コラボな話しといて激遅更新申し訳ない!
運び屋の奇怪な行動に目の前の少女、イチイバルの警戒感が怯えを僅かに含ませ更に増す。
その些細な空気の変化を赤子が感じ取ったのかついには泣き出してしまう。
それがまるで決闘の合図であったかのように運び屋とイチイバルの双方が動いた。
「ちょっせぇっ!」
いつの間にかイチイバルの両手に握られていたガトリング砲が運び屋に向けられたが、その瞬間には運び屋も既にリボルバー式の拳銃を抜いていた。
お互い相手が武器を取り出した瞬間が見えていなかったことに内心驚く。
運び屋の素早い銃の構えはただ単純に壮絶な速さで熟された技術の賜物であったが、イチイバルの場合はまるで突然に銃が手のうちに現れたようにしか見えなかった。
「二人に手出しはさせねぇ!」
運び屋が全身にガトリング砲が叩き込まれる。
「チッ、やっぱただじゃやられてくれねぇか……」
イチイバルは呟くと手に持っていたガトリング砲に目を向ける。
目線の先のガトリング砲は運び屋の持っていたリボルバー式拳銃、レンジャーセコイアから放たれた.45:70ガバメント弾 SWC*1が撃ち込まれており完全に使い物にならなくなっていた。
そして、激しすぎるガトリングの硝煙で見えなくなっていた視界が明けるとそこには平然と佇む運び屋。
至近距離であの怒涛の攻撃をくらいあまりダメージを受けたようには見えない……が、着込んでいるデザートレンジャーアーマーはそうはいかなかったようで元々使い古したようだった傷や汚れもも更に酷くなりヘルメットのマスクゴーグルの目の部分には罅が入っていた。
「うっそだろ!? あれだけ全弾くらわせて──」
運び屋はいくつか思い出した。
前にこの基地に近づいた際に受けた攻撃、そして今くらった攻撃、大事にしているお気に入りの装備への被害。
肉体へのダメージはどうでもいい、自身に組み込まれたインプラントと
普段から喜怒哀楽などないような運び屋だったが、久しく忘れていた一つの感情がふとよぎる。
運び屋は自覚した、自分はほんの少しだが怒っているのだと──
次の瞬間、レンジャーセコイアから容赦なくイチイバルに銃弾が放たれた。
手持ちの壊れたガトリング砲を咄嗟に盾にして攻撃を防いだイチイバルだが、その合間に運び屋は接近する。
レンジャーセコイアを握っていたはずの運び屋の手の内には一本のボウイナイフが握られていた。
「危ない!? ノア避けてっ!!」
「クフェアは離れてクリスをまもってろ! チックショウ! ……インファイトは嫌いなんだよっ!」
後ろで見ていた人形、クフェアに声をかけるイチイバルに容赦なく振りぬかれるボウナイフ──ブラッドナップの刃が青く鈍く光りながら避けきれなかった彼女の頬を僅かに掠める。
だが彼女はそんなことを気にも留めずに新たな装備を目の前の運び屋に見せつけた。
「ほたえな! もってけ全部だ!」
イチイバルからの自分をも巻き込む程の爆風と全力掃射により吹き飛ばされる運び屋、その勢いは部屋の外、基地屋外へ放り出される程であった。
一瞬でイチイバルの装備として現れた両肩のミサイルと新たなガトリング砲……壊れたはずのガトリング砲は投げ捨てられ次の瞬間には砂のように分解され煙のように消えていくのが見えた。
「……起きろよ運び屋、オマエがそんなんでくたばるタマかよ」
その言葉に反応して外で倒れていた運び屋が起き上がる。
追撃の為にイチイバルも外に出てくると、更にはこの基地の増援が加わってきた。
「リーダー無事かい!? って、うわぁでた……」
「遅くなりました。 彼が例の運び屋ですか」
増援として現れた内の一人は運び屋の知っている相手だ。
以前にMSF絡みでの合同作戦にて、この基地のAm RFBに見せてもらったパワードールスーツとやらを装着している人物、恐らくはRFB本人で間違いないだろう。
もう一人はI.O.P製の人形には珍しく刀を装備していた。
そしてイチイバルを含めたこの三人がこの基地の特殊部隊ランページゴーストだと思い出した運び屋は屋外へ場所を移されたことにより一気に状況が不利になることを悟った。
なにせ彼女達ランページゴーストとやらは空を飛ぶことができる上に、続々とこの基地の部隊であろう人形達が気配を消しつつ狙撃や奇襲を仕掛けようとしているのだ。
今も着実に運び屋への包囲網ができつつある。
不利を察知した運び屋はすぐさまに包囲網の穴を見つけ出し、この基地から逃げる為に行動に移った。
狙うはRFB、運び屋は彼女と出会った頃から本人が必死に隠そうとしている臆病な性格を既に見抜いていたのだ。
「うっうわっ!? ちょ、ちょっと来るなぁ!? ひぃ!?」
突然向かってくる
「うっ嘘ぉ!! 効いてない!?」
運び屋は避ける気が無かったのかそのまま顔面に命中、鈍い音をたてる。
だが人形であるRFBの必死のフルパワーにパワードールスーツのパワーが上乗せされたはずのその拳に運び屋は微動だにせず、まるで
全力から繰り出された拳を顔面で受け止められ動揺するRFBの頭部に運び屋は一丁の奇妙な銃を突き付けた。
刀を装備した人形、アナと呼ばれた彼女は咄嗟にRFBを助け出そうと動こうとするがイチイバルの一喝で踏み止まる。
「っ!? やめろアナ! 下手に手を出すんじゃねぇ!」
「しかしっ! このままでは!」
「……あの銃の引金を引かせるのはマズい、絶対に撃たせたらヤバいやつだ」
運び屋がRFBに突き付けている銃はハンドガンサイズの銃身にコイルが取り付けられた銃口がパラボラアンテナのような奇妙な銃だった。
だがそれが人形、そしてパワードスーツを着ているRFBにとってとても危険なものだとイチイバルの勘は告げていた。
「う、撃たれたらどうなっちゃうの!?」
動揺を隠せないRFBに銃口を向けながらそのままゆっくりと下がりながら逃げ去ろうとする運び屋。
その様子を射殺さんばかりに睨みつつも手を出すことを出来ないイチイバルに運び屋は口元で指を立てて左右に降るようにチッチッチッとジェスチャーをした。
「テメェッ! RFBを放しやがれ!」
「……奸悪め!」
挑発とも取れる行為をしながらもRFBを人質にとりながら悠々と立ち去ろうとする運び屋……
だが次に起こったことは、どうしたことかRFBに銃を突き付けていた運び屋の腕が本人の意思とは関係なく徐々に銃口を逸らし上へと上がっていくではないか。
運び屋も負けじと力尽くで抵抗するのだが、上がっていく腕の動きを止めるぐらいが精々だった。
「くっ! まさか無理やり抗うとは、馬鹿力めっ!」
突然現れ、そう口にしたのはたしかこの基地の臨時指揮官であると運び屋が記憶しているキャロル・エストレーヤという少女であった。
運び屋が勝手に動こうとする自らの腕をよく観察するといくつもの細いワイヤ―のようなもので絡めとられていることに気が付いた。
抵抗をしようとする運び屋だが、キャロルと一緒に現れた人形であるFive-sevenと別の四人の人形が加わり一斉に攻め立て、そしてその隙にRFBが銃口から逃れるとランページゴーストは一斉に空中へ上昇、周囲で息を潜めていたこの基地の他の部隊と共に一斉攻撃を浴びせるのだった。
「アタシの家族や仲間に手だしやがって──タダじゃおかねぇ」
「俺が指揮するこの基地でやりたい放題やってくれる──無事に帰れると思うなよ」
「「災難だと諦めるんだな!」」
一方M3とCZ75はあの後たまたまこの場に顔を出してきた赤子を連れた一人の少女と会話しながらの優雅なお茶会と洒落込んでいた。
……話が盛り上がってるのはその途中から現れたユノと名乗ったその彼女といまいち状況を理解していないM3だけで、元からいたスチェッキンとユノの付き添いであったPPKの人形二人と睨みを効かされていることに気付いているCZ75はお互いずっと黙ったままであった。
「それでシーナちゃん達は元気にしてた?」
「しーな……あ、417さんのことですか…… お子さん共々お元気そうでしたよ」
「よかった、またこっちも貰った物資のお返ししないとなぁ」
「いやまぁ……運び屋さんが斧片手に襲い掛かってあの豊満な胸に返り討ちされたなんて珍事件起こしちゃったんですが……」
「え?」
「え? ……あ」
余計なことを口走ってしまったと焦るM3は話題を少し変えつつユノと話を続けた。
「そ、そちらのお子さんのことも気にかけてるみたいでしたよ。 持ってきた物資もその為……みたいですし」
「そっか、ルキアよかったね」
「あううう ばぶ」
そう言いながらルキアと呼んだ赤子に声をかけながらあやすユノのみせる母親の顔にM3も顔がほころぶのだった。
そして、そんな様子でなんだかんだでお互い悪くない仲になったM3とユノを観察しながらCZ75は内心ほっと一息つく。
(危うい話をしかけた時は冷や汗をかいたけど、この様子だと最悪M3を置いて逃げてもここなら悪いようにはしなさそうだな……)
最初はCZ75と同じようにM3も警戒されていたのだが、あまりのM3が無防備で隙だらけだったせいか今は注意がCZ75のほうに向いているようだ。
あまりグリフィン側に捕まったり拘束されたりしたくないCZ75としてはM3を連れながらか、見捨てて逃げるべきか迷っていたのだが、イエスマンが言っていた情報や噂通りならば大丈夫そうだと安堵しつつこの場をどうやって抜け出すかを考えながら窓の外を見る。
(路上は確実に見張られてるだろうしなぁ、他にどこか ……ん?)
CZ75が窓の外を見ながらスチェッキンとPPKに向かってか一言呟やいた。
「……なぁ、あれは運び屋か?」
「は? いきなり何を言って……」
窓の外に映るのは街の穏やかな風景、その景色に不釣り合いな存在。
それはワイヤーで全身を雁字搦めにされつつもなんとか動かせているのであろう足で地面を探りながらぎこちなく歩いている装備がボロボロの状態の運び屋だった。
「さすがの運び屋も返り討ちにあったか……」
「ウチの基地の総攻撃で逃げおおせているのが不思議なんだけど……」
ヘルメットもボコボコの状態でゴーグルマスクも酷く罅割れている有様の運び屋を窓越しに見やる面々だったが、その時である。
耐久値の限界を超えたのか罅割れたマスクの一部がついに割れ、その一部が剥がれ落ち運び屋の素顔が見えてしまう。
「は、運び屋さんの素顔を初めて見ましたけど……なんというか意外と……」
「……そうだな思った以上に平凡な、いや平凡すぎるというか拍子抜けしたというか」
意外な機会により運び屋の素顔を初めて見ることとなったM3とCZ75だったが、同じように運び屋の素顔を見たはずのP基地の面々のうちユノだけがまるで別のナニカを見てしまったように唖然としていた。
「ユノさんどうしたんです?」
「……モザイクみたいになっててあの人の顔が見えないんだ」
結局の所、運び屋は後からユノに近づけさせまいと殺到するP基地の面々が殺到し、またもひと悶着あり御用となったのだがその話は機会があればその場にいた誰かが語るであろう。
なにせイエスマンかそれとも何者かの手によってその
あえて一つだけ語るなら、あれだけの騒動を引き起こしておいて後日に平然とP基地をうろついていた運び屋の姿と必死に代わりに謝罪するM3の姿があったとか──
ちなみにこの事件で運び屋の素顔を見たはずの全員は、何故かあまりにも特徴のない顔であったせいなのか誰も顔を思い出すことができなかったという。
「クリスちゃん、早くしないと遅刻だよっ!」
「待ってよルキア、まだ時間には余裕があるんだから急かさないでよ……」
穏やかな景色と街並み、その住宅街から二人の少女が歩いていく。
平和な日常、少女二人はいつものように孤児院へと通うのが日課であるのだが、偶々その日は近道の為に商店街の路地裏へと入って行く所だった。
だがその路地裏でジャンク品や廃棄物を漁る怪しい人物、ボロのロングコートと落書きされたヘルメットにフルフェイスのゴーグルマスクをした男を目にする。
「……行こうルキア、ああいうのは関わっちゃダメだってママ達が言ってたでしょ」
「うん、でも…… どうしてだろ、なんかあの人のこと知ってる気がするんだ」
二人の少女はその人物を避けようと距離をとろうとしたその時、その男が気が付いたのか顔を向ける。
男はガスマスクの口元に人差し指を当てて静かにするようにジェスチャーしながら腕に着いたデバイスを操作した。
『キャンディータベル?』
運び屋の素顔は特徴がないのが特徴ってぐらいに記憶に残らないような顔付をしています、なのでその素顔でグリフィンの制服とか派閥衣装を着ようものなら誰も気づけないのだとか。
それ以外の認識ができるのは特殊な視点がもてるユノちゃんぐらいなんでしょうね。
あっ、そういえば完結おめでとうございます!(超激遅挨拶)
【レンジャーセコイア】
45:70ガバメント弾を使用するマグナムピストル。
運び屋の装備するアーマー、デザートレンジャーのシンボル的な武器である。
かなり大型のリボルバーピストルだが使う弾薬と銃自体のせいかかなりコンディションが劣化しやすい。
でもカッコイイ、Fallout:New Vegasの顔役ともいえる武器。
【Solar Powered】
運び屋は日光を浴びている間には再生能力を得ると共に筋力が大きく増強される。
故に屋内等の状況にはこの効果は適用されない。
【ブラッドナップ】
ボウイナイフの特殊品で、元々見つけた強烈な放射能汚染があった場所の影響なのか暗い場所では青白く光る。
運び屋の持つ近接武器の中ではトップクラスの殺傷力を持つ、ぶっちゃけクッソ強い。
【Stonewall】
運び屋は近接戦においてノックバックを受けない、また追加の装甲値を得る。
運び屋に接近戦を挑むべきではない目立たないが恐らく一番の理由。
実はバグのせいで更に凶悪なことになってる
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