恒例の朝食会も終わり、時間ができた士ととスバルは書庫に訪れていた。
今回スバルたちはこの屋敷で働くのではなく、「食客」としてこの屋敷に居ることにした。もう慣れたもので、話し合いは滞ることなくスムーズに済んだ。
「で?話って何なのかしら?」
「少し聞きたいことがあってだな。まず一つ目、人を苦しめて殺すような魔法の類はあるか?」
「ええ。あるわ。どちらかと言うと呪いとか呪術とかの類だけど」
ビンゴだ。
これでスバルの死因は呪術で確定した。
一つ目の問題はこれでクリアだ。まぁこの問題は比較的ハードルが低かった。本番はこれからだ。
「二つ目。あの姉妹は何なんだ?人じゃないだろ?」
「ベティの記憶が正しければ、アレらは鬼の生き残りなのよ。鬼族が滅びた際、ロズワールが拾ってきたかしら」
鬼、か……。
「大体分かった。キーワードはこんなもんでいいか……」
検索に必要そうなワードはそろった。後は……。
(ガシャン)
「変身!」
(KAMENRIDE DECADE!)
「なっ……」
その瞬間にベアトリスが攻撃態勢に入る。
それが何かは分からないがベアトリスの周りにエネルギーのようなものが集まっていた。
「喰ら」
「ちょちょちょっとストォォォップ!!」
後一秒遅れていたらエネルギー弾が放たれていたところをスバルが間に入り、ギリギリで止める。
「どけ!!」
いつものベアトリスでは考えられないような喋り方とどす黒い腹から出るような声。
その迫力に一瞬スバルがのけ反るが、すぐに態勢を立て直す。
「待ってくれ!士は悪い奴じゃないんだ!サテラと同じにされてるけど本当はスゲェイイ奴で……。頼む!」
心からの懇願。そしてスバルは土下座した。
するとベアトリスが突き出していた手をゆっくりと下ろし、
「……お前みたいな虫がいくら頭を差し出しても足りないわ。……まぁ今回だけは見なかったことにしてやるわ」
「お!マジかサンキュー!」
「馴れ馴れしく話しかけるのはやめるかしら!」
「ブベラッチョ!」
衝撃波のようなものが放たれスバルが書庫の壁に勢いよく激突する。
「……お前らもうちょっと静かにできないのか?」
「「誰のせいでこうなったと」」「思ってんだ!!」「思ってるのよ!」
「お前らって……仲いいよな」
さっきのが面白くてついからかうと、
「「ふざけんな!!」」
一糸乱れぬ声で返事が返ってきた。
「はいはい。ゴメンな」
(KAMEMRIDE W!)
テキトーに謝罪を入れ、Wにカメンライドする。
「姿が変わった……?」
「うぉー!!スッゲェー!!カッコよすぎ!!デザインもかなりクール!!何か探偵って感じがする!!!」
無駄に勘が鋭いな。スバル。
っと、そんなことをしてる場合じゃなかった。
(ATTACKRIDE
「さぁ検索を始めようか」
目の前にあるのは無数の本棚。
ここではキーワードを入れるとその事柄の本が出てくる、という優れものだ。
「じゃあまずは……(鬼)」
ガコ、ガコ、ガッコン!
だいぶ絞れたがまだまだ一生をかけても読み切れないような量だ。
「次は……(絶滅)」
ガコガコ!
「ッチ……。これで行けると思ったんだが……まだ足りないか」
本棚が30個ほどに絞り込めたが、これじゃあまだどの本か分からない。
「さっきから何をブツブツと言っているのかしら」
「まぁ何かをやってんだろ。ってかはいはい!俺から一個いいか?」
「……このベティー様の優しさに免じてあと一回だけ聞いてやってもいいわ」
実のところ俺達がこの場所に入ってきた時点でこいつは心底不機嫌な顔をしていた。それなのに話を聞いてくれているということはこいつなりの優しさなのだろう。
「レムとすれ違った時に小さい声で(魔女の匂い……)って言われたんだけどどういう意味だ?」
「ようやく自覚したのかしら。あんたからは鼻が曲がるくらい魔女の匂いがするのよ。始めて会った時は魔女教の一人かと思ったわ」
……魔女教……?
……物は試しだ。
「(魔女教)」
ガコ、ガコ、ガコ、ガコン!!
「来た!」
偶然にもそのワードで本を一つに絞り込むことができた。
「さて……」
本棚にもたれかかり、本を読んでいくと士の手が止まった。
「……ワードの時点である程度予想はできていたが……。こりゃ酷いな」
(ガシャン)
カードを取り出し、変身を解く。
「どうだった士」
「………………いいかスバル、簡潔に言うぞ」
そういう士の顔はいつになく真剣だった。
「鬼は自然に滅んだんじゃない。滅ぼされたんだ。魔女教とか言う奴らに」
その理由が士の口から漏れた言葉で、すぐに分かった。
オデノカラダハボドボドダ!
かなーり説明回に時間を割いたため、王選候補者一人ずつの自己紹介はダイジェストみたいな感じでよろしいでしょうか?
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YES
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NO