天使なヒーロー!   作:寧太

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支部やなろうではちょっかいかけている私ですが、このハーメルンでもちょっかいをかけることにしました。
よろしくお願いいたします。
余談ではありますが、本日投稿し始めた7/15は我らが主人公緑谷出久くんのお誕生日!狙ったわけでは無いですが、縁を感じますね(笑
執筆・投稿、がんばるぞい!plus ultra!


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あれはそう、今からもう十年も前の話。

 

 

 

 

事のきっかけは中国、軽慶市にて発光する赤子が産まれたという世界的なニュースから。後に『個性』と名を変えた超常的な力が人々に現れ始めた超常黎明期から幾年、今や人口の約8割が個性を発現するその5世代目が私達にあたり、例に漏れず私も4歳までの発現時期に個性が発現した。

 

授かった個性は『天使』。治癒系の個性を待つ父、翼を持つ母の個性の複合型個性と見られ、後に他にも能力が見つかったけれど、この時の私は母のような白い翼が自分にも生えて、母のように自由に大空を翔べるのが嬉しくて、時間の許す限り翔んでいた。

 

しかし、個性を用いて治安を守るヒーローという職あれば、個性を己の私利私欲や人を害することにしか使わない(ヴィラン)がいるように、持たざる者からしてみれば持てる者のその力は畏怖の対象でしかなく、個性そのものの行使に国はルールを敷いた。つまり、公共の場での個性は資格が無いと使えませんというルール。なので、両親がヒーローという立場の私は個性発現から何度も何度も教わったルールに則り、自宅、というか私の家が所有している土地のみで翔んでいたのだ。それに、当時はまだまだ幼かったのもあって大人の目の届くところで、という約束もしっかりしていた。

 

けれど、所詮はまだ5歳6歳の子供で、ふと近寄ってきた鳥の群れに気をとられていたら、知らぬ間にどこかの公園の雑木林に迷い込んでいた。

 

どれくらい翔んでいたのかはわからないけれど、全く見覚えのない風景。あたりを見回しても木々ばかりで代わり映えしない景色に、上昇して上から帰り道を見ようとしたけれど、体力が続かず一旦手頃な木の枝に腰掛けて休憩することにした。が、枝に腰掛けた瞬間、どうやら脆い枝だったらしくぼきりと折れる音がして少しの浮遊感の後にガササッと凄まじい音が耳元でした。

反射で瞑っていた目を開ければ眼の前には緑。そんなに高い木の上にはいなかったけれど、無事だったのは草むらに突っ込んだかららしい。びっくりして少し泣きそうだったけど、とにかく起き上がって帰り道を探さないと、と足に力を入れた瞬間ズキリと痛みだして、起き上がろうと中途半端に力を入れていた体はバランスを崩して、草むらからは出られたものの今度は地面にズシャっと音を立てて転んだ。

 

「…ひっ……うっ……」

 

なんとか再び起き上がってぺたりと地べたに座る形になったけれど、さっき落ちたときはなんとか引っ込んだ涙はもう引っ込んでくれそうにはなかった。ぼたぼたと落ちてくる雫を収めようと少しだけ目元を擦ってみるけれど、涙は止まらないし足は痛いし帰り道はわからないししまいにはなんだかどんどん暗くなってきている気がする。

 

「ママぁ……パパぁ…!…うっ…ひうぅ…!」

 

今何よりも会いたい存在の名前を口に出してしまうともうダメだった。どんどん溢れてくる涙と嗚咽をそのままに一人泣いていれば、ふと少し遠くの方からがさりとくさむらが揺れる音がした。しゃくりをあげながら音の方へ顔を向ければ、どんどん音が近づいてくるのがわかった。

そして、程なくして一人の少年が姿を現した。

 

「!おまえ……」

「ひっく…うっ…うっ……あなた、だあれ…?」

「おっおまえこそだれだよ!なんでこんなとこで泣いてんだよ?!それに、それ、羽か…?」

 

自分と似た金の髪に赤い目をしたその少年は、とても珍しいものを見たように私の背にある羽を指さした。

 

「ひっく…うっ…うん、羽…っ。わたっわたし、とんでたら、まよっちゃって、おうち、わからなくて、木からおちちゃって、足いたくて、とべなくて、もう…ママたちにあえないのかなぁ…?ひうっ…うぅ!」

「なっ泣いてんじゃねーよ!なんだよただの迷子だろ?!いえ、どこだよ!」

「ひっく…〇〇ちょう…」

「どこだそれ?」

「わかんないぃ……おうちかえりたいぃ…ひっく…!」

 

この目の前の少年が、私の住んでるところを知らないくらい遠いところに来ちゃったんだ!なんて、幼子にありがちな超悲観的な考えが頭をよぎって、やっぱり両親にはもう会えないかもしれないと不安と寂しさをさらに募らせれば、それに比例するようにどんどん涙の量が増えて顔を覆って泣き続ける。

 

「だっだから泣くなっつーの!しかたねーからおれさまがおくってってやるよ!」

「え…?」

 

少年の言葉に思わず顔を上げれば、さらに少年が言った。

 

「なんたっておれさまはしょーらい、オールマイトみたいなヒーローになるからな!泣いてるやつたすけるのもヒーローのしごとだ!」

「ほんと…?わたし、かえれる?」

 

思わぬ提案に縋るように言えば、

 

「おう!おれはヒーローだからな!」

 

眩しい笑顔とともに手を差し出された。

握った手のひらは、幼子独特の柔らかさをしながらも、とても暖かくて大きかった。

不安で泣いてばかりだった私に手を差し伸べて、助けてくれると言ってくれたその少年の存在は、とてもとても嬉しくて、オールマイトなんか目じゃないくらいカッコよくて、その笑顔に元気をもらえて、そして私もこんな人になりたいなぁと、心の奥の奥で少しだけ思った。

 

 

 

 

これがヒーローを目指す私の原点(オリジン)

 

 

 

 

 




主人公のプロフィール①

天使 藤乃(アマツカ フジノ)
雄英高校1年A組 出席番号3番
個性『天使』
身長:167cm O型 12/24生まれ
家族構成:父、母、弟
好きなもの:料理、裁縫、翔ぶこと、ヨーグルト、豆腐、クリームシチュー
好きな色:白
髪色:金 目の色:藤色
髪型:ウェーブかかってる前下りショートボブ
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