幻想複愛物語   作:亜麻乃

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(´・ω・`)お待たせしました
亜麻乃です

今回は前回の語られなかった

慧音の真意と何があったのか始めます
その後からハイペースで、進みます
ご了承ください

所々でもこたんシーンも挟んでます

それではどうぞ〜!


半獣妖怪であるが故に…

 

 

ー 三日前 ー

 

慧音が軽くキャラ崩壊した翌日の朝…

 

 

「…………朝か…結局…分からない…」

あれから一晩考えた慧音は眠らずに朝を迎えた

 

「……ぅっ…少し顔を洗って、来るか…」

ヨロヨロと立ち上がり、水場へと向かった

 

 

 

「あぁ…酷い顔だな…」

井戸から水をすくい上げると桶の中の水鏡に写った自分の顔を見た慧音…

いつも通りの教師と言うキリッとした目ではなく、虚ろになっており、目元はくまが酷かった

 

水を手ですくい上げバシャバシャと顔を洗う慧音

 

「はぁ…はぁ…」

変わらず写る自分の顔は先程と同じだった

 

「……………どうしたら…」

慧音は1人頭を抱えた

 

 

 

 

 

 

 

ー 人里・お昼 ー

 

慧音はいつもの時間帯に人里の見回りをしていた

 

 

「おぉ、慧音先生、こんちわ!」

 

「あぁ…こんにちわ…」

 

慧音の横を通り過ぎる人里の人達に挨拶をされ返す

だが、今日は何処と無く挨拶の返しが元気がなかった

 

 

「はぁ…どうしたら…」

フラフラと巡回を続ける慧音

 

「あらまぁ…慧音先生…こんにちわぁ…」

花屋の店前で声をかけられる

 

「おぉ…どうも、こんにちわ…」

挨拶を返す慧音、相手は花屋の店の店主の老女だった

 

「あらあら…元気ないですねぇ…どうしたの?」

気づいた店主は聞いてきた

 

「あぁ…別に対した事ではないですよ…少し気分が悪くて…」

慧音は苦笑いをして答えた

老女はその顔を見て心配そうな顔をして

 

「そうかい…無理はダメですよ?…先生が元気がなきゃ、人里の皆が心配しちゃうからねぇ…そうだ、お茶でもどうだい?」

そう言ってニッコリ笑う店主

 

「あぁ、すまない…もう少し巡回をして、寺子屋の準備をしなくてはならないから…また、今度ご馳走になろう…」

申し訳なさそうに言う慧音

 

「そうかい…なんかあったら私たち皆に話しなさいね?……先生には皆、お世話になってるんだから…」

 

「あぁ…ではまた…」

慧音が花屋を立ち去ろうとした時…

 

「こんにちわ、おばあちゃん」

聞き覚えのある声が後ろからした

 

「あらあら…こんにちわ、今日もありがとうねぇ…幽香ちゃん…」

「なに…!?」

バッと後ろを振り向く慧音

 

「今日も元気な子達よ…ん?…あら…ふふっ♪…これはこれは…寺子屋の先生じゃないの…」

白い日傘をさし、もう片方には花の入ったカゴを持った幽香の姿があった

 

「な、何しに来たんだ…」

慧音は警戒をする

 

「先生、先生…大丈夫よぉ、彼女にはお花を出して貰ってるのよ…幽香ちゃんのお花は綺麗で元気がいいから人気があるのよぉ…」

ニコニコと答える店の店主

 

「ふふっ…ありがとう、おばあちゃん…でも、おばあちゃんのお世話の良さもあるから…この子達を任せられるのよ♪」

そう言って微笑む幽香

 

「……お茶でもどうだい?幽香ちゃん?」

「ありがとう…おばあちゃん、でも今日はこれから寄るところがあるから…また今度にするわね…はい、この子達よろしくお願いね…♪」

やんわりと断り、花の詰まったカゴを差し出す幽香

 

「残念だねぇ…じゃぁ…また次もお願いねぇ…♪」

カゴを受け取り店の奥に入って行った店主

 

「じゃぁ…失礼するわね、先生…」

そう言って立ち去ろうとする幽香

 

「ま、待ってくれ…風見幽香…」

呼び止める慧音

 

「……何かしら?…貴女から呼び止めるなんて…」

振り向く幽香

 

「…よ、用事がある事を承知で頼むのだが…少し…二人だけで話したい事があるのだ…頼む…」

そう言って頭を下げる慧音

 

「……急ぎの用なのよ…また、今度ね…」

やはり幽香は立ち去ろうとする

 

「……ゆ、幽鬼の…事なのだ…」

「………」

幽香は歩みを止め、慧音の方に目を向ける

 

「………そちらの…タイミングでいい…もし気が向いたら…寺子屋に来てくれ…呼び止めてすまなかった…」

そう言って慧音はそそくさに行ってしまった

 

「……ふぅん…面白そうね…♪」

クスリと笑みを浮かべ幽香もその場から去っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜 その頃・竹林 〜

 

 

 

竹林に囲まれた、少し開けた場所に建つ小さな家…

普通の人が住み込んでいるような場所ではないここに1人の住人がひっそり寝そべっていた

 

「…………」

彼女は目を瞑り、思い出していた

 

 

 

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ーーーーーー

 

 

(お父様!!何処にいくの?今日は私とお出かけの予定でしょ??)

 

(おぉ…妹紅、すまない…これから私は少し用事があるんだ、また今度にしておくれ…良いな?)

 

そう言って男は牛車に乗り何処かに向かった

 

 

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「お父様は…いつも何処に行くの?…」

家来の男に聞く

 

「妹紅様、お父上様は「かぐや姫」と言う方にお会いに行っておりまする…巷で噂の絶世の姫だとか…」

 

「かぐや姫…に…お父様が…」

 

 

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ーーーーーー

 

ーーーー

 

「お父様!!また、かぐや姫と言う奴の所に行くの!!…何度も行っても同じでしょ!!」

彼女は前に立ち塞がる

 

「妹紅…そこをどきなさい…今度こそチャンスが来たのだ…かぐや姫の想いに答えねば…!!」

目が血走って話し飛び出していった

 

 

「お父様!!!」

 

 

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ーーーー

 

ーー

 

「……お父様…が…?」

目の前が真っ白になる

 

「もとより身体は病が蔓延っていました…そのせいでしょう…もう…手の施しようが…」

医者の老人は話す

 

「そんな…お父様…」

布団に横たわる変わり果てた父親の亡骸

 

「…藤原様…結局のかぐや姫も…何処かに姿を消してしまったようです…噂では…利用していたと言う…話も…」

 

 

ーーーーーー

 

ーーーー

 

ーー

 

「……許さない…かぐや姫…お前を見つけて…殺すまで!!…私は……その為なら!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「人をやめてやる!!!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「私は…その為に今を生きていたんだ…この生き地獄を…」

ゆっくりと目を開け、身体を起こす

 

「……人とか関係ない…私は…」

ぐっと拳を握る

 

「 藤原さんの永い記憶の中に楽しく残る物になれば…!」

フラッシュバックする言葉

 

「…どうせ1人になるなら…他人なんかに…」

振り払おうとする

 

 

 

「尚さら仲良くしたいんですよ…」

 

 

 

「1人でいた方が…楽なんだよ…」

 

 

 

「 どう距離を取ろうが自分はグイグイ行くんで覚悟してくださいよ!」

 

 

 

 

「じゃぁ…なんでだよ…なんで…」

 

 

昨日不意に見てしまった光景が想い出され、胸が痛くなり表情を歪ませる

 

 

 

「どうして…アイツの事を…考えるんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜 次の日 〜

 

 

「先生〜!!さよーならー!!」

元気よく手を振る子供たち

 

「気をつけて帰るんだぞ!!寄り道はするなよ!!」

振り返しながら答える慧音

 

夕方の寺子屋前、生徒たちを見送る教師の姿がそこにあった

 

 

「ふぅ…今日も無事に終わったな…」

慧音は夕日に染まる空を見上げる

 

「妹紅はどうしたのだろうか…最近、全く姿を見せないな…今日にでも様子を…」

そう言って中に戻ろうとした時

 

 

「その前に、私とお話をしましょうよ…先生?」

「…………ッ!?」

驚き後ろを振り向く慧音

 

「こんばんわ…暇になったから来てあげたわよ…」

白い日傘を畳みながら怪しく微笑む幽香の姿があった

 

 

「…………」

慧音の頬に汗が垂れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

茜色に染る寺子屋の一室

 

二つの影が伸びる

 

「…………」

 

「…………」

 

慧音と幽香…

お互いに喋ることなく…黙ったまま…

向かいあわせで正座していた…

 

 

「…………」

慧音どう切り出せばいいか悩んでいた…

相手が相手だけに上手く話を繋げられるか…

凄く不安にかられていた…

 

(どれ位経ったのだろう…いい加減…切り出さねば)

慧音は覚悟を決めて喋り出そうとした

 

 

 

しかし

 

 

 

「そろそろ聞かしてくれない…華ちゃんの事で何かあったのかしら…?」

先に痺れを切らしたのは幽香の方だった

 

「う、ぅぐ…その…少し……」

「……なんなの?…」

幽香は歯切れの悪い慧音を見つめる

 

「なんて…言えばいいのか正直…私自身もわからないんだ…幽香…最初に一言謝っといておく…すまない…」

そう言って頭を下げる慧音

 

「なんで謝るか分からないけど…貴女が何故華ちゃんの話を切り出したのか…理由を聞きたいわね…」

そう言うと慧音は少し震えていた

 

「………は、話そう…しかし…あ、余り…いい…話では…だから、もし…話を聞いて…許せなかったら…私を…」

 

「あのね、何を勘違いしてるのか分からないけど…華ちゃんから貴女がどうのとか聞いてないから…それに、華ちゃんはそんな事望まないし…ね…」

何かを覚悟して話そうとする慧音に呆れて言う

 

 

「…遠回しはもういいでしょ?…いい加減ちゃんと話しましょうよ…」

 

「……わかった…実は…」

 

やっと慧音は幽香に話したかった事を話した…

 

幽鬼に寺子屋の手伝いを頼んだこと…

古い友人の友人になってくれと頼んだこと…

 

経緯を簡単に話していった…

 

 

 

「ふーん…じゃぁ…貴女もそれなりに華ちゃんと一緒にいた時間が長くなった訳ね…」

一区切りついた所で幽香が口を開く

 

「………そうだ…毎日ではないが、私が1人で手が回らない時は手伝いを仕事として依頼していた…後は…細々とした事を…」

俯いたまま喋る慧音

 

 

その様子を見て幽香はニヤッと笑い

 

 

「華ちゃんを見てて、何か変な気持ちになった?」

 

「っ!?」

ビクッと慧音は反応した

 

「図星ね…ふーん…そう、そう言う事ね…」

何かを理解した幽香

 

「これから話す事はあくまで…私が経験した事や、華ちゃんの事を誰よりも見てきた親の推察だけど…いいかしら?」

幽香がそう聞くと慧音は小さく頷く

 

「……ふぅ…まぁ、貴女はまず先に感じた筈よ…華ちゃんから滲み出る…可愛さや尊さ…ふふっ…♪」

うっとりとした顔で喋り出す幽香

 

「…だからこそ…湧き出す物があるのよ…♪貴女もそれに呑まれて…暴走でもしたのでしょ?」

 

「…………」

慧音は震えていた

 

「卑下するものでも無いわよ…当たり前の反応だし…堪らないわよね…あの…可愛さ…ふふっ…♪なんでも守ってあげたくなっちゃう…♪」

幽香が立ち上がり、慧音に近寄る

 

「し…しかし…私は…」

未だに震えている慧音

 

「何を恐れてるのよ……いい?…華ちゃんはとっくに色んな奴らの相手をしてあげてるのよ…♪優しいわよね♪…もちろん1番は私だけど…♪」

慧音の横に座り話す幽香

 

「…い、一時の…感情で…」

顔を逸らす慧音

 

「………何を言ってるのかしら…?一時の感情なら…貴女はそこまで悩んでいない筈よ……そ・れ・に♪」

「ぁぐッ//!?…な、何をするッ//!?」

幽香はいきなり慧音のスカートの下から中に手を突っ込む

 

「あらあら♪…貴女は素直じゃないの♪」

部屋に水の弾く音が響く

 

「っんぉ…//!?…やめッ//!?〜〜ッーーッ!!!」

必死に抵抗をするが力が入らず、身体を震わせ大きな波を超えた慧音

 

 

「んぁぁっ……//」

「ふふっ…」

 

ビクビクと身体を震わせ脱力仕切った慧音を見て、幽香は手を抜いた

 

「ほら、考えただけで身体の本能は素直になるのよ…♪…これは…妖怪としての正常な反応なのよ…私もそうよ…あの子に…華ちゃんに会う度に…疼いてるのよ…まぁ…私は我慢する気ないから…隙を見て食べちゃってるけどね♪」

びちょびちょにぬれた指先を拭きながら言う

 

「堪らないわよね…♪だから食べちゃったのでしょ?…何処まで食べちゃったの…教えてちょうだい…♪」

慧音の耳元で囁く

 

「わ…わたひぃ…//はぁ…まだぁ…//…おしょっ…てない…//」

荒々しく息をしながら答える慧音

 

「あら…?そうなの…本当かしらねぇ…だとしたら身体はこんなに華ちゃんを求めない筈なのだけど…華ちゃん1回位はてないかぎり…」

状態を見てとっくに幽鬼を食べた(意味深)と思っていた幽香

 

「……だとすると…貴女が今の時期に敏感だからかしらね?」

先程まで茜色の空はすっかり薄暗くなっていた

 

 

「…しかっ//……してない…//」

俯いた慧音がボソッと言う

 

「え…?何をしたの?」

よく聞こえなかった幽香は聞き直す

 

 

「せっ…//接吻しかしていない//」

涙目で顔を真っ赤にして幽香に言う

 

「しかし…よく分からない…本当にあったのか…私が見た夢だったのか…しかも、夢だとしても…あんな快楽に呑まれた夢を見てしまう…私は…うぅ…//」

また俯く慧音

 

「……もし、良ければだけど…どんな夢なのか話せるのかしら?…それを聞いて判断するわよ?」

再び慧音の横に座る幽香

 

「……し、しかし…//」

慧音は躊躇う

 

「そうすれば…貴女が華ちゃんをどう思っているか…今後どう接していけばいいのか…簡単なヒントは教えてあげるわよ…?」

幽香にすれば珍しい事を言ったのだった…

しかし、それはあくまでも…面白そうな事が起きそうという幽香の予測から出た言葉だった…

 

「………はぁ…わ、わかった…//」

慧音は幽香の思惑に乗るように話始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー・竹林・ーーーーーーーーーー

 

 

 

開けた場所に1人立つ妹紅の姿があった

 

「そろそろ…満月か、嫌な事を思い出す…」

1人月を見上げて語る妹紅

 

「………あいつと知り合ってまだ…そんなに経ってないんだよな…まぁ…私の感覚が狂ってるだけかもしれないが…」

蓬莱人は永遠を生きるので、経つ時間が永く感じる為に日数の感覚が劣っているのだ

 

「……でも…久しぶりに…時間が経つのが早く感じた…」

すっかり治った腕を見る妹紅

 

「………でも…アイツは、慧音より先に…いなくなる…」

当たり前の事、そう呟く妹紅

 

「……やだな………な、何を言ってんだろ…私は…」

 

「さっきから何一人で喋ってるのよ…?」

 

「!?」

そんな独り言を打ち消すように声が聞こえ、妹紅は振り向く

 

 

 

「輝夜……」

顔つきが憎しみの色に変わる

 

「あ〜あ〜…♪何をしていたと思ったら1人寂しくお喋りね〜♪もこたん、友達いないの〜??」

輝夜と呼ばれた彼女は先程の妹紅の事を煽る

 

「………お前こそいないだろうが…」

睨みながら言い返す

 

「んーー?私は別にいいのよぉー?ひとりじゃないし♪家に帰れば皆がいるしねぇ♪…貴女は、ププッ♪一人ぼっち♪」

わざとらしく煽る彼女は楽しそうだ

 

(さてぇ♪久々にどうやって殺し合おうかしらね♪…さぁ、来なさい…妹紅♪)

 

通常だと、ここでお決まり文句を行って妹紅が飛びかかって来るのだ…

 

 

 

 

しかし、今日も違った

 

 

 

「………そうさな…私は1人だ…」

 

「……あら?」

静かに言葉を返す妹紅に首を傾げる

 

「それで…良かった筈なんだ…1人でずっとお前を憎み、怒り、悔しさをぶつけて来た……ただそれだけを…糧にいた…」

 

「妹紅…アンタ大丈夫?」

静かに語る妹紅に声をかける

 

「ふっ…何となくわかった…お前に言われて気づいたよ…今の私は1人じゃないとね…今は…アイツがいた…今この時はアイツがいるんだ……先にいなくなるかもしれないけど…それでも限りがあるアイツがいる今を…過ごしたい…」

 

「……やだ…妹紅…人間臭いわよ…何があったの…」

1人語る妹紅を引いて見ていた

 

「ふふっ…人間臭いか…褒め言葉だな…じゃぁな…輝夜…しばらく死合はなしだ…お前との時間が勿体ない…」

そう言って背を向けて歩き出し、竹林に姿を消した

 

「……な、なんなのよ…アイツ、前もおじゃんで…今日もダメって…しばらく、死愛はなしって…訳分からない…つまんないの………はぁ…帰ろ…兎達にでも…相手してもらおっと…」

長い髪をなびかせ、歩き出し家路につく

 

 

 

 

「…………妹紅の言ってた…アイツって誰かしら?」

足を止め、ふと思う

 

 

 

 

その時…

 

 

 

「……ッ!?…また、この変な…感じ……」

彼女にしか分からない感覚が起こる

 

 

 

 

 

 

 

「………ふーん…妹紅を通して繋げてる訳ね…この私の今を…」

妹紅が去って行った方を見る彼女は気づいた

 

 

 

彼女にしか分からない縁の繋がりを…

 

 

「繋げれるものなら…紡いでみなさいな…ふふっ…」

笑みを浮かべ、彼女も竹林の中に姿を消した

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

場面は人里に…

 

 

 

ー 慧音家の自室 ー

 

 

 

行灯の光が揺らめく部屋に慧音は1人座っていた

 

「………」

正座して、目をつぶったままじっとしていた

家の外はすっかり暗くなり、外も静寂に包まれていた

 

「………」

慧音は静かにただ正座を続けていた

 

 

 

『 貴女が見た…白昼夢とは言えないわね…実際に起きたことでしょうね…』

幽香に話した後に言われた言葉

 

「………」

眉間にシワが寄り険しくなる顔

 

『 第一…華ちゃんの仕業では無いわよ、確実にそれは言えるわよ…あの子は無理矢理なんて絶対ない…だとすると…貴女が華ちゃんを求めたのは…自分自身よ…』

幽香に言われた事を思い出しながら整理する慧音

 

幽香に去り際に言われた言葉

 

『貴女が華ちゃんを求めるのかは必然なのかもしれないけど…それは、本当に貴女の思いなのかしら? 』

 

「……幽鬼を…求めた……思い…」

ゆっくりと目を開き、ボソッと言う

 

「…………しかし…私は…」

慧音は何処か引っかかっていた

 

 

その時

 

 

(ドンドン…)

家の戸が叩かれる

 

「む…?こんな時間に誰だ…?」

慧音は声をかけ、扉に向かい、開ける

 

 

「む…も、妹紅…どうしたんだ…?」

そこには妹紅が立っていた

 

「よぅ…慧音…こんな時間にごめんよ…」

片手に酒瓶を持って少し顔が赤くなっていた

 

「…酔っているのか?」

慧音が確認するように聞く

 

「………少し、行き付けで飲んで呑み足りないから…慧音の所に来た…ついでに少し話をしたかったから…」

酒瓶を揺らしながら言う

 

「はぁ…わかった、しかし…少しだけだぞ?…明日…私も寺子屋があるのだから…」

そう言って妹紅を部屋の中に招き入れた

 

 

「湯呑だ…これでいいだろ?」

慧音が酒を次ぐための容器を二つ持ってくる

 

「あぁ…ありがと、十分だよ…」

妹紅は湯呑を片方を受け取り酒を注ぎ始め、自分のを注ぎ終わると慧音の湯呑にも注ぎ始め…

 

「それで…話とはなんだ?」

慧音が酒を注がれながら、妹紅に聞く

 

「……あぁ、少しな…」

酒を注ぎ終わり、酒瓶を横におく

そして、軽く酒を飲み始める

 

「…ンッ…はぁ〜…うん…美味しい、慧音も飲んでみろよ」

先程より若干赤くなる妹紅

 

「……妹紅…コレは普通の酒か?」

妹紅の様子を見て慧音は疑問に思った

 

「……………普通の酒だよ…」

 

「今の変な間はなんだ…」

答え方に更に疑問を持つ慧音

 

「大丈夫だよ…行き付けの店で貰ったもんだからさ…少し甘い味がするけど…後味がスッキリするんだ……」

そう言って妹紅は呑み始める

 

「……んっ……ゴクッ…」

慧音は恐る恐る一口飲んだ

少し甘かったが妹紅の言う通り…スっとした後味が続く…

 

 

しかし、

 

 

「…………グッ…がっ///!?」

身体のそこから暑くなる

喉を通り、胃の中に入ったのが分かるぐらいに暑く感じ始め、何故か下腹部が以上に暑く感じた

 

「…ぐぅっ//!?…も、妹紅…コレは…ふつうじゃないだろぉう///!!…がぁぐっ///!?」

思わず湯呑を手放し酒が零れる…

 

しかし慧音はそれ所ではなかった…

息を吸う度に下腹部がキュンキュンと疼き、体温が上がり、声を出そうとするが思考が歪む

 

 

「………普通の酒だよ…?……ふふっ…貴女も…少しは考え方に素直にならなくちゃ…」

妹紅の雰囲気が変わる

 

「……な…なにっ//…き、貴様…//…誰だっ//!?」

妹紅ではなかった目の前の人物に声を必死に出し聞く

 

「ふふっ…大丈夫…心配しないで…?貴女の身体を元の調子に戻してるだけだから…まぁ…少し変な感じはするけど♪」

妹紅の顔した人物はニコッと笑い答える

 

「ふざっ…//…けるなぁっ…//!!…私の身体に…何をしたぁ///!!」

睨みながら叫ぶ慧音

 

「んもぅ…石頭ね…あの子とちゃんとした形でお迎えさせたいから余計な物を祓ってあげてるだけなのに…後は余計な事をした時のオマケを元に戻してあげてるのってさっき言ったじゃないの……貴女にもちゃんと幽鬼ちゃんを見てもらいたいからね…♪」

目の前の妹紅(偽)はマイペースに答える

 

「……なぜっ//…ゆ…ゆぅ…幽鬼を…知ってぇ…//!?」

必死に身体を動かそうともするが動けない慧音

 

「おっと♪…それ以上は♪ひみつぅ♪…でも…(…させんぞ…)…あら?」

何かを喋ろうとした妹紅(偽)に低い声が聞こえる

 

「……貴様が…何者だが…知らないがっ…!!…幽鬼にだけは手は出しせんぞぉっ…!!」

その場に倒れていた慧音から煙が上がる

 

「あら?…あらあら?…思った以上ね…♪」

妹紅(偽)は何処か満足げな顔になる

 

次の瞬間、慧音がゆっくりと立ち上がり始める

 

「…私に何をしたかは…知らないが…幽鬼にだけは…絶対に手は出させない…貴様の歴史はここで私が止める!!」

立ち上がった慧音は姿が変わっていた

 

上白沢 慧音のもう1つの姿…

 

白沢(通称・ワーハクタク)

頭から二本のツノが生え、銀色の髪色に混じった青色が緑色に変わって、着ていた服も合わせて緑色に変わった

 

 

「説教の時間だァァ!!」

目の前の妹紅(偽)に突っ込んで行き頭突きを食らわす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衝撃が走る…

 

 

 

 

 

 

 

ただそれだけだった…

 

 

 

 

 

 

 

「…………ふふっ♪」

妹紅(偽)が笑う

 

「な…なにっ…!?」

妹紅(偽)は慧音の頭突きを指先2本で止めた、しかも前にもそれ以上動けなかった

 

「……………合格…♪」

つぶやく妹紅(偽)

 

「……なにっ…(パチンッ)…をっ………」

妹紅(偽)が指を鳴らすと慧音は気を失ってその場に倒れる

慧音の姿は人間の姿に戻っており、そのまま寝息を立てていた…

 

「……予想を遥かに超えてたわね…♪」

妹紅(偽)は慧音を抱き上げ、寝室へ運び寝かせる

 

「まさか…満月でもない時に白沢の力を出すとはね…ふふっ…私がした事は余計な事だったわね…本当に…ごめんなさいね…お詫びに…まぁ、騙すような形になってはしまったけど…身体の調子は元に戻したし…憑き物もとってあげたから…自分の気持ちに安心して素直になりなさいな…」

最後にそう言って微笑む彼女はゆっくりと姿を消した

 

 

 

 

「想いが強すぎて空回りした半獣半人さん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー翌日ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に朝日が差し込み明るくなる

 

 

「……んっ…んんっ?」

朝日の眩しさに目が覚める慧音

 

「ん…ん?…寝てしまった…のか…?」

慧音はゆっくりと起き上がる

 

「…………むぅ…何かあった…様な…ん…あっ…そうか…昨日は幽鬼の事を…ゆう…かに……そうだった…」

慧音はゆっくりと思い出した

 

「……はぁ…しかし、考えすぎて寝てしまうとは……ふふっ…いや、悪い気分でもないか…よし…」

慧音は立ち上がり、縁側に出るため障子を開ける

 

「あぁ…いい天気だ…!!」

開け放たれ、気持ちのいい朝日の光が身体を照らす

 

「……よし……もう、迷わないぞ…ウジウジしているなんて私では無いからな…!!」

迷い無い発言、その顔は何処かスッキリしていた

 

「少し早いが支度して向かうか…!」

彼の朝は早いと前に聞いていた事があった、今日は寺子屋のある日なので迎えに行こうと思った

 

 

「……少し…身だしなみを気をつけよう…ふふっ//」

その言葉を放つ彼女の顔は想い人を迎えに行く乙女だった

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の歴史に入ってきた責任は取らないとな!」

 

 

 

迷いを捨て…

 

想いを素直に持ち…

 

駄目だったら諦める…

 

 

真っ直ぐな彼女は彼のいる場所に…

 

 

 

 

 

愛しい人を迎えに博麗神社へ向かったのだった…

 





前回の投稿から少し日が空きましたが…
無事に出来ました…

いやー…あっさりと言っても内容が浅いとつまらないですよね…

どれだけ簡単に書いて、深く読めるか…ですよ…


(゜∀。)多分ね!!

私は楽しく書いていきますよぉ↑↑↑

ここまで読んで頂きありがとうございます!!
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