FALL OUT GIRLS   作:WarBoss

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もしかして他の指揮官様がL地区とかにいらっしゃったら、本当に申し訳ない(無能博士並感)
指揮官様には後でヌカ社お詫びセットをお送りいたします。


Little Dolls

 モハビ・エクスプレスの拠点である廃棄された複合レジャー施設とその周辺区画、場所をL38地区と銘打っているが実の所、正規軍やグリフィンの書類上でしかそんなものは存在していない。

 グリフィンの管理地区を無理やり切り取ったこの場所は鉄血の支配地域と隣接しているが、無価値故に攻め入られておらず、グリフィンと鉄血の双方の見解ではほぼ価値のない土地として放置されているのが現状だった。

 

 険しい山岳と森林が入り混じっており移動にはヘリが必須、土地の一部には若干の放射能汚染も確認されており、コーラップス汚染まではないものの周囲地区も廃墟と化したゴーストタウンがあるぐらいで両陣営としても維持するには無意味な土地と判断されて放置されている。

 だが現状はモハビ・エクスプレスが着々と拠点拡張を行っており、施設には警備用のセキュリトロンやサイバードッグがうろつき、プロテクトロンやMr.ハンディーと呼ばれるロボット達が喧しい音をたてながら作業を進めていた。

 

 

 

 

 

「IDコード認証が不適格です。 直ちに退去しない場合は強制的な排除に移ります」

 

「え、えぇ!?」

 

「おいおい、待て! やっぱりボスの奴なんの用意も手続きもなかったか……おい、とりあえずイエスマンと変わってくれ」

 

「セキュリティークリアランスの認証完了、了解しました。 しばらくお待ちください……」

 

 ラウルの操縦するベルチバードから降ろされたM3はいきなりから近くにいたセキュリトロンにマークされ退去警告を受けていた。

 後から降りてきたラウルは慌ててセキュリトロンに言うと、セキュリトロンのスクリーンモニターに映っていた不機嫌そうな警官の顔画像から、なんとも間の抜けたあのイエスマンの顔画像に移り変わる。

 

「おや、ラウルさん! わざわざお呼び出しとは珍しいですね! 何か御用ですか?」

 

「新人の人形を連れてきたんだがボスの奴、何も手続きしてないだろ? M3って言うんだが手続きをしてやってくれ」

 

「よ、よろしくお願いします……」

 

「なんと! 彼女以外に戦術人形が増えるとはここも賑やかになりますね! 不幸な事故にならなくてよかったです! 下手をするとレーザーで灰になるところでしたが……彼もお忙しいですからね!」

 

「忙しいからって新人を放置する上司っていうのは、世間様で言うダメ上司ってやつだろ」

 

「とりあえずセキュリトロン達の認証は完了しましたよ! サイバードッグやロボ・スコルピオン等のほうは知りませんがね! 管轄外ですので……それではM3さん、お元気で!」

 

「は、はい……ありがとうございます」

 

 イエスマンはM3に挨拶した後に通常のセキュリトロンAIと入れ替わり、そのセキュリトロンもそのまま警備任務に戻っていった。

 

「忠告しとくが、イエスマンのことはあまり信用しすぎるなよ。 ありゃ、ボスには忠実だが鉄血の嬢ちゃんより信用ならん……」

 

「は、はぁ……」

 

「あら、あのポンコツと同様に信用されてないなんてひどい扱いですわね」

 

 M3にラウルが耳打ちしながら忠告していると、後ろから声がかかる。

 その声の主を視界にとらえようとM3は振り向く、そこにはマスク姿が特徴的な鉄血製戦術人形のハイエンドモデル、スケアクロウがいた。

 それを見たM3は驚き動揺する。

 

「鉄血のハイエンドモデル!? だ、大丈夫なんですか!?」

 

「少なくともイエスマンよりは信用してもらえると自負してますけど?」

 

 軽くパニックになりかけたM3に落ち着いて返答するスケアクロウと、諭すラウル。

 

「お互い相いれないってのはなんとなくわかるがここでは穏便にすましてくれよ。 人形同士の喧嘩に年寄りが駆り出されちゃかなわん」

 

「……ですが!」

 

「M3、お前さんはもうここの一員なんだ。 社の意向にそぐわない言動は控えてくれ」

 

「す、すいません……」

 

「あら、私は相手になってもいいですけど?」

 

「はぁ、スケアクロウも挑発はやめてくれ……」

 

 溜め息をつきながら頭を抱えるラウル。

 だが、ふと思いついたようにスケアクロウに言った。

 

「おい、スケアクロウの嬢ちゃん……お前さん暇だろう? 親交を深めるついでに案内してやってくれないか? 俺はもう疲れた」

 

「え、えぇ!? そ、そんな!」

 

「……放置する上司はダメ上司なのでは?」

 

「俺はM3の上司じゃない同僚だ、先輩ではあるがな。 正直な所、これから更に何もしてないであろうここの責任者のやるべきことを俺がやらなくちゃいかん……」

 

「前から思っていたのですけどあの運び屋、現場主義すぎません? 戦術人形を雇うより事務員でも雇えばよかったのでは?」

 

「そうだな、その助言を聞いてくれてたら今頃は年寄りらしく隠居してただろうよ。 知ってるか? グリフィンには後方幕僚様っていう有難い神様みたいなのがついてるらしい」

 

「そういえば、そんな情報もありましたね。 後方幕僚をどうにかすることによってグリフィン基地の勢いを削ぐというのは意外といい戦略かもしれません。 あとで代理人に報告しておきましょう」

 

 ラウルとスケアクロウの会話に自分の存在意義が揺らぐM3だった。

 

「も、もしかして私はいらない人形ですか!?」

 

「貴女が事務作業をできるようになればいいのでは?」




クエスト追加

□運び屋に会う

■完了:(オプション)鉄血人形と会う

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