FALL OUT GIRLS   作:Warboss

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引き続き、犬もどきさんの【METAL GEAR DOLLS】でのエピソード『緊急合作案件!! 人外VS人外』その後のお話です。

バトルを期待してたのならば向こうを読むのじゃ。



DEATH STRANDING

 中継地点となるとある町に入った運び屋は、MSFの管理下に置かれているこの町でスコーピオンとED-Eと合流する予定であった。

 

 そして合流するより先に追手として新たに現れた戦術人形のリベルタドールとの激しい鬼ごっこが起こったのがつい先程のことである。

 たまたま運び屋を呼び戻そうとやってきたが為に一緒に巻き込まれてしまったCZ75は後に、その運び屋とリベルタドールの戦いをこう言うのであった。

 

『旧世代の映画みたいな光景だった…… ありゃ、宇宙から来た捕食者(プレデター) VS 未来から来た殺人ロボット(ターミネーター)のケンカだよ』

 

 

 

 リベルタドールの襲撃を止めたのは、意外にも管理下の町でやりたい放題暴れられるのを良しとしないMSF側だった。

 エグゼと呼ばれる鉄血製ハイエンドモデルの処刑人が、兵や二足歩行兵器を引き連れてやって来たかと思えば手早くその場を収めてしまったのだった。

 

 

 

 

 

「隠し撮りの写真集雑誌を巡ってこの騒ぎかよ……アホらし」

 

「撮られたほうは方はたまったものじゃないわ」

 

「……」

 

<~~♪>

 

 運び屋が運んでいた木箱の中身が、MSFの人形や女性陣のあられもない姿が写された写真集だったと知って心底呆れたように呟くCZ75に反論するグローザ。

 今この場にはCZ75とグローザの他にリベルタドール、そして運び屋のサポートの為に呼び出されていたED-Eだ。

 

「でも驚きだわ、あんなひどい状態をもうここまでなおしてしまうなんて」

 

「……ありがとう」

 

<~~~♪ ―!>

 

 運び屋との激しい戦闘のせいで生体部分の各所が血塗れの酷い状態だったリベルタドールを、ED-Eは露出した機械部分の破損部分と一緒に修理修復していくED-E、微かな声で礼を言うリベルタドールだが、それ以上に大音量で音を鳴らすED-Eのせいでまったく聞こえていなかった。

 

「ED-Eはなんでもできるからなぁ、他にも装備メンテナンスとか、道具が無くてもリロードベンチや作業台の代わりもできちまうんだってさ……他になにできるんだっけ?」

 

<──! ──!>

 

 ED-Eはビープ音を鳴らして答えるが、それを聞いて言いたいことが伝わるのは運び屋ぐらいなものだろう。

 リベルタドールはED-Eを撫でながら呟く。

 

「ED-Eはいろんな事ができてすごい…… 私は……不器用だから羨ましい」

 

「あら、リベルタがこんなに馴れ馴れしいなんてなかなか隅に置けないわね、この小さなロボットさんも」

 

<~~♪>

 

「……スケアクロウのヤツが見たら嫉妬で発狂しそうだな」

 

 リベルタドールとED-Eの仲の良い雰囲気を眺めながら、CZ75はこの場にいない高飛車な鉄血ハイエンドがハンカチを噛み千切りながら悔しがるのが目に浮かんだ。

 

「それにしても、運び屋さんのほうもすごいわね。 リベルタと正面からぶつかって無事でいられる人なんてなかなかいないわ」

 

「……人って言えるのか怪しいけどな、聞いた話じゃ心臓や脊髄を機械に入れ替えた挙げ句に脳味噌も一度抜き取ったらしいぜ、ありゃサイボーグだよ」

 

 グローザは運び屋に対しても意外と好意的な評価をしていた……

 だが、CZ75の返答を聞くと急に表情を顰める。

 

「モハビ……アメリカの技術なのかしら」

 

()()()の技術の一端とか言ってたな。 なんだよ、急に険しい目つきして」

 

「いえ…… MSFも似たようなアメリカ人の手合を相手にしたことがあるだけよ」

 

「マジかよ、運び屋みたいなのを量産してるとか、やっぱイカれてるなアメリカって」

 

「……ええ、そうね」

 

 

 

 

 

 一方その運び屋の目の前では、三人のMSFの人形達が言い争っていた。

 正確にはエグゼ、WA2000が逆さに吊るされたスコーピオンを挟んで言い争っている。

 

「いい加減に運び屋に突っかかるやめろって言ってんだよ。 そもそもリベルタをけしかけたのはお前だろうが」

 

「だからってリベルタをあんなザマにされて黙ってろっていうの?」

 

「殺さないでって言ったけど、怪我させないでとは言わなかったからね。 てかそろそろ下ろしてくんない?」

 

「元はと言えばアンタが原因でしょうが!」

 

 言い合いをしているエグゼとWA2000の間で、この町で運び屋と合流しようとしたのをWA2000に捕まったスコーピオンはブラブラと吊るされながら揺れ動く。

 

「そもそも、いくらなんでもこっちから依頼した運搬業者相手に生死を問わないはないだろ…… 下手したらウチの評判に傷がつくところだぞ」

 

「ぐっ…… それは……」

 

「そうだぞ、わーちゃん! そんなザマじゃオセロットも泣いてるぞ!」

 

「アンタマジで殺すわよ!」

 

 エグゼに言われて言葉に詰まるWA2000にスコーピオンが横から野次を飛ばす。

 

「言っとくが、スコーピオンもスネークには報告するからな」

 

「うぐ……」

 

 エグゼから今度はスコーピオンが言われて同じように言葉に詰まる。

 そんな三人を両腕を組みながら観察し続けていた運び屋、だが今度はエグゼが運び屋に対して元々鋭い目付きを更に鋭くしながら言う。

 

「あと運び屋…… オレが渡したはずの報酬とは別に、お前またスコーピオンから同額貰ってるだろ」

 

「はぁ!? どれだけがめついのよコイツ、意地汚いにも程があるわ!! というかなんで支払ってるのよ!?」

 

 エグゼからの指摘に黙ったままの運び屋、そしてそれを聞いて怒り心頭になるWA2000だがふとスコーピオンの方を見ると、スコーピオンが目を逸らした。

 そのスコーピオンの様子にすぐさま何か隠しているとWA2000は気が付く。

 

「このおバカサソリ……まさかアンタ」

 

「えっと、なんのことかなぁ? あはは……はは」

 

 目を泳がせながらしらばっくれるスコーピオン、それを横目にエグゼは運び屋に向かって言う。

 

「隠し持ってるもん出せよ、まだ持ってんだろ?」

 

 そう、つまりはエグゼに買い取られた後に残らず焼却されたはずの写真集雑誌を運び屋はまだ隠し持っていた。

 その焚書を免れた一冊を後で買い戻す為にスコーピオンは同額の報酬を渡していたのだ。

 

 肝心のスコーピオンは下手な口笛を吹き、わざとやっているのではないかと思えるような誤魔化しをしている始末。

 それを見た運び屋は、あまり当てには出来なさそうだと判断して隠し持っていた雑誌をエグゼに手渡した。

 

「あー、我ながらいい出来だったのに、もったいないなぁ」

 

「報酬は両方ともそのまま貰っとけ、どうせオレが渡した報酬もスコーピオンのポケットマネーから立替えるからな」

 

「えぇー!? それじゃ私が無駄に二倍報酬払うだけじゃん! せめて半分はミラーのおっさんからとってよ」

 

「……アンタは反省する気あんの?」

 

 結局はスコーピオンとの最初の交渉で賃上げしまくった挙句、その同額を更にそのまま貰うことになった運び屋であった。

 

 

 

 

 

「しかし、いつの間に箱から抜き取りやがったんだ? 木箱には開けられた形跡なんてまったくなかったぞ」

 

「それはまぁ、運び屋さんだからね!」

 

「癪だけど納得してしまいそうなのが嫌になるわ。 というかあれで本当に最後なんでしょうね? あの運び屋いまいち信用できないのよね、まだ隠し持ってたりするんじゃないの?」

 

 運び屋が報酬を受け取って去って行った後、ふとエグゼが不思議に思ったことを呟いたことに始まって三人の会話が続いた。

 

「流石にMSFの痴態を外に晒すわけにはいかないからね! 外部に持ち出さないようにそこらはしっかり依頼契約に盛り込んであるよ、そういうことはちゃんと守ってくれる人だからね!」

 

「へぇ……なら内部には晒していいわけね? アンタはやっぱりもっと反省するべきだわ!」

 

「わー!? ゴメン、謝るって!」

 

 ヘッドロックを掛けられるスコーピオン、他にも色々とWA2000に折檻を受けた後にふと呟く。

 

「あいたた…… はぁ、折角の原本も失くしちゃうし今回は散々だよ」

 

「ん? 原本?」

 

「うん、増刷することを考えて一冊持ってたんだけどどっかに落としちゃってさ、雑誌も全部焼かれて原本も失くした所に運び屋さんが一冊持ってるって聞いて、まだいけるかなーとか思ったんだけどなぁ」

 

 スコーピオンの独白にエグゼとWA2000は顔見合わせた後、スコーピオンに呆れた……いや、むしろ哀れんだ目を向けた。

 

「……おい、まさかそれ」

 

「なんていうか……アンタの馬鹿さ加減には呆れ果てるどころか哀れに思えるわ」

 

「え、どういうこと? なんか酷い事いわれてるんだけど!」

 

 エグゼが運び屋から手渡された雑誌を開いてページを捲る、ページ一面に艶めかしい写真集が目に移りこむが、その写真一枚一枚が丁寧に張り付けられた手作りの物だった。

 

 それを見たWA2000は思わず呟いた。

 

「……やっぱりあの運び屋はいまいち信用できないわ」

 




酷い話だなまったく(反省なし)



ということで今回のコラボ回はこれにて締めです。
このコラボ話を向こう側から持ち掛けられた時は非常に嬉しかったと同時に、結構緊張しましたよホント。

実は、犬もどきさんの【METAL GEAR DOLLS】を読ませていただいたことが、この作品もといドルフロSSを書こうと思った切っ掛けとなりました。
読んでなかったら今頃このFALL OUT GIRLSは書いてなかったと思います。

無事向こうの作品も完結されましたので、読んでいない方は是非読んでみることをお勧めします。
……完結してるようでまだまだ続いたから今回のコラボになったりしとるわけですけど。

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