今度は焔薙さんの【それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!】でのP基地でまたまた運び屋がお騒がせ。
いつもよそ様に迷惑かけてるな、お前な。
「で、では依頼されたお届け物の受け渡しはこれで完了です。 モハビ・エクスプレスのご利用をこれからもお願いします……」
「こちらこそ、色々と噂は絶えないみたいだけど流石の運び屋さんだ。 仕事は確実みたいだね」
目前の荷物の中身とリストを確認し終えた人形、スチェッキンは頷きながらも少々刺々しい態度で応答した。
顔は営業スマイルなのが余計に威圧感がある。
今回、M3とCZ75は第S09地区の早期警戒管制基地、通称P基地にやってきていた。
目的はD08地区でのカフェの一件ついでに物資の輸送を頼まれたからだ。
中身は二人ともよく知らないが恐らく医療品から食料等あたりではないだろうか、なんでもまた子供が生まれるとかで余裕がないからとか何とか、そういえば今グリフィンでは人形が子供を作るという奇妙なベビーラッシュじみたことが起こっているんだとかイエスマンがベラベラと聞いてもいないのに話していたのを思い出す。
ちなみにこの話は外部に漏れたらヤバめな情報だったりするが、イエスマンがさも当たり前のように喋るせいで事の重大さをまったく理解していない二人だった。
イエスマンからすれば隠し事をせずあることをそのまま言っているだけのつもりだから質が悪い。
「その割には監視付きで随分と警戒されてるみたいだけど……まぁ無理もないか」
疲れ切った顔のCZ75は後ろ壁に背もたれしながら溜め息をつく……そう、この基地に近づくまで本当に色々とトラブルがあった。
そもそもP基地とモハビ・エクスプレスはいくつかの案件で間接的には関わったことがあるが、運び屋がグリフィン基地から人形を買い漁ったあの日の初めての接触からやはり不信感は拭えてなかったらしい。
アポなしで基地に近づいた途端に乗ってきていたトラックがエンジンにすかさず一発貰ってお釈迦になったことからもそれがうかがえる。
幸いにも積荷は無傷だったが、その後の運び屋とP基地側のスナイプ合戦(運び屋の方は何故かBBガンを使っていたようだが)が始まり、その間に必死にその積荷を運び出すことになった。
M3なんかは考えるだけ無駄なんで無視してほっときましょう、とハイライトの消えた目で言いながら迷いない動作で積荷を引きずり出していた。
ということで運び屋も一緒に来ているのだが、未だにスナイプ合戦の続きをしているのかそれとも銃弾を掻い潜り逃走劇を繰り広げているのか、とにかく今頃は何をしているのかよくわかってない。
目の前で対応しているスチェッキンの様子を見るにまぁ碌なことになってないのは察せられるが……
「……今はあの頭のおかしい人ことの事については忘れましょう」
「いや忘れられてもこまるんだけど、早くあの運び屋さんをなんとかしてくれない?」
スチェッキンの威圧感が更に増す。
M3は分かってないようだが、監視しているであろう見えない存在からも殺気や威圧がヤバことになってるのにCZ75は気付き始めていた。
中々にヤバい状況であるが、だからといってどうしようもない。
「だけどアイツが私の言うこと聞くどころか義理もないからなぁ……ほらアタシもこの通りだし」
そう言いながらCZ75は自分の首に着けられた首輪を指さす。
「……じゃあ質問を変えるよ。 運び屋は何が目的だと思う?」
「だからアイツの考えなんて分かるわけ……あ、もしかしてあのことまだ根に持ってるのかも」
「た、たしかに普段はグリフィンの人形相手にそこまでじゃないのに今回は珍しく攻撃的でした……何故か使ってたのBBガンでですけど」
「というかよく考えたらアタシ等も問答無用で撃たれたわけだしなぁ……」
M3とCZ75のやりとりでスチェッキンはその価値観に戸惑い始めることになる。
「つまりあの時のことを根に持っていたってこと?」
「あー 多分そっちの考えてるようなんじゃなくて運び屋は多分あの時に自分が撃たれたことに腹を立ててるんじゃなくて装備のヘルメットを凹まされたことを恨んでるんだよ。 お気に入りだったみたいだし」
CZ75は言う、恐らく運び屋の価値観は全て平等であり人間であれミュータントであれ人形であれ……道具であっても同じなのだと。
「そっちの基地も人形に対して色々と手厚いらしいけど、運び屋にとっては装備が傷ついたのがそっちの人形が傷つけられたと同じ様な感覚だったんじゃないか?」
「道具や物を大切にする……聞こえはいいようだけど」
「ええ、そうですよね……つまりガラクタも私達も
CZ75とスチェッキンの話の最後にM3が遠い目をしながらボソリと呟いた後にメンタスを一粒口に放り込むのだった。
運び屋は久々の懐かしい感覚に歓喜していた。
移動手段であるトラックを潰されてからの狙撃戦もなかなかに白熱したのだが、如何せん当たり所次第で下手なスナイパーライフルより威力がでるアビリーン・キッドLE BBガンとはいえ所詮はBBガン。
というか明らかに撃たれていた弾薬が比べ物にならない程ヤバかった(BB弾と比べているのがそもそもおかしいが)
更には射程の違いは相手と雲泥の差であり結局は狙撃から逃げ回りながらP基地内に潜入することにした。
その内部に仕掛けられた執拗なまでのトラップを
ここまで難易度が高く危険な所も久しぶりの運び屋ではあったが、基地内の人形達も唯の精鋭ではないことがすぐに思い知らされた。
この基地はかつての運び屋が足を踏み入れた
故に久方ぶりの難易度の高い拠点攻略の楽しみに感極まった運び屋は当初の目的もそっちのけであった。
屈んで身を伏せるだけでまるでその場に落ちている石ころのように気配を消せる運び屋だが、この基地のセキュリティもまた一筋縄ではいかないようで、時にはステルスボーイをまたある時はダンボール箱を被ったりとあの手この手で姿を隠しつつ潜入を続けていくが……とある部屋に入り込んだ時に状況は一変する。
「クフェアっ! クリスを連れて下がってろ!」
部屋の中で遭遇したのは何度か顔を見たことのあった、あのイチイバルという少女と赤子を抱きかかえた人形だった。
ステルスボーイでの光学迷彩による不可視化状態での運び屋のスニーキングを素早く見破った彼女、かなりの勘の良さだやはり只者ではないと運び屋は感じた。
イチイバルは人形と赤子を庇うように運び屋に立ち塞がる。
「運び屋テメェ! 一体今度は何しでかす気だ! 二人に手を出す気ならっ……!」
前から何故かこのイチイバルという少女に警戒されているようなのだが、今は逆に運び屋のほうが彼女を警戒していた。
その原因はその後ろに守られている赤子である。
D08地区のカフェとはかなり繋がりが深い基地だとイエスマンから事前に聞いていた運び屋は幼い子供に免疫のないことが漏れてそれを利用されるのではと疑っていたのだ。
だが、そもそもそれが知れていたとしても赤子を利用するとかそういう発想をする運び屋がまずおかしいのだが……
運び屋は
が、
腕に装備されたPip-Boyを弄り記録されたホロテープから録音音声を流して宥めようとする。
『キャンディー タベル?』
それは普通に考えればただの挑発行為だった。
あーあ、出会っちまったか サイナンダトアキラメナ
【アビリーン・キッドLE BBガン】
プレミア物のBBガン、なのだがクリティカルヒットすると下手なライフル銃より威力が勝るヤバイ玩具。
軽くて装弾数もかなり多い、そもそも玩具なので武器を持ち込めない所等で暗殺用に最適である。
【Light Step】
運び屋は地面に仕掛けられたトラップを平然と踏み越えてしまう。
たとえ地雷を踏みぬこうともその軽い足取りは一切反応させない。
だが反応しないのは運び屋だけなのでそれに気が付かないまま他人が一緒に歩くと当然トラップに巻き込まれる。
他人からすると割と迷惑だったりする。
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ドルフロ知ってるけどFallout知らん
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両方とも知ってるぞ
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