幻想複愛物語   作:亜麻乃

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過去の少しの改変

ベタな展開

異変終了

主人公復活!!

そんな感じです…

こんな時に1番いい言葉

常識に囚われたら負けです!!





(`-ω-´)ただそれだけだ!!


過去の改変、変わる終焉

 

 

 

西行妖の攻撃から妖夢を庇った幽鬼

だが、その魂は別の場所にあった…

 

 

(ここは…どこだ…)

幽鬼は見知らぬ集落に立っていた

 

ーさっさと行くぞ!!ー

 

(え、何?)

声が聞こえて、そちらに向くと荷物もまとめた村人達が集団でこちらに走って来る

 

ーさっさとここから離れるぞ!!ー

何かから逃げていく村人たち

 

(なんだ!?なんだ!?)

全ての村人達が通り過ぎていく

幽鬼の姿は見えてないらしい

 

ー呪いの一族から離れるんだ!!ー

 

(呪いの一族…)

幽鬼は村人達が逃げてきた方向を見る

 

ー西行寺の呪いから逃げるんだぁ!!ー

 

(西行寺の呪い…)

その方向には屋敷と大きな満開の桜の木があった

 

 

(これは…記憶…なのか?)

幽鬼は屋敷に向かう

屋敷に近づくにつれて、人の気配が無くなっていく

 

ーお主らも行くのかー

屋敷前に着くと何やら刀を持った老人と何やら話している様だ

 

ーお許しを…しかし…私もまだ…ー

屋敷に仕えていたものだろうか

申し訳なさそうに話していた

 

ー……分かった、世話になったな…ー

老人が言うと、早々に老人と話していた人物は去っていった

 

ー…よもや…私、一人になってしまったな…ー

老人は中に入り門を閉めた

 

(中に入って見るか…)

幽鬼は門に近づき門を動かし中を見る

 

(うぇ…夢にしては…実体感…触れるって…お邪魔します…)

中に入るとそれなりにでかい屋敷だ…

しかも見た事ある景色

 

(…西行寺家の屋敷…しかも冥界の前…ってことは…)

幽鬼は中に入って桜の木のある方に向かう

 

(何の因果か分からないけど!過去に来てる!だとしたら…あの人が…)

記憶を頼りに、この屋敷の構図を思い出す

 

(記憶の構図のままなら…きっと!!)

屋敷の外側を回り込んで中庭に出た

 

広い中庭…大きな風流な池があり、屋敷の縁側にひっそりと座る、何処か寂しげで悲しそうな顔をした女性がいた

 

(……あぁ…やっぱり…あれは…生前の…)

傍に近寄ろうとして、足を踏み出すと

 

ー……ぇ…ー

その女性はこちらに視線を向ける

 

(ぬぉ!?)

咄嗟に屋敷の影に隠れる

 

ー…だれか…いるの…?ー

女性は立ち上がり、こちらにゆっくり近づいて来た

 

(え?なんで?見えてないんだよね?)

幽鬼は焦る、ここまで来るのに誰にも干渉されなかったはず

 

ー…そこに…だれか……ー

幽鬼のいる所と女性の距離が確実に近づく

 

(どうすんだー!!)

最終的に頭を抱える幽鬼

その時…

 

ーお嬢様…如何なされましたか?ー

あの老人の声が聞こえる

 

ー……妖忌…戻ったのね…ー

女性は老人の名前を呼び、顔を向ける

 

(……やっぱり、あの老人が…魂魄妖忌なんだ…良かった見つからなくて…)

幽鬼が安心したのもつかの間

 

ー…そこに何か…気配を感じたの…ー

女性が指をさして幽鬼が隠れている所を示す

 

ーなに!!…何奴だ!!ー

(((^ω^≡^ω<ギャアアアアアアア)

勢いよく飛び出して来て幽鬼の目の前に現れる妖忌

 

ー…………ー

構えたままこちらを見ている妖忌

 

(ガタガタガタガタ)

幽鬼はタ〇シになる

 

しかし妖忌は、構えやめる

 

ー……お嬢様…誰もいませんぞ…ー

どうやら妖忌には見えてないらしい

 

ー……そう…気のせいだったの…そうよね…こんな所誰も近づきたくないし…近づけさせたくないわ……ー

女性は先程と同じ表情で大きな桜の木を見る

 

ー……幽々子お嬢様…やはり、あの桜は…人を惑わす…死に誘う危険な桜です…さぁ…部屋の中へ…お食事の準備を致します…ー

 

ー……えぇ…そうね…ありがとう……ー

そう言って二人は屋敷の中へ入って行く

 

会話を聞いていた幽鬼は、これから起こることを知ってる故に、過去をどうにかして、 幽々子を助けたいと思ってしまった

 

(……でも…ここで彼女を万が一…助けてしまったら…亡霊の西行寺幽々子は…くそっ…取り敢えず…行こう…)

幽鬼は立ち上がり、屋敷に入って行った

 

 

〜西行寺家屋敷・幽々子私室〜

 

ー…この屋敷も…静かになったわ……ー

自室で一人に座っている幽々子

 

ー……お父様が、あの桜の木の元で…死んでから…全ておかしくなってしまった…次々…あの木の元で死んで…さらに、私の周りに来た人達までも…ー

悲しそうに何処か諦めてひとり呟いていた

 

その時、廊下側の襖が叩かれる

 

ー……妖忌?……ー

幽々子はこの屋敷に残った最後の人物を呼ぶ

 

ただし、返事はない

 

ー………誰?……ー

幽々子は反応が返ってこない襖をじっと見つめる

 

ー………入って来ても…かまわないわよ…ー

幽々子がそう言うと襖がゆっくりと開き始める

 

襖が開き、見慣れた廊下と壁…そして…

 

見慣れない格好した半透明の男性が立っていた

 

ー誰なの…貴方は…泥棒さん…?ー

幽々子は座ったまま、変わらず悲しそうな目で見てくる

 

ーそれとも誰かに頼まれて…私を殺しに来たのかしら…ー

半透明の男性にそう聞くが首を横に振り否定する

 

ー…なら…何が目的なの……ー

そう聞くと半透明の男性は部屋の中に入ってくる

ちゃんと襖も閉めて

 

すると文机に近づいて筆を手に持ち

数枚の紙に何かを書き始める

 

しばらくすると

書き終わったのか書いた紙を広げて見せてきた

 

書いてあったのは文字で文章だった

 

(いきなり訪れてしまい、失礼しました…)

1枚めくる

 

(訳あって、ここに迷い込んでしまい…難儀していました)

1枚めくる

 

(先程、外の方で…貴女様は…私の姿が見えていたそうなので…姿を見せました…)

1枚めくる

 

(ご気分を悪くする様であれば…直ぐに出て行きます…)

最後の紙を見せた後、彼は正座し頭を下げた

 

ーじゃぁ…さっきのは…貴方だったのね……ー

 

恐る恐る幽々子が手を伸ばし、触れようとするが通り抜けてしまう

 

ー貴方は物は持てるけど、私達には触れられないみたいね…ねぇ…大丈夫だから…頭を上げて欲しいの…ー

幽々子がそう言うと彼は頭をあげる

 

ー…私にしか見えてないようだから…お話し相手になって貰える?…妖忌も見えてないみたいだったから…ー

幽々子はそう言うと、文机の引き出しから紙を沢山だして

文机の上にのっけると、こちらを向いてくる

 

ー……嫌、かしら…ー

不安そうに言う幽々子

 

しかし…彼は首を横に降った後…紙に書いて渡した

 

(大丈夫です、よろしくお願いします)

と書いてあった

それを見た幽々子は微笑んだ

その時、初めてこの過去の世界で見た表情だった

 

ーよろしく、幽霊さん……ー

 

 

 

 

それから、色々と筆談で幽々子と幽鬼は色んな事を話した

他愛も無い話や

お互いの話(所々隠して)

普通の笑い話までもした…

 

そんな事を続けて、

この過去の世界で1ヶ月経っていた

 

そして、幽々子に珍しく来訪者が現れた

幽鬼は配慮して部屋から出て廊下で話を聞いていた

 

 

しかし、少し雲行きが怪しい

 

 

ー貴女が最近様子がおかしいって妖忌から聞いたのだけど…ー

幽々子の対面に座る女性、過去の八雲 紫だった

 

ー……いきなり来たと思ったら…何を言い出すの…ー

幽々子は少し嫌そうに話す

 

ー…少し部屋を調べさせて貰ったわ…ー

紫は少し悲しそうな顔をすると

 

ー…幽々子、確かに色々起きたけど…しっかりなさい…ー

ー…貴女が…そんな風に逃げ出してはダメよ…逃げちゃ…ー

何かを諭す様に話す紫

 

ー…紫…私は大丈夫よ…ー

幽々子が紫を見つめる

 

じゃぁ!どうして一人で筆談なんかやるのよ!!

泣きそうな震える紫の声が響く

同時にスキマから今までの紙が舞って降ってきた

 

ー…ゆ、紫…何を言ってるの…私は…一人でなんか…!ー

ー…幽霊さんは…ちゃんと居るの!…居るのよ!ー

幽々子も否定をして叫ぶ

 

ー…なら…その幽霊さんを呼んでちょうだいよ…!ー

ー…貴女が嘘をついてるなんて思ってない…だから…ー

ー…妖怪である私にその幽霊ってのと合わせなさい…!ー

ー…ちゃんと、呼べて…筆談出来たなら…信じてあげる…ー

紫は真剣な目を幽々子に向ける

 

ー……ゆ、幽霊さん…部屋に入って来て……ー

幽々子に呼ばれ、幽鬼は部屋の中に入ろうとするが

 

(あれ…なんで、開かない!?)

さっきまで普通に触れて開けられた襖があかなくなった

 

(どうしてだ!?……そうだ!結局通り抜ければ!!)

襖に向かって飛び込むが

 

(うがっ、!?なんでだ!?…入れない…!?)

壁のように硬く、弾かれてしまった

 

ー…ゆ、ゆう…幽霊さん?…ど、どうしたの…ー

 

(くそ!あけ!開けよ!!)

声が聞こえるのに、彼女が呼んでいるのに

 

ー…ねぇ…ゆ…幽霊さん…入ってきて…よ…ー

ー……なんで…来てくれないの…現れてくれないの…ー

ー……お願い…だから…一人にしないで……ー

遂に幽々子の声が泣き声に変わる

 

(あけよ!開いてくれ!頼むからぁ!!)

必死に体当たりをするが叶わなかった

 

 

 

 

 

それからは紫が幽々子を慰めて落ち着かせた後

紫が一晩、情緒不安定な幽々子を見ていた…

妖忌が部屋に入る時を狙ったが…やはり入れず…

 

結局、夜が明けてしまった

 

ー……幽々子……ー

紫は心配そうに声をかける

 

ー……大丈夫よ、紫…ありがと…私がどうかしてたの…ー

幽々子は紫にそう言って微笑む

 

ー…そう…遅くなるかもしれないけど…用事が終わったら…来るわね……ー

紫はそう言ってスキマに入っていった

 

ー…お嬢様…大丈夫でございますか?……ー

後ろにいた妖忌も声をかける

 

ー大丈夫よ…妖忌…もう少し部屋で休むわ……ー

そう言って妖忌の横を通り部屋に向かう

 

 

 

 

 

その途中で足を止める幽々子

 

ー…………………ー

ただ黙って、廊下に居る彼を見つめた

 

幽鬼が近づこうとすると

 

ー……もう、やめて………ー

 

ー……貴方は…私の作り出した…幻影……ー

 

ー……これ以上…私の前に…出てこないで!!…ー

幽々子はそう言って部屋に入って出てこなかった

 

(やっぱり…ダメなのか…干渉できても…決まった未来は…)

幽鬼は幽々子の部屋の前まで行き、襖の前で座った

 

(これが…西行寺幽々子の生前…俺が干渉した所で…変わらないのか…だったら、なんなんだよ…この時間は…ムダになるのか…どうなんだよ…)

幽鬼はそのまま眠り込んでしまった

 

 

 

 

 

辺りが暗くなり、夜が深くなった時間

 

ゆっくりと襖が開き…部屋から幽々子が出てくる

 

ー……幽霊さん……ー

襖の前で寝入ってる幽鬼が視界に入った

 

ー……貴方は…私の…作った幻…なの…でも…ー

幽々子はしゃがみ、幽鬼の顔を見る

 

ー……貴方に…触れられれば…何か変わったかもしれない…ー

ゆっくりと手を伸ばし、幽鬼の頬に触れようとするが

やはり触れなかった…

 

ーだからこそ…私は終わらすの……ー

ー人を死に誘ってしまう…私を……ー

ー今度は…貴方に触れられるのかな……ー

 

そう言って幽々子は立ち上がり、その場から離れていった

 

 

 

 

 

 

 

その背後にはもう誰の姿も無かった…

 

この干渉で何か変わるのか…

 

西行妖に取り込まれた幽々子は助けられるのか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー幽々子自室前・現在ー

 

 

 

 

 

 

『 あれ…ここは…』

幽々子の部屋の前で寝てしまっていた幽鬼

 

『 あ…!やべっ!幽々子!……ん…』

立ち上がるが何か違和感を感じる

 

『 この空は冥界…だとすると…現在か!?』

空を見上げて、冥界の空だと気づく

 

『 だとすると……』

幽鬼は急いで西行妖のある裏手へ目指す

 

妖夢を庇い意識が飛ぶ前の状態と変わらず

無差別に弾幕を展開していて

 

霊夢と魔理沙と咲夜の三人が必死に避けながら西行妖に弾幕を撃っていた

しかし、途中で合流したアリスの姿が見えなかった

 

西行妖の弾幕が飛んでない所まで近寄ると

 

「…ね……を…あけ………なさ……」

すると微かにアリスの声が聞こえてきた

 

 

「…やっぱり…嫌よ…こんなの……」

「…………」

アリスと側で黙ったままの西行妖を見ている妖夢がいた

 

そして…

 

アリスの膝の上に頭を乗せて、横たわる幽鬼の身体があった

その顔色はとても生きている人の顔色ではなかった

 

『 うわぁ…自分の体をこうやって見つけるとは…』

幽鬼がのんびりとそんな事を言う中

 

 

 

「ねぇ…お願いよ…目を開…けて…幽鬼…」

幽鬼の生気のない顔にアリスの涙が落ちる

 

「言いたいことも…ちゃんと言えないなんて…やっぱり…そんなのいやよ!」

アリスは冷たくなった幽鬼の頭を抱きそう。

 

『アリス…さん…どうしたら…』

幽鬼が妖夢の方を見ると

 

「私のせいだ…私のせいだ…私のせいだ…私の…」

膝をついて、瞳から光が無くなってブツブツ言っていた

 

 

『 …………んっ…?』

よく見ると妖夢の刀の一本が何かを帯びていた

 

『 あれは……白楼剣!』

幽鬼は思い出した、白楼剣の持つ力を

 

迷いを断ち切る刀

 

『…やれるのか……いや…やるしかないか… 』

幽鬼は妖夢に近づく

 

「……幽々子様も…消えて…彼も…死なしてしまった…ハハっ…私は…結局…何を……」

妖夢の頬に涙が伝わる

 

 

『 妖夢さん…貴女は悪くない…』

ソッと近くにしゃがむ

 

「………何も…ハハ……」

どうやら妖夢には聞こえてないようだ

 

『 どうしたら……ん…?』

気配を感じて横を見ると妖夢の半霊がこっちを見ていた

 

『 わかる?半霊?』

幽鬼が聞くと半霊は首を立てに振るように動く

 

『 半人半霊の君たちにしか出来ないんだ…西行妖に取り込まれた幽々子さんを助けるには君たちの刀…白楼剣が必要なんだ…繋がりを断ち切る為に…だから…!』

すると半霊が目の前から消える

 

「……え…はんれっ…ぐっ!?……」

妖夢が声を上げ、意識を失う

 

『 妖夢さん!?』

すると…

 

「うっ…あなたの…力…かし…てください…」

途切れ途切れで妖夢が話す

 

『 なにがおきたんだ…』

幽鬼は困惑する

 

「いま…無理やり本体と…一緒になりま…した…ヒトの私は…完全に消沈していて…私…達だけでは…」

ゆっくりと妖夢が手を差し出す

 

「私達と…いっしょになって…貴方のそのちからを貸し…てくだ…さい…人のわた…しに…自信を…」

迷ってる時間はなさそうだった

 

『そんな事…言われなくても…貸しますよ!!』

幽鬼が妖夢の手に触る

 

 

「うぉっ!?……何が…私は…起きてるんだ?」

妖夢に触れたと思ったら声が重なるように聞こえる

 

なんで…彼の声が…え?(なぜ…妖夢の声が…え?)

お互いに意識がはっきりしているのか不思議な現象だった

 

これで…幽々子を助けられる…(これは…半霊がの仕業なの?)

 

ゆっくりと妖夢は立ち上がる

 

「身体が…勝手に…」

(すみません、勝手に動かしてます…妖夢さん…)

「貴方は…まさか…幽鬼…さん…」

妖夢は自分の身体に起きた事を理解し始めた

 

「……半霊…が…そうですか…」

気持ちが通じ合っているのか、説明しなくとも伝わった

 

「貴方には…謝らなけれいけません…」

(いいえ…それよりも幽々子さんを助けましょう)

 

「しかし…私は…」

(やらなきゃ!あの人は帰ってこない!!)

手を強く握りしめる妖夢

 

「やってやりますよ…幽々子様を助け出す!」

妖夢の目に光が戻る

 

「……妖夢…貴女はさっきから何を言ってるのよ…」

幽鬼の身体を抱き寄せたままアリスは聞いてくる

 

「…アリスさん…そこで(わたし)の身体をお願いします」

その時、妖夢の姿が幽鬼と重なって見えた

 

「何を…まさか…だめよ!」

アリスが止めようとするが

 

「行きます!!」

妖夢が西行妖に向かって飛び立つ

 

 

 

 

 

 

西行妖は八分咲きで止まったままだが

蝶や弾幕は放たれたまま続いていた

 

 

 

「キリが無さすぎるぜ!!…どうすんだ霊夢!!」

魔理沙もギリギリの戦いをしていた

 

「流石にこのままだと…まずいわ…!」

咲夜も肩で息をしていた

 

「…………」

霊夢は覚悟していた、このまま自分達がジリ貧のままやられてしまう…やられてしまったら、誰がこの桜を止めるのか…

 

「仕方ないわ…完全にこの桜を封印するしか…」

霊夢はこの手の封印はしたく無かった、この封印をしてしまうと幽々子事封印する事になってしまうからだ…

 

「魔理沙、咲夜…少し時間を稼ぎなさい…これで全てを封じるから…!!」

そう言って封印の式の準備を始める

 

 

その時…

 

「おい!霊夢!あれ!」

魔理沙が指をさして言う

 

「…アイツ…!」

見ると妖夢が西行妖に向かって突っ込んで行っていた

 

「なにしてんだ!妖夢!死ぬぞ!!」

魔理沙が止めようと叫ぶ

 

「……」

妖夢はこっちを見るが何も言わずに突っ込み続ける

 

「くそっ!!血迷ったのかよ!?」

「待ちなさい…!」

魔理沙が妖夢を止めようと行こうとすると咲夜に止められる

 

「よく見なさい…魔理沙、あの子…全ての弾幕を避けてる…」

咲夜に言われ、気づく先程の動きとは全く違った

予測しているのか、見えているのか全ての弾幕や飛んでくる蝶を避けていた

 

「あ…アイツ…あんな動き出来たのか…?」

魔理沙は驚く

 

「霊夢…もしかしたら…!」

「えぇ…私は封印の準備をするから…あのバカをお願いね…」

咲夜が霊夢と何かを察して動き始める

 

「魔理沙っ!私達はあの子に向かってくる弾幕を少しでもバラすわよ!!」

「お…おう!任しとけ!!」

魔理沙は咲夜と共に弾幕の分散をし始める

 

 

西行妖との距離を詰めて行く妖夢

 

「凄い…飛んでくる弾幕の軌道がみえる!」

妖夢は幽鬼の能力で弾幕の軌道の縁を読み取って、その俊敏さを使い全て避けていた

 

(妖夢さん、今なら見えるはず…幽々子と西行妖の結ばれてしまった縁を…!!)

幽鬼に言われ、妖夢は真っ直ぐ見る

 

「見えてます…!幽々子様に強くまとわりつく黒い糸が!」

妖夢の目に見えた、幽々子が西行妖の中で縛られ捕らえられてる姿が…

 

「絶対に!!助け出します!!…っは!!」

横から弾幕が迫ってきた

 

させるかぁ!!

恋符「マスタースパーク」!!

弾幕がビームによって消しさられる

 

「魔理沙さん!!」

「おい!あんま無茶すんなぜ!!幽鬼の為にもっ…」

「だからこそやるんですよ!」

 

「!?……ゆ…幽鬼?」

妖夢の気迫に幽鬼の影が見えた

 

「…仕方ねぇ…分かった…無茶してもいいが!戻ってこいよ!安心して突っ込んでこい!!」

魔理沙はいつも通りの笑顔見せ、妖夢の後ろから迫る弾幕を弾幕で消し去る

 

「分かってますよ!!」

妖夢は止まらずそのまま向かっていた

 

 

しかし、近づくにつれ弾幕も濃くなって行き

近づくのが難しくなっていった

 

「…くっ!!!ここまでとは…!」

後ろで魔理沙が弾幕を減らしているが、やはり数は上だった

 

 

「私も手伝いましょう」

周りの弾幕が一瞬で消える

 

 

「っ!…貴女は…!」

目の前に現れた、後ろ姿

 

「貴女には…色々と言いたいことがあるけど…今は目の前の木を片付けてからよ…」

妖夢を援護に来た咲夜だった

 

「そうですね…終わったら、話を聞きましょう…」

静かに語りかける妖夢

 

「…お互いに…終わったらね…」

咲夜がその場から離れようとした時

 

「咲夜さん…貴女の気持ちは嬉しかったですよ…」

「え……」

妖夢からそんな言葉を聞いて振り向く

 

自分は貴女の気持ちに応えたいですから

そう言って咲夜の横を走り抜ける妖夢

 

「…ゆ…幽鬼さん…」

その姿は一瞬幽鬼の姿に見えた咲夜

 

「………なら、私はもう一度貴方を待っています…!」

そう言って妖夢に飛んでくる弾幕を撃ち落とし始める

 

 

 

 

 

「後!もう少しで!!」

妖夢は楼観剣に手をかけ、狙いを定める

 

(これが最初で最後の一撃です!次はありませんよ!!)

 

「貴方のこの能力…お借りします!!」

最後の抵抗の様に西行妖から弾幕が放たれる

 

「いい加減に終わりにしようぜ!!」

威勢のいい声で魔理沙が八卦炉を最大にチャージして言う

 

「くらいやがれ!!恋符「マスタースパーク」!!」

 

フルチャージされたマスタースパークが直線に伸び妖夢の進む先の弾幕を蹴散らし道を開ける

 

「いけぇ!!さっさと自分のご主人助けてこい!!」

魔理沙から激が飛ぶ

 

 

「たぁぁぁぁぁぁ!!!」

西行妖に向かって飛びかかり楼観剣を抜く

 

(あの時に貴女の心の叫び…寂しさ…感じました…また、楽しく話しましょう…今度は…筆談では無く言葉で!!)

幽鬼も妖夢の中で捕らえられた幽々子に向かって叫ぶ

 

繋がった幽々子と西行妖の縁…

 

それは必然として結ばれた封印の結び

 

生前の幽々子は身を犠牲にして西行妖を封印した

 

亡霊の幽々子は興味で西行妖の封印を解こうとした

 

上手く縁を切らなければ…亡霊の幽々子は帰ってはこない

完全に切ってしまえば西行妖が復活してしまう可能性もある

 

(過去での貴女と話した時のあの時の笑顔をもう一度…今度は面と向かってちゃんと話をしたい!)

 

「貴方の気持ちがわかったからこそ私も分かる気がします!幽々子様とこれからも御一緒いたします!!」

妖夢と幽鬼はそれぞれの想いを共有し力を込める

 

 

人鬼「未来永劫斬」(じんき みらいえいごうざん)

 

 

 

本来まだ妖夢は持つはずのないスペルが発動する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スペルを発動し、全体が光に包まれる

 

 

 

幽鬼は気づくと真っ白な空間にいた

 

ー貴方は…幽霊さん…?ー

声がして後ろを振り向くと

 

ーやっと…会えた…ー

そこには亡霊の幽々子の姿があった

しかし、喋り方がいつもと違った

 

ーバカね…自分で…西行妖の封印を解こうとするなんて…ー

悲しそうに幽々子は自分の手の平を見つめる

 

ー記憶を取り戻して…ずっと見てた…ー

ー貴方はあの時…居ないはずのだったのね…ー

ゆっくりと幽鬼に顔を向ける

 

ーでも、偽りの過去…変わった記憶だったけど…楽しかった…ー

ゆっくりと幽鬼の方へ歩み寄る

 

ー最後に貴方に会えて良かった…ー

幽鬼の目の前に立ち、頬を手で触れる

 

ー私は残らなければならない…この西行妖を止めるため…ー

ーだから…我儘だけど…あの子…妖夢をお願い…ー

ーもう…私は…ー

 

その瞬間、頬を触れている手を掴み引き寄せる

 

ーえっ…ー

幽鬼は幽々子を抱き寄せた

 

(ーなに、勝手に1人で話をすすめてるんですか!ー)

きつく抱きしめながら幽鬼は言う

 

(ー貴女はどうしたいんだ!!今ここで一生縛られているのか!!そんなんじゃないだろ!!ー)

抱きしめたまま怒鳴る

 

ーそれが私の運命なの…なら私は…ー

 

(ーだったら!何故!貴女は亡霊となって記憶を無くし、今まで過ごしていたんですか!?ー)

その言葉に幽々子は身体をビクッとさせる

 

(ーそれが、貴女の心残りであり!貴女が描いた本当の幸せだったから…望んだ事だからじゃないんですか!!ー)

幽々子の肩が震え始める

 

(ーだから…自分…いや、俺はここにいるんですよ…無かった過去に介入し、今の現在の状況を作ったんですから!!ー)

縁を結ぶ程度の能力が力を発揮し

過去との縁を結ぶ事により、その時無かった事を起こして

現実の未来を変えたと言えるだろう

 

縁はこの世に蔓延るモノ…

境界、空間、物質…全てに関わる

それは時間も一緒なのだから

 

 

(ー幽々子さん…いや…幽々子?貴女はこれから何がしたい?何を望んでいるんですか?ー)

幽鬼は優しく語りかける

 

ー私は…私は…!私は!!

幽々子は顔をあげ、涙でグシャグシャになった顔を見せる

 

戻りたい!!この異変を起こす前に!!

幽鬼に大声で叫ぶ幽々子

 

(ー本当に生きてる時ではなくてですか?ー)

幽鬼は幽々子の頭を撫でながら言う

 

ー辛いあの時に戻るなら…今の亡霊で過ごしていた日々がいい…妖忌はいないけど…紫と妖夢…が…そして幽霊さんがいるのなら…一緒に笑って過ごせるなら!!ー

幽々子は強く望んだ…

生きてる時では無く幻想郷で過ごしていた時の方を…

 

 

幽鬼は静かに首を縦に降った

 

 

 

 

 

 

 

(ー戻りましょう…冬が長引き…異変を起こした…あの時に…ー)

 

 

そう言うと幽鬼と幽々子はまた白い光に包まれる

お互いにしっかり抱きしめながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(母さん…頼む、力を貸して!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イエーイ♪

頼られちゃった〜♪

やっぱり♪スタンバってて良かった〜♪

息子に初めて頼られちゃった〜♪

お安い御用よ!!

 

ま、どの道…幽鬼ちゃんを生き返らせるから言われなくてもやってたけどね!!

 

 

 

ふふ♪お母さん♪張り切っちゃうよ♪

 

あの場にいた子達の記憶は引き継ぎしとくから安心してね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

辺り一面が何も見えなくなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー時は戻り出すー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※27話・パチュリー&小悪魔弾幕終了後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※図書館から出ようとドアに手をかける幽鬼

「さて…フランちゃんの所に挨拶して…人里に向かって買い物しなくちゃ…お茶会もこの吹雪が収まってからだな…じゃ、ふたり…とも…あっ……」

この瞬間、幽鬼の記憶が元に戻り動きを止め、辺りを見渡す

 

「………母さん…上手くいったのかな?」

幽鬼は振り返り、パチュリー達の元へ戻ると

 

そこには、パチュリーが幸せそうな顔で椅子に座ったまま…

気持ち良さそうに寝息をたてていた…

もちろん幽鬼がかけたブランケットがそのままになっていた

そして、小悪魔はテーブルの上に大の字で仰向けに倒れてたままで…もちろん、自分自身の体液で全身を汚したまま、瞳からハイライトが消え、本物の快楽の余韻に身を震わせている変わり果てた姿がそのままだった

 

「うん…どうやら…上手くいったみたいだね…はぁ…疲れた…この身体は何か起きる前だけど…疲れた…一先ず帰ろ…」

そう言って再び、図書館からドアに向かい廊下に出た

 

「えーと…フランちゃん達の所はっ…と…」

キョロキョロと廊下を見回していると

 

「幽鬼さん!!」

後ろからドンと衝撃が走る

 

「うごっ!?…な、何!?」

何事かと慌てるがよく見ると後ろから誰かに抱きつかれていた

 

「良かった…良かったです…」

外から帰ってきたばっかりなのか、冷たくなっている腕

そして、抱きついているその身体も震えていた

 

「さ…咲夜さん…どうしたんですか…?」

幽鬼は抱きついてきた人物の名を呼ぶ

 

「…す、すみません…あの…少しこのままでよろしいでしょうか…お願いします…」

震える声だし、ギュッとより抱きしめてきた

 

「…ま、まぁ…自分何かで良ければ…」

「ありがとうございます…」

そうしてしばらく咲夜は幽鬼に抱きついていた

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

「いきなり申し訳ございませんでした…」

咲夜は頭を下げて謝罪して来た

 

「いえいえ…でも、いきなりどうしたんで?」

記憶が戻っているのか確認の為に聞く幽鬼

 

「い…いえ…//あの…//信じられないと思うのですが…私…さっきまで買い出しの帰りで美鈴と歩いて…向かっていたら…」

しゅんと顔を下に向ける咲夜

 

「幽鬼さんが…死ぬと言う…変な記憶が……と言うか…さっきまで…あの場所で戦っていたのに…でも…違って…急いで帰ってきたら…幽鬼さんとお嬢様達と合う前に…そう…時間が戻ったような…」

咲夜は少し混乱していた

 

「………そうですか…混乱しますよね…」

記憶が戻ってる事を確認した幽鬼が言う

 

「それじゃぁ…幽鬼さんも…?」

幽鬼の一言で咲夜は気がついたのだ

 

「…ははっ…上手くいくとは思ってませんでしたからね♪」

頭をかきながら笑う幽鬼

 

「…………」

すると、黙ったまま咲夜は涙を流し始める

 

「どぉうぇっ!?咲夜さん!?あっ!?ごめんなさい!?なんか、黙っててごめんなさい!?」

幽鬼は地雷を踏んだのかと平謝りする

 

「…ぐすっ…ふふっ…違うんです…」

涙を拭きながら微笑む咲夜

 

「うぇ…?」

固まる幽鬼

 

「…もちろん…あの時…幽鬼さんが死んでしまったのは変わりませんが…今は…変わっています…貴方が生きていて良かった…」

咲夜はそう言いながら、今度は正面から抱きしめてくる

 

「…す…すみませんでした…ご心配お掛けして…」

幽鬼は咲夜を抱きしめ返す

 

「…いえ…貴方が無事で本当に良かったです…」

咲夜はよりきつく抱きしめながら顔をあげた

 

「…もう一度…お伝えします…十六夜咲夜は…」

 

 

 

 

 

 

 

「貴方の事をお慕いしております…」

そう言って微笑んだ

 

 

 

「ありがとうございます…その気持ち受け止めさせて貰います…これからよろしくお願いいたします…」

幽鬼も咲夜の気持ちに答える

 

 

ロウソクで灯す廊下…

 

 

二人の影が重なった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「第一正妻の位置はもちろん目指しますので…」

 

 

「アッハイ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、春雪異変は幕を閉じた

 

春はその日を境にゆっくりと幻想郷に戻って行った

 

ただ異変終了はしたがこの後、

博麗神社でさらなる騒ぎが幽鬼を待ち望んでいた

 

その話はまた次回…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふふ♪自分の子ながら罪な男ね♪

幽鬼ちゃん頑張ってね♪

 





えー…勢いって大切なんですけど…
途中何書いてるかわからなくなってましたよ私…
(゚ω゚;)。o○(やべ!?)ってなりました…はい…


ベタやなベッタやな!!
長くなってもうた!!

\( 'ω')/イヤアアァァァァアアアァァァァアアア!!!!

ここまで読んで頂きありがとうございました!!
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