経費だってことで1つ!! あと、一夏!!」
「何だよ!」
「男なら、その程度の敵を倒せずして何とするだってさ!!」
そして再び突貫した。綴雷電のロケットエンジンが火を噴き、打鉄・雷火に段階的な加速をもたらす。そして右の綴雷電を思いっきり振るう。先ほどの焼き増しのようにその拳は躱されるが、ゴーレムの拳もまた空を切った。
そして、残った左の綴雷電が先ほど以上の噴射で以て加速し、半ば独楽のように回転しながらゴーレムの側頭部を殴り飛ばした。あくまでパイルバンカーである綴雷電の杭が射出され、ゴーレムの首が若干不自然なレベルで曲がる。
「一夏!! 鈴音さん!!」
「わかってる!」
「ああもうこうなったらやるだけやってやろうじゃないの!!」
そこで生まれた隙に一夏の雪片弐型と鈴の双天牙月がゴーレムへ向けて振り下ろされるが、その斬撃はどちらもゴーレムによって受け止められてしまう。
「だったらぁ!」
そこで再びロケットエンジンの噴射による加速を得た萌の右の綴雷電がゴーレムへと襲い掛かる。それは確かに一夏と鈴の対処に追われていたゴーレムへと突き刺さったが、同時に一夏と鈴を武器ごと放り投げたゴーレムの拳もまた萌の腹部へと突き刺さり、萌の身体がくの字に折れ曲がる。
「ぐっ……ああ!!」
そこからは、とてもではないがIS同士の戦闘とは思えない殴り合いの様相を呈した。
萌が綴雷電で殴れば確かにゴーレムにダメージは入るが、ゴーレムはそんなことはお構いなしに萌へと殴り掛かる。萌はそれを躱すか受け流すことで対処するが時にはクロスカウンターも辞さない勢いで殴りかかる。
IS同士のものとは思えないほどに原始的なゴーレムと萌の殴り合いは一切止む気配がなく、絶えず立ち位置が変わるこの殴り合いはさながら暴力がそのまま形を成した竜巻のようなものであり、一夏も鈴も援護ができない状況にいた。
(何……だ、これ……)
しかし、それとは関係なく、一夏は動けないでいた。目の前で行われている。効率的であるはずなのに限りなく泥臭い殴り合い。立場としては同じはずの萌が、既にそれほどまでの領域に到達しているという事実を、一夏はそのまま受け入れることができないでいた。幼馴染から勇気をもらったばかりだというのに、動けないでいた。
「がっ!!」
「萌!!」
均衡は突如として崩れた。綴雷電による一撃を外したことによって生まれた隙を見逃さなかったゴーレムの拳が萌の腹部に突き刺さり、萌が大きく吹っ飛ぶこととなった。
「一夏!」
「わかってる!」
それは同時に入る余地のない暴力の嵐が止んだという事と同義であり、鈴の専用機「甲龍」の第三世代兵装である衝撃砲が放たれた。大振りの拳を振り切った姿勢で止まっていたゴーレムは明らかに人間がしていいそれではない不気味な挙動でそれを避けるが、続けざまに先ほどまで動けなかったのが嘘のように弾かれたように飛び出した一夏は零落白夜を起動しゴーレムへと斬りかかった。
しかし、それすらもゴーレムは躱し、逆に一夏を殴り飛ばしてみせた。
「ぐっ……クッソ!」
「無人機にしたって限度ってもんがあるでしょ!」
一度攻めに失敗すれば、次は再びゴーレムの番だった。続けざまに放たれるレーザー砲への対処で一夏と鈴が精いっぱいとなり、攻めあぐねていると、
「2人とも! そこどいて!」
萌の声が響き渡った。とっさに一夏と鈴がそちらを向くと、そこには肩にこれから何を吹っ飛ばすつもりなんだと言いたくなるような凶悪なサイズのグレネードキャノン「赤城」を肩に装備した萌の姿があった。
「ちょっ、あんた何する気!?」
「いいからどいて!」
余りにも鬼気迫る萌の様子に一夏は思わず飛び退き、鈴も衝撃砲でゴーレムをけん制しながらゴーレムから離れた。グレネードキャノンは恐らく、というかどう考えてもアリーナを丸ごと吹っ飛ばしかねない見た目をしているが、萌もそれを知らないわけではないのか、中々撃とうとはしなかった。
一夏と鈴が離れたことを確認すると同時に、萌は赤城の砲口をゴーレムが入ってきたアリーナのシールドの裂け目へと向け、
「発射ぁ!!」
次の瞬間、比喩ではなく、アリーナが揺れた。赤城が放たれ、爆音とともに反動で萌は吹っ飛ぶ。その進行方向の先にいたのはゴーレムだった。遠距離攻撃を警戒していたゴーレムが突っ込んできた萌に対して対策パターンを構築する間もなく、
「おおおおおおおお!!」
左右の綴雷電が一斉に火を噴き、さらに加速した萌の一撃がゴーレムに突き刺さった。金属と金属がぶつかり合ったとしてもそうそう聞かないであろう轟音と共に、アリーナ全体に土ぼこりが舞い、観客席からは何も見えない状態となってしまった。
「萌……?」
土埃が晴れた時、そこにいたのは一心不乱にゴーレムの腕部を綴雷電で砕く萌の姿だった。既に、ゴーレムは最大出力の綴雷電の一撃を受けたからか胴体の部分で真っ二つに千切れており、誰が見てももう動けるような状態ではなかったにもかかわらずだ。
「お、おい、萌……?」
「…………」
一夏が声をかけてもなお、萌は既に動かないゴーレムを殴り続けた。
次の瞬間、ゴーレムの右腕がほんの少し持ち上がったことに気づいたのは、極々わずかな者のみだった。
―・―・―・―
「……何で、あんなことしたの?」
「…………」
千冬の説教を受け、本でも出すつもりかと言いたくなるほどの量の反省文を書き終え、帰路についた萌を待っていたのは怒りを全身で表している簪だった。萌も覚悟していたのか、申し訳なさそうな表情は浮かべているものの、驚いてはいないようだった。
「その、箒さんが危ない事しようとしてたから代わりにと思って」
「それは萌が突っ込む理由にはならない」
「……ごめん」
萌にしては珍しく、笑みが消えた状態で落ち込んだ萌は黙りこくってしまった。普段なら決して見ることができない萌の様子に少々面食らった簪は若干冷静になり、改めて落ち着いてから問いかけた。
「……本当に、篠ノ之さんの為にあんなことをしたの?」
「そう、だけど……?」
不思議そうな表情を浮かべながら当たり前の事のように言う萌に対して、簪は絶句した。ISの無断展開は専用機持ちであっても、否、専用機持ちであるほど固く禁止されている。萌だってそれを理解できていないわけがない。自分の立場や評判に人一倍敏感な萌ならなおさらだ。
それに加え、ゴーレムに対して奇襲を仕掛けるために行ったあの無茶苦茶な加速方法だ。奇跡的にうまくいったからいいものの、最悪の場合爆風に巻き込まれて死ぬという事もありえたのだ。
にもかかわらず、萌はろくに知り合ってもいないだろう女子の為に自分の命も顧みずに動いたのだ。その心の中で歪んでいる自己犠牲精神の衝動に従うままに。
「……もっと、自分を大事にしてよ」
それは、簪本人も意図していなかったような言葉だ。絞り出されるように告げられた声に対して、萌は珍しくうつむいた。
「……ごめん」
萌はただそう繰り返すことしかできなかった。
わかった、もうしない。
口にすれば簡単なその一言を萌は言えないでいた。
簪も薄々は理解していた。萌はここまで必死にISに関するあらゆる技術を自身に詰め込んできている。比較されることを恐れるがために常軌を逸した努力を弱音1つ漏らさずに続ける萌の知識量は相当なものである。
そして、それだけの知識を有している萌なら、自分の行った行動が様々な面から見てどれほど危ういものなのか理解できないはずがない。
それでも、萌は動かずにはいられなかったのだ。命の危険にさらされると分かっていても、彼の本能は見なかったふりをするという事を許してくれないのだ。
誰かが見ているかもしれないから。正道を外れた行いは許されない。
自分の身を、未来を守るために文字通り必死に努力しているにもかかわらず、比較されることを恐れるが故に、誰かが危機に陥ろうとしているのなら命を投げ捨てるような行為も辞さない。ISによって人生を狂わされた萌の中で生まれたのは、どうしようもなく矛盾し、倒錯した価値観だった。
(何も、できないのかな……)
そして、そんな萌にどうすることも出来ない自身の無力を簪は呪った。
「……帰ろっか」
「……うん」
萌の顔にいつも通りの笑みが戻った。戻ってしまった。その笑顔が仮面のようにしか見えない簪は一つ頷き、歩き出した。
ミストルテインの槍のエネルギー総量が小型気化爆弾4個分とかいう設定を見た作者は、考えることを、やめた。